ありふれ世界のサイヤ人   作:M88星雲

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原作終了まで!書くのを!辞めない!!(鋼の意志)

ゴミ文章でも大丈夫ですという方、ゆっくりしていってね!


グリューエン大火山危機一髪!?
次なる戦いへの序章曲


「……」

 

彩人のエネルギー波を受けた天乃河は仰向けになりながら白目を向いて失神している。先ほどまでの天乃河の振る舞いから動揺と恐怖と失望などの感情がぐちゃぐちゃになった顔で残るクラスメイト達がドン引きしている。

そんな彼を神妙な面持ちで担ぎ上げるのは坂上である。

 

「…光輝が済まねえ」

 

「いや、君が謝ることじゃない」

 

彩人はさらりと返すが坂上は失望と信じたい気持ちが織り交ざった複雑な表情をしていた。坂上も天乃河とは幼馴染であり、友でもあるため完全に見捨てきれないようだ。

 

「俺はもう行く。流石にもうここに居たくない」

 

「・・・申し訳ない、轟。戦力が減少するのは痛いが奴らの腐った性根は必ず叩きなおさせる。天乃河のあの振る舞いを見てこっちに来いとは言えぬ」

 

「・・・永山」

 

やっとここから離れられると安堵したのち、さりげなく近藤達がついて来ようとしていたが、恵里が何かを囁くと全速力で帰っていった。恵里曰くこれがohanasiの成果だという。

 

「・・・ヴァルキュリア達、向こうの手伝いをしてほしい」

 

『マスターの命ならば従おう。・・・あの勇者(クズ)と一緒というのが気に喰わんが』

 

「・・・まぁ、アイツの暴走を止めてほしいというのもある。坂上達を信用してないわけじゃないが・・・」

 

『わたくし達のステータスならば瞬時に取り押さえることができましょう』

 

「・・・済まない、迷惑をかけさせるような真似をして」

 

『気にする必要は無い。マスターの役に立てるのなら』

 

「ありがとう・・・お前達。・・・って事だ。この三人を護衛としてそちらに預ける」

 

「轟・・・いいのか?」

 

「・・・まぁ、ヒーラー無しはキツすぎるし…勇者パーティー全滅とか人間族の士気がガタ落ちだ・・・。ただし万が一の時は覚悟してもらうがな」

 

彩人の言葉を聞いて永山が坂上・・・に抱えられてる天乃河を見たのち、

 

「承知した。全力を持って抑えよう」

 

「ああ、頼む。あと、聞く耳を持つかはどうかは分からんが・・・伝えてほしいことがある」

 

「・・・?」

 

彩人が永山にそのことを伝えると永山は大きく動揺したが、彩人の目が本気であると悟ると、黙って肯定の意を示した。そしてハジメが出した魔動四輪にクラスメイト達は驚きつつもハジメに支えられて去っていく彩人を見送った。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

魔国ガーランド

 

赤髪の将軍が神妙な面持ちで天を見上げている。その後ろから一人の魔人族の女性が話かけようとした。

 

「…将軍様、人間族の事でお話が・・・」

 

「…済まない、後にしてくれるか」

 

「・・・!!」

 

言葉こそ穏やかだが肩越しに自分を見る目が鋭いものであったため魔人族の女は恐怖で身震いし、「申し訳ございません・・・」と下がった。

 

「フリード様!カトレアが敗れたとは・・・本当なのですか!?」

 

「戻ったか、ミハイル」

 

「はい・・・部下からの報告を受けて・・・」

 

その後ろから割り込むように現れたのはカトレアの恋人であるミハイル。愛する人を失ったという受け入れがたい報告に大きく動揺している。しかし、フリードと呼ばれた将軍は冷徹な表情を崩さず、

 

「事実だ」

 

「そ・・・んな・・・彼女には最強クラスの魔物、"アハトド"が居たというのに!!・・・・・・・・それほどにまで勇者は強いと?」

 

「そうではない、またもや"神敵"とイレギュラーによるものだ」

 

「・・・!!」

 

ミハイルが憎悪と憤怒の表情に染まる。

 

「と言う事は・・・神敵とイレギュラーに・・・」

 

「その可能性は高い。・・・・報告によればターレスが"黄金の戦士"に敗れたらしい」

 

「奴も"神敵"!ターレスがどうなろうと知ったことではありませぬ!」

 

「いずれにせよ、敵は強大だ。早急に新たな神代魔法を手に入れねばならぬ」

 

フリードはミハイルの横を通り抜け、すれ違いに肩に手を置き、離すとそのまま歩いていく。

 

「これより私はグリューエン大火山へ向かう。・・・開戦の時は近い。その時まで牙を研ぎ澄ませておけ」

 

「・・・はっ!カトレアの仇は必ず・・・!」

 

そしてフリードは巨大な扉の前に立ち、大量の魔物を呼びだす。

 

「まだ見ぬ敵よ、この代償は高くつくぞ…異教徒共にこの世界を生きる資格はない」

 

あれよあれよと召喚される魔物を見上げ、フリードはそうつぶやいた。

 

「(・・・あれも神代魔法なのかな?運よくここまで入れたけど…)」

 

