【書籍化決定】とある男子高校生のラブコメ観察日記   作:サラダよりは肉が好き

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今月2つ目の投稿です。

今回は、友人キャラ佐々木、姉ヒロイン榊原姉、ミステリアスっぽい龍地視点です。

ちょっとした掘り下げが合ったりなかったり。

※致命的な書き忘れがあって修正してます。ご指摘ありがとうございました。
因みに、少し投稿を整理しました。見やすくなってればよいなと思います( ˘ω˘ )


別視点 D月の裏側

D月の裏側 佐々木幸助の視点

 

 俺の名前は佐々木幸助!現在彼女募集中の健全な男子高校生だ!特技は運動!苦手なことは勉強だ!

 まぁそんな俺には、高校生になってからつるみ始めた友達がいるんだけど……その中でも、コイツ面白いなって思ってる奴がいる。

 それがいっつも無表情でいつも何考えてるかわっかんねぇアイツだ!マジでわかんねぇ!

 

 アイツは基本的に自分から前に出ようとはしない。榊原が何かしようとするといつの間にか後ろに控えてたり、自分から榊原を前にだそうとしてる感じもする。なんだかんだ頭も良いし、運動だってできないわけじゃないのにな。

 

 そう疑問に思って聞いてみたら

 

「ゴホッ!……意外に周り見てるんだな……ちょっとビックリしたぜ……単純に俺は後ろから観察するのが楽しいんだよ」

 

 って、お茶を吹き出しそうになりながら何か言ってた。意外に、なんてちょっと失礼だよな!

 

 アイツはマジで気が利くし、色々考えて動いてくれてる。海に行く準備も、大体がアイツ主体で進んでたしな。俺も海には何回も行ったことあるけど、親に準備は任せっぱなしだったから滅茶苦茶助かった!

 驚いたのが、随分前に話したことなる俺の好きな食べ物とかを覚えてたことかなぁ。バーベキューの買い物から帰って来た時に、焼きそば用の蕎麦が袋に入ってたのを見てさ。

 

「バーベキューに麺?あんまイメージないな……」

 

「あぁ、コレは実質お前用だぞ佐々木。塩焼きそば好きだって言ってただろ?シェアできない物でもないし、買っといて損はないかなって」

 

 マジか……って思ったね。思わず抱きついちまった程だ。

 

 海原さんが惹かれてる理由もわかるってもんだな。

 正直ちょっとショックだったりするけど、遊園地行ったあたりから海原さんがなんとなくアイツを見てることが多いのは気が付いてた。まぁ海原さんにガチ恋してたって感じでもないし、マジかー……くらいのショックだったけどな。だから実は結構気を使ってたりしてたんだぜ?

 

あぁ、後はアレだ。アイツと榊原と俺は男子だからさ、それなりに男子特有のノリで話したりするわけよ。そういう視点からしかわかんないアイツの好みとかそんな感じのを海原さんに流してるのは実は俺だったりな!なっはっは!

 

あー……でもアイツの中学時代の相棒らしい龍地さんも、思いっきりアイツに惚れてるらしいけどな……。ファミレスで飯食ってた時に、ちょっとアイツらのテーブル覗いてみたらあからさまに龍地さん笑顔だったし……。

 

が、頑張れ海原さん!負けるな海原さん!

 

 色々恋愛模様が飛び交ってるけど、なんだかんだ海は楽しかったな!バレーに混ざれなくてちょっと悔しそうなアイツも見れたし!表情は変わらないけど感情豊かなんだよな!

 

 来月も夏休みだし!沢山遊んで沢山青春だぜ!

 

 

D月の裏側 榊原城音(榊原章の姉)の視点

 

 どうも皆さんこんにちは。章の姉です。名前が出るのは実は初めてですね。いつも章がお世話になっています。

 

 仕事が忙しくて時間は取れませんでしたが、D月にとうとう章と海へ旅行に行けることになりました。今まで補充できなかった章ニウムを補給しないといけません。邪魔者は何人かいますが、できれば章ともう少し距離を縮めたいですね。

 

 ですがそういうわけにもいかず、普通に遊んでしまいました。若いパワーとは恐ろしいですね……私も若いですけどね?

