誤字らないように事前に検索してたのに誤字ってた。本当に報告ありがとうございます。
785:困ったゴーレムだったもの
お前ら〜、ミラヴィー健康だった
786:名無しの探窟家
やったぜ!
787:名無しの探窟家
やったわ!
788:名無しの探窟家
やりましたぜ!
789:名無しの探窟家
良かったぁ!
790:名無しの探窟家
ボンドルドに何もされてない?大丈夫だった?
791:困ったゴーレムだったもの
大丈夫やったぞ。診察終わった後は仲良くボール遊びしてたわ
【画像添付】
792:名無しの探窟家
おぉ、これだけ見ればボンドルドが優しい探窟家に見えるなぁ
793:名無しの探窟家
いやぁ、綺麗だなぁ
794:名無しの探窟家
後ろの景色から目を逸らせば優しいボンドルドがイッチの代わりにミラヴィーちゃんと遊んでいる日常の一コマ的な感じで見れるな
795:名無しの探窟家
おいおい、画面端からも目を逸らさないと日常の一コマは見れないぜ?
796:名無しの探窟家
じゃあイッチに一個ずつ聞いていこうか。後ろの大火災は何だ?
797:困ったゴーレムだったもの
>>796 ボンドルドが道具とかの必要な物を色々持ってくるために道が必要だったのと、ちょこまか沸いてくる原生生物が邪魔だから焼いたんだってさ。ギャリケーが消しにいったけど火の規模的にもう無理だよな。笑える
798:名無しの探窟家
笑ってる場合じゃないんだよなぁ
799:名無しの探窟家
四層って湿気があるとはいえ意外と木々が多いから火災は不味いんじゃね?
800:名無しの探窟家
多分火が燃え移る前に燃えそうな木を切り倒すんじゃない?
801:名無しの探窟家
そうでもしないともう無理だろ。大火災やん
802:名無しの探窟家
まぁ、ギャリケーが頑張るんやろ
803:名無しの探窟家
ギャリケーの働きに期待しよう。うん。
804:名無しの探窟家
あのクオンガタリの巣も焼くんだから消す手段もあるんだろ。知らんけど
805:名無しの探窟家
んじゃあ、二つ目いくかぁ。画面端の人の山って
806:困ったゴーレムだったもの
気にすんな。気の利かないバカ共が倒れてるだけだ
807:名無しの探窟家
あっ(察し)
808:名無しの探窟家
これは聞かない方がいいやつだな
809:名無しの探窟家
よし、あの山は祈手が何故か転んで積み重なったってことにしとくか!
810:名無しの探窟家
だな!
811:名無しの探窟家
それにしてもこの画像を見てるとボンドルド達ってほんとに優しそうに見えるんだけどなぁ
812:名無しの探窟家
お前は何を言っている?ボンドルドは元々優しいだろ?
813:名無しの探窟家
子供達を(ry
814:名無しの探窟家
洗脳されてるスレ民多いなぁ(小並感)
815:名無しの探窟家
イッチの世界線ボンドルドを見て和んでからこっちの世界線のボンドルドに会うと温度差酷くて風邪ひきそうになる
816:名無しの探窟家
なお本質は変わってない
817:名無しの探窟家
ミラヴィーちゃんがこの情報の暴力の中でも笑顔でボール遊びしてるのを見るとミラヴィーちゃんからするとこれってよくあるものなのかと思ってしまう
818:困ったゴーレムだったもの
少なくとも大火災は無いなぁ
819:名無しの探窟家
人の山はあるんだな
820:名無しの探窟家
いつもの度し難出してくるのそろそろやめよ?
821:名無しの探窟家
人の山とかどうやったらミラヴィーちゃんは見るのかねぇ……
822:名無しの探窟家
いるじゃん、ゴキブリみたいに沸いてくる盗窟家共が
823:名無しの探窟家
あ、異国のあいつらかぁ
824:名無しの探窟家
納得だわ
825:名無しの探窟家
ミラヴィーちゃんとイッチが散歩してる最中に襲いかかったら全員返り討ちにされて山にされたのをミラヴィーちゃんが見たんだろうなぁ
826:名無しの探窟家
そう考えてみるとミラヴィーちゃんの周りって結構危なくね?
827:名無しの探窟家
え?今更?
828:名無しの探窟家
イッチの横にいる時点で……ねぇ?
829:名無しの探窟家
それなら大火災とかいう初めての光景にも動じないか
830:困ったゴーレムだったもの
なんなら近くに行って火の扱いを間違えるとこうなるから注意しようなぁって言っといた。良い教育になったわ
831:名無しの探窟家
何してんの!?
832:名無しの探窟家
呼吸の必要がないイッチは問題ないとしてもミラヴィーちゃんは人なんだぞ!煙を吸ったらどうする!?
833:名無しの探窟家
相変わらずのイッチクオリティ
834:名無しの探窟家
きっとボンドルドも付いてきたんだろうなぁ
835:名無しの探窟家
子育てしてる者同士で協力してるねぇ
836:名無しの探窟家
すぐ近くで火災が発生してるのに呑気に話してたんだろうなぁ
837:名無しの探窟家
いかん、イッチとボンドルドが夫婦に見えてきた
838:名無しの探窟家
火災の近くで話しているイッチとボンドルドを妄想して夫婦に見えるなんてどうかしてるぞ
839:名無しの探窟家
手遅れになる前に戻ってこい!
840:名無しの探窟家
傷は浅いぞ!
841:名無しの探窟家
なんなら一緒に風呂とか入ってそう
842:名無しの探窟家
流石にないだろって言いたいけどそういえばイッチって遭難した探窟家君と入ってたわ
843:名無しの探窟家
そこんとこどうなの?気になってきて服を脱いじまったよ
844:名無しの探窟家
どうせアビスにいるんだろうから早く服を着直せ。死んでも知らんぞ
845:名無しの探窟家
このスレ変態多くなーい?
