ありふれ世界のサイヤ人   作:M88星雲

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この世で一番強いヤツ 後編

~ハジメサイド~

「貫けぇ!!」

 

「ぬぐぅぅぅぅぅ!!」

 

ハジメは台に固定したメツェライの弾丸で長く伸びたミソカッツンの腹部にシュラーゲンを発射する。

いくら柔らかいとはいえ伸びる量には限界がある。それに直ぐに気付いたハジメがメツェライで限界まで伸ばし、シュラーゲンで貫く算段だった。

 

「そ、そうはさせないん…だな!」

 

「なっ・・・シア!避けて!」

 

しかしミソカッツンは体を捻ってシュラーゲンの一撃をかわし受けた弾丸をシアとキシーメの方に向けて飛ばす。

 

「っと、危ねぇ!」

 

「わわっ!」

 

シアはハジメの叫びでその場を飛び退いて難を逃れる。そしてキシーメは素早さを生かして回避する。

 

「…!」

 

「で、でへへへ、む、無理なんだな。お前は勝てないんだな」

 

ミソカッツンはヘラヘラ笑っているものの焦りを隠せていない。それに気付いたハジメがニヤリと笑う。

 

「お前、さっき位で限界なんじゃない?」

 

「そ、そんな事はないんだな!」

 

「だったら、試させてもらうよ!」

 

するとハジメは飛び上がってミソカッツンの真上でドンナー・シュラークで辺り一面を打ちまくる。ミソカッツンはやけになったかとニヤニヤ笑っているが、ハジメが地面に手を付け、

 

「〝錬成〟!!」

 

「んなっ?!う、動けないんだな?!?!」

 

崩れた地面のわずかな鉱石などを錬成し、ベヒモスの時のようにミソカッツンを拘束する。

受け流せなくした状態でハジメがシュラーゲンの二発目を用意する。ミソカッツンは身をよじるが高い錬成技術によりミソカッツンのパワーではビクともしない。

 

「地面ごと貫いてやるよ」

 

「ヒッ・・・・」

 

再装填されたシュラーゲンがミソカッツンごと地面を貫く。が、やはり貫けない。ミソカッツンが安堵した瞬間、パイルバンカーを抱えたハジメが突っ込んできた。

ミソカッツンが不味いとおもったが時既に遅し。

 

「腹から割れろ、風船野郎」

 

「ギョェェェェェェェェェェェ!!!!」

 

パイルバンカーの一撃でとうとうミソカッツンの胴体が貫通し、ミソカッツンは風船の如く吹っ飛んでいった。

 

~ユエサイド~

 

「ヒャッハァ!凍結拳を破ったからって調子に乗るなよ!」

 

凍結は破ったもののエビフリャーはパワー系の戦士。接近戦を苦手とするユエとは相性が悪い。のだが、

 

「…鬱陶しい。〝城炎〟」

 

「ギエエエエエ!アチチチ!!!」

接近してくるエビフリャーを炎の壁で迎え撃つ。〝禍天〟で距離を離しつつ、ユエが更に攻撃しようとするが、キシーメの電撃血管の鞭でダメージを受けてしまう。

 

「な…!」

 

「なにチンチラやってんだエビフリャー!とっととそのガキを始末しろ!」

 

「…ッわあってるよ!」

 

エビフリャーが身体中から煙をあげながら突進してくる。…が、

 

「…(ギロッ)〝壊劫〟」

 

「…?!な、なんだてめえ…ムギュゥ?!」

 

ユエの鋭い視線に動きを止めてしまったエビフリャーは、重力のキューブに押し潰される。…が、持ち前のパワーで押し返そうとする。しかしユエはどんどん重力を強化しエビフリャーは全身の骨を折り、箱の下敷きになっていく。

 

「ご……が………つ、潰れ…………」

 

「消えろ」

 

ユエの無慈悲な一言を最後に、箱は地面に到達した。箱が消えた跡にはエビフリャーだったものが残された。

 

~シアサイド~

 

「チッ、エビフリャーのヤツ、やられグボベッ?!」

 

