ディミレス過激派が転生したらエーデルガルトだった   作:まあじょ

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※原作の台詞はそのまま英数字で抜き出そうと思うので表記ゆれご了承ください。


白雲の章 大樹の節(4月)
3話 必然の出会い


私が短剣の誓いを立ててから6年。

それなりに苦痛や挫折を味わって、私は成長した。

原作通り宮城の地下で鎖に繋がれて、闇うごの実験に耐え、兄弟たちの死を目の前で見届けてきた。

茶色かった髪もすっかり白くなってしまったわ。

「原作改変しないのもディミレスのためだから」と、知っている事件も不干渉を貫いて、罪悪感に苛まれる日もあった。

七貴族の変、ダグザ=ブリギッド戦役、ダスカーの悲劇。

それに……モニカ。私は貴女を見殺しにしてしまった。

……駄目よエーデルガルト、覇道に迷いは要らないでしょう?

 

今日は運命が交差する日。

私たちとベレトスが出会い、ついにゲーム本編が始まる。

炎帝の恰好をしてコスタスに襲撃の依頼もしたわ。

……絶対に失敗して頂戴。ディミトリを殺しなんてしたら地獄の底まで追いかけてやる! 

それにしても、私が依頼したとはいえ、今から盗賊が本気でこちらを殺しに来ると思うと緊張するわね。

あの斧のシーンとか、ベレトスが助けてくれなかったら普通に死ぬからね、私!?

 

でも、やっぱり一番緊張するのは……ベレトか、ベレスかってこと。

個人的な欲を言うと、できれば、というか絶対ベレスであってほしいのだけれど……。

 

 

「突然、申し訳ありません!」

 

6年の月日を経てすっかり大きくなったディミトリがジェラルト傭兵団に声をかける。

私は彼の隣で……内心ガッツポーズをしている。

なぜなら、目の前にいる「灰色の悪魔」が……すごい柄のタイツを履いているから!

はじめましてベレス先生、ディミトリと結婚してあげてください!

って、まだ先生じゃなかった。

 

「こんな時間に、ガキどもが揃って何の用だ?」

「実は私たち、盗賊団に追われているんです。どうか力を貸していただけませんか?」

「盗賊、だと……?」

「ええ、野営中に襲撃されたのです」

「上手いこと仲間と分断されて多勢に無勢、金どころか命まで盗られるところでしたよ」

「その割には随分とのん気な……。ん? その制服……」

 

周回プレイで見覚えのある会話が続く。

そしてそのまま既視感のある展開へ。

ベレスは的確な指示で私たちを動かし、簡単に勝利してしまった。

ゲームの戦闘は上から駒を見てるだけだったけれど、実際に目の前のリアルとして見ると圧倒される。

まさに神懸かり、本当にこの時レベル1なの? と疑いたくなる。

もちろん私の危機も天刻の拍動を使って助けてくれた。

 

「さっきは助かったわ、ありがとう。それにしても腕が立つのね。貴方は傭兵なのよね? しかも貴方の父は……」

 

下手なことを言って怪しまれるといけないから、既に知っていることを知らないふりして尋ねる。

 

「なあ、一緒に大修道院に来るんだろ? 道中いろいろ話を聞かせてくれ」

 

その後も、親の顔よりも見た名君と猜疑心のくだりが続く。

その間ベレスの表情筋は一切動かない。

こうして実際に見ると、人間離れしていてちょっと怖いわね。

 

「まあいい。それより今は、お前のことだ」

 

ああ、ディミトリがベレスのこと見た!

 

「盗賊団の頭相手に一歩も引かぬ戦いぶり……俺も、もっと強くならねばと思ったよ」

「確かにそうね。……貴方、帝国で働く気はない?」

 

絶対に雇わないけどね! 演出の都合で心にもない台詞を言った。

 

「何を隠そう、私はアドラステア帝国の……」

「待て、エーデルガルト。それなら俺も話がある」

 

どうぞどうぞ! ダチョウ俱楽部のように譲ります。

……というわけにもいかないのよ、演出上。

 

「今、ファーガス神聖王国は、お前のように優秀な者を必要としている。是非、俺と共に王国へ……」

「!」

 

いけないっ、初手プロポーズみたいな台詞を生で聞いて思わず体が反応してしまった!

幸い声には出なかったけれど、クロードがなんだか意味ありげな目でこちらを見ている。

未来の盟主は油断ならないわね……。

今後の為にも、ヒューベルトを見習ってポーカーフェイスを身に着けるべきだとむ思う。

 

「そこまでだ。まったく2人とも手が早いな。会ったその日に口説くなんてさ。俺は大修道院に向かいながら、しっぽりと親陸を深めたいね」

 

クロードは空気を読んだのか、私の謎の反射は深追いせずに話題を切り替えた。

 

「まずはあんたの好みでも聞こうかな。どの国が好きなんだ?」

「歴史ある大国、アドラステア帝国」

 

え、即答?

聞かれてから答えるまで一秒もなかった。

顔色一つ変えずに迷いなく言い切ったわ、この人。

そ、そんなに帝国のことが好きなの!?

……いいえ、きっとAボタンを勢いで連打していただけに違いないわ。

 

「ふふっ、そうでしょうね。衰えたとはいえ、帝国の培ってきたものは他の比ではないわ」

 

うう……嬉しいけど! 仮にも生まれ育った国を褒めてもらえるのは嬉しいけどさ!

ベレスには絶対に青獅子の学級を選んでもらいたい以上、このスタートはなかなか不安になる。

 

「お喋りはそろそろ終わりにしてくれ。大修道へ向け出発するぞ!」

 

アロイスの呼び掛けで、私たちの最初の会話は終了した。

これから、私の運命を決める最も重要な選択……学級選びが始まる。

クロードみたいな裏工作をしてでも、絶対に青獅子を選んでもらうんだから!

 

~ベレス視点~

(エーデルガルトか……気品の高い少女だが、常にこちらを値踏みするような目で見られているように感じる)

 

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