 

 実は、ちょっと安心しているところもあります。一人暮らしの高校生活で、何か問題は起きていないだろうかと心配していましたが、今の章はとても楽しそうです。お邪魔虫が2名、お邪魔虫候補が1名いますが、今の章はまさに青春を謳歌しているのでしょう。

 

 章は義理の弟です。シングルマザーの私の母と、シングルファーザーの章の父が結婚して家族になりました。最初は章のことはあまり好きではありませんでした。前の父は余り良い人ではなく、浮気を繰り返してしまうような人だったからです。章が、というよりは男性が得意じゃなかったのかもしれません。

 

 ですが、章は懲りずに何度も私と仲良くなろうとして、私と一緒に遊べるように得意ではなかった運動にも精を出していました。気が付けば当たり前のように家族になっていて、当たり前のように章の事を好きになっていました。

 

 章は優しい子です。けど、その優しさ故に何度も傷ついて、挫折していました。中学時代は、はっきり言ってあまり良いものではなかったかもしれません。

 話を聞く限りでは、章が活躍したり、いじめられっ子を助けたりすることが面白く思わない連中が色々ちょっかいをかけていたみたいです。本当に許せないことです。

 それが発覚した時、私は章の中学校まで乗り込んであれやこれややってしまいましたが些細なことでしょう。

 ……今思えばそれも良く無かったのか、章に手を出すととんでもない目に遭う、といううわさが広がって、結局孤立してしまったみたいです。章には何度も謝っても謝りきれません。

 

 ですが、私に何も言わずに一人暮らししなくても良いじゃありませんか。二人暮らしならともかく……!

 

 ともかく、章が今を楽しんでいるならオールーオッケー、ということです。章のことを本気で想ってる人もいるみたいですが、勝つのは私です。いざとなれば押し倒します。

 

 それはそれとして……章がある男友達のことを楽しそうに話すんですよね……無表情な男の子のこと。

 

 彼とは何回か会っていますが、思考が読めなくて少し気味が悪い部分もあります。でも、客観的に見るなら普通の男子高校生ですね。気が利いて、とても良い子です。章とも今後も仲良くしてほしいと思います。……まさかバラの花が咲く事態には……なりませんよね?

 

 

D月の裏側 龍地欄の視点

 

D月の事件簿

 

 ボクの名前は龍地欄。実家は探偵業を営んでおり、ボク自身も探偵として活動している。そして、とあるラブコメジャンキーの中学時代の相棒でもある。今でも相棒のつもりではいるのだけれど、少々手違いがあって別の高校に通ってしまっている現状だ。

 というかアイツが全部悪い。中学時代はほぼずっと一緒に行動していたというのに、ボクが忙しくなったのをいいことに相談も無しに受験先を決めさっさと進学してしまったのだ。本当に信じられないし信じたくない。現代には連絡手段もごまんとあるにも関わらずだ。他人の変化には敏感な癖に、自分に関することは無頓着というかなんというか……。

 

 だが、先月とうとう接触に成功した。高校が別々になることが発覚してから、一方的に彼と連絡を取っていた成果もあり、無事に彼に直接接触することに成功した。まぁ、彼の周りに美男美女が揃っていたために焦りが出てしまったことは否定できない。

 

 別日に、ちゃんと会う約束も取り付けて、久しぶりに彼と二人で対談した。彼は一見無表情で気味が悪いと思う者もいるが、その実お人好しな一面もある男だ。ラブコメ観察のためならば割と手段を選ばないところもあるけどね。

 会話の中で、彼が中学時代から全く変わってないことがわかった。嬉しい気持ちにもなったし、同時にラブコメに対するこだわりも消えていないことが分かって何とも言えない気持ちにもなったね。

 

 そして、彼との会話の中で気になることがいくつかあった。

 

 コイツ、無自覚にフラグを立てていやがる。

 

 話を聞く限りでは、あの高校の生徒会長、海原星嬢というボーイッシュ小悪魔系ヒロイン(彼印)、あとは天霧すみれ嬢という文学少女系ヒロイン(彼印)。この3人は彼のことを憎からず思っていることがわかった。

 これは客観的な視点で語られる彼のラブコメ観察の結果を聞いた感想でもあるし、ボクの探偵としての推理力から導き出される結論でもあった。無駄に気が利くし、人のことを良く見ている彼だから不自然なことでもないんだが……。

 

 何でだよ!!!!ここに!ずっと君と時間を過ごして来た友達以上の美少女がいるだろうが!!!!!!

