異世界スッゲーD×D 作:D×D大好きッ!!
イッセーが転生悪魔になってからはや数日。
俺は昼休み、凹んでいるイッセーに缶コーヒーを奢ってなだめてやった。
「で、今度はどんなダメエピソードだよ」
オカルト研究部に入って早数日。俺たちは部員のメンバーと名前で呼び合う関係になるなど、意外にも好調な関係を見せていた。
まぁあまり情報をひけらかすのもあれということで、他のメンツに話すかどうかは保留中。当面はレーカ案件ということでごまかせるから良しとしよう。
で、イッセーはここ数日の間下働きを頑張っていた。
悪魔の契約は広報活動も兼ね、悪魔と契約してもいいという人間にビラを配ることを基本としている。そのビラ配りを担当していた。
問題はそこから依頼を受けることになったんだが―
1:そもそも魔力が少なすぎて*1転移できない
2:曰く「人は平等ではない」とのことで人により対価の量が変わることから、一人目の契約が不成立。
3:ただし意気投合したので評価そのものは高く、割とイレギュラーなので部長たちが反応に困っていた。
とのことで、微妙極まりない展開に終わっている。
で、今日もこの様子だとあまりい感じではないのだろう。
「……契約そのものは、似たような感じだったんだよ。魔法少女のコスプレをしているラ〇ウみたいな人で、異世界に行っても無理だったから魔法使いにしてくださいって感じで。結果的に魔法少女アニメ一クール見た」
「どこが同じだ」
もういろいろ突っ込みたいけどこれ以上はやめておこう。深淵を覚悟無しにのぞき込んではいけない。
あと異世界に行ったとか、実際に行って帰ってきた俺からするとかなりマジに考える気な気がする。
ただ、この流れからすると何かが別な感じな気がするな。
「実はそのあと、朝になって公園でちょっと落ち込んでると、迷子のシスターを見つけてさぁ」
「それで世話を焼いて怒られた……ってそりゃそうだろ」
お前悪魔だろうが。相手シスターだろうが。
どう考えても相容れないだろ。場合によっては即戦争だぞ。
半目で呆れていると、イッセーはちょっと困り顔だった。
「多分神器を持ってるのか、傷を治せてた。あと俺は悪魔だったからわかったけど、日本語もわかってない感じだった」
「だからってそれはダメだろ。リアス部長だって心配するって、目を離したすきに大絶賛いがみ合ってる敵国の人間と接触してたようなものなんだから」
まったく。人がいいのは美徳なんだが、考えなしは悪徳だぞ。
「気を付けとけよ? せっかく堕天使に殺されるところを悪魔になっていき繋いでおいて、うっかり教会と接触して始末されたとか、ダーヴィン賞*2ものだし」
まったく。それは確かに凹んでいいだろうな。
まぁいい。人間……いや悪魔だけど……若いうちや新米の時は失敗だってするさ。
「愚痴ぐらいは聞いてやる。ただ、あんまり連続で聞かせるな」
「ああ、今度の契約は成功して見せる!」
「愚痴を聞いてくれ」
「昨日の今日でか」
今日もまた、俺はイッセーの愚痴を聞くことになった。
ただ昨夜は、別件の仕事で鉄火場に参加したらしい。
訓練課程無しで殺し合いの現場に連れていかれるとか、ゆる過ぎるせいで厳しすぎるな悪魔社会。
イングリッドがため息をつくわけだ。人間世界、それも真っ当な法律が機能している真っ当な国でそれは普通ないだろうしな。
で、転生しながらもある時に反抗して脱走し、人間に不必要な危害を加えるはぐれ悪魔の討伐を見学したらしい。
なんでも人間を本当の意味で食べていたらしく、しかし部長の眷属たちに一蹴されたそうだ。
攻撃力と防御力が上がる
スピードが上がる
そしてすべての能力が向上する
……三鈴は性癖Mだし、かみ合いそうだな。
そしてリアス部長は圧倒的な力で跡形もなくはぐれ悪魔を吹き飛ばしたらしい。はぐれ悪魔は象ぐらいの大きさがあったとか。一撃で象を跡形もなく吹き飛ばすとか、戦車でも無理だと思うんだが。
で、見学していたイッセーはもちろんだが何もしておらず、興味本位で聞いてみたが駒は
……確かチェスの駒だと、
「俺、この調子で上級悪魔になれるんだろうか。なんか自信なくなってきたよ」
「なってから一月もたってないのに寝言を言うなよ。それに悪魔の人生は千年余裕で越えるらしいし、せめて十年以上仕事してから言っとけ」
気が早いにもほどがあるだろうに、情けない奴目。
「人間世界でもいうだろ? そばとか一人前になるのに十年ぐらいかかるとかなんだとか。なりたてのルーキーが悩むにはいろんなものが早すぎるって」
「う~。持つべきものは秘密を知っている友だ~!」
泣きながら抱き着くな暑苦しい。
ま、これぐらいなら問題ない……か。
その日の深夜。俺たちはちょっとした見学も兼ね、差し入れをしようという話になった。
「……で、イッセーは全然活躍できなくて凹んでるの? 大変なんだね、悪魔って」
先頭を歩きながら三鈴がそんなことを言うけど、そこまででもないだろう。
「仕事なんてそんなもんだろ。何も知らないところから入って、即戦力の方がおかしくないか?」
「まぁそういうもんよ~。この国だって義務教育九年に、最低でも高校三年で普通は大学四年、そこに大学院とかまであって仕事を始めるんだもの。下積みマジ大切」
俺に続けてレーカがそういうけど、レーカは大概あれな気がするんだが。
「確かレーカって、地球人で言ったらまだ二十歳そこらじゃなかったか? 説得力がちょっと……」
「うんうん。確実におまいう案件」
「ふっふ~ん。デザイナーズチャイルドの中でも天才児でぇ? 自慢じゃないけど飛び級してるからね~♪ それでも上には上もいるんだよ?」
なるほど、世の中そんなものか。
そんな風にだべりながら、俺たちは部室まで差し掛かる。
そしてちょっと跳ねるように駆けながら、三鈴が勢いよくドアを開けて入っていった。
「どっきり差し入れ持ってきましたわぁああああああっ!?」
なんだ一体!?