キシーメがエビフリャーの死に気をとられた瞬間、ドリュッケンの一撃を喰らう。

 

「随分余裕ですねぇ…余所見をするなんて」

 

「…ケッ、当たったからって調子に乗るなよ、てめぇごとき、オレのスピードにはついてこれねぇ!」

 

キシーメはエビフリャーとは対称的にスピード系の戦士なのでシアの攻撃自体は先程のがファーストアタックとなる。すぐさまキシーメは高速で移動し、シアを狙う。

 

「そのトンカチさえ奪えばてめえは只のウサギだ!」

 

キシーメが不意をついて電撃血管の鞭でドリュッケンを捕らえるが、それが仇となった。シアはそのままドリュッケンを振り回す。エビフリャーほどのパワーではなくともそれなりに強いはずのキシーメは自分が振り回されているのに驚愕していた。シアは〝身体強化〟を使った状態で地面にドリュッケンごとキシーメを叩きつけようとするがキシーメは寸前で解除し、逃れる。

 

「…チッ、パワーはあるってか。だがスピードなら負けねぇ!死ねぇぇぇぇぇ!」

 

ドリュッケンを奪えないと気付いたキシーメは超スピードでシアに攻撃しようとするが、攻撃が当たる前にドリュッケンで叩き落とされた。

 

「…ゴブッ……な、何故分かった…………」

 

「言いましたよね、舐めるなって」

 

シアは容赦なくドリュッケンでキシーメの頭を潰す。

 

「“見えた“んですよ、あなたがどの位置から私に攻撃してくるか…。まぁ、言っても無駄ですね」

 

こうして凶暴戦士は全滅したのだった。

 

~彩人サイド~

 

「…!バカな、凶暴戦士達が敗れただと……貴様らの戦闘データから相性の悪い組み合わせにしたハズ…」

 

「少し見ただけで分かった気になってんじゃねぇ!」

 

流石のウィローも凶暴戦士達が敗北して動揺している。

 

「しかし、私が貴様を倒せば済む話だ、覚悟しろ」

 

「…!」

 

彩人は気力を解放し、ウィローに攻撃を仕掛ける。手足のリーチが敵の方が長く体術のみでは本体に攻撃が届かない。

次いで気功波でウィローに攻撃するが並大抵では通らない。溜めれば勝機があるかもしれないがウィローはそれをさせまいと攻撃してくる。

彩人も負けじと敵の図体のでかさを逆手に取り気弾の雨を浴びせる。ウィローが防御の姿勢に入ったと同時にガードしきれない部分を殴り付ける。

 

「ぬぅっ…小癪な……」

 

「少しは効いたか?」

 

優先的に脳が入ったバイザーを庇った事が仇となり腹部を損傷する。

ウィローは両手を振り下ろすが彩人は舞空術でウィローの背後にまわり、回し蹴りで背中も損傷させる。

ウィローは追撃しようとする彩人を遠ざけるため衝撃波を放つ。

 

「それがどうしたぁ!」

 

「何っ?!」

 

衝撃波を耐えて露出した機械部品に気功波を放つ。背中全体から大爆発が起こり、機械が完全に露出した背中から煙やスパークが発生し、ウィローは倒れ込んだ。

 

「おのれ…かくなる上は!!」

 

「なっ、てめぇ!」

 

ウィローは右手のハサミから三発のエネルギー弾をウルの町に向けて放つ。

…が、

 

『〝聖絶〟』

 

「な、何だと…」

 

イクスのバリアがエネルギー弾を防いだ。一瞬呆然とするウィローの隙をついて彩人がウィローの両手を引きちぎる。

 

「これでもう撃てねぇだろ!」

 

「き、貴様ァ…!よくもこのわ…グボォ!?」

 

足だけで立ち上がろうとしたウィローを殴り付ける。ボロボロになるまで。

 

「これはウィルの仲間の分だ!」

 

「うぉぉぉぉぉぉ!」

 

緑色の装甲が全滅し、バイザーと機械類が剥き出しとなる。

 

「これはティオの分!」

 

「がァァァァァァ!や、止めろ!こ、これ以上は……」

 

