『黒腕』の孫として転生したんだけど……   作:赤い靴

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2話目です。

なんとか(?)投稿出来ました。

楽しく読んで下されば嬉しいです‼︎


第2話 クソジジィ

 今思い返せば物凄い15年だった──。

 

 10歳の時、ガープさんの誘い(今思えば強制だった)を受け東の海(イースト・ブルー)へ。

 ルフィが幼少期に過ごした『フーシャ村』。そのコルボ山に半拉致られた。

 かの『ダダン』家である……。

 しかもルフィと全く同じタイミングで……だ。

 

 最初は馴染めず、幾度となく死ぬ思いをしたが最終的には原作通り、3人+1人混ざり、盃を交わした。

 その生活は最早、『海兵とは?』と自分自ら思ったが、メチャクチャ楽しかった。

 

 食い逃げをした。チンピラにカツアゲした。変なキノコを山ほど食べた。お互い意見が合わず衝突もした。ケンカもした。少ない飯も分けあった。くだらない事で笑いあった。夢も語り合った……。

 

 しかし、(よわい)10なるこの小さな身体では、サボは救えなかった──

 

 原作をある程度知っていた僕は『未来を変えようと足掻いた』が、圧倒的に力が足りなかった。

 悲しむ皆に「また会えるさ」だなんて声を掛けたが、それは『ドレスローザ』にて『サボ』が登場するという『読者視点の情報』でしか無く、彼等は笑いながら聞いていて皆、『サボの死』を乗り越えて行った。

 

 僕は、再び力及ばず『エースが死ぬ未来』を進んでしまうのか、と思うと寒気がした。それこそ避けなければならない……‼︎

 そして理解した。『結末』を変えるにはより『大きい力』が必要だと──。

 

「なぁ、ゼラ! おれと一緒に『海賊』にならねぇか?」

 

 エースの問いに僕はこう返したのだ……。

 

「海兵じゃ無いと『出来ない事』を思いついちまったから、海賊は出来ねぇや。というか、僕はずぅ〜〜と『海兵になる』って言っていたんですけど……」

 

 それから月日が経ち『出航は17歳』と約束していたが、僕はその約束を守れなかった。

 

 5年後──

 

 15歳になる半月前にガープさんから僕の両親についての訃報(ふほう)を直接受け取った。

 10年間も大事に育ててくれた両親──。

 元いた世界の両親とは正反対だった。そんな訃報を受け、サラッと受け流せるほど僕は超人では無い。

 

 そして僕は決断した。『今』から海兵になる……と。

 

 これはエースとルフィとの間に立てた誓いだったが、それを破った。けれど、彼等はそれを許してくれたのだ。

 

 最後に2人と楽しく会話をし、「僕は強くなってお前等を捕まえに行くからな」と言うと「おう」と逞しく返してくれた。

 そして僕は2人を置いて、先に海に出る事にした。

 

 最後にダダン一家に「悪い事をしたら捕まえに行く」と冗談混じりに別れの挨拶をし(ダダンに感謝の言葉を伝えると、涙を流しながら文句を垂れてくれた)、フーシャ村に停泊していた海軍の戦艦に乗り込んだ。

 

 そこから『雑用』としての生活が始まった──

 

 正義にも『スローガン』がある。サカズキなら『徹底的な正義』。グザンなら『だらけきった正義』、ボルサリーノなら『どっちつかずの正義』……。

 

 では僕は『何の』正義になりたい? 考えて、考えて、考えた。そして導き出した。

 

『中立たる正義』

 

 これが僕にはしっかりした。

 では、これを掲げ頑張っていくとしようか。

 

 

 

 

「で⁉︎何が『中立たる正義』だ⁇ゼラ『少佐』?」

 

 海兵になり半年──。厳しい環境に身を置いていた所為もあり、その辺の雑魚海賊を牢へ入れ、『少佐』の位を手に入れた。つまり僕は『ある程度』強かった。褒めて褒めて。

 

 が、はやり『覇気』すら使えない僕は、『彼等』にしてみれば未熟(ひよっ子)な訳で……。

 

「もう一度『鉄塊』を貼り直せ‼︎たかが『六式使い』と言われて調子に乗ってるんじゃねぇか⁉︎」

 

 乗ってねぇ‼︎……と、即座に言い返せない……。そーゆぅ年頃だから別にいいだろう⁈

 

「鉄塊ッッゔゔゔッッ……⁈」

 

 鉄塊をかけた瞬間、横腹を殴られた。相手との距離は10mは離れていたはずなのに、一切行動が見えなかった。

 メリメリと不穏な音を立ててめり込む拳。肺の空気が一気に抜ける。

 その巨大な威力に耐えれるはずも無く、僕の身体は再び宙に浮く。

 

