『渡世の花嫁』 武装少女RPGプリンセスウイング リプレイ 作:りょーさん
GM:
では、物語のはじまり・3シーン目。
兆一君、あなたはその日の学業を終えて下校中です。
男子寮の入り口が見えたあたりで、女の子がふたり、入り口近くで待ち構えています。
デルタ:
スプレーラッカーを振ってカラカラ鳴らしている。左手にはスケートボード。
GM/渡世ヒカル:
もうひとりは、清楚なお嬢様風にたたずんでいます。フェアリーテイルの制服ではありませんね。
兆一:
「ん? 見ない顔だな。あんたら、ここは男子寮だぜ?」
デルタ:
「まじかよ、あんたリーゼントじゃん。 しかもピンクっつーか紫っつーか」
GM/渡世ヒカル:
「はい、間違いありませんわ! 王子様ァァァァ!!」
ヒカルは、兆一に向かって両手を広げて飛びつき……
デルタ:
水平チョップでヒカルの額を止めましょう。
GM/渡世ヒカル:
「あふん」
飛びつく前に撃ち落とされました。
兆一:
茫然としてる。
デルタ:
「リーゼントの人さ、この子知ってる? なんかあんたに一目ぼれして駆け落ちしたいらしいんだけど」
「ちなみに適当にあしらうとヤバい。何がどうヤバいかはアタシの口からは言えんけど、まあアンタの人生にだいぶ影響するかもしんない」
GM:
言われてよく見ると、起き上がる少女に、チョウイチは覚えがあります。
今は足がついてますが、夏の日に出会った人魚にそっくりです。
兆一:
「あ、あんたはあの時の!」
「まさか、俺を探してここに来たのか?」
GM/渡世ヒカル:
「その通りですわ。海を越え、アナタにはるばる会いに参りました。全ては、アナタの妻となるため」
正座して三指立てて頭を下げる。
「どうか、ワタクシをもらってやってはくださいませんか」
兆一:
「あん時は助かった。礼を言うぜ……って何て言った?」
デルタ:
二人の周りに三角コーンを立てて通行人が入ってこないようにしていよう。
GM:
良い判断ですね。なにせ男子寮前にはギャラリーが集まり始めています。
兆一:
「おいコラ! 見せもんじゃねえぞ!」
デルタ:
「はいはい、散った散った。ほら、おばちゃんアメもってるからね、これ上げるからお家帰りな。いま大事なとこだからね」
GM:
「でもよぉ」
「あのチョウイチがよぉ」
「硬派だって信じてたのによぉ」
「まさか夏に女とデキちまってたなんてよぉ」
兆一:
「違っ……!誤解すんな!」
デルタ;
「まー事故みたいなもんよ」
「なんつったっけ? ショットガンマリッジ? とかいうやつ? 知らんけど」
GM/渡世ヒカル:
「あの夏の日に感じた、アナタの温もり。忘れたことはございませんわ」
兆一:
「ちょっと待て。助けられたことには感謝するが。なんでこんなことになってんだ」
「おい、そこのチビ!説明しろ!」
デルタ:
「あ? 髪で身長盛ってるからって調子乗んなや。あたしだってワケわからんわ」
「まあ多分あれよ」
「激流に身をまかせ、どうにかする」
「そんな感じじゃん? 知らんけど」
兆一:
「やれやれ、どうしたもんか……」
GM/渡世ヒカル:
困ったチョウイチを見て、ヒカルが立ち上がります。
「失礼しました……ワタクシにとっては、心と身体に刻まれた大きな証。でも、兆一さんにとっては刹那のふれあいですものね」
「今答えを、とは申しません。ただ」
「明日からは……お友達から、始めてくださいませんでしょうか? お願いします」
そっと頭を下げる。
兆一:
「女にそこまで頼まれちゃ仕方ねえ、ちょいと俺の事を知ってもらって目を醒まさせてやるか」
GM/渡世ヒカル:
キュンッ。
「では、また明日。愛しの王子様」
そう言って、ヒカルは去る。
デルタはそのまま兆一と話しても良いし、一緒に立ち去っても良い。
デルタ:
「え、なに? また明日って、これまだ続く感じ?」
と兆一に声をかける。
兆一:
「ま、俺が硬派ってことを知れば熱も冷めるだろ」
デルタ:
「それ素で言ってんのか。むしろアピールにしかなっとらんわ」
「まあいいか。いきなり『じゃあ付き合うか』とか言い出す奴じゃなくて安心したわ」
GM:
てなところで。 他になければ、シーン閉じてよろしい?
デルタ:
はーい。
兆一:
OK。