コレクターが行く   作:見切り発車

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コレクターの遺跡探索
マネキンと戯れる


 ギデオンで楽しく遊んだ後、一度拠点に帰ることにしたコレクト。

 拠点を用意しているのはカルディナだ。

 

 カルディナは大陸の中央で砂漠が多い。

 ゆえに転職条件を探すために魔法をぶっ放したり、死霊術でアンデッドを作るのもやりやすいし、特定の地域のジョブクリスタルにも行きやすい。さらに金さえ出せば何でも買える。

 こんなに超級職を探すのに適してる土地もないだろう。

 そんな、これ以上ないほどドンピシャの土地に拠点を用意しない理由がない。

 

 そんな帰り道。途中のモンスターを殲滅しながら進んでいた。

 

「【死霊王】も手に入ったしレベリングもついでにできてるしなかなかいい感じだな!」

 

 誰が見ても明らかにテンションが高いのがわかるだろう様子のコレクト。ここまで感情を表に出すのは珍しいが、しかし浮かれても無理もないだろう。

 何しろ超級職を手に入れ、特典武具を2つ手に入れ、ついでに観光も楽しみとここ最近いいこと続きなのだ。

 

 だが、そうして浮かれているコレクトにアクシデントが襲い掛かる。

 

「なんだ?」

 

 地響きの音。砂漠を突き破り襲い掛かるはドラグワームだ。

 

「おっと、ドラグワームか。ここらじゃ珍しいな」

 

 ここらは何度か通ったことがあるが見たことが無いため少し驚いた。

 

 しかしドラグワーム程度に遅れを取るコレクトではなく、魔法でさっくりと叩き潰した。

 だがちょっと調子に乗りすぎた。魔法による砂の操作を普段よりかなり多くしてしまったせいでかなりの砂が移動し、さらにドラグワームが砂を掘り進んでいたのも合わさり、床が抜けた。

 

「は!?」

 

 流石に砂漠の床が抜けることは想定外だったのかコレクトは地中に真っ逆さまに落ちていった。

 

 

 

 

 

 ダンジョン。大まかに神造ダンジョンとそれ以外くらいの認識でいいのだが、そのうちの1つにコレクトはいた。

 厳密に言えば今いるのは遺跡なのだが、まあ大体ダンジョンなのであっている。

 

「ええと、多分ここは未発見の遺跡か?まあどっちにしても未発見だとして動くか」

 

 コレクトが未発見だと想定した根拠は単純で、少なくともしばらくは誰かが活動した痕跡がないからだ。

 単に人気のない遺跡の可能性もあるが、コレクトが本当に記憶にない遺跡なのでとりあえず未発見であろうという考えである。

 

「とりあえず即座に襲ってくるような罠はなくてよかった。

 それはそれとして未発見の遺跡か、胸が高鳴るな!」

 

 本当に楽しそうにそういうコレクト。

 普段は超級職と特典武具を集めているが、未知の物や珍しい物も集めるのも嫌いではない。

 

「んーと、こっちは埋まってるからこっちに行くか」

 

 道は2つに分かれていたが片方は崩れた瓦礫などで埋まっていたので開いているところを進むことにしたようだ。

 この程度なら穴を開けることは可能だが、どうなっているかわからないところを無理にどうこうしようとすると碌なことにならないことは経験済み。

 

 そんなことでここにコレクトの遺跡探索が始まった。

 

 

 

 がしかし。

 

「ん?行き止まりか?」

 

 ほんの少し進んだところで壁に当たった。

 

「ふむ?」

 

 符を取り出し壁に当てて軽く探知をする。

 結果は壁の向こう側に空間はあるようだ。

 

「……まあ、どうとでもなれってやつだ」

 

 そう言いながら何枚か丁寧に符を貼り付けていくコレクト。

 もう少し言うなら定期的に探知を行いながら大体一定間隔になるように符を貼り付けている。

 

「とりあえずこんな所か?」

 

 少し離れながら符を起動する。発動するのはそこそこの威力の爆発。

 

