仮面ライダーシノビ(ビルド) × 虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 ~夢が始まり、虹が咲く場所~   作:ラビラビfom

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直大 「前回の虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 with 仮面ライダーシノビは!!」

「仮面ライダーシノビである、星奈直大とスクールアイドル同好会一同は、青海にあるウォーターパークへと遊びに来ていた。
そんな中、直大はしずく以外のみんなもお台場ビーチガールコンテストに出場することを知り、平和にウォーターパークを満喫していたのだが…」

璃奈「それを壊す形で黒い怪人─ネビュラヘルブロスがパーク内に現れる。直大は変身して戦おうとするのだが、肝心のベルトは更衣室にあり、生身で戦うことになってしまった。」

「いや~あの時はさすがにやばかったなぁ…」

「直さんは無理しすぎ…見ているこっちが心配。」

「…なんかすまん…」

「ううん。そんな直さんを守るのが私たちだから大丈夫!りなちゃんボード [安心して!]」

「天王寺…なんだろう。天王寺がイケメンに見えてくる。惚れちゃいそう…」

「りなちゃんボード[惚れちゃってもいいんだぜ!]

気を取り直して、あらすじに戻るよ。
満身創痍の直大は、彼女達の言葉から、改めてみんなを頼ることを決意する。さてどうなるO E S 第5話!」



夏の番外編:5話 ~星のヒカリは深い闇に沈む~

 

 

 

「センパイもおっちょこちょいですよねぇ~」

「かすみさん。そういうこと言わないの。」メッ!

「あ、もう少しで着くよ。2人とも。」

 

彼への難癖をつけながら走るかすみにしずく、璃奈の3人は直大から渡された鍵を手に持ち、ある場所へ向かっていた。

それは、男子更衣室。これは直大から頼まれたことで変身に必要なベルトとゼリーがそのロッカーに入っているそうだ。

 

そんなこんなでようやく─

 

「着いた。」

「まさか、男子更衣室に入るなんて、思いもしなかったですよぉ…」

 

「男子更衣室に忍び込む…私は忍者………私は忍者……2人とも! 忍者になった気分で行こうよ!」

「なんかテンション上がってない?しず子。」

そんな2人へ璃奈は顔を向けると─

 

 

「そんな慎重に行かなくても大丈夫だよ。」

言葉の意味が分からず?マークを浮かべる、かすみとしずく。

そんな璃奈は2人に分かるよう指を指しながら言う。

 

「だって、今怪物騒動でほとんどの人があっちの休憩スペースの方に避難してるから。」

 

唐突に訪れた脅威、人々はその脅威に怯えている。

当分、外に出てくることはないだろう。

それを聞いたかすみたちは、変に斜に構える必要なかったと思うのだった。

 

「なぁんだ。それならそう言ってよりな子ぉ。じゃあ早く行くよ!」

「「うん。」」

 

一刻も早く、彼にベルトを届けるためにかすみたちは男子更衣室へと入って行った。

 

 

※※※

 

 

 

「はぁっ!!」

直大は、今再びネビュラヘルブロスと交戦している。

ブロスからの攻撃を避けたり、受け身を取ったりと、自身にかかるダメージを軽減しながら戦っていた。といっても、直大はブロスに対して、反撃はほとんど行っていないのだが。いや行えないぐらい、疲弊しているからと言ってもいいだろう。

 

 

そんな中、2、3年生メンバーは、直大と怪人が戦う様子をそれぞれ後ろから見ている。ただ見ているだけではなく、直大に頼まれたことを実行するためにタイミングを見計らっているのだ。

 

「でも本当にコレが効くのかしら?」

果林は中に水が入った風船を複数手に持って呟くと、数分前の事を思い出す─────

 

『じゃあセンパイ、最速で(ベルト)持ってくるのでそれまで死なないでくださいよぉ!』

『ああ。なるべく頑張るよ。』

 

そうしてかすみたち1年生ズはベルトのある男子更衣室へと向かった。

走って向かう3人の後ろ姿を確認した後、果林は問いかける。

 

 

『それで、私たちに何か出来ることはあるのかしら?』

『そうですね……………あ、そういえばあの時…』

直大は数秒間、思考を駆け巡らせる。すると、1つ思い出す。それは先程の戦闘の時のことを。

 

 

