異世界スッゲーD×D 作:D×D大好きッ!!
……ま、序盤なので巻いていきますけどね?
第一話 信じられないようなことは意外と身近に転がっているものだ。
……キリスト教、すなわち聖書の教えに由来する三つの勢力。
神に仕え、信徒を導く天使。天使が欲に堕ちた存在、堕天使。そして堕天使と混同されながらも、実態は全く別の存在である悪魔。
これら三大勢力とされる存在は、他の神話体系ともめたりしながらも三大勢力内で争いを繰り返し、現在では大きな被害を出して小競り合いにとどまっている。
その中で悪魔を率いる四大魔王、そして名門貴族たる七十二柱の半分以上の断絶を含めた多くの悪魔が死んだ。さらに四大魔王の子孫たちは戦争継続を求めた結果、それをさすがに看過できなかった者達と内乱を繰り広げ、現在は反乱者側が勝利して旧魔王のシンパは追放された。
これらに大被害により種の存続すら危ぶまれた悪魔は、当時最強の四人の悪魔に魔王の字を襲名させるとともに、現魔王の一人が作り出した技術を取り込むことを決める。
その名を
チェスの駒に見立てたことと各上級悪魔が眷属自慢やもめごとの解決手段として、レーティングゲームという競技試合が悪魔の中で大きなエンターテイメントとして地位を確立。ゲームでの活躍を中心として、大きな成果を上げたものは昇格し、上級悪魔になれば貴族の一員として独自に駒を与えられるようになっている。
現在における転生悪魔のトレンドは人間。それも聖書の神が作り出した、人に宿る異能である
格の低いものですら、本領を発揮しなくても歴史に名を遺す人物になる土壌がある代物。高位の者は本領を発揮すれば、それだけで中級悪魔や上級悪魔に匹敵する力を発揮。かの聖槍ロンギヌスにあやかった十三種の
だが同時に、その神器を扱えずに暴走したり悪意によって無遠慮に振るう物も存在。なぜか聖書の神はそれらに天罰を下すことはなく、逆に天を追放された堕天使が積極的に研究し、未然に殺害することが各勢力や国家からほぼ黙認されている状況。
そして異形勢力は人間世界に積極的にかかわらないことを良しとし、ネットに画像が出てこないようにしたり出てきた画像を消す技術も確立している……と。
「……まぁそういう汚れ仕事って、実際必要とされてるのが今の世界ですけどねぇ?」
「イッセーがされるとかなんかなぁ。しかも彼女の振りしてたんでしょ? ひどくない?」
「……お前ら、俺より怒ってない?」
俺と三鈴の言い分に、逆にイッセーが引き気味だった。
いやいや。俺だってそういうことが必要だと判断されて、それは人間の国家も同様だからってのはわかるぞ?
だからって、身内がやられたらさすがにいい気分にはならない。しかもやり方がやり方だしなぁ?
「……神様に文句ぐらい言ってもいいような気がするけどね」
「それは難しいねぇ? 一神教において神の教えは絶対。疑念を覚えたり文句をつけることそのものが悪逆とされるものさ。これもまた主のおもしべしなら、黙して受け止め信仰を……という価値観になりやすいところはあるからねぇ」
ぼやくレーカのそう答えるシルヴィアだけど、シルヴィアがレーカのスカートの内側に入っているから締まらない。
よっぽど興味をひかれたのか、話を聞きながらガチで観察しているようだ。
「さすがにお代取るわよ? 具体的には一発しけこむ感じで」
「ふふふぅ。これだけの興味深いサンプルがもらえ放題なら、むしろ愛人になっても構わないとも」
即答でとんでもない返しをするな、シルヴィアの奴。
「……言っておくけど私、乱交大好きだからお相手は多いわよ?」
「なるほどなるほど。つまり場合によっては男たちの性欲のはけ口として嬲られる……それはそれでちょっと興味がわくねぇ? 私もセックス用に薬でも作った方がいいかな?」
おい、これ止めないとやばいことになりそうだぞ。
あとイッセー及び三鈴、鼻血を流してガン見するな。
俺はちょっとため息をつくと、そっとイングリッドたちの方を見る。
「止めなくていいんで?」
「言っても聞かないモードね。部長、止めるなら物理になりますけど?」
「まぁ、あまり大事にならない範囲なら構わないわ。悪魔はその辺、日本より肝要よ?」
イングリッドにそう返すリアス先輩だけど、ならいいのか。
