ハー◯マン軍曹なんて筆者は分かりません。
「早速だがハウリアの皆には戦闘訓練を受けてもらう」
フェアベルゲンを追い出されるように立ち去ったハウリア達が拠点…もといハジメがさり気なく盗ん……貰ってきたフェアドレン水晶を使って結界を張っただけの小さな拠点にて、彩人はそう言った。
「えっと…なぜそのような事を?」
困惑するハウリアを代表してシアが質問する。
「・・・10日後、俺達が去った後の事を考えているか?」
「それは、まだ…」
「少なくとも君たちは逃げたり隠れたりすることしか出来ない。その状態でフェアベルゲンという隠れ家を失った以上、俺達三人が居なくなったら魔人や人間の格好の標的になる。救われた命をみすみす散らす事になる・・・それでいいのか?」
彩人の言葉にハッとするハウリア達。しばし考えたのち、
「…いいわけ、ありません」
「だろうな。だったら成すべき事は一つ、強くなればいい」
「…ですが私達兎人族は虎人族や熊人族のような強靭な肉体も翼人族や土人族のように特殊な技能も持っていません……とても、そのような……」
兎人族だから弱い、という固定概念で不安げになるハウリア達。そこでハジメに話を振る。
「ハジメ、お前が良い例だろう、話してやれ」
「はーい。…こう見えても私、かつての仲間から〝無能〟と呼ばれていたんだ」
「…えっ?」
規格外のアーティファクトを製作し使いこなすハジメが〝無能〟と呼ばれていたという事実に驚きを隠せないハウリア。
「無能も無能。ステータスも技能も一般人並だし、戦闘能力は皆無。だから私は仲間内では〝無能〟だった」
「・・・ちなみに俺の初期ステータスはハジメの半分。その時だけなら道行く人にも勝てねぇ。〝足手まとい〟だったな」
ついでに言った彩人の言葉もハウリアを混乱させた。帝国兵を一方的にボコボコにし、熊人族ですら手も足も出なかった彩人が一般人未満などとは信じられなかった。
「でも、奈落に落ちて強くなるために私は必死だった。これも彩人君のためな「・・・つまりは努力次第でどうにかなるかも知れないって事だ」」
ハジメの話が脱線しかけたので彩人が無理矢理代わる。
「・・・今でこそ化け物…もとい悪魔のような強さな俺でも、奈落では死にかけた。今のハウリアの状況と近い部分がある。絶望を打ち破り、自由を手に入れる手伝いは出来る。嫌なら強制はしない。だが、奴隷か死の二択の中で怯えて過ごすことになるだろうがな、君たちはどうしたいんだ?」
シアを含めたハウリア達は互いを見合わせたのち、決意を込めた表情を浮かべた。そして再びシアが代表して言った。
「やります。私に戦い方を教えてください! もう、弱いままは嫌です!」
「ぼ、僕も!」
「俺もやるぞ!」
「私もやるわ!」
「彩人殿…、宜しく頼みます」
シアを筆頭に次々ハウリア達が参加を表明する。それに彩人はただ一言。
「・・・良い返事だ」
という訳でシアはユエとハジメに、体術と魔力無しの彩人が残りのハウリア達を指導することにした。
とりあえず最初に渡したナイフの他に戦闘向きの小太刀を与えたが、
「あ、あの…もっと安全な武器は無いのですか?」
「・・・は?」
「こ、こんなのが当たったらケガじゃ済まないじゃないですか!」
「・・・武器は戦うためにあるんだ。安全な武器ってどんな矛盾だよ。痛いのが嫌でも相手は本気で殺しにくるぞ。家族を守りたいなら覚悟を決めろ」
「…わかり、ました………」
とりあえず武器を用いた戦闘の基礎を教え、弱い魔物と戦わせてみるが…、
「ああ、どうか罪深い私を許しくれぇ~」
「ごめんなさいっ! ごめんなさいっ! それでも私はやるしかないのぉ!」
「ふっ、これが刃を向けた私への罰というわけか……当然の結果だな……」
こうなる。最後のカムに至っては瀕死の魔物の反撃をうけてこの言葉なのだから命がいくらあっても足りない。
