とある黒猫になった男の後悔日誌   作:rikka

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052:仕掛けの手腕

「テント一つに四人として……二千人分、よし。各テントの番号振り、よし。食事、歓談用の簡易テーブルとベンチよし」

「海兵側より調理場と、そこへ水を引く簡易水路の設置も完了したと報告がありました」

「わかった、あとで念のためにダズに確認させる」

「副総督は今?」

「ロビンや海軍工兵と一緒に糧食用の倉庫の仕上げに入っている。鼠や虫にやられないように返しやらの防獣、防虫対策のチェックとかな」

 

 なんとか受け入れ態勢は間に合いそうだ。

 結局二小隊では本当に最低限の設備でしかもギリギリっぽかったので、クザンに陳情してさらに二小隊追加してもらった。

 ダズとミホークも材木や石材の切り出しから加工まで手伝ってくれたおかげでまぁまぁの設備が完成している。

 

 ……戦闘より工事の方が得意かもしれん、ウチの海賊団。

 

「アミス、ミホークは何をしている?」

「せっかくの草木灰がもったいないと、こちらの兵士数名と共に灰を樽詰めしています。なんでも、持ち帰って育ちが悪かった畑の一部に少しずつ撒いて試してみたいとか」

「ん、なら違う人間使うか」

 

 もう慣れたものだよなぁ。

 最近じゃあ、アイツの野良仕事についていける専任の兵士がいる。

 まぁ、いるというか付けたんだが。

 おかげでこういう建築やら開墾絡みの仕事ができた時はミホーク隊(仮)はめっちゃくちゃ頼りになる。

 

 ここらへんのテーブルやらなんやらも、最低限の数があればいいかと思ってたらアイツラ三日でそれなりの数をなんとかしやがった。

 

「それじゃあアミス、人数を集めて道を――」

「キャプテン・クロ、ここにいたか」

 

 最近は戦闘よりもこういう設営や管理の仕事が増えたために、半ば秘書みたいな仕事をさせてしまっているアミスと共に増援部隊の受け入れ作業を進めていたら、声をかけて来る男の声がある。

 

「ビグル大佐」

「あぁ、貴殿が増援部隊向けの宿営地の設営を行っていると聞いて見に来た。場合によっては自分達も使うのでな」

 

 このモグワを中心に動いている大佐の一人。現場指揮官の中で最も即応力が高く、自分達を所詮海賊と見る者が多かった中で最初から協力的な部隊を率いていたために、ついつい仕事を頼んでしまう佐官の一人である。

 

「ハッハッ! 部下達が驚いていたぞ。海賊である貴殿らが、我ら海兵のためにトイレを作っているとな」

「……そういう所にこそ一番力を入れるべき所だと私は思うのですが、海兵達はおろか自分の部下にもあまり理解されないのですよ」

「……鹵獲した船のトイレを毎回毎回隣室壊してでも広めに再構築させるのは、私もどうかと思います。キャプテン」

「ね? この通りです」

 

 実際効果は出ているだろうが。

 トイレ狭いと掃除しにくいし、掃除しにくいとしばらく経つと酷いことになる。

 衛生に関わる所と、不快な思いをしやすい場所にこそ金と労力をかけるべきだ。

 

「ハッハッハ! 一度貴殿の船に乗せてもらったが、いや確かに快適だった」

「大佐はしばらく休養でしょうか? ここしばらくはずっと海に出ていたハズですが」

「相変わらず、よく把握している。うむ、しばし休息を取れと命令が出されてな。……ただ」

 

 む?

