「なんということだ……」
港町ナノハナ。
アラバスタが誇る港町が――いわば玄関口がたった半月の間に無残な姿になっている事に、コブラ王は船上で愕然としていた。
「我が国の民は、耳にしていた凄惨な混乱からもうここまで立ち上がっていたのか」
町の姿はコブラが出発の時に見た時と大きく変わっており、だが同時にそれぞれに修繕の跡が見られる。
一部だけを修繕した建物もあれば、やや雑ではあるが新しく建て直した建物がある。
そこにアラバスタには存在しない魚人の姿が多数見られ、人間ではまず運べない未加工の丸太を肩に載せて、アラバスタ民と声を掛け合いながら運んでいる。
「陛下、どうやら港の機能は維持されているようです。このまま船をつけますので、どうか下船のご用意を」
「うむ」
「……港に、アラバスタの物ではない旗が昇っているようだが」
「ハッ」
「あれが、そうなのかね?」
「……はい。我ら海軍にとって、ある意味でもっとも意識せざるを得ない旗」
「間違いなく、『黒猫』の三本爪であります」
「貴方!!」
「ティティ! 無事であったか」
海軍の船と共に整備された港へ降り立ったコブラたちを出迎えたのは、彼の妻ティティとそれに付き従うアラバスタ兵。
そして、それと同数で同じように整列する、黒を主軸に統一された制服に身を包んだ一団。
海賊らしからぬ海賊。
三本の爪痕を背に負った猫の横顔を胸と背に印した、この広い海に今一度秩序と安定を敷くために戦う兵士達。
「この者達は?」
「黒猫の護衛です。恐らく間違いないでしょうけど、海賊等の偽装船だった場合に備えて精鋭を付けてくれたのです」
黒い軍服の兵士三百名の指揮を取りつつ王妃ティティの側を固める、なぜか刀を三本も腰に差している若い女性兵士がコブラ王に対して頭を下げる。
「話は聞いている。この度は、アラバスタの民を守るために尽力してくれたと……名は?」
「アミスと申します。総督、並びにティティ様より護衛を命じられ、陛下の出迎えに同行させていただきました」
小さく、
目の前の華奢な女こそが、『王佐の剣』と呼ばれる大海賊。黒猫海賊団の中の重要人物だったからだ。
「改めて礼を言わせてほしい。我らがまだ海の上にいる時に、アラバスタの詳細な情報を海軍を通して伝え続けてくれたおかげで、ささくれ立つ我らの心をどれだけ癒してくれたか……」
そもそも、王は既に黒猫の事をある程度知っていた。
どうにか出発の目途が立ち船を出して数日の時点で、海軍からアラバスタの状況が手に入っていたのだ。
その情報の出元が海賊であり、それでもなお海軍の将校らはその知らせに一応裏取りを急がせながらも精度が高いと見ていた事も。
その海賊が、復興に尽力していることすら疑っていなかった。
なにより、これは引き留める側に立っていたもののアラバスタを想ってくれた
――アラバスタの話は聞いているが、『黒猫』がいるなら悪い事にはなっておらんえ。
(あの天竜人が、高名とは言え一介の海賊に信を置くような発言をした時は信じられなかったが……)
アラバスタの精鋭や海兵同様、隊列を組み、乱れず身じろぎもしない。
もはや立派な軍隊の動きである。
「詳しい話は後日王宮にて。総督も、エルマルを中心にアラバスタ西部再整備の段取りが付き次第王宮に出頭すると言伝を預かっております」
「うむ」
海賊団のトップである総督がこの場にいないのは、世界政府加盟国の王であるコブラに、大衆の目の前で頭を下げる訳にはいかないからだと王は理解していた。
その上で、誰かを探すように顔をキョロキョロと動かせる。
「ところで、ビビはどうした? 無事だと聞いておったのだが……まさか、怪我や病に?!」
「あ、いえ――」
その問いかけの答えを知っているアミスは反射的に口を開こうとし、一方で王妃ティティは小さく笑う。
「エルマル近くの黒猫さん達の拠点にペルと一緒にいるわ。最近、あそこがお気に入りの遊び場なの」
「ぬわあああああああああああにいいいいいいいいいいいいいい!!!???」
◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
――ねぇ、ミホーク。こっちの木は植えなくていいの?
