艦これ×ガンダム ガンダムビルド艦隊これくしょん 深海の言葉『上巻』 作:黒瀬夜明 リベイク
深海は北の町へ入ってしばらく行った駐車場にキャンピングカーを停めた。それに続いて青葉の軽自動車がキャンピングカーの隣に停車した。それを確認して深海は運転席から降りてきた。
「深海司令官、こんな町に寄ってどうしたんですか?」
「秋雨たちの文房具が無くなってしまってな。すまないな青葉」
「いえいえ、小学生が勉強できなくなるのは一大事です。お気になさらず、深海司令官」
「ありがとうな。さて、近くに文房具店は……」
そう言って深海はスマホを取り出して、近場の文房具店を検索した。しばらくスマホと睨めっこをしていた深海だったが、やがて1つの文房具店を見つけた。
「ふむ、「
「聞いたことのないお店ですね。たぶん個人経営のお店でしょう…近いんですか?」
「ああ、ここから歩いて数分ぐらいの場所だ。お前も来るか?」
「そうですね、さっきまで運転しっぱなしでしたし。気分転換もしたいです」
「わかった。秋雨たちを呼んでくる」
こうして深海と秋雨、梅雨葉と雨葉の親子と青葉は、一路「美帆野文房具店」を目指した。
そして駐車場から歩くこと数分、件の美帆野文房具店へと到着した。二階建ての綺麗な一軒家の一階が文房具店となっている「美帆野文房具店」を見て深海は、綺麗な店だな。と内心で呟いていた。店内に足を踏み入れると、入り口真横にある会計カウンターに立っていた店長と思われる垂れ目の黒い短髪の男性店員が、いらっしゃいませ!と発する。
「俺はここで待ってる。お前たちは自分に必要な文房具を取って来い」
「うん!待っててお父さん!」
そう言って秋雨たちを送り出した深海と青葉にカウンターに立っていた男性が声をかけてきた。
「お客さん、この辺りでは見かけない方ですね。もしかして旅行で来られたんですか?」
「ん?まあ、そんな所だ。貴方がこの店の店長さんか?小さいが、綺麗な文房具店だな」
「ええ、僕がこの店の店長ですご丁寧にありがとうございます。実はこの店の名前、娘の名前から取ってるんですよ。そう言って頂けると、とても嬉しいです」
「ほぉ、娘さんの名前から。お互い、娘への愛情が深いらしいな」
「ハハハ、そうですね!」
(こ、これが父親同士の会話。という物なんですね!)
そんな会話をしていると深海の背後にある扉が開き、入店音と共に3人の女子学生服の人間が入ってきた。
「お父さん、ただいま帰りました」
「おお、
長いアホ毛がある毛先になるにつれて前に向かって広がっていく薄い茶色のロングヘアーに白いカチューシャを身に着け、白いカッターシャツに濃い紫のスカートと胸元には同じ色のリボンを付けた少し切り目な青い瞳の美帆と呼ばれた少女に続いて同じ制服姿の、前髪によって右目が隠れている外に向かって跳ねている黒髪に近い茶色のロングヘアに薄紫色の瞳の少女と、薄紫色のロングヘアーに紫色の瞳の少女が入ってきた。
「お、お邪魔しますおじさん!」
「お邪魔しますね」
「お、
「お父さん、ガンプラレースのセッティングまたお願いできますか?」
「わかったよ。明後日の大会に向けて最後の追い込みだな、頑張れよ」
「ガンプラレース?」
店長とその娘である美帆の会話を聞いて、思わず深海は呟いてしまった。それを聞き逃さなかった店長は、深海にちょっと嬉しそうに問いかけた。
「もしかしてお客さんもガンプラレースに興味があるんですか?」
「あ、いや…ガンプラバトルは知っているんだが、ガンプラレースは聞いたことが無くてな」
「まあ、ガンプラレースはガンプラバトルほど知名度は高くないですからね…美帆たちが今から始めるみたいですし、もし良かったら見学していったらどうですか?」
「え!お父さん今からガンプラバトルするの?」
店長とそんな会話をしていた深海の傍に、いつの間にか秋雨たち3人が戻って来ていた。そして途切れ途切れに話を聞いていた秋雨は深海に向かって問いかけたのだ。
「お父さん。梅雨葉たち、今ガンプラ持ってない」
「おとーさんだけガンプラバトルするなんてズルいズルいズルい!」
それに続いて梅雨葉と雨葉の2人も深海に詰め寄ってきたが、ここである人物が話を遮った。
「いいえ、ガンプラバトルではなくガンプラレースです」
「え?」
「ガンプラバトルのように戦闘によって勝ち負けを決めるのではなく、100m走のように純粋な競争で勝ち負けを決める。それがガンプラレースです」
深海たちの話を遮ったのは、店長の娘である少女「美帆」だった。
「あれ?おねーちゃんたち誰、誰、誰?」
突然話しかけてきた美帆に雨葉は不思議そうな表情で問いかけた。
「失礼しました。私は
すると、美帆は黒髪に近い茶色のロングヘアの少女「
「は、初めまして!ま、米原雨です!」
「私は目黒舞華といいます。よろしくお願いしますね」
「わぁー!雨葉たちと同じ「雨」が名前に入ってるんだねおねーちゃん!雨葉は、雨葉って言うんだよ!よろしくねよろしくねよろしくね!」
「親近感、湧くね。私、梅雨葉。よろしく」
「秋雨って言います!でこっちが秋雨たちのお父さんの―――」
「黒野深だ。で、こっちが旅行の連れの青葉だ」
「青葉です!よろしくどうぞ!」
こうして、北の町で深海たちは新しい出会いに巡り合ったのだった。