後半カオス注意。
露店の食べ物を堪能しながら歩くシアの横で、彩人はとうとう"あの子"の気を感じ取った。
「…?彩人さん、どうしました?」
「・・・この下…つまり地下から弱い気を感じる」
「誰か居るってことですよね・・・!下は下水道・・・誰か流されているんですか!?」
「移動しているからその可能性が高い。しかもこれは・・・子供の気・・・不味いな、どんどん弱くなってきている」
「ッ!? た、大変じゃないですか!彩人さん!追いかけましょう! どっちですか!」
慌てて救出に向かおうとするシアを止める彩人。
「待った、すぐに行けるだろ。・・・・よし、捉えた!掴まれ!」
「はい!」
彩人が瞬間移動すると通路にシアをおろし、流されてくる子供を濁った水から救う。すぐさま前もってハジメから借りていた〝宝物庫〟をシアの魔力を介して取り出した毛布で子供をくるみ宿に待機させたイクスの気で宿まで瞬間移動する。改めて子供を見たシアは驚きを隠せなかった。
「この子、海人族の子ですね……どうして、あんな所に……」
海人族は【海上の町エリセン】で生活し海産物を内陸に送るため国をあげて重宝されており亜人族でありながらハイリヒ王国から公に保護されている種族である。
『お帰りなさいませ、マスター、シア様。そちらの子供は…?』
「下水道に流されているのを保護した。済まないが、この子の衣服を頼む」
『承知いたしました』
イクスが出ていくと同時に、
「…んみゅ…?」
かわいらしい声でと共に子供が目覚める。エメラルドグリーンの長い髪と幼い上に汚れているにも関わずわかるくらい整った可愛らしい顔立ちをした3,4歳くらいの女の子である。じーっと彩人とシアを見つめる少女に、
「俺の名は彩人、こっちはシア。名前、聞いてもいいか?」
彩人がゆっくりと話しかける。すると少女は小さな声で答えた。
「…ミュウ」
「そうか・・・まずは体の汚れを落とそう。シア、頼めるか」
「お任せを!」
シアに少女を任せ、彩人は下水道の水を飲んでいる可能性を考慮し解毒薬や殺菌作用のある薬を購入し、ミュウに飲ませた。
『マスター、ただいま戻りました。こちらをその・・・「ミュウだ」・・・ミュウ様に』
「助かる。シア、着替えを頼む」
「はーい」
イクスの買ってきた乳白色のワンピースに着替えたミュウはシアの持っていた串焼きを頬張っていた。よほどお腹がすいていたようだ。
「・・・さて、これから・・・」
「ミュウちゃんをどうするかですね……」
「…んみゅ?」
彩人達が自分の事を言っていると気づいたのかミュウが二人を上目遣いで見つめてくる。彩人はミュウと視線を合わせるようにしゃがむと
「早速だがミュウ、君に何があったのか教えてくれないか」
ミュウは少し迷った表情をしたがゆっくりと話し始めた。
「ミュウね、近くの海でママと一緒に泳いでたの。でも気づいたらママがいなくなってて…さがしてたら人間のひとがミュウを知らないところへつれていったの」
「彩人さん・・・これって」
「奴隷商人か何かだろうな」
「そこにはミュウとおなじくらいの子がいたの。でもみんないなくなった…おじさん、"うれた"っていってたの」
「子供の売買・・・裏の奴隷オークションだろう」
「ミュウも連れてかれそうになったの。でも近くでみずの音がきこえて…気づいたらここにいたの…」
辛そうな表情で語ったミュウを、シアはそっと抱き寄せた。
「ミュウちゃん…怖かったですよね」
「!……う、うぇ…うぇぇぇぇぇぇんっ!」
シアのぬくもりに安心したのか、今までの思いをぶちまけるように泣きじゃくるミュウ。その小さな頭をシアがそっと撫でていた。
「彩人さん…」
シアがふと彩人を見つめる。おおかた見捨てられないというつもりだろう。
「連れて行くとしても火山の熱にやられる。国が保護しているのだから保安署にあずけるのが一番だ」
「そ、そんな・・・」
「お兄ちゃん、ミュウをおいていっちゃうの?」
不安そうなシアとミュウ。
