ダンジョンにお姉ちゃんがいるのは間違っているだろうか   作:姉を名乗る不審者

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質問来てた
Q:他にもお姉ちゃんを名乗る不審者?出す予定ありますか?
A:空の方のお姉ちゃんや海の方のお姉ちゃんは、存在は知ってますが作者がそのゲームをやっていない為、出す予定はございません。



とある偽姉の姉力講座

「修行ですか?」

「なんでかな?」

 

 姉達は突然の要望に驚きつつもそう返す。姉達は別にアイズを指南する義務も義理もない。その為、二つ返事で了承することは無かった。

 

「私は強くなりたいんです。だから、2人の強さの理由を知りたいんです」

 

 そう、熱弁するアイズを見ていたロキ・ファミリアの面々は時に止める事はしなかった。フィンは自身もその力の根源を知りたいと思っており、親指が疼いていない為止めることはせず、リヴェリアは何をやってるんだと天を仰ぎ、ガレスは大爆笑をしていたからだ。

 姉達は突然の申し出を断るつもりでいた。しかし、そこへ鶴の一声が投じられる。

 

「確かに、僕も気になります」

「もぉ、仕方が無いな〜」

 

 姉は弟の頼みを断れないのであった。これは、しめたとフィンはロキ・ファミリアの他の一軍メンバーである、ティオネ・ヒュリテとティオナ・ヒュリテ、レフィーヤ・ウィリディスを呼び出した。そして、全員が集まった所で、第1回姉力講座が決まった。因みに第2回からは予定していない。

 

「まず、私達の力の源。それは、弟くんを守る為の力―――姉力だよ」

「あねぢから?」

「お姉ちゃんパワーともいいます」

 

 説明を聞いていた全員の頭の上にクエッションマークが浮かぶ。それもそのはず、冒険者をしていて―――いや、何をしていても聞くはずのないワードが飛び出してきたのだ。逆に困惑しない方がおかしい。

 

「それを習得するにはどうすれば?」

「そうだなぁ〜。いつでもどこでも、弟くんのことばかりを考えて、すっごくお姉ちゃんになればいいと思うよ」

「すごいお姉ちゃんになる?」

「違いますよ、すごくお姉ちゃんになるのです」

「下に弟くんや妹ちゃんがいれば自然と分かることなんだけれどなぁ〜」

 

 そう言われて、ロキ・ファミリアの面々はティオナの姉であるティオネに視線が集まる。当然、ティオネに心当たりがあるはずも無く首を横に全力で振った。

 

「えっとね?『すごいお姉ちゃんになる』には、すごい人間になればいいの。体を鍛えるとか、いっぱい勉強するとか、社会的に意義のある立派な仕事を成し遂げるとかね。だけど、『すごくお姉ちゃんになる』っていうのは、そういうのとはまた別の話でね?もっと観念的っていうか。お姉ちゃんレベルを上げて高次のお姉ちゃんステージに昇ることなの」

「私達の集合体無意識には地姉神(グレートシスター)とでも称すべき人類普遍なお姉ちゃん概念があると思いますが、その究極の高みへ自らの魂を近づけていくことって言い換えればわかりやすいでしょうか」

 

 そこまで話し終えた所で、話を聞いていた者たちは混乱していた。神達はそれが嘘でもなんでもなく、彼女達が本気でそう思っているとわかる分、余計に混乱した。

 神から与えられる恩恵のレベルとは、また別のお姉ちゃんレベルなるものに、地姉神(グレートシスター)の存在。知らない概念に知らない神の登場に頭を抱えるは無理もなかった。

 

「―――要するに、弟くんが毎日幸せに過ごせますようにって願う気持ちが、お姉ちゃんパワーの源なんだ♪」

 

 この場にいた殆どの者は理解した。この姉達の『弟』を想う気持ちが物凄いことが。逆にそれ以外は何も分からなかった。

 

「つまり、私もベルのお姉ちゃんになればいいってこと?」

「あはは、アイズちゃん何言ってるの〜?」

「違うの?ほら、ベル―――お姉ちゃんって呼んで」

「あはは・・・・・アイズちゃん何言ってるの・・・・・」

「アイズたんストップや!彼女、目と声が笑っとらへん!」

「落ち着きたまえシズル君!冗談だよ!ジャンヌ君もイルカしまって!」

 

 これはいけないと、ロキが姉達の殺意の波動を感じ取りアイズに待ったをかけた。アイズは渋々ながらを引き下がり、ヘスティアに止められた姉達は冗談かと笑顔に戻った。

 

「人にはそれぞれ運命と適性があるからね、お姉ちゃんっていうのはなるものじゃなくて、気付いたらなってるものだってお姉ちゃん思うな!」

 

 ―――こうして、なんの生産性も無い講座は幕を閉じた。

 

 後日。どうにかお姉ちゃんパワーを手に入れようとしたアイズがロキ・ファミリア内の歳下達にお姉ちゃんズ(偽)のような行動をし、ファミリア内に混乱をもたらしたのは、また別の話。

 

 

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