215:名無しの探窟家
続報まだかな〜?続報まだかな〜?
216:名無しの探窟家
少し落ち着け
217:名無しの探窟家
十分落ち着いてるでしょ。おねショタ画像を投下された時なんてもっと酷かったぞ
218:名無しの探窟家
他のスレからもおねショタの波動を感じたおねショタ好きがやってきたからな
219:名無しの探窟家
まぁ、何人かは過去スレで何かを察したのか早々に去っていったがな!
220:名無しの探窟家
逆にイッチにショタが酷いことされるのを期待して残った剛の者もいるぞ!
221:名無しの探窟家
たまげたなぁ
222:名無しの探窟家
イッチなら逆転される可能性がないに等しいから安心して見れるわ
223:名無しの探窟家
おねショタのショタ攻めはNG。でも元からショタがおねに矢印を向けていてアタックするならOKです。おね側がショタに恋愛感情とかを一切持っていなかったらなおヨシ!
224:名無しの探窟家
俺はおね攻めだったのにいきなりショタが攻めに変わって真っ赤な顔であたふたするおねが好きです
225:名無しの探窟家
なんだァ?テメェ……?
226:名無しの探窟家
やんのか?オォ?
227:名無しの探窟家
なんか縄張り争い始まったぞ
228:名無しの探窟家
結局ショタが攻めになるんだから似たようなものでは?
229:名無しの探窟家
あっ(察し)
230:名無しの探窟家
>>228 よろしい、ならば違いが分かるまでじっくりとお話ししようか
231:名無しの探窟家
>>228 次に君がここに戻るときは、おねショタの素晴らしさが身に染みるほど理解出来ているはずだよ
232:名無しの探窟家
や、やめろ!誰か助けてコイツら誘拐──
233:名無しの探窟家
あーあ、お話し部屋に連れていかれたわ
234:名無しの探窟家
TS娘の恋愛をホモって言ってたニキ以来だな
235:名無しの探窟家
地味にお話し部屋のリンクがこのスレにくっついてて笑うんよ
236:名無しの探窟家
ところで話が変わるけど、イッチはどこまでイったと思う?
237:名無しの探窟家
画像が画像だからなぁ……
238:名無しの探窟家
ヤってても不思議じゃないぞ
239:名無しの探窟家
まぁ、俺たちはイッチがそのショタを使った遺物実験の結果を待つことしか出来んし、ゆっくり待とうや
240:名無しの探窟家
ん?
241:名無しの探窟家
ん?
242:名無しの探窟家
え?ヤルってそういうことだろ?
243:名無しの探窟家
oh、そうだった。このスレに限ってはヤルが違う意味でも捉えられるんだった
244:名無しの探窟家
いやいや、いくら何でもこの場面でヤルといったらヤル方でしょう?
245:名無しの探窟家
分からんぞ?イッチのことだからいきなり遺物をぶっ刺す可能性がある
246:名無しの探窟家
そもそもイッチは機械だからそんなの出来んわ
247:名無しの探窟家
でもイッチの所有してる遺物で作れるやろ?
248:困ったゴーレムだったもの
出来るか出来ないかで言えば出来るぞ
249:名無しの探窟家
イッチ!!
250:名無しの探窟家
来たかイッチ!
251:名無しの探窟家
探窟家知識はキチンと知れたのか?
252:困ったゴーレムだったもの
バッチリやで。知りたかったことはある程度知れた
253:名無しの探窟家
良かったやん
254:名無しの探窟家
あとはそれをミラヴィーちゃんに教えればヨシだな
255:困ったゴーレムだったもの
リスタボンに感謝だわ。あ、リスタボンってあの男の子のことな
256:名無しの探窟家
やっぱりあのショタから聞いたんやな
257:名無しの探窟家
それでその、イッチはあのショタを抱いたんですか?
258:名無しの探窟家
急に敬語になってて草生える
259:名無しの探窟家
いやでも大切なことやし……
260:困ったゴーレムだったもの
>>257 うん、抱いたで。顔真っ赤にしてておもろかったわ
261:名無しの探窟家
ファっ!?
262:名無しの探窟家
え?マジで?
263:名無しの探窟家
お、おおう?