『…いやでも本当に効くのか?……うーん。ここは一か八かやってみないと分からないか………』

 

直大は自問自答するように考えると、直ぐに結論を出した。

 

 

『決めた。みんなには、隙を見計らってあいつに水を当てて欲しい。水風船でも、水鉄砲でもどんな方法でもいい。その隙は俺が作る。』

 

 

それを聞いた彼方が質問した。

 

『どうして水なの~~?』

 

『もしかしたらなんですけど…アイツ水が弱点なんじゃないかって』

『弱点?』

『ああ。』

 

どうやら、直大は先程の戦闘でネビュラヘルブロスが水を触れる時があり、その瞬間少しだけ動きが鈍ったらしい。

要約すると、かすみたちがベルトを持ってくるまでの間、直大が時間稼ぎをする。その間に隙を見て、水をブロスにぶつけるということ。正しく、直大の後方支援だ。

 

─────と、このような経緯で現在に至る。果林は、本当にこれで彼の助けになるのか、少し不安があった。そんな中、不安なんて無さそうな、せつ菜が水鉄砲、愛が2つの水風船を手に持って言った。

 

 

「この水の精霊の力が宿ったウォーターガン(水鉄砲)で蹴散らします!!」

「愛さんの腕が鳴るよー!」

 

愛の言葉からエマは目を輝かせる。

 

「愛ちゃん腕が鳴るの!?スゴい!」

「いやそれ…言葉の綾ってやつだよ~~エマちゃん~」

 

「はぁ…こういう時でもあなたたちを見てると、不安なんて吹っ飛ぶわね…」

(ほんと、難しく考えてる私がバカみたい。

今は目の前のことに集中しないといけないわね。)

 

果林は、不安を吹き飛ばしたことで、改めて直大の方へ顔を向ける。がここで愛は不安だけじゃなく、緊張感すらも吹き飛ばした。

 

「不安がふぁ~んと吹っ飛ぶ…」ボソッ

「…プッ…w」

 

「ちょっと…愛…」

「侑ちゃん笑いすぎ…ちゃんと前見てね。」

「…う、うん…ww」

 

愛のダジャレに果林は頭を抱え、侑はツボに入る。歩夢はそんな侑に前を向くように正すのだった。

 

緊張感という文字は彼女たちには無いのかもしれない。

いや本当は心のどこかには存在している。でもそれ以上に彼の助けになりたいという思いが強いからこそ、彼女たちは不安なんて軽く飛び超えてしまうのだ。

 

 

 

 

そんな会話をしていた次の瞬間、直大がブロスから重く蹴りを入れられてしまう。

そう。なんとか避けていた直大であったのだが、先程の痛みが続いていたことで足のバランスを崩し、真っ向から蹴りを受けてしまったのだ。

 

「……クッ……」

 

「直くん!!」

歩夢は反射的に直大を守ろうとして、咄嗟に持っていた水風船を投げる。

だがブロスには簡単に避けられてしまった。

対して、直大は重い蹴りを入れられたことで膝をつき、ブロスはそんな直大へ1歩ずつ歩みを寄せる。

 

 

「外した…」

「やっぱり、隙を見ないとダメね。」

 

「でも、このままじゃ直くんが…」

歩夢の言う通り、このままじゃ直大がピンチになる。─いやピンチなんて、そんな生易しいものですらない。

 

 

だが、彼を助けるためには隙を伺ってコレ(水風船)をぶつける以外、なんの助けにも自分たちはなれない。その不甲斐なさに憤りを覚えた。

 

「どうしたら…」

 

侑が声を漏らす。すると、どこまでも熱い声がこの場に轟いた。

 

 

「それなら、私が囮になって突っ込みます!」

「囮って…そんなの危ないよせつ菜ちゃん!」

 

エマは反対する。だがせつ菜はやる気だ。

「いえ、今これ(水鉄砲)を持っているのは私だけです。これなら勝手も効きますし。」

 

「せつ菜ちゃん…」

 

「私が囮となって、引き寄せれば、きっと隙は出来ると思います。

皆さんはその時にお願いします!」

 

せつ菜はそう言って、水鉄砲を構えると、叫びながら駆け出した。

 

 

「うおおおおぉ!!!」

 

 

 

「ちょっせつ菜!?…何して…」

急に飛び出したせつ菜に直大はダメージを受けたところを手で抑えながらも驚く。

 

 

「行きますよぉ!!せつ菜スカーレットストーム!!」

 

と叫ぶように言い放つとせつ菜は周りを走りながら水鉄砲のトリガーを引いて、水を乱射する。(せつ菜スカーレットストーム(水鉄砲ver.))

