艦これ×ガンダム ガンダムビルド艦隊これくしょん 深海の言葉『上巻』   作:黒瀬夜明 リベイク

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EP6 艦娘失踪事件

海軍本部に到着した深海は、海軍本部のドックにて艤装を取り外すと本庁舎へと向かった。本庁舎は木造の二階建ての建物で各地の鎮守府本庁舎ととても似た形状をしていた。

(ここに来るのも、しばらくぶりだな…)

深海はそんな事を考えながら本庁舎の正面玄関の扉を開いた。そして2階へと続く中央階段を上がり、作戦会議室へ向かった。赤い絨毯が引かれた廊下を歩き深海は作戦会議室の扉を開けた。部屋に入ると、白い軍服を着用し海軍帽をかぶった短い黒髪の身長180センチくらいの男性「白河洋一」が待っていた。

「時間通りだな、深海」

「それで話とはなんだ?内容によっては断らせてもらうぞ?」

「まあ少し待て、もうじきあいつも来る

白河提督がそう言った時、会議室の扉が開きに顔を振り向けた。そこには、数人の深海棲艦を引き連れた、真っ白な肌と長髪、そして焼け焦げた血のように赤い瞳を持つ白いワンピースを着用した少女が立っていた。

「すまない、遅くなった」

現れたのは全ての深海棲艦を統べる者、中枢棲姫だった

「中枢棲姫…お前まで来ていたのか」

「ああ。久しぶりだな黒野」

「さて、中枢棲姫も来たことだし。本題に入ろうか」

中枢棲姫が2人の元へ着いたことを確認した白河提督は話を切り出した。

「ここ最近―――」

 

 

艦娘を対象にした不可解な失踪事件が発生しているんだ

 

 

深海は、白河提督の口から発せられた言葉を聞き、なに?と呟き複雑そうな表情となった。すると、白河提督はそれを知っていたかの様な口調で言った。

「やはりそんな顔をするんだな、深海」

「当たり前だろ。俺はもう、そう言う面倒ごとに関わるのはごめんこうむりたいんだよ」

「黒野……」

深海の返事を聞いた中枢棲姫は少しだけ顔を暗くした。

「わかってはいたが、即答とは。流石に引くぞ」

「勝手に引いてろ。それだけなら、俺はもう帰るぞ」

そう言って深海は踵を返し部屋を後にしようとした。だが、その深海の手を中枢棲姫の右手が捕まえた。

「待ってくれ黒野!これは、私たち深海棲艦にも関係しているんだ!」

「なに?」

中枢棲姫のその言葉を聞いた深海は、その場で脚を止めた。そして中枢棲姫は険しい口調で深海に語り掛けた。

「この事件には、旧体制派の海軍上層部残党が絡んでいるんだ。もし奴らを放っておけば、私たちはまた暗い海の底へ帰らなければならなくなる!」

「深海、中枢棲姫の言っていることは事実だ。今回、海軍本部直属の諜報機関が旧体制派の海軍上層部、(もと)元帥山本玄蔵をトップにしてもう1度旧体制の海軍を立て直し、もう1度戦争を始めるつもりだ」

「っ!?」

もう1度戦争を始めると言う白河提督の言葉に深海は肩をビクつかせた。いかに面倒ごとが嫌いな深海ではあるが、仮にも戦争を終結させた人物である。例え戦争を終結させた理由が、旧海軍上層部の連中が嫌がることをしてやろう。だったとしても、自分が苦労の末に終結させた戦争をもう1度始められてはたまったものではないのだ。それに何より、自身にとって盟友である中枢棲姫がここまで険しい口調で訴えてきているのだ。

「お願いだ黒野!私にはお前しか頼める相手がいないんだ!どうしてもと言うなら、私の事をボロ雑巾のように扱ってくれてもいい!だからお願い!私を……」

 

深海棲艦たち(私たち)を助けてッ!

 

(…流石に無下には出来ないな)

中枢棲姫の藁にも縋る想いを耳にした深海の心は遂に折れてしまったのだった。

 

続く

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