846:名無しの探窟家
他のスレもたまに覗くけどこのスレがダントツで変態率トップやで
847:名無しの探窟家
>>844 大丈夫だって〜、心配すr
848:名無しの探窟家
あっ
849:名無しの探窟家
逝ったか……
850:名無しの探窟家
だからあれほど服を着ろと
851:名無しの探窟家
ただのアホを亡くしたか……
852:名無しの探窟家
>>851 せめて惜しい奴といってやれよw
853:名無しの探窟家
つっても>>847も変態ならどうせひょっこり帰ってくるぞ
854:名無しの探窟家
ここの変態共ってみんな死んだ匂わせしといてちゃっかり生存してるもんな
855:困ったゴーレムだったもの
一度ここの変態共を掻っ捌いて中身見てみたいわ。あとボンドルドと風呂はミラヴィーが誘ったら普通に来たから一緒に入ったぞ
856:名無しの探窟家
おぉ、イッチがバイオレンスなことを──ちょっと待てぇ!!
857:名無しの探窟家
ヌッ!?
858:名無しの探窟家
閃いた
859:名無しの探窟家
>>858 お家へお帰り……
860:名無しの探窟家
服脱いでる場合じゃねぇ!
861:名無しの探窟家
あー、やっぱり普通に入ってたかぁ……
862:名無しの探窟家
>>860 お前さっきの変態じゃねーか!
863:名無しの探窟家
>>860 やっぱり生きてるじゃん!
864:名無しの探窟家
イッチ的にはボンドルドと風呂入った感想はどうだった?
865:名無しの探窟家
素直な意見をほらほら
866:困ったゴーレムだったもの
俺の自意識は男性だし気にならんわ。お前らも温泉で隣に同性がいても気にならんだろ?
867:名無しの探窟家
それもそう
868:名無しの探窟家
そんなもんかぁ。ボンドルドもそこらへんは気にしないだろうし
869:名無しの探窟家
もし祈手に女性がいたらボンドルドも女性になれるってことだしな
870:困ったゴーレムだったもの
ただミラヴィーに自分の一部をパパ棒とか言って教え始めたから風呂から蹴り出したけどな
871:名無しの探窟家
うん、当たり前だな!
872:名無しの探窟家
殺されないだけマシだろ
873:名無しの探窟家
無垢なミラヴィーちゃんになんてこと教えてんだあの仮面野郎!
874:名無しの探窟家
ふと思ったがボンドルドの一部をパパ棒というならイッチの一部はなんて言うんだろうか?
875:名無しの探窟家
……ママ袋じゃね?
876:名無しの探窟家
あ、そっち?
877:名無しの探窟家
もう片方の方は……やめとくか!俺は変態扱いされたくないぜ!
878:名無しの探窟家
賢明だな!
879:名無しの探窟家
我らは紳士であるべきだな。うん。
880:名無しの探窟家
なおパパ棒のところからここまでの発言をした奴みんな一度は変態発言をしています
881:名無しの探窟家
変態紳士なんて言葉もあるからセーフ
882:困ったゴーレムだったもの
まぁ、お前らが変態なんてことは分かりきったことだからいいとして、話を聞いてくれ
883:名無しの探窟家
いつもの来たか
884:名無しの探窟家
流石に度し難じゃない。ないよね?
885:名無しの探窟家
あれ?しれっと普通のスレ民も変態扱いにされてるような……
886:困ったゴーレムだったもの
んで話なんだけどな?最近ミラヴィーはずっと針の操作の練習をしてるやん?だからご褒美的な感じでどっかに一緒に出かけたいと思うんやけど、どこが良いと思う?
887:名無しの探窟家
あ、普通
888:名無しの探窟家
ほっこりするわぁ
889:名無しの探窟家
度し難じゃない相談が身体に染みる
890:名無しの探窟家
そっか、ミラヴィーちゃんは呪いに耐性が出来たから四層以外にも行けるようになったんか
891:名無しの探窟家
その耐性の度合いにも寄るくね?
892:名無しの探窟家
ミラヴィーちゃんがどれぐらい呪いに強くなったか分からんと提案するの難しいなぁ。耐性を過信しすぎて六層って提案してミラヴィーちゃんが戻れなくなったら大変だし
893:困ったゴーレムだったもの
耐性はちょっと強くなったぐらいやで。四層だと全身出血が一部出血に変わったぐらい?
894:名無しの探窟家
あー、じゃあ六層は無理だな。帰れなくなる
895:名無しの探窟家
家に帰るまでがお出かけだもんな!
896:名無しの探窟家
なら一層から五層までか?
897:名無しの探窟家
おいおい、オースの街があるじゃないか
898:名無しの探窟家
いけるのか?ミラヴィーちゃんの見た目的に隠すの無理じゃない?
899:名無しの探窟家
そこはほら……、イッチがなんとかするだろ!
900:名無しの探窟家
肝心なところで他人任せ
901:名無しの探窟家
スレ民クオリティ!
902:名無しの探窟家
オースの街も含めるならもう満場一致じゃね?
903:名無しの探窟家
だよなぁ〜
904:名無しの探窟家
でも一応みんなの意見を聞いておこう。イッチが安価を取り始めたら別の場所を言う奴がいるかもしれない
905:名無しの探窟家
いやいや、流石にそれは……
906:名無しの探窟家
まぁ、やっとくか。オースの街
907:名無しの探窟家
オースの街
908:名無しの探窟家
オースの街
909:名無しの探窟家
910:名無しの探窟家
オースの街
911:名無しの探窟家
>>909 やっぱりいたじゃねーか!!!
912:名無しの探窟家
ミラヴィーちゃんからすれば知り合いのお家訪問になるけどご褒美かと言えばうーんてなるぞ
913:名無しの探窟家
前線基地に行っても楽しいことなんてある?
914:名無しの探窟家
ボンドルド達の色々が見れる
915:名無しの探窟家
罰ゲームか?
916:名無しの探窟家
作ってワクワクかな?
