長らくお待たせ致しました。何も言わずに一週間お休みしてしまい、申し訳ありません。
執筆する余裕が無いので、何とか時間を見付けて書いてます。
今後も投稿頻度が落ちると思いますが、今後ともお付き合い頂けると有り難いです。
マミさんには本当に頭が下がる。
泊めるだけ と言っていたにも関わらず、俺たちの朝食を用意してくれていた。
その食卓で、マミさんに俺たちの関係を、それとなく聞いてみた。
しかし、マミさんは何も知らないと言った。俺と
マミさんの旦那さん(
どうやら、マミさんのお母さんと俺の母方の祖母が姉妹らしく、俺の母とマミさんは
つまり、俺と凪は又従兄妹の関係らしい。
更に話を聞くと、俺はこの家に昔来たことがある、とのことだった。
家族全員(父母、さやかと俺)で遊びに来たらしい。
しかし、その頃は肇さんもまだ現役で、仕事の関係で家には居らず、それはマミさんも同じ。
つまり、俺は去年会うまで肇さんとマミさんとは面識が無かったことになる。
因みに、その時凪にあの臭い台詞を言ったらしい。さやかもそれを聞いていて、しっかり覚えていた……。
まあ、蓋を開けてみればそれなりに複雑な事情がありました……。
新城さんの家を出発し、東へ進路を取る。
『あたしの言ったこと、間違ってませんでしたよね?』
出発早々、綾乃から話し掛けられた。
「なんのこと?」
『知り合いが多そうだなって話。新城さん、親戚だったじゃないですか』
「確かに。しかしまあ、本当に世の中って狭いよなぁ」
こうやって綾乃と出会い、一緒にツーリングしてるのも。昨日可児のお姉さんと会ったことも。そして新城さんが遠い親戚だということも。
世の中が狭い故のこと。
『それはそもそもお兄さんの知り合いが多いから、じゃないですか?』
「そうとも言える?」
『いや、そうとしか言えませんって』
断言されてしまった……。
しかし、凪には驚いたな。
最初話した時の印象は、リンみたいな感じだったのに、俺が 一男兄ちゃん だと分かった途端、
『ところで。今日はどうするんですか? プランはお兄さんに任せてますけど』
そう。昨日は綾乃を先頭にして彼女のプランで走っていたが、今日は俺が前を走っている。
「今日は泊まる場所も含めてプラン考えてあるから、任せときな!」
ちょっと、格好つけてみる。
『それは楽しみですね。……ところで、その大荷物は何ですか?』
大荷物とは、俺のビーノのリアに積んでいる荷物のことだろう。
ロープを使って固定する程に多い。
「秘密だよ」
『なんでですか』
「言ったら楽しみ半減するよ?」
『それは嫌だなぁ……』
だろ?
国道473号線から国道151号線へ入る。
ここまでの道は初めて通る道では無かった。しかし、この先は違う。通ったことのない道を、自分が先導で走るのは今回の旅では初めてなので、慎重な運転に心掛ける。
『お兄さん、話し掛けて大丈夫ですか?』
「うん? 良いけど」
『今、狭い道を走って思ったんですよ。バイクって、狭い道でもすれ違いに気を遣わなくて良いから楽ですよね』
それは分かる。
狭い道での乗用車同士の離合だと、片方が離合可能なスペースまで後退したり、ガードレールや側溝、斜面ギリギリまで寄せる場合が多い。
しかし、バイクと乗用車やバイク同士の場合、今言ったのと同じ道幅があれば、
「確かにそうだけど、バイク舐めたらアカンよ」
『と、言いますと?』
「ライダースーツ着て、ヘルメット被ってるとはいえ、
『ああ……』
言いたいことに気付いてくれたらしい。
「車に追突されたり、正面から突っ込まれたら仕舞いや」
『そうですね。大怪我どころか最悪死んじゃいますね……』
「その通り。楽やけど、常に危険と隣り合わせやってことを忘れんようにな」
『はい、肝に命じておきます。ところでお兄さん』
「何?」
『何故関西弁?』
……。
…………!
「俺、山梨に引っ越す前は京都に住んでたから。時々出るんだよ……。あれ? この話前にしたよな?」
『はい。京都に住んでいたって話は。関西弁の話は初耳ですよ』
そうだっけ?
その後も、道の駅で適度に休憩し、ガソリンスタンドにも忘れずに寄り、更に北上を続け……。
「綾乃、県境だよ」
『おお! 長野県!』
長野県阿南町
ここは標高1,060m
そう標識に書かれている。確か、ここは
『あたし、自分の力で長野県来たの初めてです』
「そう? なら、来て良かったよ。写真撮るのか?」
って、声掛ける頃には撮り終えているよ。早いなぁ。
『行きましょう?』
しかも、発進を催促する始末。
「了解。行くよ」
後方を確認し、後続車がいないか見て、すぐに発進。
事前に調べていた情報では、一本向こうの東側にある国道*1が通れない道なので交通量が多いと聞いていたけれど、お正月休みだからかそんなに多くない。信号も殆ど設置されていないから、走りやすい。
峠を下り、今度は国道418号線へ入る。
『うわぁ……! マジですか。やったぁ~』
後ろの綾乃の様子が変だ。
「どうしたの?」
『だってお兄さん、国道418号ですよ? 酷道として有名な』
酷道?
「酷道……とは?」
『あれ、お兄さん知らないんですね。整備されてなくて酷い道の喩えですよ。
なるほどね……。その喩えは聞いたことがあるが、これが有名な道路か。
「そう言う割には道は綺麗だけど?」
『そうじゃないんですよ。この辺りは良くても、岐阜県と長野県の県境辺りと、恵那市に凄い箇所があるらしいですよ』
あ、そう言われてなんか思い出したぞ。
そうだ、この先の達原トンネル……辺りの道は避けた方が良いって書いてあった。
だから、俺は一本西側の道路を選んだんだ。
『どうしました?』
「いや、何でもないよ」
二つの峠を越えた。
一つ目の売木峠はトンネルがあり、何の問題もなく越えれた。
二つ目の平谷峠は、坂道とカーブの続く険しい道だった。
標高は1,160m。天気さえ良ければ南アルプスが一望できるらしいのだが、
その峠を越え、一度国道153号線に入り……。
『道の駅到着~!』
道の駅 信州平谷に到着。
「ここには何があるんですか?」
「温泉。入っていくだろ?」
「もちろん!」
綾乃の嬉しそうな声。
やはり、寒い時期の温泉は外せない。
本日休館日*2
おい、まじか……。