美少女?残念、ウサギです
三人の視界に映るのは双頭ティラノに追い掛け回されるウサ耳少女。
「・・・・・・」
「……兎人族?」
「なんでこんなとこにいるんだろ? 兎人族って谷底が住処なの?」
「……聞いたことない」
「じゃあ、あれかな? 犯罪者として落とされたとか? 処刑の方法としてあったよ?」
「……悪ウサギ?」
「容赦ないねキミ達」
ライセン大峡谷が処刑方法の一つとして使用されていることからあたかも追いかけられているウサ耳少女が悪人のように考える二人。
ティラノの頭突きで吹っ飛ばされたウサ耳少女が再び逃げ出す。・・・彩人達のほうへ。ここから距離はあるのに彼女の叫び声が響き渡る。
「だずげでぐだざ~い! ひっーー、死んじゃう! 死んじゃうよぉ! だずけてぇ~、おねがいじますぅ~!」
涙で顔をぐちゃぐちゃにしながら必死に走るウサ耳。息切れ寸前で手足がガッタガタになっている。ティラノに追いつかれるのも時間の問題だろう。そんな光景に対し、
「・・・トラブルメーカーの要素しか感じないよ」
「・・・ん、ハジメに同感」
「いや、助けたほうが・・・まってハジメ、ウサ耳ごと撃とうとするんじゃあない!!ユエも魔力をためるんじゃあない!」
彩人を困らせる存在と認識し急に殺気立ったハジメとユエがウサ耳少女もろとも攻撃した。ハジメの弾丸はウサ耳少女がこけたことで外れたがティラノの足を吹っ飛ばしティラノが転倒した衝撃でウサ耳少女が吹っ飛び一瞬遅れたユエの魔法がまとめて吹っ飛ばした。
「「やったか?」」
「それ、フラグ・・・」
煙が晴れると上半身が消えたティラノのみ。・・・そして吹っ飛ぶウサ耳少女。
「きゃぁああああー! た、助けてくださ~い!」
「ちょ・・・」
彩人の所へ突っ込んでくるウサ耳少女。衣服がただでさえきわどいのにボロボロであちこち見えてるわ、泣き顔は汚いわで一瞬思考が止まった彩人だが、何とか支える。
「た、助けてくれてありがとうございますぅ~~!!あのダイヘドアを一撃なんて!やっぱり当たってましたぁ~!!」
「ちょ、しがみつくな!・・・ん?いま
「・・・え?」
「あー・・・悪いがアイツを倒したのはあの二人だ」
「あ、すみません。とりあえずありがとうござい・・・「「誰に断って彩人(君)に抱き着いているんだ?」」・・・ひぃッわ、私、わざとでは・・・「「早く降りろ」」はいっ、降ります!降りますからぁ~~!!」
ドンナー・シュラーク最大出力でぶっぱしようとしてるハジメと〝蒼天〟を撃とうとしているユエにビビりまくっている。とりあえず死にたくないのでウサ耳少女は降りました。
「「よし、覚悟はいいな「二人共落ち着け」・・・彩人(君)が言うなら」」
「・・・この二人がスマン。俺は轟 彩人。君の名前は?」
「私は・・・兎人族ハウリアの一人、シアといい、ます・・・・」
「アカン、完全にビビってる!」
この後、何とかウサ耳少女・・・もといシアを何とかあやした。ハジメとユエの視線が・・・シアに向かってるので苦労したが。
「・・・落ち着いたか?」
「は、はい・・・。えへへ、彩人さんって優しいんですね~そこの二人と違って!」
「・・・傍から見ればそう見えるんだろうけどあんまりそういう事言わないで、仲間なんだから」
「そうですか・・・、あ、あのお二人の名前を聞いても?」
「南雲 ハジメ」
「…ユエ」
「ハジメさんとユエさんですね!そんなお三方に頼みがあります!私の家族も助けて下さい!」
「なんていう図々しさ・・・」
「あ、お礼をご所望ですか?私はハジメさんやユエさんよりも胸なら私が勝ってますから!お好きになさってください!」
「ねえ君は自殺志願者なの?」
「え?」
「「お祈りは済ませた?」」
「・・・・・・・・・・・・・・・・謝ったら許してくれたり(バンッ)」
ハジメの銃弾がシアの頬をかすめる。
「〝嵐帝〟」
「次は当てるね」
「」
―――― いやあぁぁぁぁぁぁ!! 死にたくなぁい!
竜巻の音、銃声、シアの断末魔が聞こえる。
「…彩人は、おっきいほうが好き?」
「本音を言うと好き」
「…むう」
「でも体だけの奴はお断り。心が大事だろ」
「ん…!私も、そう思う」
二人のお仕置きでヘロヘロのシアに気を与えて治した。
「・・・?さ、彩人さん今何を・・・?」
「・・・めんどいから話すわ。そっちの状況も教えてくれ」
「は、はい!!」
彩人はシアに今までの事を話す。
「え・・・あなた方も魔力やアーティファクトを使えるんですね?」
「正しくは俺以外だけどな・・・。も、て事はシアさんも「あ、呼び捨てでいいですよ~」・・・シアも魔力を持ってるのか」
「は、はい!」
「・・・それが家族と関係あるんじゃないか?」
「・・・!!なぜ分かったんですか!?まさかあなたも〝未来視〟を!?」
「いや、違う。そもそも俺は魔力が無え」
〝未来視〟とはシア曰くこれを選択したら、その先どうなるか?という仮定の未来が見えるらしい。危険が迫った時は無意識に出るとか。
意識的に使用可能だが回数制限があり友達の恋路を視たせいで悲劇を避けれなかったとか。
「亜人には魔力がない。そこに魔力持ちの異端が現れたらどうなるか・・・予測はできるが詳細を話して欲しい」
「は、はい・・・」
シアの話によると兎人族達は【ハルツィナ樹海】にて数百人規模の集落を作りひっそりと暮らしていた。兎人族は、聴覚や隠密行動に優れているものの、戦闘能力はすこぶる低く温厚で争いを好まない。一つの集落を大きな家族として扱う絆の強さがある反面、エルフとは異なった愛らしさから帝国の奴隷にされることも多い。
そんな兎人族の一つ、ハウリア族に、シアというイレギュラーが誕生した。兎人族は基本的に濃紺の髪をしているのだが、その子の髪は青みがかった白髪だったのと魔力を有している事だ。魔物と同じ存在として迫害されるのを恐れたハウリア族は家族ぐるみで隠れてシアを育てたが亜人族の国【フェアベルゲン】にシアの存在がバレてしまいフェアベルゲンを脱出。
帝国や奴隷商を警戒しつつ山の幸を求めて山脈地帯を目指したが運悪く帝国兵に遭遇し半数近くが捕らえられた。残った者はライセン大峡谷に逃げたものの帝国兵は入口に陣取ったため戻れず峡谷の魔物に追いやられて離散した。
「……気がつけば、六十人はいた家族も、今は四十人程しかいません。このままでは全滅です。どうか助けて下さい!」
今までのおふざけが嘘のように真剣な口調で話しながら頭を下げるシア。
それを聞いた彩人は・・・
「断る」
と即答した。
ミレディちゃんは・・・
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ハーレム入り
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無☆視☆
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破壊しつくすだけだァ!