あの夜の後、本当に二人は誘惑はするがそれ以上はしてこない。無償の善意ほど怪しいものはないが、無下にも出来ない。迷宮攻略時に感じなかった闇が臨界点を超えたのだろう。いつ超えたかはわからないが…。しかもこの類のキャラにある自分のプライベートを犠牲にして相手に尽くすとはならずハジメはアーティファクトの生成、ユエはハジメや彩人のお手伝いなどでエンジョイしている。
しかし彩人が呼ぶと最優先で来るのも事実。
でも傍から見れば美少女二人を侍らすクズヒモ男にしか見えない。それが嫌なのと超サイヤ人になっても安定させるための修行で下心は吹っ飛んだ。そのころとある少女達が夜な夜な不気味な集会を開いてとあるカップルがノイローゼになっているのを彩人は知らない。
ハジメは義手と義眼はしていないが神結晶を使ったスカ〇ターのような眼帯をつけている。魔力を持たない彩人はひたすら修行の身だが装備はハジメのおかげでめちゃくちゃ充実している。そんな中、彩人とハジメのステータスは・・・
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南雲ハジメ 17歳 女 レベル:????
天職:錬成師
筋力:22312
体力:27342
耐性:21050
敏捷:27300
魔力:30000
魔耐:30000
技能:錬成[+鉱物系鑑定][+精密錬成][+鉱物系探査][+鉱物分離][+鉱物融合][+複製錬成][+圧縮錬成]・魔力操作[+魔力放射][+魔力圧縮][+遠隔操作]・胃酸強化・纏雷・天歩[+空力][+縮地][+豪脚][+瞬光]・風爪・夜目・遠見・気配感知[+特定感知]・魔力感知[+特定感知]・熱源感知[+特定感知]・気配遮断[+幻踏]・毒耐性・麻痺耐性・石化耐性・恐慌耐性・全属性耐性・先読・金剛・豪腕・威圧・念話・追跡・高速魔力回復・魔力変換[+体力][+治癒力]・限界突破・生成魔法・言語理解
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轟彩人 17歳 男 レベル:????
天職:黄金の戦士
(通常時)
筋力:? (45000)
体力:? (38000)
耐性:? (30000)
敏捷:? (50000)
魔力:0
魔耐:0
技能:言語理解・胃酸強化・夜目・遠見・毒耐性・麻痺耐性・石化耐性・恐慌耐性・全属性耐性
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こうなった。ハジメが魔物肉での強化によりレベルがバグる。彩人は天職が変化しステータスが異常を起こした。比較対象として勇者天之河はステータス2000である。原作よりは強いが 限界突破によって3倍にひきあがるとはいえハジメは魔力量や体への負担を考慮しても10倍。敵ではない。
一応、比較すると通常の人族の限界が100から200、天職持ちで300から400、魔人族や亜人族は種族特性から一部のステータスで300から600辺りが限度である。片や魔王、片や宇宙の悪魔なのだから普通ではないのだが。
装備自体も原作とほぼ相違なし。宝物庫に魔力駆動二輪と四輪、疑似ス〇ウター(魔眼)、強化シュラ―ゲン、メツェライ、オルカン、シュラーク・・・と装備は万全だが神水だけは遂に神結晶が蓄えた魔力を枯渇させたため、試験管型保管容器三十本分でラストになってしまった。
節約したおかげである程度残せたが無駄遣いは出来ない。神結晶自体はもちろんアクセサリーに加工して魔力のサブタンクにした。
ハジメが渡したのに彩人に付けてほしいとユエがせがむのでつけてやると「……プロポーズ?」とか言いやがった。
かくして三人は厄介になったオスカー氏の隠れ家を去る。いつぞやの魔方陣を起動させる。
「よし、これで外に出られるな」
「そうだね。・・・おそらく聖教教会や各国がこの力を良しとしないと思うけど」
「ん…」
「だろうな。宗教が支配しているんだ、下手すりゃ全世界が敵だろうな。まあ俺は今更だが」
するとユエとハジメが彩人の両手を握る。
「ん…私達も一緒」
「私達は絶対負けない。私達は〝最強〟」
「・・・だな」
そして三人は光に包まれ、出た先は洞窟の中。
「・・・ええ~」
「そう簡単には出られないよな」
「……秘密の通路……隠すのが普通」
「あ、ああ、そうか・・・確かに。反逆者の住処への直通の道が隠されていないわけないか」
三人は洞窟の中を進んでいく。罠やトラップもあったがオルクスの指輪で全て解除された。その先に小さな光。三人は駆けだした。距離が近づく度にさわやかな風と新鮮な空気。間違いなく外へ通じていると確信し、光へ飛び込むと・・・そこは地上だった。上には澄んだ青空が広がり峡谷を通り抜ける風がとても気持ちよかった。
地上の人間にとって、そこは地獄にして処刑場だ。断崖の下はほとんど魔法が使えず、にもかかわらず多数の強力にして凶悪な魔物が生息する。深さの平均は一・二キロメートル、幅は九百メートルから最大八キロメートル、西の【グリューエン大砂漠】から東の【ハルツィナ樹海】まで大陸を南北に分断するその大地の傷跡を、人々はこう呼ぶ。
【ライセン大峡谷】と
「戻れたみたいだな。日の光がまぶしいぜ」
「戻って・・・来れたぁーーー!」
「んっ!!」
三人、とくにハジメとユエは互いの両手を握り合って喜びを分かち合う。そしてすぐさま彩人に飛びつく。彩人はやれやれと思いつつも二人の頭をなでていた、が。
「まあ、来るよな」
「無粋な奴ら・・・」
周りを囲む魔物。
「・・・ここは魔力が分解されるみたいだな」
「……分解される。でも力ずくでいく」
「力ずくって・・・何倍位?」
「10倍」
「やめとけ・・・俺達がやるから」
「むう…彩人が言うなら」
ユエをなだめている間にハジメがドンナー・シュラークでドンパチやり始めていた。
「確かに10倍くらい出せば行けるね・・・彩人君とのイチャイチャを邪魔した・・・覚悟はいいな?」
スっとガン=カタの構えをとり、ハジメの眼に殺意が宿る。その眼を見た周囲の魔物達は気がつけば一歩後退っていた。しかも、そのことに気がついてすらいない。本能で感じたのだろう。自分達が敵対してはいけない化物を相手にしてしまったことを。
そのあとはひたすら蹂躙であった。ハジメが打ち漏らした2、3匹を彩人が気弾で始末したがほぼ全てハジメに殺された。辺り一面に魔物だった肉片が転がる。
「もうあいつ一人でいいんじゃないかな」
「…私も思った」
ライセン大峡谷の魔物は相当凶悪と言われていたがそれ以上にハジメが規格外なので雑魚にしか見えなかった。
魔物を全滅させたのち原作同様樹海へ向かう。ハジメが宝物庫から魔動二輪を呼び出し、魔力の減りやすさから効率を考え魔動二輪にはハジメとユエが乗り彩人が舞空術で飛ぶことにした。
峡谷自体はまっすぐで迷うことは無い。時々魔物が出てくるので気弾で処理する。しばらく走っていると、魔物の咆哮が聞こえた。その声がする方向に行くと双頭のティラノサウルスもどき・・・とそれから半べそで逃げ回るうさ耳の少女であった。
次回は残念ウサギ・・・ではなくクラスメイト側です。