「シャシャシャシャシャシャシャ!!!」
まるで猫が引っ掻くように腕に付けた爪を振り回すシャム。それを何とかいなすウタ。本来の実力的にウタの勝てる相手では無い。遂にその爪がウタを捉えようとする。
「とった!!!」
「Ah────♪!」
「な・・・?」
その瞬間、ウタの口から発せられたのは歌では無い。ただ、歌う時の喉の使い方で少し声を発しただけ。だがその効果は絶大だ。一瞬、意識を持っていかれたシャムの体から力が抜け、バランスが崩れる。そこを、
「ハァッ!!!!」
バキッ!!!!
「グオッ!!」
手に持つ鉄の棒で殴り付ける。その衝撃でシャムは目を覚ますも何が起きたのか理解出来ない。
「な・・・何をした!貴様!!?」
「さァ?自分で考えてみたら?」
「貴様・・・!!シャ」「Ah────♪!」「アァ・・・」
ドカッ!!!!!
「グベッ!!」
一応優勢ではあったがそもそもウタの方が近接で分が悪いのだ。綱渡りのような状況だった。
一方ゾロの方では圧倒的な体格とパワーを持つブチに決定打を決めきれずにいた。何せ多少斬ったくらいでは脂肪に阻まれてあまり効果が無い。
それを見ていたナミがゾロの刀の回収に動く。崖を降り、刀へ駆け出すナミだったがそれをジャンゴが許す筈も無い。手に持ったチャクラムで肩を斬られる。
「刀に何の用だ」
「きゃあ!!」
しかしその時、ジャンゴがガクガクと震え、必死に言い訳を始める。
「あ・・・あ・・・いや!!これは・・・その・・・事情があってよ・・・!!」
「うわ・・・!!」
「あう・・・!!」
ウタ、ゾロと戦っていたシャムとブチも震え出す。視線の先は坂の上、そこに居たのは、
「もうとうに夜は明けきってるのに中々計画が進まねェと思ったら・・・」
クイッと掌でメガネを上げる特徴的な動作。黒いスーツに身を包んだ執事。
「何だこのザマはァ!!!!」
怒りの声を上げる執事クラハドール改め、
「まさかこんなガキ共に足留めくってるとは・・・クロネコ海賊団も落ちたもんだな。えェ!!?ジャンゴ!!!」
「だ・・・だがよ!!あんたあの時
震えながらも何とかジャンゴが反論するもクロはにべも無く答える。
「言ったがどうした・・・!!問題は無いはずだ。こいつが俺たちに立ち向かって来る事ぐらい容易に予想出来ていた。ただてめェらの
その言葉にニャーバン・
「な・・・軟弱だと・・・俺達が・・・!?」
「言ってくれるぜ
「確かにあんたは強かった・・・!!」
「何が言いたい」
「おい止めねェか!ブチ!!シャム!!」
ジャンゴが制止するもその声は二人には届かない。
「だがそりゃ三年前の話だ・・・・・・!!あんたがこの村でのんびりやってる間俺達は遊んでた訳じゃねェ!!」
「おおともよ。いくつもの町を襲い、いくつもの海賊団を海に沈めてきた・・・・・・!!」
「仲間割れか・・・?」
その様子を見ていたウソップがそう零す。
「計画通りに進めなかっただけで易々と殺されるような俺たちじゃねェ!!」
「
「あんたはもう俺達のキャプテンじゃねェんだ!!」
「黙って殺されるくらいなら殺してやる!!」
二人が同時にクロへ向かって走る。その爪を使い、息のあった攻撃でクロを仕留めようとするも彼らが切り裂いたのはクロが持っていた鞄のみ。クロはと言うといつの間にか後ろに回り込んでいた。更にその手には・・・
「誰を殺すだと?」
「・・・・・・!?いつの間に背後へ・・・!!」
「出た!・・・ぬ・・・“
「何あの武器・・・刀・・・なの?」
「回り込まれたか!!」
空ぶった二人がバッと後ろを振り返る。が、そこには誰もいない。その瞬間、二人の肩に腕を回すクロ。またもや高速で背後を取ったのだ。その手に付けられているのはブチ、シャムのとはまた違う猫の手。その爪の一本一本が刀になっている恐ろしい武器だ。
「お前らの言うことは正論だな・・・今ひとつ、体にナマリを感じるよ」
「いっ!!」
「ヒィ!!」
そして親指の剣を二人の首元に突き付ける。
「確かに俺はもうお前らのキャプテンじゃねェが・・・計画の
そして突き付けた刀を少しずつ二人の首に刺していく。
「いでェっ!!!!いで・・・」
「三年もじっとしているうちに俺も少しは温厚になったようだ・・・」
「!」
「五分やろう。五分でこの場を片付けられねェようなら、てめェら一人残らず俺の手で殺してやる」
そう言って二人を解放するクロ。下の海賊達の顔は恐怖で歪み、ニャーバン・