まぁ仕方がない。ここで下手に反発していろんなことをしてもろくなことにならない。
それはともかくとしてだ。
「……で、話を戻しますけどどう手打ちにしたんですか? どうも止める理由もなさそうだったんですけど」
むしろ止めた方がやばいことになるんじゃないだろうか。
悪用はともかく、暴走は間違いなしとみなされたからこそイッセーは殺されることになったんだ。下手に止めれば悪魔と堕天使の緊張が爆発しかねないし、何より日本国政府からもキレられるだろう。
それに対して、リアス部長は得意げな笑みを浮かべながら、チェスの駒っぽいものを取り出した。
これが噂の
「俺、もしかして眷属悪魔になるんですか!?」
イッセーも気づいたのか目を見開くが、リアス先輩は微笑んでうなづいた。
「そういうことね。悪いけれど拒否した場合は堕天使に引き渡すほかない……ああ、そんなおびえなくても大丈夫よ? 大体待遇はこんな感じ」
差し出した契約書の束を、俺たちはのぞき込んで確認する。
おお、福利厚生も充実しているし、お給金ももらえるのか。
相応にデメリットもあるようだけど、駒王町に住む範囲内なら問題ないな。……修学旅行の京都は行けるのか。
「京都って陰陽師とか妖怪とかいそうだけど、いいの?」
「ええ。きちんと話を通したうえで、もらった許可証を身に着けていれば何とかなるわ。日本は神話含めて悪魔の行動にある程度肝要で、朱乃なんて近くの神社を管理しているもの」
三鈴に応えるリアス先輩の言葉に、俺たちは姫島先輩のほうをみる。
「あらあら。注目されると照れちゃいますわ」
……マジっぽいな。
日本は厳しいのか緩いのかよくわからないもんだ。
「話は戻すけれど、他の悪魔はともかくグレモリーの眷属悪魔になるのなら、待遇は保証するわ。なるのは大変だけど上級悪魔に昇格できれば、あなたも眷属を持てるようになる。……最も、ちゃんと眷属を守って上げれる子でいてもらうけれ―」
「一つ質問が」
リアス先輩の声を、イッセーが静かだがはっきりとした声で遮った。
……いやな予感がするのは俺だけだろうか。
「……上級悪魔になったら、俺も悪魔の駒がもらえて眷属を作れるんですね?」
「ええ」
「眷属全員女の子にしてハーレムとかできますか?」
リアス先輩の返答にたいして早口かつ巻き気味の追加質問が飛んできた。
俺は後頭部を一発張り倒してもいいんじゃないかと思ったが、それより先にレーカのスカートからまだ出てこないシルヴィアが含み笑いを漏らす。
「ふふふぅ。それどころかハーレムや逆ハーレムも上級悪魔ならいけるとも。フェニックス本家の三男坊とか眷属ほぼハーレムメンバーで構成しているしねぇ」
「お任せくださいご主人様! 誠心誠意馬車馬の如く使えさせていただきまっす!!」
なんて瞬間的な敬服なんだ。
俺は八割呆れているが、とりあえず視線をリアス先輩に向ける。
「……しなれるのも嫌ではあるんですけど、いいんですかこんなんで」
「ふふふ。見どころはあると思っていたし、何よりちょっと面白いじゃない。気に入ったわ」
な、ならいいか。
十分後。イッセーを落ち着かせて*1シルヴィアを落ち着かせて*2、お茶とお茶菓子でちょっと休憩をしてから、話はちょっと進んだりする。
「……それで、
「そうね。最初はイッセーが堕天使の攻撃を防いだのが其れだと思ったけれど……ちょっと違うようね」
ここからはレーカとリアス先輩の独壇場になりそうだと思いながら、俺は紅茶をちびちび飲みつつ様子を見守る。
そしてレーカは先に自分から話すべきと考えたのか、苦笑しながら一つの物体を置く。
腕輪型のそれを軽く操作すると、そこからワイヤーでつながっているようなナックルダスターが展開される。
「
「
間髪入れずに放たれるスカウトに、レーカは微笑みながらも首を横に振る。
「そういうのはもうちょっと後でってことで。必要不可欠のイッセーはともかく、私は競争相手とか比較対象が欲しいからねー?」
「ふふふ、それなりに手ごわいようね。まぁ、その時は絶対に口説き落としてあげるわ」
……さて、俺はまだまだ時間がかかりそうだし、ちょっとお茶菓子を―
「ちなみに三矢と三鈴も神器っぽいの持ってるわよ? どうする?」
「……とりあえず調べていいかしら?」
―と思ったら売られた!?
