社畜系TS魔法少女(旧題TS魔法少女と終末世界) 作:無知覚
魔法少女はよく食べる。なぜそうなるのかは詳しく知らないが確か変身するためのエネルギーが関係しているとかだったと思う。
まあそんなのどうでもいい。店員を呼んで注文をする。
「あれ、フォルテさん?」
そう声をかけられメニューから顔をあげて改めて店員の顔を見てみると、そこにはセイントがいた。どういうことだろうと思っていると、セイントはエプロンをつけていて……どうやらアルバイトらしい。アルバイト先に私を連れてくるとは、なかなか良い性格をしている。
でもアルバイト? 魔法少女やってたら給料あると思うんだけど。それも危険な分、高いはず。それともまさか、お金に困っているとか……借金?
「ここで働いていたの?」
「実は、ここ私の両親の店なんです」
ああ、そういうことか。手伝いしてるわけだ。まあそれならさっさと注文しちゃおうか。
注文を終えてセイントが厨房へと戻っていく。少しすると、中から友達来たんなら一緒にご飯食べてきな! とかいう声が聞こえてきた。そしてセイントとその母親らしき人物がやってきた。
「聖奈の友達なんだってね。せっかくだし一緒にご飯食べてきなさい。お金なんていらないからさ」
割りと推しが強くて流されてしまった。というかセイントの本名バレてるけど。まあそこまで厳密に隠してる人なんていないが。セイントにお母さんが強引でごめんねと謝られたりはしたけど別に悪い人ではなさそうだしいいよと返しておいた。また食事のことばかり話してても仕方ないと思ったので魔法少女という共通点から話をふったところ、意外にも食いついてくれた。なんでもセイントも最近固有魔法を覚えたらしくてそのことについて相談したいとか。
「でも、まだ固有魔法を制御できなくて。私の固有魔法は
エンチャントねえ、割とゲームとかじゃよくあるけど固有魔法なんだ。
でもあれって剣にかけることが多い気がする。魔法を強化すると意味なさそう。
「エンチャントというと、剣や銃なんかにするものというイメージがあったのだけど、そういったことは試してるのかしら」
「剣や銃? 外敵への攻撃手段ばかり考えてたのでやったことありませんでした! 今度ぜひ試してみます」
セイントは目を輝かせてワクワクした様子になった。さすがにそれだけじゃ成功しないんじゃないかなあとはいえなかった。
食事を食べ終えて食後のデザートを頼み終えてセイントと会話してる最中、今度魔法少女育成する計画があるしセイントも一緒に育成できないかなと思った。固有魔法もなかなか面白そうな感じだし。人が多すぎてそんな暇があるかは分からないけど、余裕ができたらやるのも楽しいかも。
デザートのケーキが来たので食べる。ただのショートケーキだけど、やっぱりここのケーキは美味しい。まるでケーキ屋さんのやつみたいだ。チョコケーキは美味しいところが多いけどショートケーキは少ないような気がする。こういう美味しいケーキ食べてるときって幸せだよ。なんというかこう、これ以上の幸福はないって感じがする。
またセイントに変な目で見られていた気がするけど気にしない。気にしたら負けだと思う。
食事を終えたので今日はそのまま家へと帰る。特に欲しいものもないし。
家に帰る途中で魔法少女がいるのが見えたが通信は来てないので下級とか中級で対処できそうな感じなのだろう。今日はゆっくりできるといいな。