【完結】本栖高校吹奏楽サークル   作:小林司

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いつもありがとうございます。

やっと、評価バーに色が付きました! 皆様ありがとうございます。


クリキャンの前に、ちょっとしたお話を挟みます。

今回は千明がやらかします。というか、私(作者)の遊びが入った話となっています。特殊タグ多用してますので、読みづらかったらごめんなさい。

物凄く短いですが、お楽しみいただけると幸いです。



 ○ある日の千明~バイトに遅刻~

 

クリキャンを数日後に控えたある日の放課後。

 

今日は部活は休みだし、バイトも無い。

 

帰るために廊下を歩いていると、電話が鳴りだした。

 

……『バイト先?』 何だろう。

 

「はい。大垣(おおがき)です」

 

『あ、大垣ちゃん? 今どの辺?』

 

この声は副店長だ。

 

どの辺って、何の話だろう?

 

「学校です。えっと、今日シフト入ってませんよね?」

 

『いやいやいや。入ってるから。思いっきり遅刻してるから!』

 

なんだって……!

 

「えっと、今日21日ですよね?」

 

明日はシフト入っているけど、今日は休みのはずだ。

 

『大垣ちゃん、今日22日だよ?』

 

「ち、ちょっと待ってください」

 

断りを入れ、電話を耳から離す。

 

『12月22日』画面には、日付と時刻が表示されている。

 

所謂(いわゆる)電波時計だから、間違いは無い筈だ。つまり、間違っているのはわたし……。

 

「ごめんなさい! 日付間違えてました!」

 

とりあえず謝る。謝って済む話でなくても、とにかくまずは謝る。

 

『まあ、間違ってたんならしょうがないよ。とはいえ、来てくれなきゃ困るからね?』

 

「はい」

 

藤枝(ふじえだ)さんにもう一時間残ってもらうから、急いでよ?』

 

「分かりました!」

 

電話を切る。

 

 

 

 

 

さてと。一旦冷静になろう。

 

急いでいくと言ったは良いが、どうやって行くかが問題だ。

 

学校からバイト先まで、車なら10分ちょっとの距離だが、歩いていったら1時間半以上掛かる。

 

ここから駅まで歩いて電車に乗り、最寄りの駅から歩いて行っても50分は必要だ。しかも、わたしが駅に行ったらピンポイントで電車が来るか、といえば違う。

 

身延線は1~2時間に1~2本しか走っていないから、次の電車は18時半……。

 

まあ、間に合わないなぁ……。

 

何か、良い方法は無いだろうか?

 

…………。思い付かない!

 

あー! 呑気に図書室でビバークの新刊読んでる場合じゃなかった!

 

 

あ、図書室。

 

……しまりん。

 

…………バイク。

 

………………トラ先輩!

 

そうだ!

 

 

 

 

 

 

 

「トラ先輩~!」

 

この間の先輩みたく、勢い良く音楽室の扉を開け放つ。もちろん、開ける前にノックして……。

 

「あ、千明(ちあき)ちゃん。急にどうしたの?」

 

居るのは かにミソ だけだ。

 

「すまん。扉を勢い良く開けちゃって」

 

とりあえず謝る。あの時は先輩に対し怒っていたから。

 

「別に良いよ。先輩ならまだしも、千明ちゃんなら」

 

良いんかい……。

 

あ、それよりも先輩だ。

 

「トラ先輩は?」

 

「先輩ならトイレに行ったけど?」

 

トイレ。この近くのトイレは……あっちだ!

 

「かにミソありがとう!」

 

お礼を言って扉を閉めて走り出す。

 

「あ、今先輩……」

 

何か言っていたが、それを聞いている余裕はない。

 

 

 

 

 

男子トイレに駆け込む。

 

……誰も居ない。

 

「トラ先輩! 居ますか!」

 

声を上げる。

 

「大垣さん? ちょっと。ここ男子トイレ!」

 

中から声がする。個室にいるらしい。

 

「何で男子トイレに入ってきてんの!」

 

先輩が驚きの声を上げる。しかし、今はそれどころではない。

 

「先輩、緊急事態です! 先輩の力が必要なんですよ!」

 

「何が?」

 

「バイトに遅刻しました! 先輩、送ってください!」

 

「あ……。そういうことね。……大丈夫だけど……」

 

「ありがとうございます! そうと決まれば急ぎましょう!」

 