 

「兵の士気が下がらなくてな……何か仕事をしたい、働きたいと言っているのだ」

「休息こそ兵士の大事な仕事だと思うのですが」

「私もそう思う。だが、どう言っても引き下がってくれなくてな」

「……ルチマ一等兵を始め、貴官の部下は命令に忠実かつ穏当な兵が主体だったと記憶しております」

「うむ、このような事は初めてでな」

 

 えぇと、確か受け入れ態勢の用意を始める三日前からビグル大佐は海に出てたな。

 その間にデカい戦闘は一回、海賊船十五隻から成る大船団による略奪。――を、行い逃げる途中の敵を援軍と共に迎え撃ったハズ。

 

 ちょいとウチに近かったため、急遽出撃させたハンコックの部隊とダズの船も参加して被害は最小に抑えて、かつ奪われる所だった物資も人も奪い返せたハズ……。

 

 あぁ、いや、奪い返したからか。

 

「兵士たちは、身体以上に心を摩耗させたのではないのでしょうか。もしや、救出した加盟国民に接したのでは?」

「あぁ、応援の救護艦に乗せるまでは我々海軍の船で保護していた」

「……奪われ、連れ去られる所だったのです。身内に犠牲が出た者もいたでしょう、家が荒らされ、火を付ける所を見せつけられた者もいたでしょう。あるいは直接暴力に晒された者も……。それが感謝にせよ、あるいは遅れたことへの罵倒にせよ、恐らく民衆の剥き出しの感情に触れたのかと」

 

 思いつくのはそれくらいだったので聞いてみたら、思い当たる所があったのか大佐もわずかに顔をしかめて「それか……」と小さく呟いた。

 

「部下から特に報告は受けていなかったので、気に留めていなかったが……」

「実際、報告するような事態はなかったのでしょう。ですが、(じか)に触れた兵士に何も影響がないかと言うと……」

「そういうわけにもいかんか」

 

 まだ三十前の若い大佐は、ため息を吐いて設営されたテント群を見渡す。

 

「キャプテン・クロ、貴殿になにか策はないかね? 追い詰められたような顔で、なおがむしゃらに働こうとする部下を見るのは……忍びない」

 

 うん、だから俺は海賊……いや、今更か。

 

「……とりあえず、負担にならない程度に身体を動かしてもらいましょう。現在、この宿営地はほぼ完成しましたが、港湾までの道はこの通り手つかずです」

「道付けか」

「はい。まぁ、時間をかけられないので荷車をスムーズに通せる程度に地面を平らにしていくだけの作業ですが」

「ふむ」

 

 重労働と言えば重労働だが、掘って埋めて(なら)す単純作業は、短期間なら頭を休める。

 ダズがいれば固い地面を一気に耕せるし、海軍の工兵にも手伝ってもらう。

 

「その上で……アミス」

「ハッ」

「今、ここ以外で一番落ち着いている避難地はどこだ?」

 

 ここだと人手が十分すぎる。

 もうじき本部の増援も来るし。

 

「……そう、ですね」 

 

 親衛隊は、民衆を相手にする経験の少ない佐官の補助役として二名ずつアチコチに出回らせている。

 当然報告はこっちに書面で来ているが、隊長のアミスは本人達より詳しい話を聞いている。

 

「ここの隣国のカナンでしょうか。ミアキス、キャザリーのペアが現在、バーセンジー大佐の補佐についています。その前に担当していたクリス達のペアからも、初期の物資不足の混乱を(さば)いてからは穏やかだったと……」

 

 よしよし、なら悪くない。

 報告書でも居住区画の再建に入ってるって話だったし、バーセンジー大佐も家が病院だっただけあって、民衆の管理だけではなく衛生や健康にも気を配りたいと先日送られてきた手紙に書いていた。

 

 直接この目で確認していないのが残念だが、かなり状況がいいのは間違いないだろう。

 

「現在現場差配をされている上官殿に、休息期間が終わり次第部隊をカナンでの復興作業補佐に任じるように掛け合ってみるのはどうでしょう」

「? 兵をあえて民に触れさせるのか?」

「はい、肉体的な疲労ならともかく、精神の疲労ならばその原因を軽くするしかありません。今落ち着いているカナンならば、貴官らの部隊の気質を見ても互いに不快な思いをされることはないかと」