 コレクトが行ったのはわかりやすく言えば発破だ。

 無論、発破の専門というわけではないコレクトだが、探知で壁の厚さなどを把握しながら符を貼り付けたのでなんとかなった。

 もちろん崩落などの可能性もあったが、その可能性もひっくるめて爆破をする賭けを行った。成功したが、コレクトでなければ失敗していた可能性も高いし、コレクトでも失敗する可能性もあった。

 

 可能性の話はとにかく、コレクトは壁をこじ開け先に進むことができるようになった。

 

「ここは、工場か?」

 

 そこは工場と呼ぶのが一番適した場所だろう。

 稼働はしていないようだが、何かを作っていたまま途中で止めたような感じがする。

 軽く見た限りはマネキンのようなパーツが見える。

 

「!何か来たな」

 

 それは配備されたときに定められた役目を果たすために動き出す。

 見た目としては普通の人型の人形で、マネキンのような姿だ。

 一見すると強そうに見えない姿であるが、さもありなん。これは低コストで使い潰す前提で作られたものだ。

 大量生産大量消費の低コスト人形で施設の最低限の維持と管理を行うというコンセプトで戦闘能力はあまり高くない。しかし数で袋叩きにする戦法で亜竜程度ならば屠れ、相手にもよるが純竜も屠りうる力を秘めている。

 ここにはそんなマネキンが数多く潜んでいる。

 

 そして、今この時侵入者に牙を剥かんと集まり出す。

 

 だがしかし。

 

「警備ロボか?」

 

 群れだしたマネキンは一瞬でスクラップとされた。

 

 ここにいるのは超級。純竜などとは次元が違う。

 如何に群れようがコレクトにとってはゴブリンと大差ない。

 ゆえにそれは蹂躙と言うのすら(はばか)られるような結果しか残らなかった。

 

「ふむ、うざったいな。

 数ばかりだし、経験値も入らん」

 

 そう愚痴を言いながら流れるように襲い掛かってくるマネキンをスクラップにしている。

 その様子を傍から見ると廃棄場に自ら飛び込んでいっているような哀れさを感じさせるが、マネキンに止まる機能など存在せず、機械的に侵入者を排除しようとし、機械的に排除されていく。

 

 しばらく後、大量のスクラップと無傷のコレクト以外のものは無くなっていた。

 

「よし。さて、この遺跡には何があるのかな」

 

 マネキンを殲滅し尽くした結果、邪魔が無くなり遺跡を物色し始める。

 それを止めようとするものは何もいなかった。

 

 

 

「んーマネキンのプラントしかないのか?」

 

 工場を探索するが、マネキンの製造ラインとマネキンの材料しか見当たらない。

 とりあえず素材を回収しながら使い道を考える。

 

「まあこれがなにかわからんが、アクセサリー類の製造とかに使えるかもな」

 

 ちなみにコレクトの鑑定では詳細が表示されていない。必要な考古学の知識などが足りないからである。

 

 それはともかくしけてんなーとか思いながら遺跡内を歩いていると扉を見つける。

 

「お、地下があるな」

 

 地下へ続く階段を見つけ、下っていく。

 階段を途中まで進んだところで扉を見つけた。

 

「まだ地下もあるが、まあ先に扉の方行くか」

 

 扉の中に入るとまたもや工場のようなところだった。

 しかも、上のマネキン工場と同じように機能が停止していた。

 

「んーと、作っていたのは武器、かな?

 とりあえず全部もらっておくか」

 

 銃らしきものがあったり、一見どのように使うかわからないもの、他には何かに組み込まれそうなものがそのまま置かれている。

 そういった様々な武器らしきものをとりあえず回収していく。

 

 どこに使うかわからないものも回収しているのはコレクター魂という奴だろう。

 

「一通り回収したし、下行くか」

 

 部屋にあったほぼすべての物を回収したのち、下ることにしたようだ。

 何があるかを楽しみに、階段を下っていく。




 だいぶ難産だった。ボスは決まったからがんばって次の話書いてる。
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