「ちょ、どうしたのってぇええええっ!?」
レーカもか?
なんだなんだとのぞき込んだら、そこには太ももから血を流しているイッセーの姿が……がぁ!?
「ちょ、またはぐれ悪魔とかですか!?」
「いえ、はぐれははぐれでもはぐれ悪魔祓いの方よ」
部長はそういうと、苦々し気に歯を食いしばり拳の握り締めていた。
「……先に言われて気づくべきだったわ。この街、教会はとっくの昔に撤退していたはずだもの……っ」
……どうやら、ちょっとまずいことになっているみたいだな、オイ……っ!!
はぐれ悪魔という連中がいるが、さらに
教会の戦士として、聖書の神が認めぬ悪魔の類を滅ぼす人間の戦士である悪魔祓い《エクソシスト》。
異能に触れた人間離れの身体能力と、天から借りた光の力を行使する銃や剣を使うのが最近の在り方。その戦闘能力は下級悪魔相手なら十分脅威で、手練れに至っては上級悪魔の中でも上澄みたる、最上級悪魔すら屠るといわれる。
そんな悪魔祓いも悪魔と同じで、問題児ややばい連中が出てくることがあるらしい。
基本的に追放や投獄だが、逃げる奴も当然だがいる。そしてそんな連中を、堕天使は戦力として抱え込んでいるらしい。
そして今回、はぐれ悪魔祓いの中でもやばい奴と出くわした。
イッセーが贈られた家の人間を、悪魔に汚されたとして猟奇殺人。しかも何も知らないイッセーがあったというシスターがそいつらの手伝いをさせられていたらしく、一戦交えることになったらしい。
とっさにDデバイスで一発かましたようだが、相手も手練れだったのか迎撃され、イッセーは深手を負ったそうだ。
かろうじてリアス部長たちが気づいて間に合ったが、堕天使の増援が来たということですぐさま転移で離脱したらしい。
「ちょっと! なんでそんな奴らがいることに気づいてなかったのよ! 仕事して―」
「抑えろ三鈴。それは無理難題だ」
イッセーがけがをしたことで我を失っていた三鈴をなだめ、俺はため息をつく。
「日本の検挙率は殺人事件は九割越えだが平均は三割ちょっとで、それはつまり事件が起きてから。まして三大勢力は国のようなものである以上、堕天使側もきちんと訓練されているチンピラとは違うプロだ。敵国の工作員を何かする前に見つけて全滅させるなんて、難易度が高すぎるだろ? そのいい方はいろんな人たちをまとめて馬鹿にしてる」
「でも、イッセーが……っ」
俺の説得を受けても納得しきれてない三鈴だけど、イッセーが手を出してそれを制する。
「部長は悪くねえよ。悪いのはあのフリードとかいう糞野郎だ……ぅぷっ」
顔を真っ青にしているが、吐きかけているのは死の恐怖じゃなさそうだな。
猟奇殺人とか言うが、いったい何をやらかしてんだそのフリードとかいうのは……っ
「……とにかく当分は活動は控えるしかないですね、部長」
「イングリッド君に同感だねぇ。下手につついて戦争激化なんて分けにはいかないしぃ、そこはきちんと調べてからにしませんとねぇ」
「そうね。魔王様にご迷惑をかけるわけにもいかないし、とりあえず情報収集をするべきだわ。……それにしても、なんでまだ残っているのかしら……」
部長たちはすぐに話を進めているが、イッセーはそこで悔しそうに俯いていた。
経験上、なんか嫌な予感がするなこれは。
ちょっと、これは動いてみた方がよさそうだと、俺は視線をレーカと合わせてうなづきあった。
うん、これはまずい。
なまじ付き合いがあるからなんとなくわかる。
これはかなりまずい!
いやぁ、原作と全く変えられないだろう部分を飛ばすと一気に飛んでいきましたです……ハイ。
ただこの作品を見ている方に飽きられないためにも、当分は巻いていってエロ版が出せるところまで出した方がいいような気もするZE!