ガールズ&パンツァー 鋼鉄の乙女と海の漢達  〜碧き海の世界の物語〜   作:短号司令官

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近頃この艦隊シリーズを見返しながら描いてて思うことは死んだら後世に転生したいなぁと思うようになってます


第5話 印度の熱い夜……です…

 

東郷護衛戦隊の活躍によりインド洋での紺碧艦隊の根拠地である朝日島は完成したのであった。

 

そして翌る日……

宿主である紺碧艦隊が到着した。

 

到着後前原は基地司令の桜木重雄大尉の案内の元島内を見て回った。

 

前原「ほぉ……いや、想像を遥かに超えるものばかりです」

 

桜木「いえ短期間での工事のためこの程度でしかできなかった事をお許しください」

 

前原「我々は世界各地に基地を持って行動しておりますがそれと比較しても立派なものだと思います」

 

桜木「そう言っていただけて光栄です」

 

島内にはドック、給油システム、さらには温泉まで設けてある。

 

桜木「我々も紺碧艦隊と心を一つにし補給、給油等の後方支援任務に就かせてもらいます」

 

前原「そう言ってもらえて安心しました。宜しくお願いします!」

 

桜木「はっ!」

 

 

翌日、前原はみほを連れて補給のため来島したイ901潜に乗り独通商破壊潜を避けつつ一路コーチンへと向かった。

 

 

 

コーチン

 

到着した二人はトゥクトゥクで目的地へと向かう。途中まで地元民を乗せて。

 

前原「街の景気はどうだね?」

 

「戦争のお陰でかつて無い景気だね」

 

前原「北の戦況の方はどうだい?」

 

「わしの息子達も戦っておるみたいだが苦しいようだね」

 

みほ「あの気を悪くしたらすいませんけど、もしドイツ軍が勝ったらどうなると思いますか……?」

 

「そうさね……まぁどうってことないさ、インドはインドさ誰が支配しようと」

 

みほ「はぁ…」

 

「インドに変わりはないねぇ」

 

途中でそのまま彼は降り、二人が向かうはコーチン市内にある病院である人物を訪ねる。

 

 

 

病院

 

川崎「おぉ来たか」

 

部屋に居たのは紅玉艦隊司令の川崎弘であった。

彼はマ島攻略後、坂本艦隊が引き上げた後も残り続け単艦隊で独潜と戦っていたが以前に独潜の攻撃を受け負傷、それにより現在入院中なのだ。

 

前原「お元気そうで。それに君達も」

 

ダージリン「お久しぶりですね前原閣下にみほさん」

 

ケイ「hey!また合ったわねミホにコマンダー前原!」

 

みほ「ケイさんにダージリンさん、お元気そうですね!」

 

この二人もまた紅玉艦隊に同行していたみほの友人である。

 

川崎「なぁ君、ここは辛気臭い外で話さんか?」

 

そう言って川崎は車椅子に腰掛ける。

 

ダージリン「お出掛けなさるので?」

 

川崎「あぁちょいとそこまでな、君達もみほ君に会うのは久しぶりだろ?少し話でもしてたらどうだい?」

 

ケイ「そうね。ミホとも話したいことは沢山あるしじゃあ!」

 

みほ、ケイにダージリンそして前原と川崎に分かれたので合った。

 

 

 

前原と川崎がやってきたのは隣接するビルの屋上にあるバーテラスであった。

川崎はそこでビールを2つ頼むと話を始める。

 

川崎「ここなら安全だ。ここは外地だいつどこに敵の間諜がおるとも限らんからな」

 

前原「成程そういうことですか」

 

川崎「独諜報部にはいい盗聴器があると言うしな」

 

ビールが出されて2人が飲みながら話す。

 

前原「港で修理中の米利蘭土を見かけましたが…」

 

川崎「面目次第もないやられてばかりだよ」

 

前原「開戦前からの老城ですから。それにしてもロスアラモス爆撃以降十分役に立ってると思います」

 

川崎「改装しとるとは言えよく頑張っているよ。妙に愛着さえ感じとる、まぁ兎も角新しい艦を回してもらわんとな」

 

