ガールズ&パンツァー 鋼鉄の乙女と海の漢達 〜碧き海の世界の物語〜 作:短号司令官
プロローグ
真珠湾攻撃終了後、ハワイ島の元米軍基地の修復作業にあたっていた高杉艦隊に突如として、その報告は入った。
高杉「ハワイ島約150海里の地点で謎の超巨大空母を発見…か、誰からだ?」
高杉は報告してきた通話参謀に聞いた。
「はっ丁度そのあたりを哨戒中だった我が軍の潜水艦です。」
高杉「なるほど……でその巨大空母はどうしてる?」
「現在西方に向かって航行中とのことです。」
高杉「数は?」
「はっそれが……その巨大空母だけとの…ことです。」
高杉「⁈」
高杉が驚くのも無理はない、通常空母だけで行動するというのはあり得ないのだ。普通なら4〜5隻ほどの護衛はつけるがそれすらつかないというのはあまりにもおかしすぎる。
高杉(護衛の一隻もないとはどういう事だ?艦隊から逸れたというなら納得いく…だがたった一隻でだと?敵の罠か、それとも…)
高杉は一人考え込んでしまう。
「長官どうします?空母だけで行動というのはおかしすぎます。」
参謀の質問に高杉が答える。
高杉「とにかく、確認だ。僚艦に伝え!これより我が艦隊は謎の超巨大空母の正体を探るべく出撃する!」
現地時間午前9時35分 高杉は巨大空母の正体を探るべく、比叡を旗艦とする自身の機動艦隊を出撃させた。
…一方、巨大空母を発見した紺碧艦隊旗艦伊601潜は巨大空母の正体を探ろうと追跡していた。
伊601発令所
入江艦長「正体不明の艦に何か変わった動きは?」
「いえ、以前航行中です。」
発見してから既に30分ここまで何もしてこないことに前原は違和感を感じていた。
前原「艦長、妙だと思わんか?敵の電探なら既にこちらを捉えていてもおかしくないはずだ。それなのに相手は何もしてこないこのことをどう思う?」
入江「はっ、確かにおかしすぎます。それに護衛の一隻も見当たらないことも不思議です。」
前原「艦長一つ、潜望鏡で確認しようと思うがどうだ?」
入江「そうですな、この距離なら見つかりませんがはっきりとは見えんでしょうな。」
前原「なら、できるだけ近づけられるか?見つからない程度に」
入江はしばらく考えたのち…
入江「分かりました。できるだけ近づけてみます。」
前原「ありがとう艦長」
入江「空母に1000まで接近!接近後潜望鏡深度まで浮上!」
「ヨーソロ」
その後、空母まで接近した伊601は潜望鏡でこれを確認する。
潜望鏡が上げられ前原が確認する
前原「あれか…ん?」
潜望鏡で空母の姿を見て前原は違和感を感じた。潜望鏡の倍率を上げ、より鮮明に確認しようとしたが…
前原(⁉︎ なんだあれは⁉︎)
前原は自分の見たものが信じられなかった。遠目ではあったが、甲板に山が見えるのだ!それだけではない。細部まではっきりとは見えないが、民家らしき建物まで見えるのだ。
前原は驚きのあまり言葉を失い唖然としていた。
入江「?司令、どうなされました?」
入江が話しかけたことで前原は我に返る。
前原「すまん、艦長それよりこれを見てくれ」
入江も確認し、驚愕した。
入江「司令、あれは一体⁈」
前原「俺にも分からん、だが一つ言えるならあれは空母ではないのかもしれん。艦長、高杉艦隊に偵察機を出すように打電してくれ。」
入江「分かりました」
すぐにこのことは高杉艦隊に打電れた。
このとき高杉艦隊は、既に目標まで70海里の地点に到達
なぜ短時間でここまで早く到達できたのかというと、前世とは違い日本海軍のほとんどの艦はエンジンをガスタービンエンジンへ換装してあり、高速艦へ生まれ変わっていたからだ。
高杉艦隊 旗艦比叡
通信兵「司令、追跡中の伊601より入電、追跡中の艦船は空母にあらず、至急偵察機の発艦を求む。であります。」
その報告に高杉は驚いた。
高杉「???」(空母ではないだと?なら一体何なんだ?それに攻撃機ではなく偵察機だと、敵航空機の脅威はないということか?)
