『黒腕』の孫として転生したんだけど……   作:赤い靴

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3話目です。

楽しんで読んでくれれば嬉しいです‼︎

※前話(2話)に『アイン中将』と書いてましたが、『アイン少将』に変更しました。ゴテゴテで申し訳ないです……。


第3話 握り拳

「まぁ、ゆっくりくつろげよ。…………午前中にゼファー先生にしごかれたんだろ?」

 

 室外稽古場。ここマリンフォードには十数か所あり、その1つを貸し切りで現在使っている。

 が……僕の今の師匠(?)である『大将 青雉』は、三つ折り椅子に寝ていて挙句の果てに、アイマスクまでしている……。稽古とは一体……。

 

「え、ええ……。では……失礼します?」

 

 僕も近くに在る椅子に腰かけた。

 そんな態度だが、僕から見れば上官の上官……。しかも、1対1のやり取りは初めて……。下手な行動は許されない……のか? 

 

「……に、しても似てねえな……亡きアセロラ中将の血が濃いのか……。お前、女だったらスゴく美女だったぞ」

 

 むかしを振り返っていて、いい話って感じだろうけど……何故だろう、寒気がする……。

 

「へーそうだったんですか。どういう人だったんですか?」

 

「あの時はおれもまだガキだった……。何度もナンパしたが……しまいには一回も釣れなかった……」

 

 聞かなきゃよかった。まて、この寒気はそういう事なのか……!? 

 

「あ、あのー。僕、もう間に合っていますので……帰りますね……」

 

「どこにだよ」

 

 青雉はアイマスクを外し立ち上がる。

 

「休憩は終わりだ……ほらやるぞ……稽古」

 

「え? ……りょ、了解です!」

 

 なんの内容かは聞いていない。まさか、『覇気』取得の稽古か? なら、俄然やる気が湧いてきた!! 

 でも一応聞いてみようか……。

 

「青雉さん。どんな内容なんですか……」

 

「ん? ……あ、聞いてねェのか……まったく先生は……」

 

 青雉は頭をボリボリ掻きながら言った。

 

「六式からだってよ……」

 

 ええええええええええええ? 

 何故? 確かに練度はまだ低いと思うが、それでも『六式使い』だぞ!? 

 

「あららら……ようやくいい顔になったな……」

 

 

 

 

 ◇◇◇◇

 

 

 

 まず、事の経緯を聞いてみた。

 案の定『練度』の話だった……。

 

 ここで話は移った。世界政府直下暗躍諜報機関、サイファーポールNo.9。その中の『ロブ・ルッチ』という男の話になった。

 

 ああ、ルフィに倒されたアイツか……と思い出したが、知らぬふりをした。

 

 そのルッチなる人……そいつの六式の練度がALL10とすると、僕のは精々2~3らしい。

 ……そもそも、そんな人外と比べるなや……。

 

 だが、これで自分の大まかな強さが分かった。いやな話、納得した。まだ覇気以前の問題であると。

 

 しかし、まぁ、僕は『まだ』15歳ですし、『エース』救出まで5年もありますし。順調じゃあないですかね???? 

 

 だけど、そんな事言っていても強くなるはず無いわけで……。

 

 

「まぁ……なんつうか……。基本的にはおまえの得意とする接近戦でもいいかもしれない……。が、これからは『将校』として、懸賞金が高い海賊との戦闘をして貰うつもりだ……」

 

 確かに……。今まで僕が相手をしていたのは、懸賞金が八千万程度。しかも単騎で、ということではない。配属先の大佐や准将、少将の力を借りて少佐の座(ここまで)来れた。

 逆に言ってしまえば……僕の祖父が『ゼファー』だから……色んな人の担ぎ上げがあってここまで来た。きっとそう(断言)。

 将校として……。言ってしまえば、僕が上司となり部下を導かないといけないわけだ。

 あっちの世界では、部下なんてたったの4人だ! これからは何十人の部下を持つ。

 齢15ながらに、既に胃が痛てぇ…………。

 

「あぁ、『おまえにはまだ部下は持たせん』と先生が言っていた……。……気楽にやれ」

 

「き……気楽にやれ、と言われましても……。これからは此処、マリンフォード周辺の勤務ですか?」

 

「そうだ。近場の海域を行ったり来たり……んで、ある程度時期がたったらマリンフォード(ここ)に戻り稽古……。まったく……効率が良いんだか、悪いんだか……」

 

 行ったり来たりの勤務……。簡単に言っているけど結構ヤバくね? 

 海に出れば、自分よりも強い海賊の相手を。

 此処に帰れば、自分よりも強い海兵との稽古を……。

 

 アカン死ぬ──

 

 

「……ま、死にたく無かったら『強く成る』事だ……。まず生き残らなければ『正義』を語ることすら出来ねェ。『中立の正義』……。んったく、結構大層な正義を掲げるねぇー」

 

 首を回し青キジは戦闘態勢になる。

 

「僕にも叶えたい夢があるので……。ちゅ、中立的に……」

 

 カッコよく言いたかったが、最後の言葉は濁った。

 それを聞いた青キジは指を数回曲げ、こちらを挑発する。

 

 相手は大将青キジ。勝てる気はさらさらしないが、負ける気もしない……‼︎(と言うか、こんなヒトに負けたく無い)

 

 つまり、最終的には根性が重要。

 

 何度でも立ち上がってやるとも‼︎‼︎

 

 

 

 ◇◇◇◇

 

 

 

 揺れる船内。

 

 船が大きくともこんなに揺れるとは……。外はかなりの嵐なのだろうか? 

 

「で、ゼラ少佐。目的の島まで2、3時間掛かるそうです。……それまでゆっくりお休みになってて下さいよ。外は我々が見ているので」

 

 若い海兵が僕にそう言った。若い、といっても20代前半なのだろう。

 たまに歳の感覚が狂う……。なんとかしたい……。

 

「あ。ありがとうございます。……ですが、その島は海賊が占拠している。島の近辺や、少し離れた海域にその傘下が居るかも知れない……。ゆっくり……はしないけど、少し休憩させて貰うよ」

 

 僕は椅子に腰掛け、テーブルの上に置いてある医療キットを手に取り並べる。

 分厚い軍服を脱ぎ、半裸になる。

 腕や腹、胸などに巻いてある古い包帯を解き、消毒液と軟膏を塗り、包帯を巻く。

 

 この傷も、その傷も稽古によって得た傷だ。

 

「モモンガ中将に、もう直き行くって伝えといてー」

 

「はっ‼︎」

 

 キビキビとその海兵は動き、去っていった。

 

 

「……。はてはて、どのぐらい『生存者』がいるのだろうか……。全く持って度し難い……」

 

 傷ついた右手。それをただ強く、固く、握りしめた。




お疲れ様でした。

誤字脱字等有りましたら、よろしくお願いします。

いやー、今回もボロボロになってますね、ゼラ君。
時折ガープ中将も顔を見せ、ボコボコにシゴキに来てるそうです。

怪我の治療も酷いモノ以外は、自分でやらせてるみたいです。

ここで一つ補足を……。

ゼラの戦闘力を測る為、CP9のルッチを出していますが、今この瞬間の話はルフィが旅立つ5年程度前の話なので、その分ルッチも弱体化?してます。
そこは…悪しからず……。

今回はこの辺で‼︎

ではまた〜
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