元社畜(伝説の腐男子)がVTuberになったら何故か伝説になった話   作:サクラモッチー

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元社畜、Vtuberになる

数日前、俺こと猪之田(イノダ)(ススム)が勤めていた会社(超絶ブラック)が倒産した。

理由は業績悪化だと言われているが..................社長は不倫相手を会社に連れてくるわ、部長はパワハラするわの最悪な職場だったからな、むしろ倒産したのは当然と言えば当然だけど。

とまぁ、そんなわけで..........今現在の俺はフリー(無職)である。

 

リコ「いや〜、まさかお兄ちゃんの会社が潰れるとはね」

 

そう呟くのは、俺の妹のリコ。

見た目は可愛らしいツインテールガールだが..........中身は俺と同じオタク(干物+百合好き)である。

 

俺「ま、あの会社は遅かれ早かれ潰れる運命だったからな」

 

そもそも、社長が不倫相手と一緒に旅行に行く時点でヤバいよな。

 

リコ「それで?これからお兄ちゃんはどうするの?」

俺「うーむ..........特にやることがないんだよな。強いて言うならVtuberになりたいってことぐらいしかないぞ」

リコ「え!?意外なんだけど!!」

俺「俺、あの会社に勤めていた時の心の支えがBLとVtuberだったんだよ。だから趣味程度で出来ればいいなって思っただけだ」

リコ「社畜の時代の心の支えがBLとVtuberって..........」

俺「む?ダメか?」

リコ「いや、むしろお兄ちゃんらしくて安心したわ」

 

そう、俺は..........いわゆる()()()と呼ばれる部類のオタクなのだ!!

何で俺が腐男子化したかと言うと..........母親がBL好き、要は腐女子だったからである。

しかも父親もオタク(アニオタ)だったので、母親の趣味のことを誰よりも理解していた。

そんな二人の英才教育を受けたからなのか..........俺は立派な腐男子化してしまったのだ!!

高校・大学時代はBLの創作活動(同人誌作成)に勤しみ、コミケに頻繁に出てんだんだよな〜。

..........あの会社に就職してからはコミケに行けなくなったけど。

 

俺「一応、立ち絵っぽいやつは描いたんだが.........俺にはその絵を動かす技術がないんだよ」

リコ「ふぅん..........」

俺「....................何だよ?」

リコ「実はさ..........私の知り合いに()()()()のが得意な人がいるんだよね〜」

俺「マジで!?

リコ「マジだよん♪」

 

そういや、確か妹のリコの友達にはCGが得意な奴がいたっけ。

 

リコ「ちなみにどんな絵なの?」

俺「こういうやつだ」

 

そう言うと、俺はリコに向けて豚の絵を見せた。

 

リコ「..........お兄ちゃんって本当に豚が好きだよね」

俺「しょうがないだろ、俺は腐ったBL豚なんだから」

リコ「そこは腐男子って言わないんだね」

俺「俺なんか腐男子と名乗る資格すらないほどに腐ってるからな」

リコ「あ、自覚してたんだ」

 

主に母さん(腐女子)からの(オタクの)英才教育を受けたからね、仕方ない。

 

リコ「分かった。じゃあ友達にこの絵を動かせるかどうかを聞いてみるわ」

俺「おう、頼んだぞ」

 

 

 

☆☆☆

 

 

 

リコ「お兄ちゃん!!例の立ち絵が動かせるようになったみたいだよ!!」

俺「マジか」

 

おいおい、いくらなんでも早くね?

普通、頼んだ次の日に出来るようなもんなのか?

 

俺「..........お前の友達って凄いな」

リコ「でしょ〜♪」

 

..........我が妹ながら恐ろしい奴だな。

だが、肝心なのは立ち絵の動作だ。

果たして上手くいくかどうかと思っていたら.................案の定、立ち絵はめっちゃいい動作が出来ていた。

 

俺「..........なぁリコ」

リコ「何?」

俺「この立ち絵を動かせるようにした友達の職業は?」

リコ「フリーター」

俺「..........マジで?」

リコ「マジだよ」

 

何でフリーターがこんな凄い技術を持ってんだよ!!

てか、何でまたフリーター!?

 

リコ「んで、これがVtuberに特化した機材だよん」

俺「おぉっ!!ありがとな!!」

 

これなら何とかなりそうだな。

 

リコ「そういやさ、ニックネーム的なやつは考えたの?」

俺「俺の立ち絵って豚だろ?だから『トン汁』って名前にするわ」

リコ「安易だね〜」

俺「ヘイヘイ、安易で悪かったな」

 

何はともあれ、これで憧れのVtuberになれる!!

でも人型の立ち絵じゃないし、あんまり人気は出ないだろうけど..........ま、楽しめればいっか。

だが..........この時の俺は知らなかった。

BL界隈では俺が『伝説の腐男子』と呼ばれるレジェンド的な存在にいつの間になり、あっという間に人気Vtuberになることを.................。




猪之田進(25)
本作の主人公。
両親の英才教育により、自分でも自覚するレベルの腐男子として化している。
ブラック会社が倒産したことでフリー(無職)になり、憧れていたVtuberデビューしている。
高校・大学時代は同人誌作成に勤しんでいたらしいのだが、彼はBL界隈ではレジェンド的な扱いをされているらしく..........?

猪之田リコ(23)
進の妹。
ツインテール+干物+百合好きという特殊過ぎる属性持ちで、彼女の友人にはプロ並みの腕を持つオタ友が多い。
兄同様に両親の英才教育が原因で百合好き化したのだとか。
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