 

 

「タイショウノ…ナカマヲカクニン……」

 

水はブロスへ当たらなかったがそれにより、ブロスの対象がせつ菜に移り、引き寄せることに成功した。

 

 

「タイショウノマエニ………ナカマヲボクメツスル……」

 

ブロスはそう言って、せつ菜に向かって走り出す。

 

 

「まずい…せつ菜!」

 

直大は叫ぶ。すると、せつ菜は向かって来るブロスに気にも止めず、同じく叫んだ。

 

「皆さん!今です!!」

 

直大の後ろに待機していた彼女たちはそう言われたことで飛び出し、ブロスの背中に目掛けて、水風船を投げまくる。

 

「愛さんの一撃を喰らえー!」

「特別に彼方ちゃんの枕型水風船をおみまいしようじゃないか~」

「喰らいなさい!」

「それっ!」

「行くよ歩夢!」

「うん!」

 

連続でブロスの背中に水風船が命中し、割れることで水が溢れ出す。ブロスは背後から水風船攻撃を受けたことで彼女たちの方へ振り向く。

 

 

振り向く一瞬の隙を見極めた愛が最後にもう一度、水風船を投げると、ネビュラヘルブロスの胸部を保護する─NBヘルアーマーに命中したことでブロスの動きが故障しかけた機械のようにジリジリと鈍くなった。

 

「ホッシー!今だよ!」

「お、おう!」

直大は今1度ボトルを振り、力を溜める。

 

「はぁぁあ…………はあっ!!」

 

そして痛みが出る足を我慢して駆け出すと、ボトルを持った右の拳を思いっきり、鈍っているブロスの胸部目掛けて殴り飛ばした。

 

それにより、ブロスは壁に激突。

その衝撃から壁にブロスの体のクレーターのようなものが出来ており、ブロスはその場で崩れ落ちるように倒れる。

 

「やっぱり…水が弱点みたいだな…」

殴った手をスナップしながら呟き、倒したか?と一瞬思ったのだが…

ブロスはゆっくりと立ち上がり始める。

やはり、まだ倒し切れてはいないようだ。

 

(まあ…流石にな…)

 

と思った次の瞬間、唐突に黒い煙がブロスの周りに現れた。

 

 

