ダンジョンにお姉ちゃんがいるのは間違っているだろうか   作:姉を名乗る不審者

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 今回は繋ぎの話なので、姉成分激薄です。


アネとホテンと天然娘

 ―――黄昏の館。

 

 そこは、ロキ・ファミリアのホームである。そこへ、ベル達はダンジョンと豊穣の女主人での件で正式に謝罪したいと招待されていた。ベルにヘスティア、そしてやはりついて来たシズルとジャンヌダルクの4人は客間に案内され、各々高そうなソファーへ腰を下ろした。

 そんな彼らの向かいに座るのは、ロキ・ファミリアの主神ロキと団長のフィン・ディムナ。そして、彼らの後ろにはリヴェリア・リヨス・アールヴにガレス・ランドロック、アイズ・ヴァレンシュタインが立っていた。ちなみにベートは自室で謹慎中である。

 

 フィン・ディムナは焦っていた。ここで、関係を修復出来なければ、最悪ロキ・ファミリアは終わりかねない。比喩でも何でもなく、言葉の通り終わるのだ。目の前の2人の(怪物)によって。

 片や災害とも言えるリヴァイアサンを召喚し使役する者、片やLv5の攻撃を受けても傷1つつかない者。どちらか1人だけを相手にしたとして、ロキ・ファミリアの総力を持ってしても勝てない可能性があり、そんな相手との対談―――緊張しない方が変であろう。

 しかし、同時にコレはチャンスでもあった。彼女らと親交を深めることが出来れば、フィン自身の目的に近づくことが出来る。ピンチをチャンスに変えるため、彼は言葉を紡ぎ出した。

 

「まずは、謝罪を。ダンジョンでミノタウロスを取り逃し君を危険に晒したこと、そしてそれをうちの団員が面白半分で語ったこと―――本当にすまなかった」

 

 深々と頭を下げるフィンにベルは慌てた。仮にも彼は姉達に劣るとはいえ、第一級冒険者であり、元オラリオのに大派閥の1つロキ・ファミリアの団長である。英雄を目指すベルからしたら尊敬する相手であり、そんな相手が自分に対して頭を下げているのだ。慌てるのも無理は無く、そのまま許すつもりであった。

 

「それで?」

 

 だが、そこで止まらないのが2人いた。姉である。

 ベルに止められて自重はしているものの、やはり弟を傷つけられたことに関して思うことがないはずがなく、ロキ・ファミリアへどう対応するのかを一言圧力をかけつつ問いかける。

 

「まず、ベート―――狼人族の男については自室で反省させている。それからこちらで十分な罰を与えるつもりだ。それから、ロキ・ファミリアからダンジョン探索に必要なアイテムをいくらか支給しよう。訓練の場所が必要ならウチの訓練場を利用してくれても構わないし、必要なら講師役を出すことも出来る」

 

 ロキ・ファミリアからの対応は、ベートと謹慎と罰、アイテムと訓練の提供だった。ダンジョン探索には武器や防具の手入れ、ポーションなどの回復薬、さらに階層ごとで必要なアイテムととにかくお金がかかる。団員が1人しかいないヘスティア・ファミリアにとってはアイテム代が浮くのは非常にありがたかった。また、訓練の提供も安全な場所での訓練は基礎を作る段階では有用であり、さらに姉達ではレベルが高すぎるためベルに教えるのが逆に難しいという問題もあった為、第一級冒険者が指南してくれるのはありがたい申し出だった。

 両者が納得し、話し合いが終了しようとした時、これまで沈黙を貫いていた、アイズ・ヴァレンシュタインが口を開いた。

 

「私に修行をつけてください」

 

 若干天然が入っている少女は姉たちに向けて、そうお願いをしたのだった。

 

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