917:名無しの探窟家
その番組絶対度し難要素がたっぷり詰まってるだろ……
918:名無しの探窟家
他なら一応、前線基地にいるであろう子供達と友達になれる?
919:名無しの探窟家
そんな素材確定の子供達と友達になっても……ねぇ?
920:名無しの探窟家
子供達とお友達になってから幾日、お友達に会いに再び前線基地にやってきたミラヴィーちゃんをボンドルドが迎え入れてカートリッジになったお友達を……
921:名無しの探窟家
ありそうで草枯れる
922:名無しの探窟家
なんなら別の実験で人の姿じゃなくなったお友達を可愛いですねって言いながら差し出しそう
923:名無しの探窟家
けどミラヴィーちゃんのことだから普通に受け入れそう
924:名無しの探窟家
そもそもミラヴィーちゃんは確実に普通の感性じゃないからなぁ
925:名無しの探窟家
物心がつく前から普通の感性じゃないイッチと一緒だもんな!
926:名無しの探窟家
外からやってくる人も
927:名無しの探窟家
これでまともに育ってたら逆に凄いわ
928:困ったゴーレムだったもの
んで、お前らの結論はオースの街でいいのか?違うなら安価取ろうと思ってんだけど
929:名無しの探窟家
オースの街一択!
930:名無しの探窟家
前線基地?知らんな!
931:名無しの探窟家
でもミラヴィーちゃんの針は大丈夫?暴発しない?
932:名無しの探窟家
街で暴発して周りに刺さったら大惨事だぞ☆
933:名無しの探窟家
大惨事で済むか?
934:名無しの探窟家
えーと、周りの建物に穴が空いて?人に刺されば刺された部分から紫色に腫れ始めてあっという間に全身がパンパンに腫れて絶命すると
935:名無しの探窟家
探窟家なら動揺で済みそうだけど、周りの一般人は完全にパニックになるな
936:困ったゴーレムだったもの
仮にそうなったらすぐ家に帰るから心配するな。
937:名無しの探窟家
そういう問題じゃないけど、イッチなら出来るかぁ
938:名無しの探窟家
空を飛べるもんな。アビスに入ってしまえば逃げ切ったと同じだし
939:名無しの探窟家
なら何処からオースの街に入るの?正面は組合の奴らが門番してるから厳しいぞ?
940:困ったゴーレムだったもの
パッと思い浮かぶのはアニメでリコ達がアビスに侵入したとこか?けどアビス側からすれば何処からそこに行けるか分からないんだよな
941:名無しの探窟家
なるほどね、つまり……俺らの出番じゃな?
942:名無しの探窟家
何処から登ればいいか地図を書いてやんよ!
943:名無しの探窟家
俺らの親切に毎秒感謝してほらほら
944:名無しの探窟家
おいお前ら、そんなことイッチに言ったら……
945:困ったゴーレムだったもの
毎秒感謝はめんどくさいから自分で探すわ。一層にいる探窟家から片っ端に聞けば分かるやろ
946:名無しの探窟家
何……だと?
947:名無しの探窟家
そこはありがとうございますスレ民様じゃないのか!?
948:名無しの探窟家
イッチがそんなこと言うと思ってんのか
949:名無しの探窟家
ちなみにイッチ、場所を尋ねたらその探窟家達はどうするの?
950:困ったゴーレムだったもの
そりゃあ、然るべき対応をするぞ
951:名無しの探窟家
イッチ、すまんかった。俺に地図を書かせてください!
952:名無しの探窟家
ん?別に俺らの労力が減るだけだし別に書かんでも良くね?
953:名無しの探窟家
>>952 要するにイッチは尋ねた奴らを口封じするって言ってるんやで。一層で更にオースの街に入る場所探しやから尋ね始める場所は恐らく街に近い上層付近。赤笛の子供達がいっぱいいるであろう場所でイッチを自由にさせるとか悪夢かな?イッチ流の口封じは何をするか分からないし
954:名無しの探窟家
別に俺らには何の関係もないけどイッチの世界線でも俺らの世界線に存在する子達がいるわけでして。知り合った仲のいい子達が別世界では酷い目に遭うと考えたらなぁ……
955:名無しの探窟家
ほらイッチ、地図だぞ。流石に目的地近くになればアビスの力場も弱くなるから上を見れば岸壁街がうっすらと見えるはずや
【画像添付】
956:困ったゴーレムだったもの
お、ありがとなす!これで真っ直ぐにオースの街に行けるわ
957:名無しの探窟家
イッチ、一応言っとくけど一層からは出来るだけ隠れろよ?見つかれば服装とか何やらで色々聞かれるぞ。ハボルグみたいな良い人に見つかればイッチがミラヴィーちゃんと心中しようと思ってるって勘違いされて保護されるかもしれん
958:名無しの探窟家
遺物も隠したほうがいいかも。流石に目立ち過ぎる。イッチは気にしないと思うし、街の奴らも探窟家の仕事道具で納得すると思うけど確実に行く先で見られまくると思うからミラヴィーちゃんとのお出かけを楽しめないと思うぞ
959:名無しの探窟家
マナーの悪い奴ならいきなり遺物の入手した場所とか聞いてきたりするからな
960:名無しの探窟家
なんなら人通りの少ない場所なら寄越せって言ってくるぞ!
961:名無しの探窟家
イッチなら問題ないと思うけど、街で騒ぎを起こすのも面倒だろ?
962:困ったゴーレムだったもの
む、なら手脚は置いていくかぁ。尻尾は……そうだな、背中に大きめのリュックでも背負って上手いこと隠すか
963:名無しの探窟家
それなりに大きいリュックでも街なら目立たないから良いと思うぞ
964:名無しの探窟家
あ、そうだ。視界はどうするの?失明してるんでしょ?
965:困ったゴーレムだったもの
ビットを浮かさずに身体の何処かにつけとくわ。それでも目立つならミラヴィーには悪いけどこっそり瞳を作って細目キャラになる
966:名無しの探窟家
まぁ、いいんじゃない?