264:名無しの探窟家
これは……セーフ?アウト?
265:名無しの探窟家
おねショタ的にはセーフだけど、いや、セーフだ。私がそう判断した
266:名無しの探窟家
いざ肯定されると困惑するわ
267:困ったゴーレムだったもの
言っとくけど、抱くって抱っこのことだからな?邪なこと考えるなよ?
268:名無しの探窟家
か、考えてねーし!?
269:名無しの探窟家
でも良かった。本当に抱いてたら遭難者君がBSSするところだった
270:名無しの探窟家
脳を焼かれる遭難者君はおらんかったんや!
271:名無しの探窟家
んでイッチ、リスタボン君はどうなったの?ちゃんと生きて帰した?
272:名無しの探窟家
つくづく思うけど、イッチが出会った人物と別れた際に俺たちが生きて帰したかどうかを聞くのってこのスレだけじゃね?
273:名無しの探窟家
だってイッチだし
274:名無しの探窟家
便利だなぁ、その言葉
275:困ったゴーレムだったもの
オースの街までは無理やったけど、ちゃんと街まで行ける安全な場所までは送ったぞ
276:名無しの探窟家
ちゃんと送り届けた+114点
277:名無しの探窟家
流石に知識をくれた人物を実験に使うことなんてなかったか
278:名無しの探窟家
まぁ、流石にね。
279:困ったゴーレムだったもの
>>277 え?
280:名無しの探窟家
え?
281:名無しの探窟家
……よし、この話は終わりにしよう!
282:名無しの探窟家
イッチは安全な場所まで送ったって言ってたけど、その道中でリスタボン君がイッチの実験を自力で回避したパターンでは?
283:名無しの探窟家
それ以上はいけない。これは触れてはいけない話題だ
284:名無しの探窟家
なら話題を変えよう。無いと思うけどイッチってもしかして学んだ知識をミラヴィーちゃんに話して覚えさせたらそのままオースの街にリリースする感じ?
285:名無しの探窟家
強引な話題変更。嫌いじゃないわ!
286:困ったゴーレムだったもの
>>284 そのつもりだけど、なんかやっといた方がいいみたいなのあるの?
287:名無しの探窟家
めっちゃあるぞ!ミラヴィーちゃんは1人で寝れるのか?料理は?水泳は?
288:名無しの探窟家
んん?そういうのって探窟家になる時にある程度練習しなかったっけ?
289:名無しの探窟家
練習するぞ。でも水泳は学ぶ場所による。やらないとこはしない。けど1人で寝る練習はしないかなぁ
290:名無しの探窟家
ミラヴィーちゃんって年齢的にまだイッチと一緒に寝ているだろ?練習しとかないとオースの街で寝れなくなるぞ
291:困ったゴーレムだったもの
あー、ならそこら辺の練習もぼちぼちやっていくかな
292:名無しの探窟家
無理矢理はダメだぞ?ミラヴィーちゃんはまだ子供なんだからゆっくり慌てずにな
293:名無しの探窟家
せっかく抱いた夢をこんなことで諦めるなんて勿体無いからな
294:名無しの探窟家
やる気の時に限って親にやれと言われると急にやる気がなくなる現象が発生するかもだからな
295:名無しの探窟家
類似でやってる時は来ないくせに休憩し始めたら様子を見に来てサボるなと言ってくるパターンもあるぞ
296:名無しの探窟家
>>295 常にやって、どうぞ
297:名無しの探窟家
ミラヴィーちゃんの年齢的にやる気に満ち溢れてると思うからあまり心配はしてないけどな
298:名無しの探窟家
>>296 死ぬわ!
299:名無しの探窟家
草
300:名無しの探窟家
でもイッチがミラヴィーちゃんに教えるってそこはかとなく不安を感じるんだけど
301:名無しの探窟家
ふっ、俺は慣れたぜ。このスレに不安は標準装備さ!
302:名無しの探窟家
そもそもイッチは過去に四層の原生生物とミラヴィーちゃんを戦わせてるからなぁ。教えるだけならそこまで心配はしない
303:名無しの探窟家
本当にそうかな?
304:名無しの探窟家
>>303 ひょ?