――もう植えているではないか。
――でも、樽の中でしょ? これじゃあ大きくならないよ。
――あぁ、そういう意味か。これはこれでいいんだ。
連合軍によって占領されていたエルマルを再び占拠するのは住民感情的によろしくないと思い、俺達『黒猫』は少し外れた所に臨時の拠点を築いていた。
……エルマルの皆さん、別にわざわざ道を作ってくれる必要はないのよ?
ウチの実験農場なんだから、皆の復興を優先してくれていいのよ?
実際優先度はエルマルの方が上なんだし。
…………いやまぁ、うん。
「……王女様が遊びにくるなら仕方ないかぁ」
「なんだ、ビビの奴また来てんのか」
ペローナ、ここだからいいけど表で話す時は『様』を付けるの忘れないでね。
うん。
本人が『様』付け嫌がるからしょうがないんだけどさ。
――樽の中の土だけでいいんだ。このまま水をやって、様子を見ながら肥料やたい肥を追加する。
――でも……。
――そうだ、お前の言う通り木は大きくならない。だがその分の栄養が全て果実に行くのだ。
――おっきくなるの?
――ああ。それに美味くなる。西の海にいた頃、開拓船に積んでそのままになっていた果樹から発見した育て方でな……。
ビビがミホークの作った実験場――農場や陸上養殖場なんかを見学してミホークに質問したり作業を手伝ったりして、それにミホークが応対している。
その後ろで最近コンビとなりつつあるドールとペルが、ミホークが突然やらかさないかビビに万が一が起こらないかと戦々恐々しながら付いていっている。
うん。お疲れ様。
今日の作業が終わったら一杯やろうよ。
アルバーナの復興についてるハンコックやクラッカーらも夜には一度戻って来るし。
「ロビンやお前相手もそうだったけどアイツ、基本的に子供相手にするの得意だよな」
「さらっとガキ扱いすんな!」
「年齢的に子供なのだから仕方あるまい」
「お前はあんまそういう扱い受けてねーだろ、ダズ」
「いや、そうでもない」
使い道がない廃材の処分でさっきまで働いていたダズとペローナの二人と共に、遠くから二人の様子を窺いながら休憩を取っている。
今朝がたコブラ王が到着したようだし、本人の目でナノハナやアルバーナの様子を確認してもらってから顔を伺いに行けばいいだろう。
傘下に入れるわけでもないし、モグワのようにお仕えするわけでもないからそれくらいのタイミングが妥当のハズだ。
実際、アラバスタの現状や不足分、被害状況や連合軍捕虜の取り調べ内容をまとめた報告書類の作成で今の今まで忙しかったし。
「西の海にいた頃は、食事の時にいつも肉を多めにもらっていたぞ。子供が戦う身体を作るならとにかく食えと」
「お前でもか、ダズ! ホロホロホロホロ!!」
……おかしい、俺そんなこと一回もなかったんだけど。
飯の時は普通に雑談して、他の時はひたすらレイリーと一緒に殺しに来るだけだったんだけど。
レイリーに至っては俺の口に酒瓶ぶち込みやがったな。
「で、実際ミホークの実験農場はどうなってんだ?」
「ほぼ予定通りだけど、どうも陸上での海老の養殖の方に力を入れたいみたいだな。ほれ」
魚人に手伝ってもらって巨大な岩を刳り抜いたプールが向こう側に見える。
一つ一つが中々の大きさで、そこに風力を用いた滑車ロープウェイがクルクルと回っている。
風の力を受けた動力に引っ張られて回転する紐には一定間隔で筒が取り付けられており、そのそれぞれが海水を汲み上げてプールの方へと運んでいる。
風の強さからして放置して大丈夫そうだ。もう数日もすれば満タンになるだろう。
並行して温度管理や酸素供給設備をチェックしたらいよいよ試運転かな。
管理方法のマニュアルをミホークに作らせなきゃ。
「あぁ、あれで海老を育てるんだっけか。わざわざ陸で?」
「管理や掃除もそうだが、水温管理も楽らしい。最終的には海水の取り込みと排水の箇所以外は壁と屋根で覆って中の温度を安定させるんだと」
今頃海の中では魚人集団が皆で海老を拾っているだろう。
真面目に考えると笑える光景だが、魚人という労働力を生かす形としては最適だ。
直にネプチューン王もこちら側にお招きする。
