病み村よいとこ一度はおいで!   作:兵庫人

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第45話

「『巡礼の旅』に出るだと!?」

 

 クラーグと無事に再会したクラーナは、続けて混沌の娘とも数百年ぶりの再会をはたし、三人の姉妹は涙を流して再会を喜びあった。しかしその後、巡礼の旅に出ると言い出したリュウタの発言に驚いたクラーナの声がクラーグの住処に響き渡った。

 

 巡礼の旅。

 

 それはダークソウルのプレイヤーを初めとする全ての不死者達の使命だ。

 

 このダークソウルの世界は、少しずつではあるが光を失って闇に閉ざされようとしていた。そして世界が闇に閉ざされようとした時、不死者が古の時代の王とその眷属……すなわち神々を祀るロードランの地でいくつもの試練を乗り越えて巡礼の旅を全うすれば、世界は再び光を取り戻して救われるという伝説がある。

 

 しかし巡礼の旅の終着点、世界を救う方法というのは、世界の秩序を維持している原初のソウル「最初の火」にいくつもの試練を乗り越えて巡礼の旅を終えた不死者そのものを「薪」として与え、ソウルの力を強めるというものだった。

 

 もちろんゲームのダークソウルをクリアしたリュウダはこの巡礼の旅について知っているため最後まで巡礼の旅をするつもりはなく、巡礼の旅に出ると言い出したのにも理由があった。

 

「リュウダ。お主、一体どういうつもりじゃ? クラーナ様を連れてきたことで正式にクラーグ様達の従者に認められたお主がすることは、ここでクラーナ様達に仕え、お守りすることじゃろうが? それなのに何故巡礼の旅に出ようとする?」

 

「ーーー」

 

「ーーー」

 

「馬鹿弟子よ。クラーグ達もエンジーと同意見のようだ。ここを離れて巡礼の旅に出ようとする理由はなんだ? まさかこの世界を救おうと本気で考えているのか?」

 

 エンジーがリュウダに向かって言うとクラーグと混沌の娘も頷き人では理解できない声を出し、クラーグと混沌の娘の意思を伝えたクラーナもリュウダに質問をする。するとリュウダは首を横に振ってからクラーナの質問に答える。

 

「いえ、巡礼の旅を最後までするつもりはないですよ。実はどうしても手に入れたいものがあって、そのために巡礼の旅に出るんです」

 

「手に入れたいもの? それは何だ?」

 

「もう一つの老魔女の指輪です」

 

 クラーナの質問にリュウダは、彼女の指輪にはめられている彼が貸した老魔女の指輪を指差す。

 

 ゲームのダークソウルでは、キャラクターメイク時に得られるアイテム「贈り物」で選ぶ以外でも、あるアイテムをある場所に持って行けばもう一つの老魔女の指輪が得られる。しかしその老魔女の指輪を得るためのアイテムはゲームの終盤でしか手に入らず、巡礼の旅を進める必要があった。

 

 リュウダはクラーナとクラーグ、そして混沌の娘の三人が揃っている姿を見て、自分も彼女達の会話を実際の聞いてみたいと思った。そのために巡礼の旅に出て、新たな老魔女の指輪を手に入れることを決めたのである。

 

「……ふむ? クラーグ様達のお言葉を理解する指輪のためか。それならば仕方がないかもの」

 

 リュウダの巡礼の旅に出る理由が新たな老魔女の指輪を得るためだと知って、エンジーが納得した表情で言うとクラーナ達も渋々だが納得したような表情となる。それを見てリュウダは巡礼の旅に出るの許されたのを理解して、クラーナ達に向かって頭を下げる。

 

「ありがとうございます。……それに今思い出したんですけど、巡礼の旅が進めばイザリスにも行けるようになって、クラーナ師匠達のお姉さんか妹さんに会えるはずですよ?」

 

『『………!?』』

 

 ゲームのダークソウルでは巡礼の旅を進めるうちに、クラーナ達の故郷である混沌の廃都イザリスにも行けるようになり、そこでは敵ではあるがクラーナ達の姉妹のグラナが登場する。そのことをリュウダが言うと、クラーナ達は揃って驚いた表情となるのだった。

 

 

「クラーナ師匠達も現金だよな。姉妹に会えると分かった途端、早く行ってこいだなんて」

 

 リュウダの巡礼の旅が進めばグラナと再会できると知るとクラーナ達は彼に早く旅に出るように急かし、そのことに苦笑しながらリュウダがクラーグの住処を後にしようとすると、物陰から一人の男が姿を現してリュウダに話しかける。

 

「ちょっと待て」

 

「え? カーク先輩?」

 

 物陰から現れたのはカークで、リュウダが気づくとカークは彼の足元に二つの物を投げた。

 

「俺からの餞別だ、持って行け。巡礼の旅は過酷なものだから、それくらいはいるだろう」

 

「こ、これは……!?」

 

 カークがリュウダの足元に投げたのは混沌の刃とトゲの盾で、リュウダは現実世界でも愛用している武器を驚いた顔で見る。

 

「その剣は以前クラーグからもらったもので、異国から来た不死者から奪った剣に自分のソウルを与えて鍛えたものだそうだ。それで盾の方は俺の予備だ。盾は守るものだと思い込んでいる奴らの顔に叩き込んでやると……ククッ! 中々傑作だぜ?」

 

「あ、ありがとうございます……! カーク先輩」

 

 言葉の途中で笑うカークに、予想もしなかったところで自分の愛用武器を手に入れたリュウダは震える声で礼を言うのであった。




本当に……本当に今更なのですが、ダークソウル3をやってみよう思っています。
それでダークソウル3をする時は、ダークソウルと同じように刀と呪術を使う技量戦士にしようと思っているのですが、誰かステ振りのアドバイスくれませんか?
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