新入生は特命係の息子。   作:北方守護

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第10話

先輩から過去問を貰った武昭と波瑠加は学生寮に戻って来た。

 

「さてと、こうやって見たら分かるだろうけど……同じだな……」

「うん、一言一句同じだね……じゃあこれが中間テストを乗り越える為の方法なんだ」

「あぁ、多分だけど先生は俺達が何でもかんでも受け入れない様にする為だと思う」

「なるほど……武昭がそう言うなら、そうなんだろうね……けど、武昭は()()をどうするの?」

波瑠加は過去問を見た。

 

 

「そうだなぁ……まぁ、今はまだ何もしないよ……多分何かある様な感じがするんだよなぁ……この学校は」

「あはは、武昭の言う通りかも」

「じゃあ、今日は普通に勉強会をするか。そうだ波瑠加は何か飲むか?」

「うん、私も貰うよ。それで何があるの?」

「えーっと自販機にあった無料のミネラルウォーターとコンビニにあった無料のオレンジジュース、コーラにコーヒーと俺が淹れる紅茶だな」

「じゃあ私はオレンジジュースでも貰おうかな?そう言えば武昭って気づいたら紅茶を飲んでるイメージなんだけど……」

「あぁ、義父の影響で俺も紅茶好きになったんだ。けど義父さん程上手くは淹れられないけどね」

「え?そうなの?」

武昭はテーブルに、それぞれのコップとティーカップを置くとティーポットを持って立ち上がった。

 

 

「まずは説明するけど俺が紅茶を好きになったのは義父さんがイギリスにいた事があって、その影響からなんだ」

「そうなんだ。けどイギリスと日本でそんなに違うの?」

「あぁ、簡単に言うと水が違って日本は軟水でイギリスは硬水なんだ」

武昭はティーポットを頭上まで上げると空いてる手でティーカップを持って頭上から紅茶を淹れ始めた。

 

「だから……こうして高い所から落とす様にするとお湯に空気が入り込んで美味しくなるんだ」

「凄いね、そんなに距離があるのに溢さないなんて……」

「これも義父さんの影響なんだ。それでこっちが普通に淹れた奴。試しに飲んでみるか?」

「うん、どんな物か試してみるね。こっちが普通で……こっちが上から淹れた奴……」

武昭に言われて波瑠加が紅茶を飲み比べた。

 

 

「確かに武昭の言う通りだね、こっちは飲んだ事がある味だけど、こっちは味が違うって分かるよ」

「そうか、良かった。それじゃあ軽く勉強会でもするか?」

「良いよ。分からない所があったら武昭が教えてくれんでしょ?」

「良いですよ。勉強に関しては色んな人に鍛えられましたからね」

そう言うと2人は勉強会を開始した。

暫くして武昭が時計を見ると……

 

「ん?もうこんな時間か……波瑠加、そろそろやめて夕食にしないか?」

「あれ?もうそんな時間なんだ。じゃあそうしようかな」

「なら、何か作るけど波瑠加は何か苦手な物があるか?」

「ううん特に無いけど……まさか武昭が作るの?」

「うん、知り合いの人がちょっとした小料理屋をやってて、そこの手伝いをしてた時に教わったんだ」

武昭はある店の女将さんの事を思い出しながら夕食を作り始めた。

 

少しすると調理を終えたので2人は夕食を始めた。

 

「美味しい、武昭って料理も出来るんだ」

「まぁ、簡単な物だけどな。それに今は男子でも家事が出来ないとな……俺は1人で居る事が多かったから」

「武昭……(そっか、武昭って……)大丈夫だよ。今は私が居るんだから」

「波瑠加……ありがとうな」

波瑠加は武昭の親の事を思い出すと元気付けた。

 

夕食を食べ終えると波瑠加が皿洗いをしていた。

 

「ありがとうな波瑠加洗い物をしてくれて」

「気にしなくて良いよ。私がやりたくてやってるんだから」

「そっか……こうしてると……まるで新婚夫婦みたいな感じがするなぁ」

「なっ!?き、急に何を言ってるの!?武昭は!!」

「ん?俺何か言ってたか?」

「(もしかして……武昭って今の言葉を無意識に言ってたって事?)う、ううん何でも無いよ」

波瑠加は武昭が無意識に言った言葉に顔を赤くして照れていた。

 

その後……

 

「じゃあおやすみ波瑠加」

「うん……おやすみ武昭……(さっきの言葉が頭から離れないんだけどー)」

時間も時間だったので波瑠加は武昭の部屋に泊まったが今日合った事を思い出して顔が赤いまま眠りについた。

 

 

 

 

 

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