「……民の言葉に傷ついたのならば、それを癒せるのも民の言葉か」

「逆に使命感に燃えすぎている者も含めて、軍人として守ったモノが確かにあるのだと実感してもらえば……」

「なるほど」

 

 大佐は軍帽を被り直すと、海兵とはこうあるべきだというような見事な敬礼を俺とアミスにしてきた。

 

「貴殿に相談してよかった。さっそく上申して来ようと思う」

 

 だから、俺とアミスも敬礼で返す。

 手の甲を相手に見せるこの世界の海軍式ではなく、腕を45度ほど外に開き、まっすぐ伸ばした手を軽く額に付ける『黒猫』での形式だが。

 

「お力になれて幸いです、大佐」

 

 そこのエリアの現場を差配しているのはハバニーズ中将だったな確か。

 先にクザンも交えて話をして根回ししておかなきゃ。

 

 それが上手くいったら、念のためにバーセンジー大佐と、ミアキス達にも手紙を書いておこう。

 こっちの事情を伝えておけば、現場を良く知る向こう側が上手くやってくれるハズだ。

 

 

 

 

 

 

◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇

 

 

 

 

 

 

「――と、いうわけで食料は想定よりも多めに取引してきた。さすがに被害地域の全域をカバーするには足りねぇが、しばらくは持つはずだ」

「助かる、ベッジ」

「あぁ、ホントに助かったよカポネ・ベッジ。これで避難民へこれ以上の負担を()いなくて済む」

「あくまで当面の間だ、気を抜きすぎるなよ青雉」

 

 道付けとその他諸々の宿営地周りの指示を終えてあちこち将校の間を駆け回って大佐の件の根回しやら現状の確認などを終えたタイミングで、ベッジが大量の物資を持ち帰って来てくれた。

 

 ありがてぇ、マジでありがてぇ。

 

「で、先にお前らに電伝虫で伝えた通りなんだが……わりぃ、医薬品の方は足元を見られた。一応、クロの言う通り抗生物質と痛み止めは出来るだけ押さえたが」

「十分だ。これだけの成果を上げて文句を付ける奴はいないさ。積み出し担当していた海兵だって喜んでいただろう?」

「まったく。表で言う事は出来ないけど、一海兵として礼を言う」

「……まさか俺が海兵の大将に感謝されるとはなぁ。ヘッヘッヘ、クロ、お前といると予想外のことばかりだ」

「だろう?」

 

 そもそも俺にだって予想外の事ばかりだからな! はっはっは!

 笑えねぇ……。ホントに笑えねぇ。

 

 本当なら今頃収穫予測量を見て、民衆と王族のお二人の慰撫のための収穫祭の段取り立ててる頃だったのに。

 

「思い切って手持ちの食糧を初手で放出したが、どうにか回収できたか」

「あぁ、そっちもここに来る前にモプチに寄って、ハンコックの嬢ちゃん達に補充分を渡してきた」 

「元気にしてたか? 手紙や電伝虫ではやり取りしているんだが」

「おう。海賊共を叩き潰したり港や町の整備を進めたりする毎日だってよ」

 

 あー、うん。元気だなそれは。

 

 いざという時の王女殿下の護衛役も兼ねていたんだが、思った以上にアイツ指揮官としての振る舞いが様になってきている。

 一回暫定的にアイツをトップにした部隊を編成してみてもいいかもしれん。

 

「あとは酒やら茶葉、煙草といった嗜好品が少々。モプチで嬢ちゃん達が作ったのと合わせた薪や材木の補充と、頼まれていた石鹸も積めるだけ積んでいる。次に来る船も大体同じ中身だ」

 

 よしよし、石鹸は衛生面で不安のある避難所生活ではホント助かる。

 燃料や材木の補給もいいニュースだ。

 

「収穫が始まった地域もあるし、政府の支援まではどうにか持たせられるか。……それで、どうだ?」

 

