千束延命RTA たきなルート 作:biimの遺児
心臓を取り逃す狂犬を狙った
まずは流れるようにストーリーモードからキャラクター選択画面へ。ここではオリキャラを作成することも可能ですが今回はスルー、原作キャラクターの上から二番目、百合アニメ屈指の狂犬こと井ノ上たきなにカーソルを合わせます。入力速度を考慮して名前を決める必要はありません。
キャラクター作成or選択が完了し決定ボタンを押した瞬間からタイマースタートとなりますが、その前に軽くこのゲームの紹介とレギュレーションについて説明を。
本作『リコリス・リコイル:リロードリリィ』は、オリジナルテレビアニメ『リコリス・リコイル』を元にしたハイクオリティガンアクションゲームです。原作の追体験やオリジナル展開が楽しめるストーリーモードの他に、イカした塗りゲーよろしくペイント弾を使ったPvPが楽しめるオンラインモード、喫茶リコリコとその常連と一緒に遊べるサブゲームモードなどとても充実したゲームとなっております。
今回走るのは『reboot silent heartbeat』、通称千束延命RTAです。ストーリーモードをゼロから始め、千束の人工心臓の問題を解決した上でストーリークリアを目指します。
ちなみに他ゲーのストーリーAny%に相当する真島を撃破or殺害するまでのタイムを競う『balance breaker』では、記録を狙う都合上フラグを調整して千束の寿命その他諸々をガン無視されます。命は大事だけどタイムは命より大事だからね、仕方ないね。
そして、画面の通り操作キャラクターは妖怪心臓置いてけこと井ノ上たきな、常軌を逸した効率厨にして作中屈指の狂犬です。たきなを選択した理由については道中様々な箇所で説明していきたいと思います。
それでは早速始めていきましょう。決定ボタンを押してタイマースタート!
『大きな街が動き出す前の静けさが──』
と同時にキャンセルだ。(ムービースキップ)
ストーリーモードの最初は千束の自分語りから始まる為、セレクトボタンを連打してスキップします。アニメ第1話冒頭と同じモノローグですね。リコリコロスに陥ってニコニコで公開されてる第1話を無駄に何周もしたのは良い思い出。
「司令部、こちらアルファワン。私達でやれます、射撃許可を下さい!」
場面が変わり親の顔より見た銃取引現場へ。本来ならこのステージはチュートリアルとなっており、オリキャラで進める場合は各種アクションを覚える為に原作アニメ1話の冒頭のシーンより少し前、エリカが人質に取られるまでの銃撃戦からスタートとなります。
が、たきなルートを選んでいる場合チュートリアルが省略され、画面に表示される簡易的な操作ガイドのみとなります。この時点でオリキャラルートよりも2分程速いです。
「司令部!司令部!?」
通信不良が起こりフキが焦り出したタイミングで操作可能となります。真っ直ぐに
「たきなっ!?」
この時、誤ってエリカにダメージを与えると別シナリオに派生し大幅なタイムロスになり、死亡させるとムービーが入ってゲームオーバーになるので注意します。
ただ、照準の初期位置がエリカに当たらない位置になっているので、スティックを右方向に真っ直ぐ倒せばOKです。手が滑って真下に入力でもしない限りはエリカが被弾する事はありません。(2敗)
最後の敵のHPバーを削り切ったのを確認してボタンとスティックを離します。倒し切った状態で無駄に撃ち続けているとその間は次のイベントに進まない上に、発砲や煙のエフェクトが散る都合上微細な処理落ちが発生する可能性がある為それを防ぐのが目的です。
エリカに近寄って被弾がないか確認しましょう。HPバーは…減ってないですね。被弾もゼロ、無事救出完了です。完全に怯え切ってますが構わず撃てと本人が言ったのでヨシ!