「なんだ!?」

 

~~~~

 

 

 

数分前、直大とネビュラヘルブロスの戦いをスカイとモヤのかかった謎の人物?─エックスが離れたところから観察していた。

 

「ネビュラヘルブロス…殺られちゃうんじゃないかい?」

「まあ即席で選んだ奴じゃこのぐらいが限界か…

 

 

だが…もう少しデータが欲しい………奴にネビュラガスを与えろ。」

「また…命令口調か…まあいい。」

スカイはスチームブレードを手に持ち、赤いバブルを180度回転。

 

『デビルスチーム!』

 

不気味な音声が鳴り、刀身から黒い煙が放たれる。

放たれたネビュラガスはブロスの周りに充満した。

 

 

 

 

 

 

「一体何が…」

直大は思わず固唾を呑んだ。やがて、煙が充満しきると、ブロスはついに姿を現した。その姿としては、黒いオーラを身体全体に纏い、瞳は紅に赤く光り、胸部から蒸気を醸し出していた。

 

これは、胸部─NBヘルアーマーに搭載されている装置─ツインネビュラジェネレーターがネビュラガスによって、作動した。それにより、自身のあらゆる動作が高速化し、攻撃の威力が高まってしまったのだ。

 

 

 

「…タイショウヲ…ボクメツ……」

カタコトに言うと、ブロスは一気に加速し直大の目の前に出現する。直大は突然、現れたブロスに驚き、対応が遅れた。

その隙にブロスは直大のみぞおち目掛けて硬い拳を振るった。

 

 

「!?……ガハッ……」

直大は声にならない悲鳴をあげた。

ブロスの重い一撃が骨の髄まで響くような痛みが全身に込み上げた。

途端に吐き気と悪寒も全身に広がり、足元はおぼつき、気が遠くなった。

 

だが、気を失いかけるのを直大はなんとかグッと踏み込む。ここで倒れたら何もかも終わる。

 

 

すると、ブロスは休む暇も与えず、一気に畳み掛けるようにその場で回し蹴りを食らわすと直大は大きく吹き飛ばされる。

 

「………っ…」

 

「直くん!!」

歩夢たちは直大が吹き飛ばされたことで彼の名を大きく叫ぶ。

 

直大の吹き飛ばされた先は、プールサイドの水深エリアのすぐ近くだった。その名の通り、パーク内で最大の深さを誇る。そのため、子供はそこでは遊泳禁止、大人のみが遊泳可能な場所だ。もしそこへ満身創痍の直大が落ちてしまったらどうなるのだろう。

 

 

「…」

 

直大は最初にみぞおちを殴られたことに加えて、間髪開けずに機械の硬い蹴りを真正面から喰らったことで呼吸もままならなくなる。

 

 

(まずい……)

 

ブロスはゆっくりと直大の元へ歩みを寄せる。

直大は逃げることは愚か、立ち上がることすら出来ない。

 

(このままじゃ…)

直大は必死に立ち上がろうと足に力を込める。だが全身に広がる痛みによって、立てない。やがてブロスは目の前に来ると、右手で直大の首を掴む。

ただでさえ、呼吸もままならないのにも関わず、首を捕まれたことで直大は意識を失う直前まで来た。

 

「……っ…」

「オワリダ…」

 

ブロスはとどめを刺すために、首を掴む手の反対の左手でネビュラスチームガンを手に持つ。直大は抵抗しようにもそんな力すら、もう残ってはいない。

 

「直大さん!!」

「いや…」

彼女たちは恐怖から何も動けず、必死に叫ぶ。中には目を背ける者もいた。すると、そんな彼女たちに近づく、3人の影が現れる。

 

「皆さん!お待たせしました!」

 

「しずくさん!」

そう、ベルトを取りに向かっていたかすみとしずく、璃奈の3人がこの場に現れたのだ。

 

「ベルトは?」

「ちゃんと持ってきた!」

璃奈がそう言うとかすみはベルトとゼリーを見せつける。そして、すぐさまスクラッシュドライバーのスロットにニンジャゼリーをセットする。

 

「愛先輩、これをセンパイに向かって思いっきり投げてください!」

「OK!愛さんに任せなさーい!」

この中で、投球のセンスがあるのは愛であると即座に判断したかすみは愛に手渡す。

「ホッシー!!受け取ってぇ!!!」

 

愛は今出来る最大の力を込めてベルトを投げた。

直大はそんな愛の声が聞こえ、必死に手を伸ばす。

そして、ベルトをなんとかキャッチすることに成功した。

 

 

のだが…

次の瞬間、プロスは直大を空中に投げ飛ばす。

 

 

すぐさまネビュラスチームガンから放たれるエネルギー弾を乱射した。

 

それにより、直大を視認出来ないぐらいの衝撃と煙が周りに現れる。

同好会メンバーはあまりにも目を開けられないぐらいの衝撃によって、目を閉じた。閉じた次の瞬間、プールサイドの中に空から何かが飛び込んだ、バッシャーン!と大きな水しぶきの音が鳴り響いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「え、」

衝撃も無くなり、なんの音も聞こえなくなったことで彼女たちは目を開ける。

そこには、ネビュラヘルブロスの存在のみで直大の姿は1ミリたりとも無かった。

 

「直くん…」

「うそでしょ…」

 

 

彼女たちの頭の中には、一瞬で嫌な予想が駆け巡る。

直大はブロスにとどめを刺さされたことで、大きな水しぶきを立てながら、深く水中に落ちたのではないかと。

 

プールサイドから直大が上がってくる気配が全くないことにその予想は確実なものだと思わせてくる。

 

「タイショウ…ボクメツカンリョウ…」

 

ブロスはカタコトな声で無情に言い放つ。

それによって、彼女たちは絶望のどん底に陥いる。中には膝から崩れ落ちてしまったものもいた。

 

 

 

 

 

─ニンジャは、深く深く、暗い暗い、闇の底へと沈んだ。

 

続く………

 





次回で夏の番外編、完結です。

また次回もよろしくお願いします!
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