 気がつけよボクの恋慕に!ずっとアピールしていただろうが!そもそも出会いからしてドラマチックだっただろ!?

 

 中学の時、クラスにも馴染めずに一人で空き教室の隅っこにいたときに声をかけてきたじゃないか!?

 

「……その本、好きなのか?」

 

 って優しく声をかけて来て、隣に座って無遠慮に覗き込んでさ!

 

「あぁこれか。心理描写にリアリティがあってさ…」

 

とかから、何気なく会話するようになって!あの頃のボク結構やばかったんだからな!?ただ現場に連れていかれて人の死体とか見て!恐怖を押さえつけて推理するだけの人形的な感じでダークな毎日を過ごしてていたの!

 

 ……だから、何気ない日常を一緒に過ごしてくれて、凄い嬉しかったんだ

 

 探偵の宿命なのか、結局彼も事件に巻き込まれるようになって、一緒に事件を解決したりとか、遊びに行ったりとか……。

 

 ……そもそも、この男装の麗人のような堂々とした態度と喋り方は、君の前でかっこ悪い所を見せたくないっていう乙女心でもあったんだよ?

 

 それなのに!どこぞの女といい感じになっていたって言うじゃないか!許せるものか!

 

 もう手段は選んでいられない。彼の隙をついて彼の高校の友人と知り合うことにも成功した。彼の行くところには、できる限りついて行ってやるんだ。

 

 そう、これはボクの事件。人間なら誰にも発生する、恋という名の事件なのだ。

 

 まずは今の彼を観察するために、海水浴の買い物にも同行したし、海水浴当日ではできるだけ彼の思考をトレースして先んじて手を打ったりもした。

 ……まぁ、その過程で天霧嬢が小学校時代の彼の幼馴染であると発覚したことは誤算ではあったが。

 

 実は彼に好意を持ち始めてから、彼の過去に関しても調べ上げた。至って普通の家庭に生まれた少年……だけでは、終わらなかったのだ。

 

 彼は小学校4年生の頃、交通事故に遭っている。彼と両親が車で移動している時、トラックの居眠り運転よって衝突事故が起こったそうだ。

 両親は即死、彼自身も意識不明の重体。奇跡的に彼は息を吹き返したが、その後は親戚の家に厄介になることになったという。それに合わせて転校したらしい。

 今彼が「両親」と呼んでいるのは、引き取られた先の義理の両親だそうだ。

 事故に遭うまでの彼は、とても活発で明るい元気な男の子だったが、事故に遭ってからは、無表情な気味の悪い子になったらしい。彼が交通事故に遭ったことは、小学校側も生徒に伝えていなかったため、天霧さんも事情を知らなかった。

 

 彼は自分の昔の話をあまりしたがらない。だから、天霧嬢には事故の話を伏せ、彼が天霧嬢と同じ小学校だったという事実確認だけをするに留めた。彼が嫌がることをする理由もない。

 

 ……ボクが彼の過去を調べてしまったのは、言うなれば職業病でもあり、ボクの好奇心によるものだ。正直、知ってしまった時は後悔もした。現在、彼は彼なりに楽しくやってきているようだが、そんな大変な出来事があって尚、中学時代にボクに声をかけてもくれたのかと思うと罪悪感だって生まれて来る。

 

 それでも、ボクは彼の傍に居たいと思ったんだ。難しいことだと思うけど、ボクは彼に笑って欲しい。心の底からの笑顔を見せてほしい。

 そのためには、きっとボクの力だけではダメなのだろう。彼がラブコメ観察をしているのは、おそらく“今を精一杯楽しんで生きよう”とする気持ちが根底にあるはずだからだ。

 

 待っていたまえ……いつか、この名探偵龍地欄が、本当の意味で君を射止めて見せるとも。

 

 ボクは君に救われた。だから今度はボクが君を救ってあわよくば良い思いをする番だ。

 

 多少強欲だが、君、強引な展開から始まるラブコメも……嫌いじゃないだろう?

 

 ……だが、ライバルが思ったより多そうだな……どうしたものか。

 




キーボード新調してからタイピングスピードが上がったような気がします。
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