硫黄島と並行してこちらの拠点を築くし、ネプチューン王にはそろそろキチンとした居城を用意する必要があるだろう。
その際に魚人と人間の共存・共栄のモデルケースを示す必要があったし、魚人はこのままミホーク預かりにしておくか。
魚人グループと仲の良いトーヤもくれば万全だし、オトヒメ様にもいいものを見せられるだろう。
「外敵も排除できるし、ここで安心して海老を安定供給できるようになれば他の場所でも同じことが出来る」
「島の環境を気にせず安定供給できる食料。……たんぱく源の確保として心強いな」
「食わせるモンの調達が楽だったらな」
ミホークからは他にも計画が上がってきている。
例の浮島でも魚人を巻き込んでアレコレやっていたらしく、二年前に比べてますます作業や指揮に慣れてきている。
農作業の。
アイツマジで担当なんだっけ。なんだっけというかどこに向かってんの?
元々は親衛隊の剣術教官だったハズなのに、いつから工兵・屯田の代表に?
土地の管理得意な単体戦力とか使い処ありすぎて便利な存在ではあるけど。
「にしてもだ、クロ」
「ん?」
「いや、ビビだけどよぉ」
――ミホーク、こっちの袋は? 親衛隊の人がたくさん運んで来てるけど。
――あぁ、ヒマワリの種だ。この一帯には植えられないが、西部海岸は植生が合いそうでな。
――お花を植えるの!?
――油目的だがな。コレと菜の花が上手くいけば、西部は広大な花畑にして油畑になる。
アラバスタの戦後処理の中でもビビがミホークに付いて回っていたためか、二人は意外と相性がいい。
ダズも同じように結構懐かれていて、昨日は延々船の案内をさせられていたな。
「なんでミホークの奴が肩車してんだ?」
ね。
それにしても子供を肩車して全然違和感ないな、あの剣豪。
なんでないの?
「さっき海老を放す予定のプール覗き込む時にミホークがやって、そのまま見学続行してるからだよ」
「……王女だろ?」
「うん」
「いいのか?」
「いいんじゃない?」
「ドールとペルが後ろで滅茶苦茶緊張してるんだけど」
「あたたかーい目で見守っておあげ」
頑張れドール。
防衛戦終わって深酒に付き合った時に色々聞いたけど、大変だったみたいだね。
あの黒刀手に入れた際の大激闘から島の開拓にビッグマムや白ひげへの伝言その他に目当ての王家への接触や保護諸々、新世界の海賊の襲撃と本当によく頑張ったよ。
トドメの魚人島強行突破も含めて。
君が話している後ろでアーロンら魚人達が男泣きしてたの、言っちゃなんだが正直面白かったわ。
「……キャプテン」
「ん」
「その後ろなんだが」
「後ろ?」
ミホークらが、今度は建造中のガラスハウスを案内している。
最初はビニールだったけど夜の強風とそれに伴う砂にやられ、しかもここら一帯の頭がいい鳥によって破壊されたからミホーク主導で建て直してる奴だ。
アーロンらが頑張ってデカイ一枚ガラスを慎重に運んでる。
で、エルマルの人達がその周辺の地面を手際よく均して石畳を敷いていく中、物影でコソコソしている高そうな服を着ている人と髪を音楽室で見慣れた感じにクルクル巻いてる人が、木の枝を布で頭に巻いている。
「…………季節の変わり目か。大変だなぁ」
エルマルの人達に戸締りを徹底するよう通達しなきゃ。
「いや、あれ写真で見たここの王様じゃねーか?」
気のせいだよ。
この大変な時にコソコソ娘のストーカーをしてる国王なんているわけないって。
「横にいるのはアミスと……なぜ海兵までいるんだ……。キャプテン、見た所凄く困っているぞ」
「あたたかーい目で見守っておあげ」
なんかアミスがこっちに向かってすっごい手を振っている気がしたが、文字通り気のせいだろう。
隣にモモンガさんがいる気がするけど海賊の拠点に一人でホイホイ来るほど不用心な人じゃないし。
チクショウ、ここ連日書類作成のためずっとテーブルで文字と数字に向き合っていたから幻覚見えてきやがったのか。
ロビン……は、ハンコックの所か。
ドール……向こうで死んだ目をしてるな。
仕方ない、自分で飲み物用意するか。
ペローナ、ダズ、リクエストはあるか?
◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
「やれやれ。港に船が着いたのは確認しとるらしいのに、コブラとやらは何をしておるのか」
「でも、その分片づけの時間が稼げるのは大きいわ、ハンコックさん」
首都アルバーナ。
今回の防衛戦でエルマルに並ぶ激戦の中心地になった町は、最後の戦いにてもっとも被害が大きく、船を使った物資輸送が容易い港町に比べて作業が遅れている。
「……やはり、問題は壁じゃのう」
「そうね。クラッカーさんがかなり頑張って怪物を狩ってくれたから大丈夫だと思うけど、万が一を考えると敵の侵入を防げる壁の存在は大きいわ」
「……西部の砂漠ではクロコダイルが奴らの討伐に苦心しておる。正直、コブラ王との会談でアラバスタ東部の復興計画が形になれば、全ての兵力を西部に移したい」
ハンコックら第一艦隊の当面の仕事は、アルバーナの復興と防衛――を利用したアラバスタ民の懐柔である。
加盟国である以上、アラバスタとの関係はどう転んでもおかしくない。
その場合、国民感情から状況をコントロール出来る可能性を残しておくようにと命令が下った。
これは他の艦隊にも出された命令であり、喧伝できるチャンスがあれば逃すなと厳命されている。
「ギャルディーノさんの壁じゃダメなのかしら?」
「巨大な物で、かつ安定させるのが難しい砂漠の大地じゃからのう。緊急の仮防護壁も撤去した方が安全だと言っておったので、戦闘完了後にそうしておいたわ」
ギャルディーノはハンコックの妹達の補佐として、降したばかりの九蛇の兵士を率いて西部砂漠の巨大生物狩り――のための前線拠点造りに駆り出されている。
巨大生物は広大な砂漠に散らばっており、それを狩り続けるには水と食料の安定供給できる地点が必須だった。
現在第三艦隊のクロコダイルが西側から調べるための拠点を建てている。
ギャルディーノはその反対側。サンドラ河から調べるための拠点を築いていた。
「すまぬの、ロビン」
「なにが?」
「九蛇の者達を使えれば、アルバーナの片付けももう少し早くなるんじゃが……」
そしてハンコックが制圧し、降した九蛇海賊団の戦士たちはその指揮下で仕事に就いている。
戦闘の可能性が高い現場で少しずつ黒猫のやり方に慣らすためである。
「わらわが先代女王を倒し、君臨した以上命令すれば動くじゃろうが……彼女らはやはり戦士じゃ。西の海から共にやってきた者達に比べて出来る事が少ない上に、未だ気位が高い」
「無理もないわ。そもそも、覇気を使える戦闘員というだけでも今の黒猫には貴重。出番はあるでしょう?」
「うむ。……親衛隊や黒刀持ちの強さを見て、刺激は受けておる。ミホークや主殿と言った特級には、素直に憧れる者も出ておるゆえ……年内までに使い物になるようにするつもりじゃ」
「あら。ダズやクロコダイルは?」
「……わらわの力も含めて、どうも悪魔の実の能力者という物を上手く理解できんようだ。強いとは認めておるが、戦士ではなく怪物に見えておるのじゃろう」
今アルバーナの瓦礫撤去に動いているのは第一艦隊の精鋭と、客将であるシャーロット姉弟だ。