「・・・本来ならな。だがそんな子ですらオークションにかけようとするクズがはびこる町において行けるほど俺は腐っちゃいない」
「彩人さん・・・!」
「お兄ちゃん!」
大喜びで彩人に抱き着くミュウ。「お兄ちゃん、ありがとうなの!」と続けたミュウの頭をよしよししつつ、ゆっくりミュウを離すと部屋を出ようとする。
「彩人さん?どこへ・・・?」
「大丈夫だ。・・・少し用事が出来た」
心配そうな顔のミュウにも必ず戻ると告げ、彩人は宿を出る。・・・と、
「みゅ?あの綺麗なお姉ちゃんがいないの」
「あ、あれ?イクスさん?」
そのころイクスは・・・
『マスター、ゼータ姉さまとアクセルの情報により裏組織〝フリートホーフ〟の情報をすでに得ております』
「あの子はシアに任せておく。・・・今日が奴らの命日だ」
次いでテレパシーでユエ達にも協力をあおる。
『…ん、彩人が言うならそうする』
『私達が君のお願いを聞かない訳ないよ』
『・・・もう勝手にして』
『////////////・・・・コホン、主様の望みとあらば仕方あるまい・・・』
「サンキュ。さてと・・・」
彩人は連絡を終えると三度某伝説のサイヤ人に変貌する。
「オレはフリートホーフを破壊し尽くすだけだァ!」
そこからはカオスそのものだった。
「まずお前から血祭りにあげてやる・・・」
「・・・ア?なんだてめ…\デデーン/」
「あ、兄貴ぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!よくもてめ\デデーン/」
ゼータ達が入手した情報をもとにフリートホーフの構成員のみを血祭りにあげていく。
「逃げるんだぁ・・・勝てるわけがない!」
「お、お助け下さ・・・door!」
「フッフッフ・・・仲間が可愛いかぁ?フハハ!」
「くそったれぇ・・・ダダダダダダダダダダダダダダダダダダ!」
構成員が魔法弾を撃ちまくるが無傷。
「何なんだァ・・・?今のはぁ・・・」
「ハッハッハ・・・・(パリーン)」
拠点一つ一つ完全に根絶やしにしているのでやられた情報がなかなか広まらないが、気づく奴らも出てきた。
「申し上げます!第20~40支部がやられましたぁ!」
「ダニぃ!?さっそく征伐しに出かける!後に続け!」
「リーダー!やみくもに出かけるのは危険です!もっと情報を集めてからでm「無視」・・・ハァッ☆」
「臆病者は付いてこなくてもよい!早くしろっ「やあ、来たYO☆」・・・ふおお!?」(バヒューン・・・・・・・・・ドゴーン)
「毛布はいかが?」
「・・・・・」
「終わったな・・・所詮クズはクズなのだぁ・・・」
「おーーーーーーーーーーい!そこのお前、今からお前は一瞬で僕に殺される。わかっているんd「シカトォォ!」・・・ハァッ☆」
「と思っているのか?」
「がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」
突如出現した岩盤に叩きつけられたり気功波で虚空の彼方に飛ばされたり・・・
「ふん、バケモノめ、好きにしろ」
「はい」
「クソマァ!!」
「だぁっ!」
「ぐふぁ・・・・・・\デデーン/」
蹴り飛ばされた挙句気弾で運ばれアジトと運命を共にする者・・・
「ひ、避難だぁ!」
「どこへ行くんだァ・・・?」
「じ、自首する準備だあ!」
「一人用のアーティファクトでかぁ?・・・ぬぅ…うおおおおおおお!」
「どぅおおおおおおお・・・・・ぬうううう・・・・名も知れぬ奴に殺されるとは・・・これもフリートホーフの定めか・・・」
「なぁぁぁぁぁぁぁ・・・ぁ!うぅおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!」(キーン)
避難用アーティファクトごと押しつぶされて投げられたり、
「フッフッフ・・・フンっ!」
ギョウワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!
