結果から言おう
1バ身差をつけての圧勝だった
ホクトちゃんや、コウちゃんと別の組になった喜びを噛み締めながら、名も知らない8人のウマ娘達と走る事になった私は、レース前から差しを選択していた
スタートは7枠7番、縁起がいいなと思いながら、スタートの合図が鳴る
出遅れ無しの逃1先6差2の少しハイペースとなった序盤からブービーを確保しつつ外目につける
最終コーナーに入った段階で、少しギアを入れて先行集団の最後尾の横に並ぶ
そして、最終コーナー中盤で先行集団の頭の横に並び並走する
コーナー出口で隣を走っている娘が外に膨らみかけるが、肩を入れて抑える
結果、隣の娘は窮屈な走りになりスパートをかけきれず、こちらを睨みながら落ちていく
先行集団の頭を取ったあとは、逃げて伸びの悪い先頭の娘を100m前で抜き、そのまま流して1位で通過した
正直あまり気持ちよくは無かった
模擬レースだからか、あまり熱も入っておらず、調整していないからかこちらに向ける視線も、ただ凄いなぁ程度のものだった
唯一コーナー出口で競った娘だけは睨んできていたが、こちらが見ると視線を逸らしてどこかに行ってしまった
不完全燃焼ではあるが、自分がそこそこ走れる事を確認できただけいいのだろうか?
本番になれば違った視線も味わえると自分を言い聞かせながら、次の組を見る
次はホクトちゃんの組のようで、こちらも目ぼしい相手は居ないようだが観察する
どんな感じで勝つんだろうか
るっちゃんって結構強引なんでしょうか?
あそこで競ってまでコースを確保する必要はないと思うんですよね
上がりタイムも良さそうですし、何でも行けると言っていましたが、私と同じ戦法が得意なんでしょうか?
るっちゃんを見ると、こちらをじっと見ていました
その姿は、短い付き合いではありますが、普段とは少し違った、何か不思議な感じがしています
そんなことを考えているとスタートの合図がなりました
反応できずに慌ててスタートしますが、完全に出遅れました
遠くなるクラスメイト達の背中を見ながら、出来るだけ離されないようついて行きます
最終コーナー進入時点では前と2バ身差くらいでしょうか?
じわじわと前との距離は縮まりますが、上手く砂を掴むことができず、あまり思ったように走れません
最終コーナー出口でようやく前を捉えますが届くでしょうか?
しっかりと前を見て、全力で手足を動かします
不格好とよく言われるフォームですが、私にはこれが一番合っているという自負があるので変えることはしません
その証拠に一人、また一人と追い抜きます
そしてゴール手前で先頭に並び、そのままゴールしました
少し流した後に、乱れた息を整えていると、声を掛けられました
そちらを見ると、最後に並んだ娘がこちらに手を差し出していました
その手を握ると彼女は笑い、次は勝つからね!といったあと彼女の友人たちであろうウマ娘たちの所に歩いて去ってしまいました
いいウマ娘だったなぁと思いながら、私も、るっちゃんのもとに向かいます
次はコウちゃんの番ですが、私はあまり心配していません
なんとなくですが、勝ちそうな気がしました
筆の速い人なら分けなくてもいいんだろうなぁと思いました。