前原「自分も先日高野総長に会い話してきましたが、兎に角インド洋の独潜を排除しないことには新造艦の配備はできぬとの方針らしいです」

 

川崎「となると君達が頼りになる」

 

前原「つきましては長官に相談に参った次第であります」

 

川崎「なんだね?」

 

前原「共同作戦であります」

 

川崎「ほぅ?」

 

前原「長官には申し訳ないのですが紅玉艦隊に囮になってもらいたいのです」

 

川崎「ふむ……軍令部の許可は…?」

 

前原「高野総長直々に許可を頂いて参りました」

 

川崎「命令書は持参したろうな…?」

 

前原「いえ、この作戦は極秘ですので、ですが紺碧艦隊全力を挙げての作戦です。この自分が承認であります」

 

川崎「成程…わしとて我が艦隊が独潜の餌食になるのは時間の問題だと思うとるよ。うん面白い俺はのったぞ」

 

前原「ありがとうございます。それでは早速準備に掛からせて頂きます」

 

川崎「ただしだ、条件がある。俺が退院するまで待て」

 

前原「乗艦されるのですか…?」

 

川崎「無論だ。実はな米利蘭土を改装したのだ」

 

前原「それはどんな……⁈」

 

川崎「これは軍機になっておってな君とて話せん手根使にも加えておる」

 

前原「ほぉ…」

 

川崎「二週間後には戻る。米利蘭土の改装も終わる、その頃には俺も退院だ。それでいいだろう」

 

前原「無論です」

 

川崎「よし決まりだ!さぁ飲もう!おいBear」

 

その後前原は紅玉艦隊作戦参謀との打ち合わせを行なった。

その翌日2人は現地の陸軍基地を訪れていた。

 

「富獄さんに武山さんですね?」

 

前原「はい富獄です」

 

みほ「私が武山です」

 

↑前原らに万一のことがあるとしてみほにも偽名が与えられ名前はあんこうチームのメンバーの名前を一文字ずつ取り武山華子としている

 

村田「村田です。お二人はそれぞれ従軍画家とアシスタント…なんですね?」

 

前原「はい」

 

村田「高野総長の紹介があるとはいえ、民間人には危険な場所ですよ」

 

前原「足手纏いにならぬ様気をつけます」

 

村田「分かりました。それではオンボロではありますが乗用車を用意しました。大野二等兵車を!」

 

前原とみほは陸軍前線輸送部隊と共に旅立った。

輸送部隊はニルギリの山中を越えバンガロールの町外れに野営。

翌日は400kmの行程でハイデラバードを目指した。

 

村田「お二人はカーストをご存知ですか?」

 

みほ「カースト…?」

 

前原「身分制のことですね?」

 

村田「よくご存知で」

 

前原「確かバラモン、クシャトリア、ライシャ、シュードラでしたか?」

 

村田「そうです。しかし実際は4段階ではなく500にも細分化されているそうです」

 

みほ「500も……!」

 

村田「無論政府も近代化政策を進めていますが、解消までに何十年かかることやら…」

 

前原「直ぐには解消出来ないとは思いますが…」

 

村田「えぇ誰もが最初は異なる価値観、文化に驚きます。しかしそれもやがて慣れます。私はこの国が好きです」

 

前原「いやぁ私達も貴方方のおかげで良い経験をさせてもらいます」

 

みほ「考えたんですけどこの国って誰にも支配できる様な気がしません」

 

村田「そうですね」

 

前原「これだけの民衆と土地を移民征服者が支配出来るとは思えません。英国も独国も表層は支配出来たとしても深部は支配できないのではないでしょうか?」

 

インドは無意識の様なものかもしれない、と2人は感じる様になっていた。様々な文化と人種が入り混じり古いものは下層へ下層へと沈潜していき堆積する、そして混沌が生まれる。前原はその混沌に大地の古さと重力さえ感じていた。

 

 

 

ハイデラバード

 

ハイデラバードに到着した2人は村田の厚意により市内のホテルに泊まることができた。

 