「ハハハハハ!お前たち、大人しく殺されなければオレはお前たちを破壊し尽くすだけだァ!」
「ば、化け物め・・・!わがフリートホーフg…クソマァ?!」
「オレが化け物・・・?違う、オレは悪魔だァ・・・」
「あ・・・悪魔たん・・・・」
シンプルに破壊し尽くしたり、もうめちゃめちゃなのだがこれでも構成員と関係する施設のみが消滅しているのである。
「兄ちゃん!」
「うぶっ、げほっ、だ、大丈夫だ、弟」
「小僧、サボるんじゃない!」
「お、俺達さぼってるわけじゃねえぞ!兄ちゃんの具合が悪くて・・・」
「反抗する気か!・・・「イェイ!」ぎゃあああああああああ!!!」
「やあ。大丈夫かぁ?」
「あ、ありがとう!」
「ハハハハハ!いいってことよ」
「僕が・・・もっと丈夫なら・・・弟が傷つかずに済んだのに・・・」
「兄ちゃん・・・」
「心配する必要は無い!こぉんな最低な場所では誰でも病気になってしまうぞぉ!外に出て新鮮な空気とご飯と睡眠をとれば良くなるはずです!今は弱くても鍛えれば強くなれるという訳だァ!さ、こぉんな最低な所から避難するだぁ!」
「う、うん!兄ちゃん行こう!」
「あ、うん!強いお兄さん!僕、頑張るよ!」
奴隷商人を血祭りにあげたりしていた。
『皆様お集りいただきありがとうございます。こんかいの商品は・・・』
「クズ共・・・今、楽にしてやるぞ」
「あ、オークション会場」
\デデーン/
オークション会場も消し炭にした。それでも死にぞこなったクズ共と本拠地に居たムシケラとボスムシケラ(ハンセン)はハジメ達によってムスコを潰されこの始末☆
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「消滅した建物20棟、死亡が確認されたフリートホーフの構成員153名、再起不能126名、……で? 何か言い訳はあるかい?」
「滅相もございません、あんな最低な組織を生かしておいたら、ダメでございます」
「君、口調変わった?」
イルワの所へ行くと案の定報告書片手に頭を抱えたイルワが居た。
「・・・でも裏組織なんて潰しておくに越したことは無いでしょうに」
「まあ、そうだけどね・・・やりすぎ感は否めないけど、私達も裏組織に関しては手を焼いていたからね……今回の件は正直助かったといえば助かったとも言える。」
「むしゃくしゃしてたから破壊し尽くしただけです・・・」
「八つ当たりでフューレンにおける裏世界三大組織の一つを半日で消滅かい? ホント、洒落にならないね」
「見せしめも兼ねたとはいえ暴れすぎたのも事実。今後何かあったら俺の名前を使ってもいい。支部長お抱えの〝金〟ともなればかなりの抑止力では」
「それはありがたい」
イルワが目を輝かせている。
「・・・それと、その子の事だが」
「ん、ミュウの事か」
彩人の膝の上に座り、お菓子を食べているミュウを見下ろす。
「俺らが親の所へ送り届けるつもりだが・・・」
「ならば依頼という形にしておくよ。君たちが誘拐犯扱いされないためにも、ね」
「ありがとう」
イルワの依頼書を受け取り、小さな同行者と共にフューレンを出るはず…だったが、
「お兄ちゃん、ありがとうなの!」
「…あのな、俺はミュウの兄貴じゃないんだぞ?彩人って呼べばいい」
「ん~じゃ、パパって呼ぶの!」
「聞いてる?俺はミュウの兄でも父でも無いんだが」
「ミュウのパパ、ミュウが生まれる前に神さまのところへ行っちゃったの…だからお兄ちゃんがパパなの!」
「…俺、ミュウのお母さんと結婚する訳じゃないんだぞ?」
「やっ、パパはパパなの~!!」
「oh…」
いやいやモードのミュウを彩人が宥めていると感じる視線。
「彩人君は何人欲しい?」
「彩人…赤ちゃん欲しい」
「私はいつでも大歓迎ですよ!」
「わ、妾は…主様が望むのであれば…構わぬ」
「…まさか私に求めたりしないよね?」
『マスター、劣情を感じたのなら構わぬ。子を孕めるかどうかは分からんが』
『マスター、わたくしもマスターから名を与えられた時よりマスターのみに捧げます…。心も体も』
『マスター…私は姉様のような肉付きの良い体ではないが、マスターが望むとあらば今すぐにでもお応え致します』
「あ、そこは“私がママよ!“とは言わないんだね」
「当たり前じゃないですか。ミュウちゃんのお母さんはこの世にただ一人ですし」
「あ…うん、そうだね」
「…ん、それにどうせなら彩人との愛の結晶がいい…♡」
「・・・・勘弁してぇ…」
完全に乗り気の乙女たち(一人除く)に彩人は不安を感じるのだった。
これがやりたかっただけです。
檜山は…
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○す(オルクス)
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○す(王都侵攻)
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○す(王都侵攻後)
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反省して更正
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恵里に傀儡にされる
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肉壁
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戦犯として牢獄にぶちこまれる
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トランクスルー化