305:名無しの探窟家
>>303 なんか来たな
306:名無しの探窟家
俺には見えるぜ!一二回見せた後でいきなり実践とか言ってよく理解出来ていない状態のミラヴィーちゃんにやらせるイッチの姿がなぁ!!
307:困ったゴーレムだったもの
因みに今回は間違った知識を教えないか
308:名無しの探窟家
何……だと……?
309:名無しの探窟家
なら祈手だけでよくない?いいよね?
310:名無しの探窟家
祈手のほうが確実だと思うけどミラヴィーちゃん的にはイッチに教えてもらったほうが嬉しいのでは?
311:名無しの探窟家
そっちのほうがやる気も出そうだもんなぁ
312:名無しの探窟家
ミラヴィーちゃんが何故イッチを好いているのか、これが分からない
313:名無しの探窟家
案外俺らが見てないところでキチンと親をしてるからじゃね?
314:名無しの探窟家
24時間生放送でも……ええんやで?
315:名無しの探窟家
>>314 うわ、きっしょ
316:名無しの探窟家
>>314 それはないわ
317:名無しの探窟家
>>314 センスを疑う
318:名無しの探窟家
わ……ぁ……
319:名無しの探窟家
ちょっとスレ民〜!>>314 が泣いちゃったじゃん!……いいぞもっとやれ
320:名無しの探窟家
草
321:名無しの探窟家
当たり前なんだよなぁ!
────────────────────
「ミラヴィー、今からお母さんが色々聞いてきた探窟家の知識を教えていくからしっかりと聞くように。」
「はい!」
深界四層、その何処かの広間にてマメナルとミラヴィーは向かい合っていた。いつも通りの服装のマメナルはともかく、ミラヴィーの現在の服装は布や糸で修復された痕がある探窟家服になっている。まずは形から探窟家になろうというマメナルの計らいだ。因みに服の調達ルートは内緒である。
そんな2人から少し離れたところには、特徴的な仮面を被った人物が怪しげに佇んでいる。立っている場所が陰になっているせいで不気味さに拍車がかかっているのだが、この場にいる誰もが気にすることはない。
「じゃあ、グェイラ。気になるところとか間違っているところがあれば随時教えてくれ。」
「はいはい、どうせ手伝わないと解放してもらえないならとことん手伝わせてもらいますよ。」
実はマメナル。当たり前のようにスレ民に祈手の協力を取り付けたと言っていたが、語弊がある。実際は遺物回収に来た祈手をこれ幸いと強制的に手伝わせているだけだ。
被害者のグェイラも最初は断ろうとしたのだが、マメナルのおねだりという名の首を縦に振るまで絶対に離さない纏わりつく攻撃に加え、ミラヴィーも遊びと勘違いしたのか親の真似をしてくっついてきたので断れなくなった。
そうなれば予定より遅い帰還になるのは確実で、五層で待っているボンドルド達が四層で何かあったのかと勘繰る可能性が出てくる……というわけでもない。
遺物回収に来た祈手をマメナルは毎回必ず四層の底まで見送りでついてくるので、帰る途中で四層の原生生物に襲われて祈手が死亡する確率は限りなく低い。また、五層で死ねば層を跨いでいないため、ボンドルドがすぐに気付く。そのため祈手の帰還が遅い時は「あ、またマメナルに引き止められているな。」と考えるのが彼らの中でいつの間にか通例となっている。
唯一の懸念点は回収に向かう際に死亡したパターンだが、それでなくなるのは残機の一つと1人分の探窟道具だけだ。ボンドルド的には特に問題はないし、マメナルも気にしない。気にしたとしてもどうせ死ぬなら近くで死なねぇかな程度だ。
「じゃあ最初はこれ。ミラヴィーはこれが何か分かるか?」
「うん!おかあさんがもっているのはロープ!」
「正解だ。よく出来ました。」
「えっへん!」
サ行をしっかりと発音出来るようになったミラヴィーはマメナルが持っているのに加え、マメナルの背後に大量に置かれている予備の名称をしっかりと呼び、マメナルに頭を撫でられて胸を張る。