村田「我々は町外れの野営地泊まりですがお二人にはこちらの方がいいでしょう」

 

前原「お気遣いありがとうございます」

 

みほ「ありがとうございます」

 

村田「明朝〇五三〇に出発ですので1時間前にお迎えにあがります」

 

前原「お願いします」

 

チェックインを済ませた後、前原はスーツ姿でホテル内のレストランにあった。

レストランでは1人の女性の客が居た。

 

「中国の方…ではなさそうですね」

 

前原「日本人です」

 

「あぁやっぱり」

 

前原「どちらから?」

 

「デリーからです」

 

前原「独軍に占領された…」

 

「それでここまで逃げて来ました」

 

前原「貴方はお一人で…?」

 

「…いえ、夫は途中でゲシュタポに殺されました。もう一歩というところで列車が臨検に合い夫は私を庇う為に列車から飛び降り……」

 

前原「それはお気の毒で…」

 

「夫だけではありません、多くの方々が途中で犠牲になりました」

 

この女性はユダヤ系インド人のナターシャ・バレンボイムで、ウクライナで夫と雑貨商を営んでいたが第三帝国に追われ、樺太の東方エルサレム共和国を目指していたという。

 

前原「失礼ですが何故貴方がここに残っているのですか?」

 

ナターシャ「私……お金が尽きてしまいました」

 

そのとき前原は全てを理解した。

女が1人レストランにいた理由もその憂いの佇まいも、そして前原に声を掛けて来た理由も……しかし彼には…

 

前原「ナターシャさんマダガスカルに行く気はありませんか?」

 

ナターシャ「マダガスカル?」

 

前原「そこなら私の知り合いもおりますし、多くの同胞が自由を得ております」

 

ナターシャ「そっそれは本当ですか⁉︎」

 

前原「お金は用立てあげますからバスを乗り継いでコーチンへと行きなさい。そして中央病院の川崎という人を尋ねなさい、彼は偉いお人だからマダガスカル島行きの船を必ず手配してくれます。マダガスカル島へ着いたらインド人のボースという人を尋ねなさい。この絵と手紙を見せたらきっと分かってくれます」

 

前原は紹介状を兼ねた絵と手紙を書きながら言う。

 

ナターシャ「ありがとうございます。……ところで」

 

前原「はい…?」

 

ナターシャ「貴方もお一人で?」

 

前原「あぁ……気を悪くしないで貰いたいのですが、自分には連れが」

 

ナターシャ「あぁ……そうでしたか……でもありがとうございます。こんな見ず知らずの私の為に、この御恩は一生忘れません」

 

前原「いえ、困っている人を見捨てる訳には行きませんから」

 

 

 

部屋

 

前原がふと持参した本をベッドに腰掛け読んでいる時だった。

 

みほ「……あの…前原さん」

 

前原「ん?」

 

みほ「この…この戦争が終わったら前原さんはどうするんですか…?」

 

前原「ほぉ…随分と先のことを聞いてくるな……そうだな、俺は独り身で軍籍上死人だからなそうそう表立って生きていくことは難しいだろうな。このまま紺碧艦隊の司令でいるか…絵描きになるかのどちらかだな。そう言うお前は?」

 

みほ「私……あの…」

 

前原「??」

 

みほ「私……私は前原さんとずっと一緒に居たいです……」

 

前原「…!」

 

みほ「前原さん、前に私のことで慰めてくれましたよね。あのとき凄く嬉しかったんです。今まで大人の人にあんな事言ってもらったの初めてで、それからずっとずっと……前原さんのことが好きでした」

 

前原「みほ……」

 

すると彼女は前原の横に寄り添うと彼に抱きついてきた。

前原は何も言わずともそれに応じる様に静かに彼女を抱きしめ…

 

前原「……みほ」

 

みほ「…?」

 

ふと顔を上げたその瞬間、両者の唇が重なった。それもほんの2、3秒のことだ。

 

前原「俺もいつしかお前の事を1人の女性として見る様になっていたよ。お前のその気持ちは俺も同じだ」

 

