ありふれ世界のサイヤ人   作:M88星雲

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ありふれた職業で世界最強 零

のネタを取り入れてます。


月夜の道しるべ

メルジーネ海底遺跡攻略の為修理済みの潜水艦に乗り込む。見送りに来たミュウとレミアだが、

 

「パパ…本当に行っちゃうの?」

 

「ミュウ、パパはやらなきゃいけない事があるの」

 

「ミュウ、心配するな。必ず帰るからな」

 

やはり寂しいミュウが半べそになるも彩人とレミアの言葉で我慢する。

 

「パパ、いってらっしゃいなの!」

 

気丈に叫ぶミュウに手を振り彩人が潜水艦に入ろうとするが、

 

いってらっしゃい、あ・な・た♡」

 

レミアのその一言で彩人はずっこけた。本気なのか冗談なのか分かりやしない。生暖かい視線を受けながら海底の迷宮の入口があるエリセンから西北西に約300m地点を目指す。原作ではやや迷ったが今回はミレディ本人がいるので確実にたどり着ける。タイミングはやや早いが日没までにそのポイントにたどり着いた。

 

女性陣は現在シャワールームにて汗を流している。連れ込まれることは無かったが鍵をかけてなかったのは偶然と思いたい。

一方月が登るまでの間、彩人は水平線の彼方に沈む夕日をぼんやりと眺めていた。

 

「彩人くん?どうしたの?」

 

「香織か。いや、自然の風景ってどこでも綺麗なんだな・・・ってさ」

 

「……そっか。うん、そうだね。向こうの海で見た夕日とそっくり……なんだかすごく懐かしい気がするよ。まだ半年も経っていないのにね」

 

「ここでの生活が濃すぎるだけだと思うんだが、な」

 

そんな会話をしていると後からあとからぞろぞろと彩人の周りを囲む乙女たち。

 

「なんかいい雰囲気だったのでぶち壊しに来ました!」

 

「んっ!」

 

「おい」

 

その後、地球での様々な話で時間を潰す。ヒロインズは故郷の思い出を語り、ユエ達は目を輝かせて聞いていた。時は過ぎて海原は漆黒の闇に変わり満月の光のみが辺りを照らす。

 

「「『月がきれいですね』」」

 

「・・・」

 

唐突に香織と恵里がそんな事を言い出す。頬を朱に染めながらチラチラと彩人の方を見ている。ハジメと雫が『その手があったか!』と納得している。鈴は理解できていないようで「・・・?そうだね?」と返していた。彩人は黙っていたが二人の視線がキツいので

 

「『私、死んでもいいわ』とでも言えばいいのk」

 

「彩人さん!死ぬなんて言わないで下さいぃぃぃぃぃ!!」

 

「ダメ…!彩人は死なせない…!!」

 

「主様よ!言うて良い事と悪い事があるじゃろう!?」

 

「なんかあったの!?ミレディちゃんが聞いてあげるから早まるなーーー!!!」

 

返答で誤解を招いた。後できちんと説明したらものすごい勢いで謝罪された。・・・・気を取り直してグリューエンのペンダントを月に向かって掲げるとペンダントに刻まれた女性の持つランタン部分(穴あき)に月の光が集まり、光で満たされると道しるべのように一本の光が放たれた。

 

「……なかなか粋な演出。ミレディとは大違い」

 

「ねえそれはどういうことかね?」

 

「とっても幻想的ですぅ・・・ミレディさんと違って」

 

「んな!?」

 

「うん、すごくファンタジーで・・・私少し感動しちゃった。・・・・ミレディと違って」

 

「・・・・う"ぇ"~~ん"!!私だって演出頑張ったのにぃ!!メル姉との扱いの差が酷いよぉ"ぉ"ぉ"ぉ"ぉ"ぉ"」

 

おいでませ! ミレディ・ライセンのドキワク大迷宮へ♪なんて書くからだろ・・・」

 

