Phantom King Online 〜蛮族たちのクソゲー内戦記〜 作:北の倶利伽羅
Phantom King Online
「なりたい自分に、なってみよう!」
ファンタジーの世界で、自分がなりたい姿になってみよう!様々なスキルを駆使して強敵に挑んだり、仲間と盛り上がったり…
334件の評価
★1.3
海驢蛾鷹蛆 ★☆☆☆☆
ログインした直後、神話生物の出来損ないみたいな見た目のやつらに囲まれたので即辞めました。マジでやらない方がいいです。
水中ブリッチョ ★☆☆☆☆
なりたい自分になれると謳っておきながら、着せ替え要素はほぼなし。出来る事といえば、身体のパーツを増設することのみ。プレイヤーはヤク中がインフルの時見る夢みたいな奴らしかいないので心臓が弱い人はインストールしない方がいい。
Phantom King Online。先月公開されたこのVRゲームは、「圧倒的な技術力で繰り出される生命への冒涜」「操作系とグラフィックの技術だけ販売すればよかったのに」と散々な評価を受けている。そしてこれからそのゲームを始める者がここに1人。俺である。
「マジでやらなきゃいけないのか…」
事の発端は数日前に遡る。先日行われた部活間紛争において、我が化学部*1はクソゲー研究会に敗北。何故かすべての責任を負わされた俺*2に対し、奴らが言い渡した示談の条件は「Phantom King Online(通称PKO)を一週間プレイし、感想を述べること」という過酷なものだった。幸いVR機器は持っていたため金銭的負担は抑えられたが、ストアのレビュー欄を見ただけで気が滅入る。だがもしやらなければ部室を人参畑にされるらしいので、一思いにVR機器を起動した。微妙に手抜き感のあるOP映像が流れ、キャラメイクが始まる。
「うわっ…服が2種類しか無い…」
ちなみに顔や体型は、デフォルトのものしか無いとかいうとんでもない仕様である。とりあえず服を選び、ユーザーネームはリアルでの渾名と同じ「ベル」に設定。そしてログインすると腰から腕を7本生やした異形が待ち構えていた。
「こんばんは!ちゃんとログインしてくれましたねぇ」
「死ね(直球)」
コイツはタルト。幼馴染であり、クソゲー研究会情報班長でもある。今回は俺の案内役兼監視役に抜擢されたらしい。
「それで?このゲームは何をすればいいんだ?」
「ちょっと待ってくださいねぇコレを塗って…」
『腕のポーション』と書かれた瓶の中身を左手の甲にぶっかけられる。ひんやりとした液体の感触を感じた直後、そこがカッと熱くなりあっという間にニョキニョキと腕が生えてきた。
「なんだコレ…(困惑)」
「このゲームの特色です、ちょっと動かしてみてくださいねぇ」
「えっ…ウワ…きっしょ…」
「大丈夫です、じきに慣れますよぉ」
「慣れちゃいけない類のヤツでは…?」
想像に反して、左手から生えてきた極左腕(仮称)は思考に反応して滑らかに動く。非常に気味が悪い。
「…ところでコレどうやったら外せるんだ?」
「初期装備のナイフで切れますよぉ、切った後若干幻肢痛がしますが」
「破壊方法じゃなくて外し方を聞いたんだが」
「身体の一部を切らずに外す方法とかあるわけ無いじゃないですか…常識的に考えてくださいよぉ…」
「万国の労働者よ団結せよ!!!!」
俺は目の前の奴を極左腕で撲殺してからログアウトした。機器を外しても5分くらい極左腕がある気がして気持ち悪かったのでタルトの部屋に手榴弾を投げ込んでから寝た。
【Phantom King Online】
20XX年発売のVRオンラインゲーム。公式略称はPKO。
【PKO】
① Phantom King Onlineの公式略称。しかしプレイヤーには「Player Kill Online」「Psycho Kichigai Online」などの略語と言われている。
② 国際連合平和維持活動。今このゲームに必要なものの一つ。