967:名無しの探窟家
これである程度決まったか?
968:名無しの探窟家
おいおい、まだこれからだぜ?次は俺らのオススメスポットの紹介だ!
969:名無しの探窟家
街に住んでる者としてはイッチ達にも楽しんでもらいたいからな
970:困ったゴーレムだったもの
ならお前らのオススメスポット教えてくれ
971:名無しの探窟家
任せなぁ!先ずは滑落亭やな。名前は縁起悪いけど、これは店主が縁起の悪い場所に行くことで代わりに探窟には幸運を持っていって欲しいって考えからつけたらしいぞ!探窟家達のところと観光客のところで分けられてるからイッチ達でも楽しめると思う
972:名無しの探窟家
笛を持ってないイッチ達なら見た目も相まって確実に観光客の方に案内されるからな
973:困ったゴーレムだったもの
ならご飯はそこで食べるか。心配してないけどメニューは豊富?
974:名無しの探窟家
いっぱいあるぞ。海外からも仕入れてるみたいやからな
975:名無しの探窟家
どうせならオススメメニューも教えるか!まずはだな──
─────────────────────
オースの街、南区。そこには盗掘者達が築いた建て増しを繰り返したお陰で街区の半分がアビスの中に食い込んでいる岸壁街と呼ばれるスラムが存在する。そして今日、食い込んだ街区にアビス側から侵入を果たす者達がいた。
「うし、到着っと。ミラヴィー、体調は大丈夫か?」
「ちょっとクラクラするー。」
昔、盗掘者がアビスに侵入する際に使っていた穴から現れたのは外套を着た2人の怪しげな人物。しかしこの岸壁街では珍しいことではなく、仮にここに誰かがいたとしても侵入方法以外は気にすることはなかっただろう。
外套を着た人物、マメナルが同じく外套を着たミラヴィーに声をかけるが、ミラヴィーは少し目を回しているようだ。ここに来るまでに血やゲロを吐いたりしていたので、目を回す程度なら問題には入らない。
「おかーしゃん、ここがもくてきちなの?」
「そうだが、ちょっと違うな。もう少し歩いた場所が本当の目的地だ。」
マメナルが探窟家に見つかっても顔を見られないようにと着ていた外套を脱いでいると、体調が元に戻ったのかミラヴィーが周りをキョロキョロと見渡しながらマメナルに問いかける。その姿は出発前に聞いていた話と違うと言いたそうな様子で、その姿にマメナルは苦笑いをしながら目的地はまだ少し先だと答えた。
「あとここには道案内をしてくれる奴がいるから、先にそいつと合流だな。」
「しらないひと?」
「ミラヴィーもよく知ってる奴だよ。……グェイラー!!いるかー!!?」
ミラヴィーが着ている外套も脱がしてやってからマメナルは大声で叫び始めた。この近くに来ているはずのグェイラを呼ぶ行為なのだが、この場所でこんな大音量で叫べば当然周りも反応する。
「うるせぇぞ!黙りやがれ!!」
「おかーしゃん、あのおじさんがなにか言ってるよ?」
「気にしなくていい。グェイラー!どこだー?」
何処からか聞こえてきた黙れという叫び声にミラヴィーが反応し、その声を出した人物がいる場所を強化された聴覚で特定してそちらに顔を向けながらマメナルに報告するが、マメナルは気にすることなく大声でグェイラを呼び続ける。
しかしグェイラはなかなか現れない。周りの建物からマメナル達を覗き込む者達が増えていくなか、マメナルは時間指定を間違えたかと呑気に首を傾げている。一応、アビスでグェイラがここに来る前にくたばっている可能性やここに来ることをボイコットした可能性もあるのだが、ああ見えてグェイラは五層を行き来出来る実力をしっかりと持っているためくたばる可能性はかなり低く、イレギュラーがない限りは大丈夫だろう。ボイコットは……しっかりと言い聞かせたのでこれも大丈夫なはずだ。
これは暫く待つしかなさそうだなとマメナルが考え始めたそんな時、何かがぶつかるような音がして、マメナルの頭が不自然に傾いた。
「……ミラヴィー、今何処からこれが飛んできた?」
「んー、あっち。」
頭を傾けたまま、マメナルが握りしめているのは手のひらに丁度収まるぐらいの鉄塊。それなりの威力で、狙いは頭。明らかにマメナルを殺す気で投げられている。マメナルを仕留めたと勘違いした物盗り達が近寄ってくる気配を捉えながら静かにマメナルがミラヴィーに問いかけると、ミラヴィーは真っ直ぐに鉄塊を投げたであろう人物を指差した。
「はぁ、
何度も忠告された言葉を思い出しながらマメナルはため息を吐いて鉄塊を握り潰す。ひしゃげた鉄塊を投げ捨てたその手で針のような髪の毛を一本引き抜くと、何の躊躇もなくミラヴィーが指差した人物へ投げ飛ばした。
「お待たせしたっす。んん?何かあったのかい?」
「あぁ、やっと来たかグェイラ。遅かったな。次からはもう少し早く来るように、レディを待たせるのは減点だぞ?」
「いやいや、入り組んでる道が多い岸壁街で声頼りに合流なんて本来なら無茶もいいとこっすよ?」
マメナルの針のような髪の毛が飛んでいった方向が俄かに騒めき始めた時、やっとグェイラがマメナル達と合流した。グェイラはターゲットが倒れていないどころか傷一つないことに驚いている物盗り達に囲まれたマメナル達を不思議に思いながらも近くまで近寄ると、マメナルの無茶な要求に来て早々ゲンナリとした雰囲気を出す。
いきなりオースの街の道案内を強制的に任され、大雑把な集合時間に加えて合流手段が呼んだら来い。そんな無茶な方法で合流出来るように努力したグェイラの苦労は計り知れないことだろう。
「それじゃあ、行くか。グェイラは道案内をよろしく。」