フキに殴られて画面が暗転したところで短いですが今回はここまで。ご視聴ありがとうございました。
都内の外れにある廃ビルの中。学生服然とした赤い服を身に纏いつつも手には拳銃を握っているというミスマッチな装いで、春川フキは苦々しげに顔を歪めた。
治安維持組織DirectAttack──通称DAに所属するエージェント、リコリス。日本国内に現れる犯罪者や犯罪を行おうとする者を秘密裏に処理する。今日もまたその役割を遂行すべく拳銃取引が行われている現場に駆けつけていたが、状況はかなり劣勢に追い込まれていた。
「10秒だ!そっから出てこい!!」
セカンドの1人が敵の手に落ち、後頭部に銃口を突きつけられている。互いに迂闊に手を出せないが、優位に立っているのは向こう側だった。おまけに通信障害で司令部とは連絡が取れなくなっている。
「フキぃー……」
「…………命令は待機だ」
「でもエリカが……!」
人質のリコリスと仲の良い仲間の1人が食い下がってくるが、今下手に動く訳にはいかない。何とか宥めようと口を開きかけた瞬間、ジャキッ、と撃鉄を起こすような音が横合いから響いてきた。
「………………………」
視線を向けた先にいたのはフキのバディ、井ノ上たきな。手にしているのは敵が放置した機関銃。銃口は真っ直ぐに残党の方へ向けられている。
「たきなっ!?」
まさか、と思う暇すらなく、たきなはあっさりと引き金を引いた。
「────はい、よーいスタート」
どこか気の抜けた小さな声が、合図のように聞こえた気がした。
轟音とその残響が鳴り止み、砂埃が窓の外から抜け、視界が開けていく。
井ノ上たきなは敵が1人残らず床に倒れ伏しているのを確認すると、機関銃を無造作に捨てるように下ろした。元々私物でもなければDAの支給品でもない敵が持ち込んでいた代物、大事に扱う理由もない。
「……………」
人質になっていたリコリス──エリカの様子を観察する。目視できる範囲に外傷無し。やや荒いが呼吸も正常。ひとまず無事らしい事を確かめると、直ぐに興味を失った様に別の方向へ足を向ける。
「────お前」
後ろから向けられた声に振り返る。たきなのバディであり現場リーダーを務める春川フキだ。
「エリカを殺す気か……!?」
「…………? いいえ。というか生きてますよね?」
怒り心頭といった様子のフキの問いかけに、たきなは小さく首を傾げた。
蛇ノ目エリカという少女とは特に個人的な関係はない。会話をしたのも片手で数えられる程度しかない、同僚程度の認識しかなかった。当然、殺そうという意識は微塵もなかった。むしろ、このまま無為に死なせるのは偲びないと思ったからこそ当たらない様に撃ったのだ。当てる様なヘマはしない自信があったし、事実あれだけ派手にぶっ放してもエリカの身には傷ひとつ無いのがその証左だろう。
そんな事を考えていたこちらの様子を見て、フキは苛立たしげな様子を隠そうともせず盛大に舌を鳴らした。
「────本部からの命令は待機だ。自分が何をしたのか分かってるのか?」
「はぁ」
そんな事に怒っているのか、と。明確に言葉にこそしなかったが、そんな気持ちが漏れ出るような曖昧な返事を返す。
正直言って、たきなにとっては本部の命令など
無論、たきなもリコリスの一員であり、DAから受けた大恩にはエージェントとして殉ずる事で報いたいと思っている。しかし、速やかに制圧すべきだったところで手間取り、長く膠着状態に陥っていた。それはたきなにとって、酷く耐え難い苦痛だったのだ。
そんな風にただでさえ時間を無為に浪費している中、降った命令は待機。表情にこそ出さなかったがひどく腹立たしい思いだった。人質になった本人から気にせず撃てと、そう請われてすらいた状況で、だ。
これ以上のタイムロスは容認できなかった。
井ノ上たきなにとって重要なのは、効率が良く、手際が良く、無駄のない事。
そして何よりも、
「多分あれが一番早いと思いました」
「────────ッ!!!」
荒々しく息を吸ったファーストリコリスは、我慢の限界と言わんばかりに、無言で右の拳を振りかぶった。
言うてたきなってこんな性格では?(暴論)