艦これ×ガンダム ガンダムビルド艦隊これくしょん 深海の言葉『上巻』 作:黒瀬夜明 リベイク
「わかった…その話、詳しく聞かせてくれ」
「黒野!」
「
「感謝するぞ深海!」
深海の言葉を聞いた白河提督と中枢棲姫の顔に明るさが戻った。すると深海は早速話を切り出した。
「それで、俺はどうすればいいんだ?」
「ああ。まずは、全国の海軍に関係施設の調査を実施してほしい。勿論、抜き打ちでな」
「何の権利も持たない俺がか?」
「それについては安心してくれ。こちらで偽装書類を作成する。その書類があれば、お前は海軍本部直属の特別監査官になれるということだ」
白河提督の説明を受けた深海は、なるほどな。と納得して口元をニヤリとさせた。それからしばらく、白河提督は今回の作戦について詳細を伝えた。旧海軍上層部の計画に繋がりを持つ証拠を手に入れてそれらを公開し、大戦の火種をボヤの内に消してしまう。そして、旧海軍上層部の権力を完全に失わせること。そして白河提督は、協力者がいるということも話した。
「それと、私たちに個人的に協力してくれる奴が1人いる」
「…個人的に協力?誰だそれは」
「青葉だ。何処から嗅ぎつけたのか知らないが、数日前に取材を受けたんだ。勿論、内容の公開はしないことを条件にな」
「なるほど。
「いや、取材を受けた時に青葉の名刺を貰っている。こちらから電話を掛ければ来てくれる筈だ」
「そうなのか。家に帰ったら1度会ってみるか」
白河提督の言葉に深海は、コクリと頷いた。
「話は以上だ……深海、お前はもう帰るのか?」
「ああ。そのつもり―――」
「黒野、ちょっといいか?」
話を終え、帰ろうとした深海を中枢棲姫が呼び止めた。深海は一言、なんだ?と尋ねた。すると中枢棲姫は何故か白河提督に部屋から退室するように頼んだ。
「白河提督、すまないが黒野と個人的な話がしたい。2人だけにしてくれるか?」
「わかった。長くなる話か?」
「それなりにな」
「そうか。なら、個室を用意させよう。たぶん海軍本部の宿舎の一室になってしまうが、それでもいいか?」
「俺は別に構わないが」
「私もそれで大丈夫だ」
「わかった。少し待っていてくれ」
そう言って白河提督は電話を取り出し、打ち合わせの話しを始めた。
そして時間は進み、深海と中枢棲姫は白河提督が用意してくれた宿舎の一室に居た。深海と中枢棲姫は揃ってベットの上に座り、中枢棲姫が差し入れにと持ってきていたソフトドリンクを飲んでいた。
「それで、俺に個人的な話って言うのは何なんだよ?」
「ああ。実はお前に、探してほしい仲間がいるんだ」
深海が中枢棲姫に尋ねると、中枢棲姫は「人探し」を深海に依頼してきたのだ。
「探してほしい仲間?お前まさか、世界中の海の何処かに居る深海棲艦を探してほしい。とでも言う気か?」
「そんな事は言わない!それなら、他の深海棲艦たちに頼む!」
「それもそうか。で、本題の相手は誰なんだ?」
「黒野、
「ああ。1度だけだが、お前たちの本拠地で見かけたことがある。確か、左目が黒く焼け焦げて固まった鉄の様な物に覆われている髪の長い空母型の深海棲艦だろ?」
「その通りだ。実はここ最近、深海海月姫からの連絡がないんだ」
中枢棲姫の言葉を聞いた深海は、連絡がない?と不思議そうに顔をしかめた。そして中枢棲姫は、陸に上がった深海棲艦たちにある約束をさせている。と深海に明かした。
「ひと月に1度は深海棲艦の無線で連絡をよこす様に、と陸に上がること決めた者に厳守させているんだ」
「それで深海海月姫からの連絡が、ここしばらく無いから調査してくれってことだな?」
「そういうこと。引き受けてくれないか、黒野?」
「わかったよ。全国を回る予定が既にあるんだ、ついでに探してやる」
「それと…もう1つ頼みがあるんだが。」
「なんだよ?」
「実は北九州の沖合で新しい姫級の深海棲艦が見つかってな。ネ級改と潜水鮫水鬼に調査させたのだが、どうやら人類に危害を加える様子が無いらしくてな。九州方面を訪れた際にはネ級改、潜水鮫水鬼と協力して彼女を保護してくれないか?」
「ふむ…まあそれくらいなら構わないが……その深海棲艦の名前はわかるか?」
「
中枢棲姫の話を聞いた深海は、ふむ。と考え込む表情を見せたがやがて、まあいいか。と内心で呟いた。
「わかった。なら、九州方面に行った時に当たってみよう」
「本当か!?ありがとう黒野!」
笑顔を見せた中枢棲姫に、深海はフッと口元に小さく笑みを浮かべたのだった。その後、深海と中枢棲姫は何故か昔話に花が咲いてしまい、その日は宿舎で一泊してしまったのだった。
続く