「はいはい、分かってるっすよ。お嬢さん、お手をどうぞ。」
「……?いきなり何を言ってるんだ?」
「……気にしなくていいっすわ。」
グェイラの仮面を見てマメナル達が祈手の関係者と理解し、相手が悪いと悟った物盗り達が去っていく中。マメナルのレディ発言を聞いたグェイラが紳士的にマメナルに手を差し出したが、本人は心底不思議そうにグェイラの手を見ながら首を傾げていた。グェイラはそろそろ怒ってもいい。
「ところで、グェイラは街でもいつも仮面をつけているのか?」
「んなわけないっすよ。休暇中なら仮面は外してるっす。今回は仕事で来たのが一つ、もう一つは俺が仮面をつけていればミラヴィーがそこまで悪目立ちもしないからっすね。」
岸壁街から離れ、オースの街並みを眺めながら歩くマメナルは、ふと思い出したかのようにグェイラの仮面について尋ねると、その質問にグェイラは一部を否定しながら自身と似たような仮面をつけたミラヴィーを見ながら答えた。
今のミラヴィーは肌が一切出ないように服を着込んでおり、顔には祈手がつけるような仮面をつけている。その仮面はこのお出かけの数日前に実家に帰るような気楽さで前線基地にやってきたマメナルが勝手に持っていったものだ。マメナル対策で何度も増設したにも関わらず前線基地の電気を全て吸い上げて、停電した隙を狙って持っていかれた。その手際にボンドルドは感動していたが、まぁ、いつものことなのでそれは置いておこう。
「あ、そうだ。旦那から伝言があるっす。ミラヴィーの義手が完成間近なので近々前線基地に来てほしいとのことっす。」
「もう出来そうなのか?早いな。」
「ここ最近の旦那は調子がいいっすからね。」
ボンドルドからの伝言にマメナルは驚いた表情をする。本人的には年単位で時間がかかると思っていたのに、数週間で完成しそうと言われれば驚くのも無理はない。マメナルは内心で粗悪品じゃないだろうなと失礼なことを考えているが、その時は蹴り飛ばせばいいやと気楽に考えを改めた。
「なら数日後にそっちに顔を出すって伝えといてくれ。まずはこのお出かけを楽しまなくちゃな。」
「伝えとくっす。それでお出かけを楽しむことには賛成なんすけど……ミラヴィーは楽しんでるかい?」
伝言を受け取ったグェイラがマメナルの腰辺りに視線を移すと、そこにはミラヴィーがマメナルにべったりとくっついていた。周囲をキョロキョロと見渡し続け、通行人が近くに来ると素早くマメナルの身体で自身の身体を隠しており、楽しんでいるよりかどこか怖がっているようにグェイラは感じた。
「あー、人が多すぎてちょっと尻込みしてる感じか?慣れたら大丈夫だと思うんだが……。」
「健康診断の時に俺らがマメナルの家に行った時は平気だったっぽいっすけど。」
「それは全員が知り合いだからじゃないか?祈手の素顔もミラヴィーは知っているからな。」
キョロキョロするミラヴィーの頭を撫でながらマメナルは自身の考えをグェイラに話す。グェイラは今まで人見知りのような反応を出さなかったミラヴィーに首を傾げているが、ミラヴィーは2人の話が自身の話題になっていることにも気付かないほど周りを警戒している。
ミラヴィーにとって周りの大半が知らない人なのは初めてのことだ。それにこんなに人がいるのも見たことがなかった。四層では自分とマメナル、最近ではミーティとナナチが加わっただけだったし、外から来るのは祈手とたまに遭難した探窟家がくるだけ。
そんな環境に慣れてしまったミラヴィーが、いろんな場所から人の笑い声や怒鳴り声が聞こえてくる活気のある場所に来てしまうと、警戒するのは無理もないことだ。なんなら針をまだ伸ばしていないだけ凄いとも言える。針の操作に慣れていない頃だったなら、今頃ミラヴィーの身体はウニのように針を四方八方に伸ばしていたことだろう。
「まぁ、そのうち慣れるだろ。グェイラはそのまま道案内を頼む。」
「了解っす。まずは何処に行きたいっすか?」
「あー、そうだな。こことかどうだ?」
「ならこのルートからこう回って、最後にここでいいっすか?」
「そうだな、それで頼む。」
それからマメナル達はスレ民がまとめたオススメスポットを巡って回った。何箇所かはスレ民の時間軸ポカで建設途中だったり、自身の介入の結果出来上がった場所だったのでそもそも存在していなかったりしたが、マメナルからすればそれも新鮮な景色だったので十分に楽しめた。
そんなマメナルの姿を見たからなのかミラヴィーの周りに対する警戒心も薄れていき、今はマメナルと手を繋いで道を歩いている。そしてミラヴィーを挟むようにマメナルの反対側を歩くグェイラには周りから不審者を見るような視線と微笑ましい視線が半々で突き刺さっており、少々居心地が悪そうだ。1人の時ならそんな視線はないのだが、見た目が良いマメナルとその横にいる誰が見ても子供のミラヴィー。その隣で歩いている長身の仮面をつけた男となれば、まぁ怪しい。微笑ましい視線の方は、マメナルの隣にグェイラと似たような仮面をつけたミラヴィーを見て、この3人を夫婦とその子供と想定して父親に憧れた子供が似たような仮面をつけていると解釈したのだろう。
「そろそろ飯時かな?ミラヴィー、お腹は空いたか?」
「ペコペコ!」
「だ、そうだぞ?グェイラ。」
「なら飯屋に行くっすか。確か滑落亭でいいんすよね?」
「あぁ、頼む。」
そんな視線がグェイラに向けられているとは気付いていないマメナルが食事を提案し、グェイラの案内で滑落亭へ訪れた。店員の案内で席に座ったマメナル達だったが、ここでそこまで問題ではない問題が起きた。
「……ここ、探窟家達の席じゃね?俺とミラヴィーは部外者なんだが?」