 ベッジに頼んだ仕事は主に二つ。

 裏ルートを使った物資の収集――金はキッチリ海軍から支払わせる事で話が付いている――とその輸送。

 そしてなにより……情報だ。

 

「お前の言う通り、やっぱコイツはただの海賊の仕業じゃねぇな。俺も予想外だったんだが」

 

 モグワ王城内の会議室――の、隣。

 主に長時間の会議が開かれる際の給仕室になっているそこで、ベッジは葉巻の吸い口を切って口に咥え、火を付ける。

 

「奴隷の売買が思った程増えてねぇ」

「? というと、例の人狩りの?」

「あぁ」

 

 そうして香りの強い煙を少し吸い込み、ゆっくりと吐き出す。

 

「いや、確かに売買そのものは馬鹿みてぇに増えちゃいる。西の海からブローカーを通して偉大なる航路(グランドライン)のシャボンディ諸島に送り込まれた奴隷が大量にいるのは確認した。……だが、連れ去られた数から考えると、どう考えても足りねぇ」

「……まだこの海に?」

「いやそれはねぇ。連れ去ったって事はなにか使い道があるんだろうが、それを生かすには奪った物資だけじゃ全く足りねぇ。売りつけるならって話だが、痩せ細って価値が下がる前に売り飛ばしてるハズだ」

西の海(ウエストブルー)内での売買も……ない?」

「ゼロじゃねぇが、大した量じゃねぇ。……あぁ、そっちはもう売買が成立しちまってる。そいつらが攫われた加盟国民だって証拠があるならまだしも……」

 

 俺もクザンも思わずため息が出る。

 そういった証拠なんてまず出ないし、あったとしても燃えてしまっている。

 可能性があるとすればブローカーをとっ捕まえて調べる事だが、それをすりゃベッジの面子がズタボロだし、そもそも対策されている可能性が高い。

 

 ほんと誰が作ったんだよこのクソみてぇな奴隷の文化と仕組み。

 

「切り替えよう。西の海で取引はあまりない。だがおそらく売り飛ばすかどこかに運び込まれているハズ。……そうなると、実質一か所しかない」

偉大なる航路(グランドライン)か……」

 

 いや、でも……。

 あれ? これあの趣味悪いグラサン無関係かもしれねぇな?

 

 アイツらはまだ北の海(ノースブルー)にいるはず。

 

 一度も入ったことない偉大なる航路(グランドライン)――しかも新世界に繋がるツテなんてアイツ持ってないだろう。

 というかそもそも、千は超えてるだろう人員をどうやって?

 

 天竜人相手ならブローカー通せばいいだけだし……。

 

「相手の目的が情勢不安を作る事なのは間違いない」

「あぁ」

「センゴクさんもほぼ間違いないだろうって言ってたよ」

 

 うん、知将のお墨付きがもらえているなら問題ないだろう。

 

偉大なる航路(グランドライン)まで持ち込んだ方法はともかく、そうしたと仮定する。売り先は?」

「……天竜人か、労働力が急遽必要だったり天竜人の真似事やってるような国か……」

「あとは海賊だな」

 

 うん、まぁ、そんな所だよね。

 海賊。

 

 ……海賊。

 

 …………。

 

 海賊か!!

 

「クザン、ベッジ、仮に新世界に縄張り持ってる中堅の海賊達が大量の奴隷を手に入れたとする。……どうすると思う?」

「どうするって……そりゃあ……」

「見目のいい奴なら別の使い道もあるだろうが、普通に労働力だろ。畑仕事なり山仕事なり、技術持ちなら他の仕事も」

「うん、当然奴隷を手に入れた海賊の勢力は伸びる。……いつまで伸びる?」

 

 クザンとベッジが、同時に首を傾げる。

 

「いつまでって……」

「強いて言や、奴隷がくたばるまでだな。お前はんなことしねぇだろうが、普通は奴隷なんざ使い潰すだろう」

 

 うん、だよね。

 絶対そうなると思う。

 

「そして奴隷が倒れて行けば生産力が減る。減れば、海賊は当然補充しなきゃ食べていけない」

「そりゃあ当たり前――」

 

 クザンが言葉を切る。

 気付いたか。

 

「奴隷の力によって急速に勢力を伸ばした海賊は、一年二年程度は成長し続けても、その後伸びた勢力を率いての更なる略奪を知らず知らずのうちに()()される。君が言いたいのはそういうこと?」

 

 クザンの問いに頷く。

 

 しまった、西の海に目を向けすぎた。凪の海(カームベルト)を絶対視しすぎていた!