ロープなんてミラヴィーからするとあまり目にするようなものではないはず……なんてことはなく、どちらかといえば結構な頻度で見かけている。
マメナルが何処からともなく持ってくる何かを詰めた麻袋の口を縛るのに使っているのを見るからだ。他にもたまに遊びに来るナナチが数匹の魚の尻尾を縛り、一纏めにして持ってくることもある。
「このロープをこうして岩や丈夫な木の枝などに巻いてだな……。」
先端を輪っかにしたロープを大きな岩に通し、慣れない動きだがしっかりとマメナルはロープを巻いていく。その動きを覚えるためにミラヴィーはマメナルの一手一足見逃さないようにジッと眺める。
「よし、これで完成。探窟家は高所から降りる時はこの垂らしたロープを伝って安全に降りるんだ。正直ミラヴィーにはいらないと思うけどな。」
ミラヴィーはそんなものを使わなくても針を壁に刺せば問題なく登り降りが出来る。そのためこんな知識なんていらないというのがマメナルの持論だが、周りの目があるなかでは針移動は出来ないため、一応教えるようだ。
「巻いたものはしっかり巻けているか引っ張って確認することだ。じゃないと痛い目を見るかもしれないからな。」
正直青笛か黒笛になれば遺物の力と言って針移動に切り替えればいいと思うけどな。などと考えつつ、マメナルは
音を立てて千切れるロープ。千切れたロープの切れ端をマメナルはパチクリと眺めた。強引に引きちぎったのだが、ロープが脆かったのだとマメナルは勘違いしたようでそのまま近くに置いていた別のロープを持って再び岩へと巻き付けた。そしてまた引っ張り、当たり前のようにロープは千切れる。
「…………やめるか、無駄だわこれ。」
「いやいやいやいや、ちょっと待つっす。」
何度もロープを巻きつけ、ロープまみれになった岩を引っこ抜いた時点でマメナルはロープを投げ捨てて終わりを宣言する。しかしそこで待ったをかけたのは今まで傍観に徹していたグェイラである。
「あー?なんだよグェイラ。もうやる意味ないだろこれ。」
「ありまくりよ!とりあえずマメナルもミラヴィーと一緒に見ときなさいって!」
マメナルからロープを受け取り、今度はグェイラが教える番となった。自分が教えたかったと不満そうに口を尖らせていたマメナルだったが、グェイラの言い方的に自分のやり方に間違いがあったのだと素直に認め、ミラヴィーの元へ移動してミラヴィーを抱っこしてからその場で座る。
2人が見る体勢に入ったのを確認してから、グェイラは手頃な枝に慣れた手付きでロープを巻いていく。そしてしっかりと巻けているかの確認などを済ませるとロープを掴み、両足を地面から離して浮かんでみせた。
「こんなもんっすよ。」
「おぉー!」
手本のため、いつもよりか遅い速度で巻いたのに、それでもマメナルが巻いた時より速いその動きに、ミラヴィーはグェイラへ賞賛の拍手を送る。その拍手に確かプルシュカの時もこんな感じだったなと懐かしい気持ちになったグェイラはその時の動きを振り返るようにミラヴィーへ枝から解いたロープを渡した。
「じゃあ、今度はミラヴィーの番っすよ。」
「がんばる!」
グェイラからロープを受け取ったミラヴィーはグェイラが使った枝に確かこうやって、などと言葉を漏らしながら不慣れな動きでロープを巻いていく。
その動きは何処かマメナルと似ており、血は繋がってなくても2人は親子なのだとグェイラは感じた。グェイラが視線をマメナルに向けると、ミラヴィーの動きに何か感じるものがあったのか、口を尖らせるのをやめ、子どもを見守るような優しい表情になっているマメナルがいた。
「できたぁ!そりゃぁぁ!!」
マメナルの時より時間をかけ、ようやくロープを巻き終えたミラヴィー。次の行動はしっかり巻きついているかの確認だが、そこでミラヴィーは気合いの叫びをあげ、マメナルと同じようにロープを思いっきり引っ張った。
ミラヴィーはタマウガチと混ざり合っているため、膂力は既に大人以上はある。そんな子が思いっきりロープを引っ張ればまぁ当然……。