 3秒ほど後方に飛ばされ、ドチャと音と共に落ちた。

 

 全身ボロボロ。支給された軍服ですら砂と血と汗で汚れ、所々点々と穴が空いた。

 

 カーンカーンカーンカーン……

 

「ん。飯休憩か。では、ここまで。午後はクザンが様子を見てくれる、との事だ。次の稽古までにしっかり食って休め。六式使い……と言われてはいるが、まだまだお前は『器用貧乏』なだけだ。より極めろ……」

 

 義手を装着したゼファーは、一言。ゴミの様に倒れている僕にそう言ってから去っていった──

 

「くっ……‼︎くっ……そ‼︎」

 

 沸々と怒りが湧いてくる。1発も攻撃、反撃すら出来なかった……。

 僕は、悔しさと痛みを誤魔化すように叫んだ。

 

 

 

「この……‼︎‼︎この……クソジジィがァァァ‼︎‼︎‼︎」

 

 

 

 この後、Tボーン大佐の介抱を受け、食堂に向かった。

 

 次は1発当てる。確実に当たる。顔面にスカっとする1発を当ててやる‼︎

 

 

 

 ◇◇◇◇

 

 

 

「いい顔だねー。ゼラ少佐?」

 

 食堂──。

 お盆を持ちカウンターでうどんを待つ僕に、厨房のおっさんが声を掛ける。

 

「うるせぇ」

 

「ガッハッハッハッハー‼︎生意気な坊やなこと‼︎ヘイお待ち‼︎大盛りうどんだよ‼︎」

 

 ガチャンと盛大な音を立てて、お盆にどんぶりが乗る。

 そのまま僕は横に移動する。

 

「あら、今日もボロボロだこと♡可愛い顔が台無しね♡キスしてあげようか?」

 

 厨房のおばさんが、手を動かしながらそう言った。

 

「うるせぇ」

 

「あらあらあらあら‼︎思春期BOYの言葉はカッコイイわ♡はいお待ち、海王類の肉煮込み。どうぞ♡」

 

 さらにお盆に料理が乗る。

 僕はそのまま横に移る。

 

「はい、お茶です‼︎……またボコボコになるまで稽古されたのね〜。午後も頑張ってね♪」

 

 新入りだろうか、随分若く、可愛い女の子にエールを貰った。

 嬉しい。嬉しいに決まってるだろ⁉︎

 

「あ、有難うございます」

 

 僕は会釈してお茶を貰った。

 

 

「随分自分(テメェ)の欲に忠実だな‼︎‼︎」と、さっきの厨房のおっさんからツッコミが入るが無視。

 

 賑やかな食堂を見渡し、空いている席を見つけて座る。

 

「お隣、失礼ーしまーす」

 

 カチャと重いお盆をテーブルに置き、割り箸を割る。

 

「いただきます」

 

 うどんを口につけた際、僕の横、新たに座る人物から声が掛かった。

 

「どう? ゼラ少佐。マリンフォード(ここ)での生活は慣れた?」

 

 振り向く。

 美しい青髪、胸元には白いリボン──

 僕の上司の1人であるアイン少将が居た。

 

「あ……。そうですね……アイン少将。この付近は特に……。海兵、ましては海賊もかなり手強くて、」

 

「それはそうね……。この近辺だと、億越えの海賊達が多いからね。で? 先生との稽古はどうだったの?」

 

 何やらアイン少将(この人)、いつもより目を輝かせては居ないか? 

 ……。あぁ、そうか。美女だからか。そうだそうとも! 

 なんせ僕の『推し』の1人だもの! 夢を見てる気分だ……。

 

「……。あ、えと……、さ、最悪でしたよ‼︎始めての手合わせとは言え、あんなにボコす必要あったんですかねぇ⁉︎」

 

 再度、沸々と怒りが込み上がってきた。

 

「ふふ。元気良いのね」

 

「当たり前ですよ‼︎あのクソジジィ‼︎次こそ勝ってやる‼︎」

 

「うんうん、そうだそうだ、その意気込みだ」

 

 アイン少将は嬉しそうに笑って言った。

 

 

 

 

 




お疲れ様でした。

如何でしたか?

誤字脱字や感想等頂ければ嬉しいです!

半年で六式使いになってしまいましたね…ゼラさん。
しかし、彼にはもっと強くなってもらわないといけないので、頑張って欲しいですね

今回はここまでです!

また次回、お会いしましょう。

ではまた〜
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