魔物を傷つける度にこんなんだからそりゃ原作ハジメもキレますわ。
「族長! そんなこと言わないで下さい! 罪深いのは皆一緒です!」
「そうです! いつか裁かれるときが来るとしても、それは今じゃない! 立って下さい! 族長!」
「僕達は、もう戻れぬ道に踏み込んでしまったんだ。族長、行けるところまで一緒に逝きましょうよ」
「お、お前達……そうだな。こんな所で立ち止まっている訳にはいかない。死んでしまった彼(小さなネズミっぽい魔物)のためにも、この死を乗り越えて私達は進もう!」
「「「「「「「「族長!」」」」」」」」
魔物を友のように扱うハウリア達。本人達にとっては本気でもこちらからしたら三文芝居ですらない。これが生き残るための戦いなんて言ったらバーダック辺りに殴り殺される。
「・・・あんたら本当に家族を守る気あるのか?魔物に同情していたら命がいくつあっても足りないぞ?」
「そうは言っても……」
「だっていくら魔物でも可哀想で……」
「・・・・・」
甘すぎるハウリアに彩人がストレスを募らせていると、
ハウリアの少年が何かに気付いて飛び退いた。
「・・・・何か、あったのか」
「あ、うん。このお花さんを踏みそうになって……よかった。気がつかなかったら、潰しちゃうところだったよ。こんなに綺麗なのに、踏んじゃったら可愛そうだもんね」
ごめんね、お花さん、と小さな花に頭を下げる少年を見て、彩人は思った。
『アカン、想像以上だ』
と。…一応、他の事も聞く。
「・・・さっきから変なところで跳び跳ねたりするのは花を避けるためか?」
「いえいえ、まさか。そんな事ありませんよ」
「・・・本当か?」
「ええ、花だけでなく、虫達にも気を遣いますな。突然出てきたときは焦りますよ。何とか踏まないように避けますがね」
あ、ダメだわ。と彩人は改めてハウリア達の甘さを思い知った。これは生半可な鍛え方では生き残る事は不可能だ。
…仕方ないので荒療治をする。
「ウウウゥゥゥ・・・」
「さ、彩人殿?」
「ウウォォォォォアアアアアアアアアアアア!!!」
「さ、彩人殿ォ?!」
某伝説のサイヤ人もどきになる彩人。
「クズどもがぁ…その程度の覚悟で家族をまもれると思っていたのかぁ……?おまえたちが戦う意思を見せなければオレはお前達をまずカムから血祭りにあげてやる…こんな風にナァ!テヤッ」
少年の目の前の花を粉々にする。ついでに周りの花も全滅させる。
「何だよぉ~、何すんだよぉ~、止めてくれよぉ彩人兄ちゃん!!」
「花の為に家族を犠牲にするのかァ……?甘えるのもいい加減にしロットォォォォォォォ!!!またムシケラ一匹にでも気をそらしたら殺してやるぞォ…」
帝国兵の時とは全く別の変貌にハウリア達はガタガタ震えている。
「さっさと魔物を血祭りにあげろォォォォォォォ!生きたいのなら…戦う気になれェ!!少しでも甘さが出たら岩盤浴の刑ですYO☆」
「が、岩盤浴…?」
「こんな風だァ!」
「ふおぉ?!」バヒーン ドゴォ……ン………
「毛布はいかが?(空耳)」
突如出現した岩盤に叩きつけられるカム。ダメージと恐怖で気を失いかけている。一応手加減はしているがハウリア達にこの上ない恐怖を与えた。
「戦う気になったかァ?」
その場にいたハウリア全員が樹海に突入して行った。
気絶したカムに気を与えて復活させた。一睨みしたら他のハウリア達を追って逃げるように魔物を狩りに行った。
岩盤浴の第一の被害者はカムでした。
ミレディちゃんは・・・
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ハーレム入り
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無☆視☆
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破壊しつくすだけだァ!