ヒロアカにTS転生しました   作:孤狼 龍

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第1話:プロローグ

 君は、こんな感覚に陥ったことは無いだろうか?時計の針を見たら一瞬、ほんの一瞬だが時計の針が止まったように見えるクロノスタシス現象。これは科学的に証明されてるだろう。

 ではここで本題だ。君は、時を止めれるのなら、どう使う?

 

 

 

 

 

 

「来るんじゃあねぇぇぇぇっ!!」

 

 と、人の4倍、いや5倍はありそうな大男が叫ぶ。その顔はとても人間らしからぬ顔でどちらかと言うと怪物と言うにふさわしい。

 

「すげぇ“個性”だな、巨人化だってよ」

「ひったくりしといて追い詰められて“個性”使うとか迷惑な奴」

 

 こういった出来事から察するように、この世界は“個性”と言われる超常現象に陥った世界だ。凶悪な(ヴィラン)から人々を守る職業、ヒーローが蔓延るこの世界で、いま新たなる物語が始まろうとしている。

 

「うがァァァァっ!!」

 

 巨人となった男が近くの建物を破壊し瓦礫が落ちる。そこには一人の女の子が……

 

「おい!あそこ!」

「やべぇ!子供がいるぞ!」

「不味い!間に合わない!!」

 

 巨人となった男に対応していたヒーローは急な事で動けなかった。そして誰も間に合うことなく瓦礫は女の子に落ちていった。

 

「きゃあぁぁぁぁっ!?」

「あぁ!潰れた!?」

「ギャハハハッ!!俺なんかに構うからだ!ばかめ!!子供一人も守れねぇヒーローが、俺を捕まえられるか!」

 

 そう(ヴィラン)が叫ぶ。ヒーロー達は子供を守れなかったことを悔やんでると凛とした声が響く。

 

「ぶわぁかめ。自分が悪いにも関わらず八つ当たりで子供を巻き込もうとした貴様の方が馬鹿者だ」

「あぁ!なんだ!誰だ!!なっ!?」

「おい、マジか!」

 

 声を発していたのは背中の中ほどまで携えた銀髪に灰色の瞳、長いまつ毛にシミ一つない肌。モデル顔負けのスタイルをした美女が、瓦礫(そこ)に立っていた。

 瓦礫に潰されたと思われていた女の子を抱えて……

 

「な、なんだてめぇ!?なにしやがった!」

「スピード型の“個性”?」

「目に見えない速度で助けたってことか?すげぇ」

 

 巨人(ヴィラン)はその美女に対して驚きを隠せずにいた。

 

「無実な子を巻き込むのは、悪い事ですよ?オジサン」

「てめぇぇえあぁぁっ!!」

「“先制必縛(せんせいひつばく)・ウルシ鎖牢(さろう)”!!」

「ぬぁ!?しまった!」

 

 美女が煽るように言うと(ヴィラン)は襲いかかるが、ヒーローに捕まった。その後美女に対してお礼をいう女の子とその親。そしてヒーローの1人が美女に近づく。

 

「救助感謝致します!失礼ですが、ヒーロー名とヒーロー事務所について教えて頂きたいのですが」

「いえいえ、勝手に動いただけですので、それとヒーロー名とヒーロー事務所については教えられません」

「え?」

「私まだ、中学生ですので」

『ええええええええええええぇぇぇぇぇぇぇぇーーーーっ!!?』

 

 その美女がそう言うとそこにいた全ての人が驚く。彼女の名は時崎(ときさき) 紗夜(さや)。ヒーロー志望の中学3年生であり、前世は男の転生者である。

 コレは、彼女が最強のヒーローになるまでの物語である。

____________________________________________________

 

 その後、彼女にメディア陣が集まりかけるが、そうなる前に離れた美女。ちなみにそれを目の当たりにしたヒーローはこう言った。

 

「目の前から急に消えた」

 

 その謎多き美女の“個性”はネットでも様々な考察がされることとなる。

[亜光速系の“個性”ではないか?]

[速度系の“個性”以外考えられない]

[将来有望な美女キタコレ]

 等といった内容が示唆されていた。それを見ていたその美女、時崎紗夜は自宅の部屋でそれを眺めていた。

 

「やっぱりそうなるよなぁ、あそこで使うべきじゃなかったか……まぁ子供救えたし結果オーライかな?」

 

 彼女の“個性”を知るのは両親と専属で着いてくれた医者、そして公安の上層部だけ……それほど貴重で、重大で、そしてバレると大変な“個性”であった。

 

「ネットで見たが速度系の“個性”と思われていただけだったしな、だが気をつけろよ紗夜」

「はいはい、分かってるよ父様」

 

 口酸っぱく言う父親を軽くあしらう。だがそれでも父親は止まらない。

 

「お前の“個性”は突然変異とはいえ誰も見た事がないんだ。それがバレたらどんなに大変か公安に散々言われてるだろ?高校生になるまでそれを明かすなよ。公安がなんのためにお前に訓練をつけてくれたと」

「分かってるって」

 

 これ程まで言われてるのは彼女の“個性”は悪用されかねないからだ。ヒーローを目指すから彼女は何も言われてないが、そうじゃなきゃ彼女は公安に終始監視されているだろう。そんな彼女の“個性”は異質も異質。発動型“個性”で汎用性は低いが、成長性は高い。

 その“個性”の名は『時間停止』。彼女は今現在、5秒時を止めることが出来る。止まった時の中で5秒という表現はおかしいが、とにかく5秒だ。

 彼女はその“個性”を使って女の子を助け出したのだ。訓練を受けた彼女にとって5秒の時間は十分に動ける時間である。この個性がバレれば面倒事に巻き込まれるのは必須であろう。だからこそ隠し通している。

 本来ならヒーローになるまでだろうが、彼女が目指してる高校のヒーロー科ならば安心出来る。

 彼女が何処に入学したいか、それは偏差値79。倍率は例年高まっていくばかりの有名校。雄英高校ヒーロー科。彼女はそこ目指している。

 

「最初は一瞬だったのにな」

「今は5秒時を止めれる。その5秒は状況を打開するには充分な時間。まぁあまりにも不利だったら5秒でも無理なんだろうけど」

 

 そう話し合ってる父娘(おやこ)。確かに5秒は大きい時間ではあるが、不利すぎる状況には向かない。

 

「だからこそ気をつけろよ?高校卒業までの最低は10秒だろ?」

「うん、わかってる。」

 

 そう目標を立てる紗夜。ちなみに数日後には雄英高校の入試が控えているのであった。




時間を止める“個性”の持ち主、時崎紗夜。
彼女を待つ運命とは一体……
次回!雄英高校入試試験!

彼女の実力が今、試される
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