「……折れた。」
「流石俺の子だわ。」
「ふぅー、長くなりそうっすねぇ。」
こうなる。折れて足元まで転がってきた枝を不思議そうに眺めるミラヴィー。そしてそんな自身と似たような行動を取るミラヴィーを見て頷くマメナル。先が長くなることを悟り、思わず上を見上げたグェイラと3人がそれぞれ別の反応を示していた。
「そろそろ飯にするか。」
「ごはん!」
「もうそんな時間っすか……。」
それから数刻、確認のためにロープを一本背負いしようとするミラヴィーをなんとか普通の探窟家が行うような確認方法へと矯正し、ロープにぶら下がるところまでいけた頃。マメナルが唐突にそう発言した。
嬉しそうにマメナルへ駆け寄るミラヴィーとは裏腹に、疲労困憊なグェイラ。当たり前だ、油断するとすぐに一本背負いへ戻るミラヴィーを常に監視していたのだから。
しかもマメナルは教えることに飽きたのか、それともグェイラに任せていれば安心だと思ったのか、近場で穴を掘って遺物探しを始める始末。
プルシュカは優等生だったのだなとグェイラがしみじみと感じていると、マメナルがミラヴィーを抱っこしてグェイラの方へやってくる。そこでそういえば飯にするんだったかと先程のマメナルの言葉を思い出したグェイラは待たせるのも悪いと思い、自分から2人の元へ移動した。
「グェイラ、飯は今からミラヴィーが作る。」
「……ハイ?」
「がんばる!」
近付いてからマメナルが飯を入れた容器などを何も持っていないことに気付き、疑問に思うのも束の間。驚きの言葉がマメナルから発せられた。
思わず聞き返してしまいそうなグェイラと、ふんと頑張るポーズを決めるミラヴィー。流石にこれは口を出すべきだとグェイラは考え、口を開こうとするが、それよりも先に待ったと言わんばかりにマメナルがグェイラの眼前に手の平を向けた。
「まぁ、グェイラの言いたいことはわかる。でも心配するな、素材や道具は全て用意している。それに今回は調理手順を書いた紙もあるからな。」
ほれ、とマメナルから渡された紙を見てみれば、確かに分かりやすく調理手順が書かれていた。これを見れば『料理をしたことがある者』なら完成させることが出来るだろう。
言いたいことは多々あるが、とりあえずは飲み込んでグェイラは許可を出すために頷いた。それを見たマメナルはミラヴィーへGOサインを出し、ミラヴィーは料理を作るために走り出した。恐らく素材が置いてある場所へ向かったのだろう。
「追いかけなくていいんすか?」
「そこまで遠くないし、周りにビットも配置している。だから大丈夫だ。」
あっという間に見えなくなったミラヴィーの姿に、グェイラは念の為にマメナルへ確認を取ったが即答で大丈夫だと返ってくる。マメナルがそう言うなら大丈夫なのだろうとグェイラは気にするのをやめ、暫くの間、マメナルと雑談に興じるのだった。
「そういえば、ミラヴィーって料理をしたことがあるんすか?」
ミラヴィーを地上へ送る際についていってほしいなどの結構重要な話をしている最中、ふとグェイラは思い浮かんだ不安要素をマメナルに問いかけた。流石のマメナルでもしたことがない者に1人で任せるわけがないとグェイラも問いかけをするのに最初は躊躇したが、しかし相手はマメナルだ。一応聞いておいた方が良いだろう。そんな考えで問いかけたのだが。
「無いぞ。調理器具に触ったこともない。今回が完全に初めてだ。」
流石マメナル。あっさりと無いと断言しやがった。思わず絶句しそうなグェイラだったが、すんでのところでそれを堪え、ミラヴィーが走っていった方向へ急ぐ。そうなればマメナルも自然と後ろから追いかけてくるので、途中で立ち位置を交代させてミラヴィーがいる場所へ案内させた。
「あ!おかあさんとグェイラ!見て見て!火がボーボーしているの!」
そうして辿り着いた場所でグェイラが最初に見たものは、笑顔のミラヴィーと火事寸前まで燃え上がる炎だった。