 

「放置すれば数年以内に、無駄に肥大化した海賊勢力が新世界で暴れ出す。だけどそれに気付いたところで西の海(ウエストブルー)の海賊連合が片付かない限り、海軍は兵力を大きく割かなければならない」

「もっといえば、海賊連合が片付いたところで西の海が戦争の海になれば尚更海軍はここを無視できなくなります」

 

 こいつは、西の海と新世界の二つを相手に仕掛けられた王手飛車取り……いや、飛車角同時取りだ。

 

 わかるよ、頭抱えたくなる気持ちは痛いほど分かるけど頑張って大将青雉!!

 あんたが今倒れたら西の海の平和と再編されたばかりの海軍はどうなっちゃうの!?

 

 …………。

 多分、まずセンゴクさんが過労で死ぬ所からスタートだな。

 

「クザン、海軍で新世界を調べて欲しい。頼めるかな」

「……動かせる兵がもうないとか言ってたけど……なんとかセンゴクさんに掛け合ってみるよ」

「頼む。ベッジは金の流れを調べて欲しい。人の流れは西の海だけではもう無理だ。だけど……」

「なるほど、奴らが奴隷を売ったんなら、その代金を支払う奴がいるハズ。分かった、調べてみる」

「……即答したけど、マフィアとしての面子は大丈夫か?」

「安心しな。今回の件はファミリー全ての縄張りを荒らしているんだ。どこの組織も、連中を潰すためなら情報を提供してくれるさ」

 

 よし、それなら問題ないか。

 かなり無茶させて申し訳ないが、もう少し頑張ってくれ。

 

「敵は想像をはるかに超えて組織立てられている。計画は巧妙かつ大胆な物で、どこから手を付けていいか分からない程だ」

 

 ただ、この絵を描いた奴――こんな陰湿で陰険で、しかも世界秩序をぶっ壊すために動く奴なんてあのいい年してドピンクに染まるクソ鳥しか思いつかねぇんだけど……いやマジで誰だ。

 

 新世界でのツテを持っていて、なんらかの形で西の海と新世界を繋ぐ方法を持つ……四皇とまではいかなくてもそれに準ずる実力……あるいは実力者と繋がっている奴……マジで誰だ!?

 

 いや、ともかく絵を描いた奴がいるのならばこれは流れではなく計画で、計画ならば必ず穴がある。

 

「だけど、敵の目的自体は分かる。この時代に大戦の火を付ける事。ならば、次に動く日も想定がつく」

 

 頭と――ついでに胃も痛そうな顔をしているクザンが俺を見る。

 ……いや、そんな目で海賊()を見るなよ……。大丈夫だって、この件片付くまではちゃんと手を貸すから。

 

 じゃなきゃウチの勢力圏も危険だし。

 

「やっぱり政府の輸送船団が来る日、か」

「やらかすならその日か、その前後が一番インパクトがある。間違いないと思いますよ」

 

 その時にどう動くか。

 それを読み切れば、逆転の一手を打てる。

 

 読み切れば……だが。

 

(センゴクさん、頼むから今すぐおつるさんみたいに頭の切れる人こっちに送ってくれないかな……)

 

 そうすればもうちょっと俺とクザンの胃が落ち着くんですがどうですか駄目ですかそうですかそうですよね。

 

 助けて……助けてクレメンス……。

 

 

 

 

 

 いや、なんとなく敵が何しようとしてるかは読めたけどさ。


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