「これは、てめぇに貶された竜人族の分だぁぁぁぁ!」

 

「グワァァァァァァ!!」

 

「そしてこれが…幸利の分だぁ!」

 

「ガフッ………!」

 

最早スクラップ同然となったウィロー。かろうじて残っていた両足も破壊され、機械の塊というのが今のウィローの状態だ。バイザーもひび割れて保存液が漏れだしている。ウィローの命はそう長くないだろう。

 

「これで終わりだ、Dr.ウィロー!」

 

「………ぬ」

 

彩人がトドメを差そうとしたその時、

 

「終わるものか……終わるのは貴様らの方だァァァァァァァァァァァ!!!」

 

突如ウィローが赤いオーラを纏って上空に飛び出した。

浮遊した状態で、赤黒いエネルギーを溜める。

 

「ふ、フフ、役立たず共め、はじめからこうすれば良かったのだ。近しいものを感じてあんな小僧を洗脳し、腑抜けの竜を操り、使えぬ魔物を率いて!それこそが無駄だったのだ!フヒヒヒヒヒ!恩を仇で返しおって!」

 

「いい加減にしろよ!勝手に洗脳した癖に近しいもの…?俺とお前を一緒にするな!!」

 

ウィローに怒鳴ったのは清水だった。

 

「ち、近しいだろう!異世界転生したのに勇者は自分ではない。なぜ自分ではないのか、と思ったことがあるはずだろう!」

 

「…確かにサイトと出会う前のままだったらそうかも知れない。でも今は違う。勇者じゃなくても自分のやれることをすればいい!それにサイトは言ってくれた、“お前はお前の人生の主役だろう“と!勇者にはなれなくても、俺は俺の人生を生きる!」

 

「だ、黙れ黙れ!偉そうなことを言うな!私が間違っているとでも言うのか!!」

 

「その通りです!」

 

次に叫んだのはウィル。

 

「あなたは間違っている!自分の欲望の為に清水殿やティオさんを苦しめ、私と一緒に居た彼らの命を奪い、多くの人の命を危険にさらした!」

 

「う、うるさい!そのクズ共を殺したのは竜の娘だろう!」

 

「…確かにそうじゃ。妾は操られておったとはいえウィル坊の仲間の命を奪った。じゃが、そもそもの原因である貴様に言われとうない!」

 

「せ、責任転嫁をするな!わ、私は天才科学者Dr.ウィロー様だぞ!」

 

「………最早何も届かぬ、か。貴様ごときに怒りを覚えた妾が愚かだったのう」

 

強かに冷たい視線で言い放つティオ。ウルの町の人々も口々にウィローを非難する。

 

「そんな事知ったこっちゃねぇよ!」

 

「最低!」

 

「天才だったら何でも許されるのかよ!」

 

目下から放たれる罵詈雑言にウィローはブチギレた。

 

「何故私を認めぬのだ!私は間違っていない!私を拒絶する存在など、消えてしまえェェェェェェェェ!!」

 

ウィローはプラネットゲイザーでウルの町ごと吹き飛ばそうとするが彩人がそれを許すはずがない。…が、

 

「〝元気玉〟は撃たせんぞ!」

 

「…っく」

 

赤いレーザーで彩人の攻撃を妨害する。とうとう極太のレーザーがウルの町に放たれた。

 

「ハハハハ!私の勝ちだぁぁぁぁぁ!」

 

「吹っ飛べ、〝ファイナルスピリットキャノン〟!!」

 

彩人の右手から放たれた気弾がレーザーにぶつかる。一瞬押されたが直ぐに押し返しウィローの元へ。

 

「(な、何故だ…何故勝てぬ……私の計算が………間違ってたとでも言うのか……この私……が……)ギィェアァァァァァァァァァァァァ!!!

 

「……これは俺の大切な存在に手を出したツケだ、Dr.ウィロー。地獄で反省しろ」

 

彩人の視線の先で青白い大爆発が起き、ウィローの姿は無かった。

清水は・・・(生存は確定)

  • 彩人達と一緒に行く
  • 愛ちゃん護衛隊に復帰
  • 胃薬もって迷宮組・・・
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