「司令どうしますか?」
高杉「……とりあえず偵察機を出そう、話はそれからだ。航空参謀!赤城、飛龍に星電を出すように!」
すぐさま空母赤城及び、飛龍から2機ずつ計4機の電子偵察機星電が発艦した。この偵察機は先の真珠湾攻撃に置いて活躍した。星電は初歩的ではあったが日本海軍にとって画期的な電子偵察機であった。
偵察に出た星電は各方面に分かれて捜索にあたりこのうちの一機が発見する。"ワレ目標発見セリー目標ハ空母ニアラズー繰リ返ス目標ハ空母ニアラズ"
この日の学園艦は、少し様子が変だった。まずテレビがつかないこと、厳密に言えば電源はつくもののチャンネルが映らないこと、次に携帯電話の繋がりが少し悪いこと、機能的には問題ないが着信までに時間がかかる、しかしこれは一時的なものだろうと誰も気に留めていなかった。
大洗女子学園に通う"西住みほ"彼女もその一人であった。
この日大洗女子学園は今朝から続く電波障害の原因を探るため午前中授業に変更、戦車道部もこの日は予定がないため、みほ達あんこうチームは居住区デッキの端にある公園にいた。
華「それにしてもよかったですね。」
みほ「えっ?何が?」
一瞬何のことかみほはわからなかった。
優香里「大学選抜戦のことですよ。西住殿」
みほ「あぁ あれのこと…」
大学選抜戦 大洗を廃校にしようとする文部省の人達によるもので、圧倒的不利な状況で挑まざるを得ない、そんな時これまで戦った他校の同じ戦車道の仲間達が来てくれた。その仲間達のおかげで勝利を得て、今がある、みほは改めてそのことを実感していた。
みほ(あの時、お姉ちゃん達がきてくれなかったら、今こうしていられなかったんだ。)
沙織「そうだね〜確かに今私達ここにこうしていられるのも、みんなのおかげだね。みぽりん」
みほ「うん!」
と4人が話している中、麻子は海を眺めていた。
麻子「……!」
沙織「麻子ぉさっきから海なんか眺めてどうしたの?」
麻子「何か…来る」
沙織「えっ?」
みほ「沙織さんどうしたの?」
沙織「麻子が何か来るって」
みほ(?)
何を言っているのかみほには分からなかったが…
優香里「⁉︎西住殿あれ!」
みほ「えっ⁈」
みほは優香里の指さした方を見た、すると飛行機らしきものがこちらに来るではないか!
沙織「ちょちょちょ待って何あれ⁉︎」
華「プロペラ機のようですが…」
華がそう言った直後、その飛行機は彼女らの頭上を通過していった。
優香里「全くどこの飛行機だ?」
みほ「みんな怪我はない?」
優香里「大丈夫です!」
華「こっちも怪我はありません」
沙織「私も大丈夫だよ。麻子は?」
麻子「見えた…」
4人「えっ?」
麻子「翼に日の丸が見えた」
沙織「日の丸ってことは、自衛隊⁉︎」
優香里「まさかあの眼鏡、自衛隊に廃校依頼したのか⁈」
華「あり得ません、自衛隊で今どきあんな機体ありませんよ」
みほ「何なんだろ…」
彼女らの頭上を通過した機体、それこそ高杉艦隊の電子偵察機星電である。
高杉艦隊では、偵察に出た星電のうち最後の一機が未だに帰還しないことに参謀達は不安を感じていた。
「遅い、一体どうしたというのだ?」
「あの電文を最後に全く連絡がない…」
「まさか撃退されたのでは⁉︎」
高杉「まぁ待て、まだそうなったとは限らん。」
「しかし司令あまりにも遅すぎます。」
するとそのとき、
『前方に機影!星電です!』
最後の星電の帰還である。これには参謀達も一安心した。
高杉「やっと戻って来たか。」
しばらくして高杉は偵察員から直接話を聞くべく赤城に移る。
赤城 作戦室
高杉「ご苦労だった」
偵察員「これは司令長官!はっただいま戻りました。」
高杉「任務に専念するのはいいことだが、あまり時間をかけるな。皆が心配していたぞ。」
偵察員「はっ以後気をつけます。」
高杉「よろしい、ところで偵察の方はどうだった?」
偵察員「はっ変わったものではありますが収穫ありです!こちらをご覧ください。」
そう言って偵察員は捉えた航空写真を高杉らに渡す。
高杉「!!」
「こっこれは…」
高杉らは航空写真を見て驚愕した、そこには確かに空母らしき艦船が写っていたがよく見るとそこには民家らしき建物や山まであるのだ。
比叡に戻った高杉らはこの後どうすればいいか考えていた。
高杉「戦務参謀、君はあの写真を見てどう思った?」
「はっはっきり言ってあの艦の正体は依然として分かりません。しかし言えることがあるとすればあれは空母ではない別な何かということです。」
高杉「そうか…やはりあの艦の正体を知るためには、直接乗組員に聞かなければならないということか…」
「司令、では!」
高杉「…各艦に下命!これより我が艦隊は謎の艦船と接触を図るべく、目標に向かう!」
かくして高杉艦隊は謎の艦船と接触するべくさらに南進する。この後起きる出来事が今後のこの大戦にどう影響するのだろうか……
今後の展開はまだ考え中です。
紺碧の艦隊のからキャラ外見、服装や兵器のデザインはOVA版です。気になる方はyoutubeの方でも上がっているのでそちらをどうぞ