みほ「…‼︎…///」

 

嬉しさから互いを抱擁する2人、するとみほが…

 

みほ「前原さん……私の()()()もらってくれませんか?」

 

前原「……いいんだな?」

 

みほ「…はい……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日

 

村田「富獄さん…富獄さん」

 

前原「っ…!」

 

村田「昨夜はお二人でなさったそうですね。まさかお二人がそういうご関係であったとは先生も隅におけませんな」

 

みほ「////」

 

前原「は……まぁ…」

 

 

輸送部隊がデカン高原を抜けナグプールが近づくに連れ、インド北部からの避難民が増加していた。

この辺りまで独軍機が飛来するということで2〜3回ほど飛来を受ける。ハイデラバードを早朝に出たにも関わらず到着したのは夜の8時を過ぎた頃であった。

 

2人は尚も前進を続ける輸送部隊とここで別れインド方面軍司令部へと向かった。

 

 

熊谷直少将

「お待ちしておりましたぞ」

 

前原「お久しぶりです」

 

熊谷「貴方とこうして再開できるとは思ってもいませんでした。それも印度亜大陸のど真ん中です」

 

前原「私もです」

 

熊谷「クーデターの打ち合わせをした神楽坂の料亭以来ですな。ところでもしやそちらのお嬢さんが…」

 

みほ「あ…えっと、初めてまして西住みほです」

 

熊谷「熊谷です。貴方方のことは大高総理から聞いております。遥々印度へようこそ」

 

みほ「ありがとうございます」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

前原「それにしても随分と豪華な館ですね」

 

熊谷「ここはとあるマハラジャの別邸でしてな美術品などの管理を我らがすることを条件に借りております」

 

前原「成程」

 

熊谷「さて御用向きを聞きましょう」

 

前原「はい、まず…これです」

 

そう言って[熊谷直少将宛]と書かれた封書を渡す。

 

熊谷「…確かに」

 

前原「もう一つはこの目でデカン戦線の状況を確認したく参りました。実はこれも大高総理並びに高野軍令部総長の命令でして」

 

熊谷「出来るだけ便宜は計らせましょう。なんなりとお申し付けください」

 

前原「ありがとうございます」

 

みほ「熊谷さん実際のところ戦況は…?」

 

熊谷「良くも悪くもない。全てはこれからです」

 

前原「大高総理曰く日独決戦は必ず蒙古平原になると…しかしこのデカン高原での戦いぶりが蒙古決戦での成否を決めるだろう…とのことです」

 

熊谷「存じております。総理の口癖ですしこの熊谷も肝に命じております」

 

前原「それを聞けて安心しました。総理から"熊谷の様子を見てきてくれ元気がないようだったら発破をかけてきてくれ"とのことでしたので」

 

熊谷「はははw総理らしい。いつも部下を気にかけてくださる」

 

みほ「あのところで例の新型戦車は?」

 

熊谷「はい無事に受領しました。実車がパダナムに陸上げされた陸路で輸送しました。現在輸送されたのは五式改が300輌、機動砲150輌、トラックと機動歩兵車等が300輌です。加えて機動歩兵が2個連隊」

 

みほ「そんなに…‼︎」

 

熊谷「数だけ見てもこれだけの規模の機械科軍団を大高総理はこの熊谷に預けてくださったのです。だが……その価値を見せねば末代までの笑い者です!発想を転換し画期的な戦術を考えております」

 

前原「心強いお言葉です。西にロンメルあらば東の熊谷と言ったところですな」

 

熊谷「デカン高原はそれそのものが堅固な要塞です。結論から申し上げますと持久戦です!また持久戦に持ち込めば我々は有利に戦える。前原さん貴方は海軍だ陸軍とは何か別の発想があるのではないのでしょうか?そこをお聞かせ願いたい」

 

前原「つまり補給線です。ここ印度亜大陸は日独双方等距離にある。我が方には優秀な海軍力と輸送船隊がいますが問題は第三帝国がインド洋に配備した潜水艦です」

 

熊谷「確かに…」

 

