茶柱が教室を出た後クラスメイト達が騒いでいた。
「おいおい!赤点取ったら退学なんて聞いてないぞ!!」
「それよりも私全部ポイント使い切っちゃつたんだけど!?」
「皆!まずは一旦落ち着いてくれ!!」
「そうだよ!平田くんの言う通りだよ!!」
平田と櫛田が立ち上がって皆をしずめていた。
「まずは中間テストで何とかして赤点を取らない様にしないとダメだから……放課後に勉強会を開こうと思うんだけど、どうかな?」
「へっ!そんな事やってられるかよ!!そんな事やってる暇があるならバスケをしてた方が良いぜ」
「俺も、そんな事をしなくて良いかな?」
「じゃあ、俺も……」
赤い髪の男子生徒が機嫌悪そうに教室を出てくと2人ほど一緒に出て行き、それに続いて何人かの生徒も教室を出て行った。
「ねぇ、堀北さんに綾小路くん、それに杉下くんに勉強会に参加して欲しいんだけどどうかな?」
「ごめんなさい、私はそういうのは苦手なの……」
「悪いが、俺もちょっと……」
「すみませんねー平田くん。僕はちょっと用事があるので」
「そ、そうなんだ……けど参加したくなったらいつでも来てくれて良いから」
3人は平田に断ると教室を出て行った。
教室を出た武昭はスーパーで買い物をしていた。
「さてと、今日はこれ位にしておくか……「ねぇ……」ん?おや長谷部さんじゃないですか」
買い物を終えて帰っていると誰かに声を掛けられたので見るとクラスメイトの長谷部だった。
「ちょっと……話したい事があるんだけど……入って良いかな?」
「えぇ、構いませんよ。多分
「ッ!う、うん……お邪魔します」
武昭に促されて長谷部は部屋に入ると床に座った。
「すみませんね、昔からあまり物を置く事は無くて」
「ううん、気にしなくて良いよ、私が急に来たんだし……それで話したい事なんだけど……」
「やっぱり……あなたでしたか。
「え?……私の事……気づいてたの?」
長谷部は武昭が自分の事を知っている事に驚いていた。
「はい、昔から
「そんな事無いよ!!」
「あまり大声を出さない方が良いですよ」
「あっ……ご、ごめんね…………でもあの時に杉下君が私を助けてくれたから今、こうしていられるんだよ?」
「別にそう言われる様な事はしてないよ。アレは俺が出来る事をやっただけだから」
「そうかもしれないけど……あの時は言えなかったから……今言わせてもらうね……ありがとう杉下君」
長谷部は微笑みながらお礼を言った。
「そこまで言われては受けない訳にはいけませんね……無事で良かったですね長谷部「波瑠加」え?」
「杉下君には……名前で呼んでほしいって思ったの……」
「そうですか……では波瑠加さんと呼ばせてもらいますよ。なら俺の事も武昭って呼んでくれる?」
「う、うん……分かったよ……武昭……」
武昭にそう言われた波瑠加は頬を染めていた。
その後……
「それで波瑠加は平田君が言っていた勉強会はどうしますか?」
「うーん……私はあんまり、そう言うのは苦手なんだよね……」
「なら、俺と2人で勉強会でもするか?」
「えっ!?た、武昭がそう言うなら……私は構わないよ……」
「そうですか。では波瑠加が苦手な教科を教えてください」
波瑠加は武昭に自分の苦手な教科を話した。
「なるほど……では明日にでも模擬問題を作るからやってもらいますね」
「うん、私は良いよ」
「そっか、じゃあ冷蔵庫に飲み物があるから好きなのを飲んで良いよ」
「分かったよ、武昭は何か飲む?」
「なら俺は紅茶を貰うよ」
「ちょっと待っててね」
波瑠加は飲み物を持って戻ってきた。
「それにしても……皆は気付いてるんですかねぇ」
「え?なんの事?武昭」
「ん?波瑠加も気付いてなかったのか。今日、先生が教室を出る時に言ってただろ?
「そうなの?……確かに、そんな事を言ってた様な気が……」
「えぇ言ってましたよ。それにもう1つ中間テストで赤点は32点じゃないですよ」
「嘘っ!?だって先生は32点が赤点だって言ってたじゃない」
波瑠加は武昭の言葉に驚いていた。
「あの時先生がテストの結果を持ってきた時に
「そ、そうだとしても……じゃあ32点って何処から出たの?」
「あの時の小テストの平均点が31.7点だったんですよ。それから考察すると赤点は小数点以下は四捨五入になるみたいです」
「そんな……じゃあ、それを知らなかったら……」
「そうですね中間テストではたくさんの退学者が出る事になります。だからそうならない為の
「そっかぁ……じゃあ私にも何か手伝わせて」
「えぇ、その時は手を貸してもらいますよ。それにしても……あの小テストで全問正解は高円寺君だけでしたね
「えっ!?武昭!それって本当!!」
「はい、あの3問は高1じゃ習わなくて高2や高3で習う範囲なんですよ」
「そっか……じゃあ分からない人がいるのも当然なんだ……ねぇ武昭は解けたの?」
「はい解けましたよ。俺が0点だったのは
「そうなんだ。なんで、そんな事をしたの?」
「小テストが始まる前に先生が
「なるほど、何かあると思ったから武昭は先生にそう頼んだんだ」
「はい、どうも俺は捻くれ者みたいなんですよ(あの人達にもそう言われたからな)」
武昭はある関係者達の事を思い出していた。
そうこう話してる内に時計を見ると20:00時近くになっていた。
「あっ!もうこんな時間なんだ!!早く部屋に戻らないと!!」
「おや、もうこんな時間ですか。けどそんなに慌てなくても平気ですよ」
「けど、20:00時を過ぎて異性の部屋にいたらダメってマニュアルに書いてあったし……」
「違いますよ。マニュアルには
そう言って渡されたマニュアルを見た波瑠加は武昭の言う通りと気付いた。
「本当だ……もーうこの学校ってちゃんと読んだり考えないとダメな感じだねー」
「まぁ、それが社会に出た時に役立つからでしょうねー」
「じゃあ、今日は帰るね。武昭……その明日は……泊まっても……良いかな?」
「はい、波瑠加が良いなら構いませんよ。それではおやすみなさい」
「うん、おやすみなさい」
波瑠加は武昭の部屋を出て行ったがその表情は明るかった。