「畜生ォっ!!こんな奴が三年も同じ村に住んでいたなんて・・・!!!」
「五分・・・五分あれば何とかなる!!」
まだウタ達だけならなんとかなると踏んだジャンゴが二人に催眠をかける。
「お前ら!!こっちを見ろ!!ワン・ツー・ジャンゴでお前らは強くなる!!!ワン・ツー・・・」
「「おおよ!!」」
走り出しながらジャンゴのリングに集中するブチとシャム。一方催眠術の行使に気を取られている隙をナミは見逃さなかった。
「ゾロ!!刀!!」
「ジャンゴ!!!!」
「てめェは・・・!!俺の刀まで足蹴に・・・!!」
だがこれで本気を出せるのも事実。既にゾロの三刀流の本気を知っているウタは後を任せることに決める。
「ゾロ!!後任せていい!?」
「ああ!!」
そしてゾロが刀を咥え、彼が持つ刀は両手と併せて計三本に。三刀流剣士の本領発揮だ。
「シャアアアアーーーーッ!!!」
「無駄だ無駄だ!!刀三本使っても実力は同じだ!!!」
そう言って突っ込むニャーバン・
「分かってねェな。“刀三本使うこと”と“三刀流”とじゃ意味が違う」
そう言ってゾロは二本の刀を咥えた刀の後ろまで並べて振りかぶり、
「虎・・・」
向かってくる二人を正確に見据え、その刀を一気に振るう!!!
「狩り!!!!!」
纏めて吹っ飛ばされるニャーバン・
「い・・・一撃っ!!!!あの“ニャーバン・
そしてゾロはクロに刀を向けると、
「心配すんな・・・五分待たなくてもお前らは一人残らず、俺が
「やってみろ」
彼らに意識が向いている隙を付いてまたもやナミが動く。船首の下敷きになっているルフィの元に走っていく。
だがその動きは流石にジャンゴも見逃さなかった。
「今度は何する気だ、小賢しい女め!!死ね!!」
ナミに向けて手に持ったチャクラムを投擲する。ナミはまだその事に気付かない。
「みんなが大怪我して戦ってるって言うのにコイツったら・・・起きろォ!!!」
「ナミ!後ろ!!避けてェ!!!!」
「え!?」
だがその瞬間、タイミングがいいのか悪いのかルフィが目覚める。だがその後ろには飛んでくるジャンゴのチャクラム!!
「お前がナミィ!!よくも顔踏んすけやがっ・・・」
ザクッ!!!
起き上がったルフィの後頭部にジャンゴのチャクラムが突き刺さる!!
「な!!あいつまだ生きて・・・!!」
「なんて間の悪ィ奴・・・と言うか良い奴というか・・・!!」
だが倒れない。ダンッ!!と踏み止まり、頭に刺さったチャクラムを引っこ抜く。
彼の復活にウタ達四人が安堵の表情を浮かべる。・・・・・・・・・当の本人はすごく痛そうだが。
「いっっってェ〜〜〜〜〜〜〜っ!!!!」
ルフィの復活に海賊達はいよいよ追い詰められる。ニャーバン・
「いてェなコノォ!!!」
「私じゃないわよ!!」
大声で抗議したナミだったが彼女もジャンゴに肩を斬られて負傷している。貧血気味になり、ガクンと膝から崩れる。
「お前、肩ケガしたのか」
「なんでもない。平気・・・とりあえず私のやれる事はやったわ。あとは任せる!」
そしてニコッと笑うと、
「この戦い・・・絶対に負ける訳には行かないものね!!」
「お前・・・」
そしてグッと拳を握ると、
「宝の為に!!」
「んん!!結果オーライ」
それがお前だ、と零しながら坂の上を見るルフィ。
「なんだ・・・
その時、クロが時計を見ながら時間を宣告する。
「皆殺しまで、あと三分・・・」
それにいよいよ追い詰められた海賊達が慌て出す。すでに戦力は大幅に削られ、相手の主力はいまだ残っている。勝ち目はかなり薄いがやらねば確殺。やるしか無いと覚悟を決めたその時、
「クラハドール!!!もうやめて!!!」
カヤだった。病弱な体を引き摺ってやってきた彼女は精一杯の声でクラハドール・・・クロに叫ぶ。
そんな中でウタは、
(ルフィを起こすのはいつも私の役目なのに・・・・・・)
一人、完全に場違いなことを考えていた。
ウタの優先事項は全てをさし置いてルフィが優先されます。
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ウタは出ないけどちょっと変わったウソップの活躍、要る?
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いる。変わってるなら必要でしょ!!
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いらない。ウタちゃんいないし書く価値無し