涙目のミレディをあやしながら全員潜水艦に乗り込み、海底を指し示す光を頼りに進むと岩壁の亀裂に光が差し込む。潜水艦が近づくと扉のように左右に開かれた。

 

「これじゃそう簡単には行けないよね」

 

「でも異世界で海底遊覧なんてそうそうできる体験じゃないよ!」

 

岩壁の割れ目から奥へと進んでいくが辺りは真っ暗。辛うじて潜水艦のライトが照らしているが一寸先は闇である。

 

「う~む、海底遺跡と聞いた時から思っておったのだが、この〝せんすいかん〟? がなければ、まず、平凡な輩では、迷宮に入ることも出来なさそうじゃな」

 

「……強力な結界が使えないとダメ」

 

「空気や水分、海流にも気を配らなきゃならないな」

 

「でも、ここにくるのに【グリューエン大火山】攻略が必須ですから、大迷宮を攻略している時点で普通じゃないですよね」

 

「もしかしたら、空間魔法を利用するのかもね」

 

奥へと進みながら迷宮攻略の見解を述べていると突然横から強い力がかかる。

 

「うおっ!?」

 

「んっ!」

 

「くうっ!」

 

「「「わわっ!」」」

 

「「きゃっ!」」

 

「ひゃっ!」

 

「何じゃっ!?」

 

水流により船体が回転するものの重力石で体勢を立て直す。

 

「うっ、このぐるぐる感はもう味わいたくなかったですぅ~」

 

「うん、あの時も凄かったぁ・・・」

 

「あれはもうこりごりだよ・・・・」 

 

「直ぐに立て直したでしょ…もう、大丈夫だって。それより、この激流がどこに続いているかだけど……」

 

マグマに押し流された時もそうだったらしくシア、鈴、恵里が顔を青くしている。そんな三人に苦笑いしつつもハジメは水流にのってバランスを崩さないように潜水艦を制御する。

しばらくそうしていると、船尾に組み込まれている〝遠透石〟が赤黒く光る無数の物体を捉えた。

 

「なんか近づいてきてるね……まぁ、赤黒い魔力を纏っている時点で魔物だろうけど」

 

「……殺る?」

 

ユエが物騒なことを言い出すがハジメは新武器の試し打ちをするためユエのサポートを断る。

そして潜水艦に襲い掛かろうとしているトビウオの魔物の群れに無数の魚雷が炸裂した。すぐさまトビウオは血肉をまき散らしながら絶命していく。

 

「うわぁ~、ハジメさん。今、窓の外を死んだ魚のような目をした物が流れて行きましたよ」

 

「シアよ、それは紛う事無き死んだ魚じゃ」

 

「改めて思ったのだけど、ハジメの作るアーティファクトって反則よね。」

 

それ以降もトビウオ共の襲撃を返り討ちにしつつ五十センチくらいの大きさのメルジーネの紋章が刻まれている岩壁に光を注いで奥へと進む。8つほど抜けると溜まった光は残りわずかとなり、おそらく最後の扉がひらかれると光は底をついた。

 

「これ、魔法でこの場に来る人達は大変だぁ……直ぐに気が付けないと魔力が持たないよ」

 

〝結界師〟である鈴が自身がバリアを張ることを考えて顔を青ざめた。

そのまま奥へと進んでいくと水路の途中に穴がありそこから落下した。そこは洞窟になっており上を見ると落ちてきた穴の上を水流が流れていた。

 

「ここからが本番みたいだな」

 

「……全部水中でなくて良かった」

 

船外に出ながらつぶやく彩人とユエ。ハジメが潜水艦を〝宝物庫〟にしまうと奥へと足を進める。フジツボのような魔物による〝破断〟をユエが防ぎ、手裏剣のように飛んでくるヒトデを雫、ハジメ、シアが返り討ちにし水中はユエ、他の魔物は恵里とティオの火炎で焼き尽くされた。

 

「恵里、そなたもやるのう」

 

「彩人のそばに居るのなら当然。ふふ」

 

「雫さんも流石ですぅ」

 

