『黒腕』の孫として転生したんだけど……   作:赤い靴

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4話目です!!

楽しんで読んでいただければ嬉しいです!!

ではまた、後書きで会いましょう~


第4話 風の香り

 シャボンディ諸島から南西へ進み、目的の島が水平線上に見えてきた。

 

 波は穏やかになり、薄い霧が朝日によって消えてゆく。

 その風景……。なんて美しいことか――

 

 

 このまま甲板に椅子を出し、くつろぎながらコーヒーと甘いマフィンを……と、したいところだが──

 

「どうだ、ゼラ少佐。何か『気配』は感じるか?」

 

 腕を組み、だんだん近づく島を見つめるモモンガ中将はそう言った。

 

「……よくわからないです……。船内にいる海兵の気なら、微かに、何となく、ですけど……」

 

「そうか。なら、『これ』は見えるか?」

 

 鞘に納まった大太刀を抜く。

 

 これと言われましても……。僕にはただ単に刀が映るだけ。それ以外何があるというのだ? 

 

「これもまだ……か。武装色を纏っているのだがな……」

 

「マジですかい……」

 

「おおマジだ。……といっても、『覇気が使用できない者には、覇気を見ることすらできない。より強い相手と交わるとき、自らも強者でなくてはならない』……。ゼファー先生の言葉だ……。だが、『あまりに強力な覇気は、取得の有無を関わらず見れてしまう』らしい。まあ、その実例がお前の祖父なのだけどな……」

 

 なにその設定……初めて聞いた。

 

 あ、でも、マリンフォード頂上決戦では『覇気』の描写があったが、武器が黒くなったりはしていなかった……。

 それは覇気がまだ未熟なルフィ視点だったからか……? 

 ジジィの二つ名の『黒腕』。それは、強力故に付いたのか……。狂ってんだろ……。

 

 覇気、覇気、覇気……。知れは知るほど疑問が出てくる。

 

 見聞色を極めれば『未来視』ができるらしい。

 では武装色は? 

 空間に干渉できたりするかも……。なんかこう……空気を圧縮して攻撃したり、防御したり……。

 あれ? 悪魔の実、要らなくね??? 

 

「へー。ジジィがそんな事を……。あ、でも、ジジィが覇気を取得したのが、30代前半ですよね?」

 

「何を馬鹿な事を言ってる……。ゼファー先生が覇気を取得したのは20代前半だ。34歳の頃に『黒腕』の異名がついたんだ!」

 

 あれ。話が違うぞ……。たしか34で覇気取得だったような気が……。

 

「それと、当時そこまで『教育』の内容は充実していなかった……。先生は独学で六式と覇気を習得し、教官として海軍に貢献した男だ。まったく……。本当に化け物だよ、お前の祖父は」

 

 

 独学で六式と覇気……? ちょっと待て!! このままじゃジジィの事を煽れねえじゃん!! 

 ……うん。すこしだけ口の利き方を改めようか……。

 

 

 ザブザブと船は波音を立て征く。

 

 

 意気消沈するなか、目的の島は近づく。

 パン!! と、頬に両手で叩く。

 

「では、ゼラ少佐。始めようか……。島の住民……。生存者は最早99%『居ない』と考えたほうがいい。しかし、我ら海軍はその1%の為に命を懸ける。10名程度の小隊を与える。ゼラ少佐は生存者の保護を優先。我々は海賊との戦闘。……ある程度『見終わったら』電伝虫にて報告を。その後、こちらに集合、そして戦闘だ。相手は懸賞金1億を超える……。単独行動は無し……。分かったか?」

 

 島のあちこちから燻り立つ黒煙を見つめ、モモンガ中将は言った。

 

了解(ヤー)……。『救出』優先で進めます」

 

 僕はそう言った。

 正義のコートが風によりなびく。

 

 気味の悪い風が吹く。微かに、微かにだけど血の匂いがした。




お疲れ様です。

次話のタブタイトルは「DEAD OR ALIVE」です。
手配書に書かれているアレです。
島の惨劇を目にし、ゼラはどんな行動をおこすのか……。

是非、この次も見てくれれば嬉しいです。

ゼファー辺りの覇気に関しましては、僕の改変を入れてます。
どうか悪しからず……。

ではまた~
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