「あー、ミラヴィー。火が強いな。これじゃあ飯が焦げるぞ?」
「そうなの?でも紙にはつよい火でながくやくってかいてあるよ?」
呑気に会話している親子の姿にグェイラは今は亡き祈手の言葉を不意に思い出していた。「あいつは常識が彼方にぶっ飛んでるから、いざとなれば殴ってでも止めろ」彼は常日頃、そう口にしていた。要は鉄拳制裁である。
笑い合う親子の顔が炎に照らされる中、グェイラは覚悟を決めて拳を固める。そして上へと振りかぶり、勢いよくマメナルの頭部へと振り下ろした。
「はい、ミラヴィー作のご飯ね。」
「……食えるんすか?これ?」
マメナルは直前でグェイラの行動に気付いていたが、甘んじてそれを受け入れた。その後の説教も同じく。ただその間、少し懐かしさと寂しさが混じっているような表情をしていた。
マメナルに任せっぱなしだと駄目だと感じたグェイラはミラヴィーの探窟家特訓は必ず自分を同行させることなどをマメナルに取り付けさせ、マメナルもそれを了承した。
その後はせっかくミラヴィーが作ったんだしとミラヴィー作の料理を食べることにした……のだが、出てきたのは炭を泥で溶かしたような形容し難い粘性の液体。
「ほら、食える。」
仮面の中でグェイラが思いっきり顔を顰めている中、マメナルは平気そうな顔でそれをパクパクと口へと運んでいく。それだけ見ると案外食べれるのかもしれないが、グェイラはチラッと視線を横へ向けた。
「………………。」
そこにはマメナルが平気そうに食べてるのを見て大丈夫だと思ったのか、スプーンいっぱいに掬った料理を口に含んだ後、一切動かなくなったミラヴィーがいた。よく見てみれば顔色が青になったり赤になったりと忙しない。それらのことからこの料理は食い物では無いとグェイラは判断した。
「食わないのか?折角ミラヴィーが作ったのに。」
「……マメナル、少し舌を見せて欲しい。」
「舌ぁ?別にいいけど、ほれ。」
グェイラの腕が一切動かないのを見たマメナルはグェイラに首を傾げながら質問するが、グェイラはグェイラでボンドルドとの会話を思い出していた。
曰く、マメナルは素材さえあれば自分の思い通りに身体を作ることが出来ると。その決定的な場面をグェイラは見ていないためなんとも言えないが、一つ仮説を建てた。
こいつ、自分の舌を引っこ抜いてんじゃねぇか?と
味覚を感じる器官がないならこの料理を顔色変えずに食べるのも頷ける。実際に眼をくり抜いたところはグェイラも見たことがあるのでその確率は高く、だからグェイラはマメナルに舌を見せろと要求した。
しかしそれは違っていた。マメナルの口からはそれなりの長さと太さがある舌が現れた。更に口が開いたことにより、中には形容し難い料理がまだ飲み込まれずに残っているのが見えた。
それらのことにより、マメナルが味を感じているのは確定した。つまり、マメナルはこれを問題なく食べれるということだ。
「……もう大丈夫っす。いきなり変なことを言って申し訳ない……。」
「別にいいけど、食べないなら俺が食べるぞ?」
舌を戻し、グェイラの謝罪に不思議そうな表情をするマメナルだったが、実はグェイラの仮説はいい線を行っていた。
マメナルは舌を引っこ抜いたのではなく、舌を覆うように何の器官も持たないただの肉を作っていたのだ。流石にどの祈手も普段のマメナルの舌の大きさなんて知らないので、このことには気付かない。
もっと言えば、仲が良いとされるボンドルドでさえマメナルが部位を作る際に、感触などを感じる器官を作るかどうかを選択することが出来るのを知らない。つまり、どうやっても今回のマメナルの偽造は気付けない。
マメナルの偽造に気付かないグェイラは、マメナルのことを味音痴として扱い、そっと自分の容器をマメナルへと差し出した。やっぱり無理なものは無理である。
時刻は夜、遠方から原生生物の鳴き声や虫の音色が聞こえてくるなか、マメナルは自室で暇つぶしに没頭していた。書いているのは四層の地図。ボンドルド達が引き起こした大火災によって変化していた原生生物の生息域が、再び戻り始めたので最新版を作っているのだ。
