次の日、高山は長野から戻って来た。
「おはようございます。」
と、挨拶をする。
「どうでした、秋の信州は。」
「うん、もちろんだよ。」
「どうやって、信州へ行ったんだい。」
高山は岩泉に言った。
「うん、いつもは特急「あずさ」もいいけど偶には特急「あさま」に乗って信州へ行って見たいなって。」
「ほう、特急「あさま」か。」
「うん、上野から高崎線を経由して信越本線へ行く特急列車なんだ。」
「あっ、知ってる、90年の夏に白と緑のデラックス車両ね。」
「そうだよ。」
「いいな、特急に乗って信州か。」
「そういえば、高山は特急「あさま」は乗ったことあるのか。」
「ええ、以前は野沢温泉に行った時に。」
「そうか。」
「それに、大変だったな。」
「ええ。」
「休暇中に殺人事件が起きるなんて。」
「第1の事件は公園で起きて第2の殺人は野尻湖で溺死した。」
「ああ、犯人は通り魔の犯行とみて捜査している所だ。」
「通り魔か、本当に通り魔の犯行何ですかね。」
と、高山は言った。
「凶器はナイフによる出血死だから、多分通り魔ではないかと。」
「なるほど。」
「待ってよ、犯人はどうやって野尻湖で死体遺棄したのかな?。」
「それも、考えられるな。」
「しかし、気になりますね。」
そして、次の日。
容疑者と思われる男が、任意で事情を聴かれる事になった。
彼の名前は、野口康夫。
「えっ、被疑者と思われる男が連行された。」
「ああ、今連絡が会った。」
「それ本当なのか。」
「今、長野県警が取り調べているよ。」
「ええっ。」
長野県警・取調室
「だから、さっきから言っているだろ、俺は葉山と広尾を殺していないって。」
「それ、本当なのか。」
「ええ、言ってるだろ、俺はその時は高崎から「あさま」に乗ったんだから。」
「えっ、その時間帯は特急に乗っていたのか。」
「ああ、そうだよ。」
「そうか、奴はシロか。」
数分後、長野県警から特捜班に連絡が入った。
「今長野県警から連絡があったよ、野口を釈放したそうだ。」
「そうですか。」
「事件当日は東京から高崎へは上越新幹線に乗って、高崎から特急「あさま」に乗ったそうだ。」
「そうか、彼は東京から上越新幹線に乗って高崎で特急「あさま11号」に乗ったんだよ。」
「なるほど、新幹線に乗れば高崎で特急「あさま11号」に乗り換えることは可能だよ。」
「そうか、それは考えられるな。」
早速、時刻表を調べて見ると。
東京発11時08分 上越新幹線「あさひ311号」に乗車
高崎着12時08分 下車
高崎発12時12分 信越本線特急「あさま11号」に乗車
長野着13時48分 下車
「アリバイは成立ですね。」
「ええ。」
「犯人は野口ではないのは確かですね。」
「ええ、その時僕は黒姫で一緒だったんだから。」
「そうか、やはり一緒だったか。」
「はい。」
しかし、彼には鉄壁のアリバイがあった。
果たして、犯人は誰なのか?