「祈手の仮面を付けたものが2人。そしてもう1人は探窟家が愛用しているリュックを背負っている。笛が見当たらなくても勘違いしてこっちに案内しちゃうわけっすね。」
「ミラヴィーはまだ笛を持てない子供って分かるだろ……。確かに他の2歳児達に比べれば大きすぎるが……。」
タマウガチと混ざって影響で、ミラヴィーは普通の人ではなくなった。そのせいなのかは知らないが今のミラヴィーは身長がグンッと伸びており、パッと見ただけでは2歳児と思えないぐらいには大きくなっている。
「どうします?店員にきちんと話して席を変えてもらうっすか?」
「いや、別にいい。席も端で目立ちにくいし、飯が食えれば問題ない。仮に俺とミラヴィーが探窟家ではないとバレてもここに案内したのは店員なんだから問題ないだろ。あ、メニューくれ。」
「はい、どうぞ。」
メニューを受け取った後、3人でメニューを決める。マメナルはスレ民がお勧めした料理の名前を見てもいまいちピンとこないのか、グェイラに気になった名前のメニューがどんな料理なのか聞くという事態が発生したが、何とか注文することが出来た。店員に一通りの注文を済ませてひと段落した後、店内にいる探窟家達が話す様々な噂話を聞きながらマメナル達も談笑を続ける。
「ここの探窟家達がする噂話は面白いな。」
「ガセもあるっすけどね。マメナルはなんかあるっすか?」
「俺か?そうだなぁ、あるっちゃあるけど。聞きたいか?」
「マメナルの話は興味深いっすからね。四層に限定すると確実性はさらに増す。旦那もマメナルが話した四層の話は全て事実として捉えているっすよ。」
「そうか。なら四層の話でもするかぁ……。グェイラにとっても有意義な話とすればだなぁ……うん、タマウガチの縄張りが少し変化してるな。」
「……マジっすか?」
「あぁ、前にお前らが起こした大火災があったろ?あれでちょっと四層の原生生物の生息域に変化が起こったみたいでな。タマウガチの活動範囲が伸びている。だから剣山カズラに入らないから大丈夫〜なんて思っていたら遭遇してズドンだ。」
前なんて探窟家がタマウガチにアンブッシュされてたぞとケラケラ笑いながらマメナルは他の料理の前に届いたソーセージをフォークで突き刺して探窟家がタマウガチに刺される様を再現してみせる。肉汁がソーセージから溢れるのをグェイラは冷や汗を流しながら見つめ、帰りの予定ルートをマメナルに見せてみると、タマウガチ遭遇ルートだなと笑いながら教えられた。
「うへぇ、あっぶねぇ。このまま帰ってたら死んでたかも知れないっすわ。」
「そうなったら針から抜いてボンドルドのとこに持っていってやるよ。死体はいらないから捨てられそうだけどな。」
割と冗談で済まなさそうなことを言いながらマメナルは懐から紙を取り出した。取り出す際に服の中が見えかけたが、グェイラからするとマメナルは範囲外なので残念に思うこともなく普通に無視し、取り出された紙の方に意識を向ける。
「これは……四層の地図?」
「俺のお手製だ。暇つぶしに各生物の縄張りも書いてみた。グェイラが真っ直ぐに前線基地に帰りたいなら……このルートだな。」
マメナルが取り出した地図は、誰が見ても非常に分かりやすいものだった。各生物をデフォルメしたものが地図の各所に書かれており、丸円でその生物の大まかな縄張り範囲も書かれている。マメナルが指でなぞったルートは剣山カズラを真っ直ぐに進む探窟家なら必ず避ける危険なルートだが、綺麗に各生物の縄張り外を通れるルートだった。
「これ大丈夫っすか?かなりギリギリっぽいけど。」
「少しぐらいなら入ってもアイツらは気にしない。なんなら縄張り内と外の境目で反復横跳びでもしてみるか?面白いぞ?」
「それを面白いって言えるのは白笛かマメナルぐらいっすよ。」
本気のグェイラの言葉にマメナルは笑って冗談だと流す。本当に冗談で言ったのかと仮面の中から訝しむようにマメナルを見つめるグェイラだったが、追求しようと出しかけた声は、その直後に他の料理を持ってきた店員が来たことで中断された。
「どれも美味しそうだな。ミラヴィー、何が食べたい?」
「これ!」
「やっぱり野菜だよなぁ……。この米が入ったのはどうだ?美味しいぞ?」
机に置かれた野菜が沢山入った料理をマメナルがフォークで刺してミラヴィーの方へ差し出す。ミラヴィーは口の部分を覆っている布を右手で捲り上げると、米を無視して野菜に大口を開けて齧り付いた。
「美味いか?」
「おいしい!」
「そうか、良かった。グェイラも食え、俺の奢りだ。」
「マメナルって金を持ってたんすね……。」
「まぁな。金になりそうなのは沢山持ってるし、金を持っている奴らも沢山来たからな。っていうかここに来る前に換金場に行ってただろうが。」
野菜の後で無視された米が入った料理をミラヴィーに差し出しながらマメナルがグェイラに促すと、グェイラはマメナルが現金を持っていることに静かに驚いていた。てっきりマメナルは所持金0でここに来ていると思っていたし、そのためグェイラは奢るつもりで普段より多めに現金を持ってきていた。
そんなグェイラにマメナルはジト目を向ける。異国の探窟家達から収集した金がオースの街で使えるか分からないため、マメナルは前もって要らない遺物を幾つか売り払っていた。それを隣で見ていたにもかかわらず、所持金がないと思われていたのは些か心外である。
「ほら、料理が冷めないうちに食べるっす。冷めてしまうと味が損なわれるっすよ?」
「……はぁ、まぁいい。アビスにずっといるから勘違いされても仕方がないな。」
「おかーしゃん!つぎはこれを食べたい!」