そんな時、マメナルの部屋のドアがノックされた。ドアを開き、隙間から部屋を覗き込んでくるのは寝巻きに着替えたミラヴィー。片手に枕を抱きしめており、マメナルの姿を確認するとおずおずと部屋の中に入ってくる。
「どうした?ミラヴィー。」
「あのね、おかあさん。その……いっしょにねたいの。」
申し訳なさそうに、ミラヴィーはマメナルの様子を伺いながらそう言い切った。探窟家はアビスで野宿をする必要が場合によってはあり、その時に仲間がいなければ1人で寝なければならない。そのため今日からマメナルの提案でミラヴィーは自分の部屋で1人で寝ることになったのだが、寝れないようだ。
「んー、まぁいいか。今日は俺のベッドで寝ればいい。」
「ほんと!?」
マメナルが頷けば、申し訳なさそうな顔は吹き飛び、嬉しそうな顔でマメナルのベッドに潜り込むミラヴィー。その間にマメナルは机と椅子をベッドに隣接させ、そのまま作業を再開させた。
流石のマメナルも鬼ではないため、いきなりミラヴィーを1人で寝かせるつもりはなかった。しかし慣れさせないといけないとは理解出来ているため、今後、隣で一緒に眠るつもりはない。
そう考えて出た結果が、まずは一緒の部屋にいることだった。そこから徐々に距離を離し、最終的に1人で寝れるようになればいい。それがマメナルの考えだった。
「おかあさん……。」
「ん。」
ミラヴィーの声に、マメナルは作業をしつつも自身の尻尾をベッドに潜り込ませる。ミラヴィーは嬉しそうにその尻尾を探り当てると、両腕でしっかりと抱きしめた。
「グェイラはいつくるのかな?」
「んー、またすぐに来るらしいぞ。早ければ明日、遅くても明後日だな。」
あの後、グェイラはミラヴィーを探窟家として一から育てる決意をしたようだ。ドロドロ離乳食事件と同じような感じで、このままではミラヴィーがヤバイと久方ぶりに感じたのだろう。
すぐ戻ってくるから絶対に2人で特訓はするなよとそれはつまりやれってことですよねと言いたくなるような言い回しを何度もマメナルにした後、グェイラは
「ほら、ミラヴィー。明日グェイラが来るかもしれないから、早く寝ろ。」
「うん、おやすみなさい。おかあさん。」
マメナルがミラヴィーに寝るように促すと、ミラヴィーは素直に目を閉じた。赤ん坊の時から何度も包まれたマメナルの尻尾はミラヴィーにとって安心できるものであり、すぐに眠気がやってくる。
暫くすると、子どもの寝息とペンの音だけが部屋から発せられるのだった。
オリ主……スレ民に言われるまで割と真剣に教えるだけ教えたら送り出すつもりだった。グェイラに教える立場を取られたのは少し不満だったが、そうしたほうがミラヴィーのためになるのは分かっている。怒られた時は、既に死んだあの祈手のことを思い出し、懐かしい気持ちになっていた。ミラヴィー飯は親として食い切った。味覚もつけろ?流石に嫌です。
ミラヴィー……夢の一歩ということでかなり張り切っている。ところどころでオリ主のことを見ているため、動きがたまに似ることがある。因みに料理は初めてだし、火を見たのがオリ主が料理をしている時とあの大火災の時だけ。ライザが起こした爆発の炎を覚えていない。そのため強い火で焼くと紙に書いてあるのを見た時、あの大火災の火だと勘違いして意図的に燃え広がるようにしていた。
スレ民……マメナルの特訓に嫌な予感がしているが、まぁ何とかなるだろと楽観視している。あとミラヴィーちゃんがなんでオリ主に懐いているのか一部では疑問視されている。
グェイラ……苦労人。ミラヴィーの料理を見て、駄目だコイツら、俺が頑張らないと。と確信してしまった男。この後の特訓を全て引き受ける覚悟を決めた。
ではまた明日!
新刊が出るととても嬉しいけどこの小説を根本からぶっ壊す設定は出ないでくれと願ってしまう自分がいる……。今回の新刊で一瞬ヒェッってなったけどまだセーフだった。