「まぁ、いつまでも傍観者じゃいられないもの」

 

ユエ達が異常なのであって雫達もかなりの強者だ。もはや無敵の布陣と言えるが、

 

「「……」」

 

香織と鈴は心中穏やかでは無かった。香織は詠唱速度が速く、鈴はより強力なバリアが張れるがユエがその両方を上回っており攻撃力でも他に劣る。

 

「・・・二人共、大丈夫か」

 

「ぅええ!?、だ、大丈夫だよ、あはは・・・」

 

「えっ? あ、ううん。何でもないよ」

 

「・・・そうか。なにかあったら必ず言えよ?」

 

彩人の心配に安堵と寂しさを覚える鈴と香織だった。二人からわだかまりを感じつつも先へと進んでいくと大きな空間に出た。全員が入ると半透明のゼリー状の物体が入口を塞いだ。すぐさま雫が切り裂くが、

 

「・・・っ、量が多い」

 

「助太刀しますぅ!うりゃあ!!」

 

とめどなく流れてくるのでキリがない。すかさずシアがドリュッケンで殴りつけるが飛び散ってしまう。

 

「ひゃわ! 何ですか、これ!」

 

「シア、動くでない!」

 

見るとシアの衣服がどんどん溶かされていた。ティオが絶妙な加減でゼリーのみを焼き払い、事なきを得たがシアの胸の谷間に小さなやけどの跡が付いた。だがその間に無数の触手が彩人達に襲い掛かる。すかさずユエが障壁を張り恵里が焼き尽くす。シアについたゼリーを焼き払い終えたティオも参加し、全てを焼き払う。

 

「このコンボ強すぎな」

 

「分かる」

 

反則級の組み合わせに彩人とハジメが呆然としているとシアがあざとい顔で彩人に自身の胸を突き出す。

 

「あのぉ、彩人さん。火傷しちゃったので、お薬塗ってもらえませんかぁ」

 

「今は戦闘中なんだが」

 

「いや、ユエさんとティオさん達が無双してるので大丈夫かと……こういう細かなところでアピールしないと、香織さん達の参戦で影が薄くなりそうですし……」

 

「・・・・香織、頼む」

 

「え、あ、うん・・・ごめんね、シアちゃん。〝天恵〟」

 

「あぁ~、お胸を触ってもらうチャンスがぁ!」

 

半泣きのシアに周りがジト目で見つめるが、異変が起きる。

 

「む? ……彩人、このゼリー、魔法も溶かすみたい」

 

「うん、僕の炎も威力が落ちてる」

 

「ふむ、やはりか。先程から妙に炎が勢いを失うと思っておったのじゃ。どうやら、炎に込められた魔力すらも溶かしているらしいの」

 

見れば障壁がどんどん溶けている。するとミレディはあることを思い出す。

 

「これ…〝悪食〟かな」

 

「〝悪食〟?」

 

ミレディによると〝解放者〟集めの際メイル・メルジーネを勧誘するためにこのあたりを訪れた時に現れた存在が〝悪食〟と呼ばれた魔物らしい。

 

「その時はどうやって倒したんだ?」

 

「・・・倒したっていうか…あの時は一回目はヤモシが気のバリア?で吹き飛ばして二回目はオーくんと一緒に海ごと凍らせてメル姉たちを逃がしただけだったなぁ…」

 

「爆発波か・・・・」

 

「・・・あ、そういえば〝悪食〟は魔力に反応して姿を現すってメル姉言ってたなぁ・・・あの時は私の魔力に反応しt」

 

「「「「「「「「「それを早く言え!!!!!!」」」」」」」」」

 

「ひぃん・・・」

 

ミレディ以外の全員の声が重なった。と同時にゼリー状の物体が巨大なクリオネ・・・ではなく。

 

ウボォウエエエエエエエエエエ!!!!

 

「」

 

ゼリー状の物体を纏ったバイオブロリーが現れた。




ふと思いついた。


ここでドロリー出したらおもろくね?


と。
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