「大垣さん。緊急事態は俺も一緒なんだよ。少し待ってくれないか?」

 

「いやいやいや。そんな余裕無いですから!」

 

「俺も緊急事態なんだって! 今、自分との闘いの真っ最中だから。あ……」

 

先輩のちょっと抜けた声。

 

その後、個室の方からバイクのエンジン音が聞こえてきた。

 

否、バイクのエンジン音だったら良かったのだろう。あの音は間違いなく……。

 

わたしは無言でゆっくり後退る。

 

聞いてはいけないものを聞いてしまったのだ……。

 

 

 

 

 

 

数分後、トイレからトラ先輩が出てきた。

 

顔が赤かった。

 

おそらく、さっきまで私の顔も同じように赤かっただろう。

 

冷静になってみれば、男子トイレに入ったり、用足し中の人に声を掛け、しかも無茶振りをするなんて、わたしはとんでもないことをしてしまった……。

 

「えっと……何か、色々とごめん……」

 

先輩がバツの悪そうに言った。

 

「先輩は悪くありません。悪いのは全てあたし……イッソコロシテ……

 

「死なないでね? それより急ごうか? 俺からも店長には謝ったげるから」

 

 

 

 

 

 

 

このあと、先輩にバイクでバイト先まで送ってもらい、なんとか30分の遅刻で済んだ。

 

普段、仕事を頑張っているわたしは、この遅刻が原因で今まで築き上げてきた信頼・実績が揺らぐことはなかったが、その一方で大切な何かを失った気がしている。

 

失った何かは取り戻せないだろうから、この事はすぐにでも忘れてしまおう。

 

そう。それが良いんだ……。

 

 

 





今作執筆にあたり、山梨県へ取材・聖地巡礼に行ったときのお話です。

前回からの続きになります。


なお、前回までの話は……。

地元→ほったらかし温泉→フルーツ公園→四尾連湖(しびれこ)入口→リンちゃんの家モデル地(アニメ)→古関郵便局



古関バイパスを通らずに、旧道から国道300号線(本栖みち)へ入りました。

まだ、中ノ倉バイパスの開通前だったので、工事中の道路を横に見ながら走ります。

しかしまあ、リンちゃんにしろなでしこにしろ。この峠道を自転車で走るとは……。

真似できません(汗)

途中、とあるYouTubeさんの車とすれ違いました。

そのまま急な峠道を登り、中ノ倉トンネルを抜け……。

眼前には富士山が!

雲一つ無い快晴です。

駐車場に空きがあったのでそこに車を入れ、富士山を見に行きます。

見事な富士山でした。千円札の裏側に描かれているそのものです(※厳密には場所が異なる)。


そのまま、浩庵キャンプ場の方へ向かいます。

途中に、なでしこが寝ていたトイレのベンチがあります。

浩庵キャンプ場の受付は、コロナ禍ということもあり、入場制限が敷かれていたので眺めるだけにしました。


その後、車へ戻りまかいの牧場へ向かいます。

途中、ふもとっぱらキャンプ場が遠目に見えましたが、流石オンシーズン(8月11日)、とんでもない数のテントが……!

大混雑のようでした。


まかいの牧場では、二人がスイーツを食べたであろうお店や、売店を眺めてきました。

えっ? それだけか、って?

それだけです(汗)


道の駅朝霧高原にも寄って富士山を眺め、来た道を戻って道の駅しもべ へ。

話には聞いていましたが、ゆるキャン△グッズが沢山。

映画に関する掲示もありました(当時、映画鑑賞済)。

しかしまあ。この道をリンちゃんは自転車で走ったんですよね。

あんなちっこい体の何処にそんな体力が……!


道の駅しもべ の次は、いよいよ本栖高校です。

常葉バイパスには入らず、旧道からアクセスします。

お寺の駐車場をお借りし、学校へ向かいます。

アニメだと、緩やかで長めの坂道が続いていますが、実際には急で短い坂道ですね。あれは中々きつい。

学校敷地内へは立ち入れないので、外から少しだけ眺めて、次へ向かいます。


個人的に鳩打トンネルが気になったもので、下部温泉の方を通らずに、セルバへ向かいました。


今回はここまでです。

この後のお話は、またの機会に……。


さて。物語はいよいよクライマックスのクリスマスキャンプに突入します。

もう少しお付き合いください。

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