特にクラッカーは『黒猫』のやり方に慣れた上で一人でとんでもない数の労働力を生み出せるため、極めて希少な労働力としてアチコチ連れ回されている。
幸いなのは、本人も乗り気だということか。
「九蛇は能力者を知らないの?」
「うむ、特に近年はあまり出くわした事がないらしい。わらわが近衛兵を石化させた時点で、若い戦士らは震え上がっておったわ」
ハンコックは、いつもの革の胸当てにスーツ、ジャケット、そして黒猫の艦隊提督である事を示す艦隊旗のマークを縫い込んだ将校のコートを着込んでその存在を周囲に見せつけている。
すでにして美少女といえるハンコックは、ロビンと並んで非常に目立つ存在だ。
彼女の戦場はエルマルであったためにその力を民衆は理解していないが、リヒャルトを始めとするアルバーナ防衛にて絶大な戦闘力を見せた親衛隊の面々が敬礼しているために、黒猫で大きな存在であるとは理解したようだ。
今回の事で黒猫を調べ始め、その手配書に辿り着いた者も出ているため、彼女こそが『海賊姫』と呼ばれる大海賊である事に気付かれるのも時間の問題だろう。
「……わらわの一存で広い世界に引き摺り出したのじゃ。いろんなものを見せて行動させ、戦士として……あるいは兵士として一段高みに登ってくれれば幸いじゃが」
アルバーナの復興――正確にはその下準備が恐ろしい程の速さで進んでいるのが、この少女の手腕である事も。
ロビンが能力による高度観測によって全体の状況を正確に把握し、その情報を元にハンコックが労働力の差配を決定していた。
「……まぁ、それは先の話じゃな。今はコブラ王の受け入れ態勢を整えるのが先か」
「瓦礫の運搬もスムーズになってきているわ」
「うむ。……あのデカブツ共の脅威が絶対にないと断言出来れば兵の割り振りに苦労せぬのだが……おのれ、ドフラミンゴとやらめ。やっかいな物を残してくれた」
ハンコックは自分が交戦した、嫌に総督のクロに拘る海賊の顔を思い出す。
男相手ならばほぼ必殺であった能力を無視された屈辱も合わせて、忘れる事が出来そうにない敵だ。
「修繕まで行かずとも、とりあえず国王が自分の目で被害を確認しやすいように出来れば十分じゃろう。そこまでやれば、とりあえず後は主殿に投げる」
「クロはコブラ王と話し合って、サンディ島西部の実効支配権を手に入れると言っていたけど……」
「デカブツの問題がある上、ほとんどは砂漠じゃ。西部全体とはいうが、最も欲しいのは恐らく西部海岸の支配権」
「どうかしら。少しでも土地が欲しいのは本当じゃないかしら?」
「それでわざわざ砂漠の地を?」
「好き勝手しやすいじゃない。それに、ほら。ミホークから話を聞いたでしょう?」
「クロが言ってたドレスローザって国のお姫様達を説得して、浮島の方に来てもらっているって」
「……ネプチューン王同様、住まわせる土地がいるという事か」
「しかもこっちは完全な加盟国のお姫様。万が一の時にやり取りが容易い場所となると、この島は中々良い条件だと思わない?」
「なるほど……のう」
「……一応、王宮の修繕を少しでも急がせるか。ロビン、付いてまいれ。現場を直接この目で確認しておくぞ」
「うふふ。えぇ、分かったわ」