「お?ミラヴィー、米を気に入ったか?」
「あい!」
ミラヴィーが米を気に入ったことで、マメナルは笑顔を浮かべた。そんなマメナルを見ながらグェイラも仮面を外し、骨付きの肉を口に含む。
3人はその後も談笑をしながら、食事を続けるのだった。
「今日はありがとう。助かった。」
「俺も帰りのルートは助かったのでお互い様っすよ。」
夕刻、アビスの入り口に続く道の途中でマメナルとグェイラは向かい合っていた。グェイラはそのまま前線基地に帰り、マメナルとミラヴィーは太陽が完全に沈んだ夜に岸壁街からコッソリと帰る手筈になっている。
「グェイラ、いっしょにかえらないの?」
「ミラヴィー、俺はちょっとでも早く帰らないと行けないんすわ。だからここでお別れっす。」
「ミラヴィーはすっかりグェイラのことを気に入ったようだな。」
グェイラの脚にベッタリと張り付いたミラヴィーをグェイラは出来る限り優しく剥がそうとするが、グェイラの想像以上にミラヴィーの張り付く力が強い。力を込めて無理矢理剥がせないこともないが、それをしてしまうとミラヴィーが怪我をしてしまう可能性があるため、それも出来ない。困ったようにマメナルを見つめると、マメナルは笑いながらミラヴィーを引き剥がした。
「ミラヴィー。グェイラにこれ以上迷惑をかけるのはダメだぞ。ほら、バイバイは?」
「うぅ……グェイラ、バイバイ。」
「はい、バイバイっす。また時間がある時は俺からそっちに行くからその時にまた遊ぼう。」
寂しげに手のひらをふりふりさせてグェイラを見送るミラヴィーだったが、グェイラの言葉で嬉しそうな気配に変わる。ミラヴィーはグェイラがアビスへ消えていくまで手を振り続け、グェイラの姿が見えなくなると今度はこくりこくりと首を落とし始めた。
「ん?ミラヴィー、眠いのか?」
「まだぁ……。」
マメナルの問いかけにミラヴィーはイヤイヤと首を振るが、本気で眠いようで仮面の中の目はトロンとしている。今までの生活から子供のスイッチは突然変わることをマメナルは知っていたため、ミラヴィーを抱っこしてあやすようにゆすってやると、ミラヴィーは簡単に眠りの世界へと旅立っていった。
「思ったより粘ったな。てっきり滑落亭に行く前には寝落ちすると思ってたんだが。」
マメナルの予想ではミラヴィーは滑落亭に行く前、それか食べてる最中辺りで一度寝ると考えていた。しかしそれに反してミラヴィーは夕暮れまで一度も寝ることはなかった。四層という過酷な環境で生活していることと、タマウガチと混ざったことで体力が増えているのが原因なのだが、混ざった後も普通の人だった時と生活リズムが全く同じだったのでマメナルはきっと慣れない環境で緊張して今の今まで眠気が来なかったのだろうと考えておりそれらに気付くことはなかった。
「さて、細かい用事を片付けていくかぁ。」
ミラヴィーを抱きかかえながらマメナルは歩き出す。目指す先は調味料や料理道具を売っている店。せっかく街まで来たのだから色々買い込もうという考えだ。
店を転々としながら、気になったものを買い込んでいく。買った商品をリュックに詰めないことで店員から質問されたりはしたが、それは既にリュックが満タンになったと誤魔化した。実際、リュックの大半は尻尾が占めているので間違いではない。
そうして買い物を続けていると、いつの間にか夜になっている。周りの店も早いところは閉まり始めたのでマメナルも自宅へ帰るために岸壁街へ歩を進める。
入り組んだ道を進み続け、あと少しでアビスへの侵入口に辿り着くところだったが、そこで不自然にマメナルは立ち止まった。
「誰だか知らんが出てこい。」
誰に向けたか分からない声を発し、待つこと数秒。これ以上隠れる意味がないと考えたのか、曲がり角から大柄な男性が姿を現した。
マメナルがその男性の姿をざっと確かめるが、分かる情報は少ない。首に笛をかけていないことから探窟家ではなさそうだが、笛を隠している可能性も否定出来ない。結局、マメナルはその男性をただの不審者として片付けた。
「俺に何か用事でも?」
「お前が持っている地図を寄越せ。」
「地図?あぁ、四層のやつか。」
男性の要求にマメナルは一瞬だけ首を傾げたが、心当たりがあるのかすぐに目的のものを取り出した。自宅には同じものがまだ数枚ぐらいあるため渡しても別に困らないが、もちろんタダで渡すつもりはない。
「交換なら構わないけど、お前はこれの代わりに何をくれるの?」
「……お前は自分の立場が分かっていないようだな。」
紙をひらひらさせながらマメナルが男性に訊ねると、男性は苛ついた様子で携帯に優れる大型のナイフを袖から取り出した。ナイフが月光を反射してどこか鈍い光を放っているが、マメナルはナイフの方に顔を向けただけで態度を変えることはない。
「そのナイフをくれるの?手入れはしてるみたいだけど品質が悪そうだし、価値が釣り合ってないと思うけど?」
「もういい、何も喋るな。」
マメナルの的外れな言葉にさっさと殺して奪おうと考えたのか、男性は走り出した。ざっと見た限り目の前の少女は立ち振る舞いからして実力が高そうだが、今は左腕に子供を抱えているし、右腕には腕に調味料などがぎっしりと詰まった袋を下げており、手は地図を握っている。スカートの下からは傷痕一つない綺麗な生足が見えており、何かをつけているようには見えない。仮に目の前の少女が自分の動きに反応して行動をしようとしても、両腕の荷物が邪魔をしてすぐには行動出来ないはず。その間に自分がナイフを刺せばそれで終わりだと男性は考えた。しかし……。
「遅いなぁ。」
「が!?はぁ……。」
その考えは、腹部に発生した衝撃と激痛によって否定された。