「はいはいはい! なら私、イッセーと一緒に悪魔やりたいです! あとベッドの上でも可愛がってくれるといやっほいでっす!」
そして三鈴が食いついた!
リアス部長は適当に笑顔で流しながら、なんかチェスの駒っぽい物―たぶん
あれ、何か問題でも?
俺がちょっと首をかしげていると、今度はそれを俺の方にも持って行って……肩を落とした。
「残念だけど、私では二人を眷属悪魔にすることができないわ」
「えー!? なんで!?」
「……理由をうかがっても?」
三鈴はそうだけど、俺もちょっと気になる。
というか、何か問題を起こしている風で気になるんだけど。正直怖い。
ただ部長は表情を切り替えると、苦笑しながら手を横に振る。
「ああ、あなた達に問題があるわけじゃないの。……悪魔の駒にはそれぞれ転生させれる力量の限界があって、同じ種類の駒なら複数使えるのよ」
ふむふむ。
俺たちがうなづいていると、リアス部長は苦笑しながら持っている駒を見せる。
「今の私の残りの駒は、
あ~なるほど。
「つまり、俺たちは先輩の下僕になることは不可能だと」
「そんなー! イッセーのハーレムメンバーとか、割とテンション上がりそうだったのに……あ、リアスさんの眷属だと無理か」
お互い納得できたけど、論点はそこなのか三鈴。
「ごめんなさいね。ただイッセーが上級悪魔になれば眷属になれるでしょうし、悪魔の駒にはトレード制度があるから、場合によっては私のコネで一時的に縁者の眷属……ということもできるから安心してね?」
「あ、思ったより融通効くんですね」
ちょっとびっくりだな。もっと厳格なのかと。
「ま、異形社会って緩いところはかなり緩いから……そこは覚悟した方がいいわよ?」
イングリッドはそういうけど、どことなくすすけている雰囲気からして苦労しているんだろう。
生真面目な印象があるしな。緩いところはアウトなんだろう。まぁ人間じゃない社会なんだし、人間社会そのままを求めるのもあれか。
……なるほど。
「まぁ俺は当分保留で。悪魔社会でやっていけるかどうかもわからないですし」
「ふふっ。なら悪魔でやっていけると思えるように見せていかないとね?」
そう応えるリアス先輩は、一枚の紙を取り出した。
「でもよければ、こっちは了承してくれると嬉しいわ」
ん?
俺がのぞき込むようにしてみると、そこにはでっかく入部届けの文字が。
「
………。
「まぁ、部活動に参加っていうのは将来のポイントになるか」
あ、そういえばイッセーの方はどうなってる?
ちらりとイッセーの方を見ると、なんかシルヴィアとかレーカとかががやがやとイッセーのほうに集まっていた。
なんだろうかと思っていると、塔城がこっちの方を見て小さくうなづいた。
「
ふむふむ。
「あいつのDデバイス、出力を増強させることから簡単なシステムの高出力化で対応しているんだけど……何か知っているか?」
「いろいろありますね。たぶんですが、形状的に自分の力を倍化させる
なるほど。
……いや、二倍とかそんな次元じゃないんだけど……変な強化とかされてないよなぁ?
レーカのいる異世界の技術は、部分部分はともかく基本的に地球よりはるかに上です。今回なそんなところを見せれたかと思っております。