部屋の柱に隠れたフューがフリードを監視している。フリードがこの部屋に入った後にターレス達が出てきたという情報からここに潜入したフュー。しばらくするとフリードに近づくフードを被った謎の人物。フューはその人物を探ろうとしていたが・・・

 

「おい」

 

「・・・!?」

 

「そこで何をしている」

 

まさかの人物に呼び止められた。その声でフリードたちにも気づかれてしまい、慌ててフューは脱出する。

 

「ううっ、ここは撤退だ!」

 

「逃がさん!・・・・・・チッ、仕留めそこなったか」

 

「まさか・・・侵入者が居たとは・・・」

 

「フン、魔人族などと聞いてみればネズミ一匹捉えられん無能とはな」

 

「なんだと・・・?」

 

フリードとその人物が小競り合いを起こしかけるがフードの人物が二人の間に立ち、場を収める。

 

「・・・元を言えば貴様がオレを呼び寄せたんだろう、偉そうな口を利くんじゃない!」

 

「貴様は私の魔物よりも強い者を連れてくると言ったが・・・この様ではないか」

 

その人物とフリードの不満も柳に風と言わんばかりにフリードと張り合う人物を推薦するフードの人物。

 

「まあ、あの憎きサル野郎を始末できるのなら何でもいいがな。フリード、オレの邪魔をするなよ」

 

「・・・っ、敵が同じだからといっていい気になるな・・・!クウラ(・・・)

 

宇宙の帝王フリーザの兄ことクウラはフリードと共に火山へと向かうのだった。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

そこから少し時は進み・・・

 

回復した天乃河は勿論彩人を倒しに行くと暴れたが坂上、遠藤、永山らに取り押さえられ、メルドの説教を受けた。納得しきれていない感じだったがヴァルキュリア達たちが黙らせた。天乃河は性懲りもなくヴァルキュリア達を見たときに勧誘を試みてゼータに首を落とされかけたが坂上が辛うじて庇ったおかげで命拾いした。

 

一度王都へ戻り、メルド団長は"人を殺す覚悟"の至らなさを悔やみ、心を鬼にして罪人相手の対人戦闘訓練を行う事にした。

当然天乃河は否定したが、意外にも坂上と永山を中心に多くのクラスメイト達が腹を決めて戦闘訓練に臨んだ。殺さねば殺されるのだから。一部の生徒や近藤達は怯え、天乃河は"殺す"事へのためらいが捨てられず、ここでクラスメイト内で精神的に大きな差が生じることとなる。

 

しかし決意しても人を殺す事は生徒達全員の心に大きなダメージを与えた。雫や鈴が居ないのがかなり大きく、ヴァルキュリア達もメンタルケアはしているが、勘違いする者が出たせいでそれ以降は我関せず状態になった。

そんな中、愛子達が帰還したことである程度精神的余裕が出てきた。愛子はヴァルキュリアの一人であるイクスと再会し、彩人達が戻ってきたと喜んだが、イクスから告げられたのは酷い現実であった。檜山の裏切りと死、ターレス達との戦い、香織達の脱退、天乃河の失態。

その報告は、愛子は大きく心に影を落としてしまった。

 

しかも、彩人とハジメが異端認定されイクスの報告から彩人がサイヤ人であると知ってしまい、彩人達の末路を想像してしまった。生徒を全員無事に還すことが叶わなくなり愛子は悲しんだがそれでも国と教会にそそのかされてまた生徒同士での殺し合いに発展させるわけにはいかないと彩人から告げられたこの世界の真実を話すことにした。・・・しかし

 

「はじめまして、畑山愛子。あなたを迎えに来ました」

 

「えっと、はじめまして。迎えに来たというのは……これから生徒達と夕食なのですが」

 

「いいえ、あなたの行き先は本山です」

 

「えっ?」

 

銀髪、碧眼の容姿端麗な修道女がイクスと別れた愛子の前に立ちふさがり、愛子が抵抗すると・・・

 

「……なるほど。流石は、主を差し置いて〝神〟を名乗るだけはあります。私の〝魅了〟を弾くとは。仕方ありません。物理的に連れて行くことにしましょう」

 

「こ、来ないで! も、求めるはっ……うっ!?」

 

靄のような魔法で愛子を拘束する。

 

「ご安心を。殺しはしません。あなたは優秀な駒です。あのイレギュラー達を排除するのにも役立つかもしれません」

 

愛子は薄れゆく意識の中、脳裏に浮かんだ二人を思いながら意識を手放した。

そして重さを感じさせないように愛子を担いだ修道女が去ろうとすると、

 

『お待ちなさ・・・・!?』

 

「おや、これは懐かしいお方ですね。ミーヌス(・・・・)の姉妹」

 

イクスが駆け付けると修道女は無表情を貫いてイクスに淡々と告げる。

 

『その名はとうの昔に捨てました・・・今のわたくしはイクス』

 

「そうですか。逃げ場所を見つけたようですね。いろいろと聞きたい所ですがまた」

 

『行かせるとで・・・?』

 

「・・・やはり貴女は貴女。真の主には逆らえぬようですね」

 

修道女は倒れこんだイクスを無視し、その場を去った。

 

「……知らせないと……誰かに」

 

それを見てしまった者が走り去る音を最後に、周りは静寂に包まれるのだった。

グリューエン大火山に挑むのは・・・(香織は残留確定)

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