ナイフが男性の手からこぼれ落ち、地面に落ちた音が静かな空間に響いた。困惑した男性は腹部からの激痛に汗を流しながら状況判断に努めるが、分かることはそこまで多くない。目の前の対象は全く動いておらず、先程と同じように男性に地図を差し出した体勢のまま。なら腹部に感じる熱は何だと男性が視線を下に向けると、何かが自分の腹部に突き刺さっていることに気付いた。
「尻、尾、だと?」
「うん、正解。流石探窟家だな。」
自身の職業を見破られていたことに男性は気付かず、マメナルから伸びている尻尾を凝視する。普段から薄暗い岸壁街に夜の暗闇が加わったことで全く気付かなかった。自身の迂闊さに舌打ちをして突き刺さる尻尾を掴んでなんとか抜け出そうとした男性だったが、それに気付いたマメナルが尻尾を上にあげることで男性を持ち上げた。自身の自重で尻尾が更に深く刺さり、男性は呻くように苦渋の声を出す。
「離し……やが、れ!」
「え?嫌だけど?」
ジタバタと暴れながら抜け出そうとする男性だったが、ふとマメナルの顔を見てしまったことで身体が凍りついたかのように動きを止めた。月光に照らされた感情が一切分からない無表情。その不気味さに恐怖した男性は、刺された傷が広がるのを気にすることなく暴れ出した。
「やめ……話せば……分かる……ぐぅ!」
「えー?本当か?」
「本当……だ!頼む、この、通り、ぐぅ……だ!」
マメナルの無表情なのに軽い言葉というアンバランスさに嫌な予感を感じた男性は、先ほどの態度を投げ捨てて何とかこの場から脱出するためにマメナルに
「拒否する。」
無表情から一変して見惚れるほどの笑顔で否定された後、腹部に突き刺さっている尻尾から何かが男性の身体に送り込まれた。それが男性の最期に感じたものだった。
男性の肉が盛り上がり、身体が不自然なほどブクブクと膨れ上がっていく。そして限界が来たのか、肛門の部分から勢いよく中身が流れ落ちた。
地面に赤と紫が混ざったような肉がベチャッとした音を鳴らしながら落ち、辺り一帯が悪臭で包まれる。その匂いに笑顔だったマメナルは思わず顔を顰め、尻尾に刺さった内臓や骨が流れ落ちたことで細くなった男性だったものを適当な場所に捨てた後、匂いが届かない場所まで距離を置いた。
「やっぱりカッショウガシラの毒で仕留めると臭いなぁ。」
マメナルが男性に使ったのは五層きっての捕食者であるカッショウガシラの毒で、効果は骨と肉をドロドロに溶かすもの。これを男性に注入したことで、男性の内部はドロドロに溶けてしまい、肛門部分から全て流れ落ちたのだ。
「明日にはバレそうだけど、その時には俺はいないし別にいいか。この時期ならそもそもカッショウガシラの存在を組合は知らないはずだし、この死体は迷宮入りかな?」
でも白笛にはバレるかも。あー、ボンドルドは聞かれると答えそうだから口封じしとかないとなぁなどと呟きながらマメナルはゲロのような独特の匂いを出す肉塊に目をくれることなくミラヴィーがしっかりと抱き直し、暗闇が続く侵入口から飛び降りるのだった。
オリ主……遺物を探す気分じゃない時は四層の地図を書いている。ここ最近は火災のせいでおこぼれ狙いの原生生物が一斉に離れ、他の生物の縄張り内に侵入したことで勢力圏が変わり、今までの地図が役に立たなくなったので書き直していた。男性のナイフが遺物っぽく見えたので回収したが、なんてこともないただのナイフだった。生物解体に使う予定。帰りにナナチハウスに寄ってお土産を渡している。
ミラヴィー……知らない空気と雰囲気にかなり困惑していたが、途中からはしっかりと楽しんだ。また行きたい。この度、滑落亭の米料理が好物にランクインした。料理人が作った料理を食べたことなかったからね、仕方ないね。
スレ民……今冷静に考えると、オリ主を街に送り出したのってかなり不味いことなのでは?と気付き、オリ主が戻ってくるまでずっとハラハラしている。
グェイラ……最初は断るつもりだったのにオリ主に健康診断の時のことをチラつかされて拒否しにくかった。絶対に何か騒ぎが起きると身構えていたが、何もなくて拍子抜けしている。既に前線基地に帰ったため、岸壁街で変死体が出たことは知らない。
男性……探窟家だが、前に異国のがつく。有益な情報を得るために奪った笛を付けて滑落亭にいたら四層の地図という喉から手が出るレベルのものが出てきた。持ち主が少女の見た目であったことから奪うのは容易いと考え、暫く尾行していると懸念点だった男性とも別れチャンス到来。意気揚々と姿を現した結果、ドロドロの肉塊になった。実力は中の下。
オリ主に鉄塊を投げた人……うるさいから黙らすために鉄塊を投げたら、こちらの命を奪うレベルの毒針がお返しに飛んできた。無事に命中し、絶命。オリ主は殺したことに罪悪感はないが、鉄塊の返答に毒針はやり過ぎたかと帰りの間だけ考えていた。
ボンドルド……街で変死体が出たけど気にしないでねーとオリ主に伝えられた。カッショウガシラの姿などは知っているが、名前はこの時期だとまだ付けられていないため、カッショウガシラの毒でーと話すオリ主の話をまた新種の原生生物が出たのですかと考えていた。違った。
漫画だとカッショウガシラの毒で溶けた中身が肛門からブシャーって出るのに映画だと膨れ上がった肉の自重に骨も溶けて脆くなった身体が耐えきれなくなって下半身が千切れ落ちるんだよなぁ。どっちを採用するか少し悩んでしまった。
リコちゃんをチラッとでもいいから出したかったけど、全然入る隙がなかった。何を言っているか分からない?自分も分からん。
ではまた2話出来るまで沈みます〜。