前原「我々はそれを殲滅する為に来たのです」

 

熊谷「おぉついに!それを心待ちにしておりました!紺碧艦隊がいれば向かうところ敵無しですな」

 

前原「熊谷少将我々がインド洋の鮫退治が終わるまでは決戦を次長してください」

 

熊谷「…秘策がお有りのようで、しかしそれは伺いますまい。承知しました我々は鉄壁の陣となし敵戦力を消耗させます」

 

みほ「ありがとうございます。ところで英印軍の士気の方は…?」

 

熊谷「う~む痛いところを突いてきましたな」

 

みほ「というと…?」

 

熊谷「必ずしも高いとは言いがたいですね。ですがデカン高原に立て籠もって鉄壁の守りとすることは彼らもよく分かっています」

 

前原「とすると要塞化工事は順調に…」

 

熊谷「それは貴方方の目で直接確認していただきたい」

 

前原「そうですね。ではあとの問題は?」

 

熊谷「航空支援です。航空支援無くば我が機械科師団の真価を発揮できません。陸軍もインドに航空戦力を投入していますが制空、局地、軽爆を合わせてもたかが知れています」

 

前原「そのことについてですが高野総長から伝言がありまして近く新鋭陸上支援空母機動艦隊がベンガル湾に派遣されると、海軍到着までは忍耐せよとのことです」

 

熊谷「心得ております」

 

みほ「それができれば敵の陸路の補給路を遮断することもできますし今ハワイにいる高杉さん達もいずれはベンガル湾に」

 

熊谷「まっ待ってください!それでは米国への備えが手薄になる!」

 

前原「少将実は……」

 

前原は熊谷に米国内でのクーデター即ちアイゼンハワー、マッカーサー、リーガンの極秘計画のことを語った。

 

熊谷「それは本当ですか⁉︎」

 

前原「多分間も無く」

 

熊谷「うーん…」

 

前原「三首脳のクーデターが上手くいけば世界は姿を変えるでしょう」

 

みほ「日、独、米だった三極が二極になってドイツは西と東から挟み討ちになります」

 

熊谷「ヒトラーの驚く顔が見える様ですな。しかし大高総理の戦略の基礎である"世界は丸い"というものが改めて感じられますな」

 

前原「全くです」

 

みほ(本当に丸いんですけどね…)

 

熊谷「やはり戦いは補給線です。インド洋の制海権の確保が絶対ですな。海軍の協力無くば我々は戦い得ないのです」

 

前原「やはり我が海軍の責任大でありますな」

 

熊谷「どうかお願いします」

 

彼がそう礼をすると…

 

前原「いやいや()()に頭を下げられても…」

 

熊谷「はぁ?元帥とは…?」

 

彼は席を立って改めて述べる。

 

前原「()()()()どうぞ宜しくお願いします」

 

前原が預かったマニラ封筒の中には熊谷少将を戦時特例により元帥に昇格させる辞令書が入っていた。

 

 

 

 

翌日

2人は司令部差し回しの車で近郊のセーバー・グラームという村を目指した。

前原が手にしていたのは大高首相より預かった親書と少なからずの金であった。

 

セーバー・グラーム村に着いた2人が訪れたのはアシュラームつまり精神収容センターとも言うべきか…インド独特の施設であった。

 

みほ「前原さんここに何の用で…?」

 

前原「あぁ()()()に会いに来たんだが…留守か?」

 

みほ「ある人…?」

 

前原「お前も多分名前くらいは聞いたことがある人物だ」

 

ふと背後に気配を感じた前原が振り返るとそこには僧侶に近しい見た目の左の老人がいた。老人は2人に合掌で挨拶する。

 

みほ「えっ…この人って……‼︎」

 

前原「前原一征と申します、彼女は西住みほ私の連れです。日本国首相大高弥三郎の代理でお伺いしました」

 

 

この枯れ木の様な老人こそ無抵抗による抵抗で英国から解き放った民族主義の巨人

 

 

 

 

 

      スワディ・ガンディ

 

 

その人であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜終〜 次回へと続く

 




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