超人転生   作:塩ようかん

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 大変遅れて申し訳ありませんでした……


第20話 エースロボット対ヒッポリト星人 2

 

「ぐわああああああぁぁっっ!!」

 

 私の放つ横向きのギロチン技、即ちホリゾンタルギロチンが直撃した瞬間、ヒッポリト星人は頭部を抱えて激しく悶絶する

 

「(は、外しました……っ!!)」

 

 一方で私はホリゾンタルギロチンのポーズのまま、その様子を見て内心大きく動揺するのを感じていた。TACがこんなウルトラマンエースの外見をしているだけの見るからに怪しい私を威嚇射撃どころか総攻撃でヒッポリト星人を攻撃して隙を作ってくれた。その思いに応えようと起死回生のつもりで首を狙ってホリゾンタルギロチンを放った私ではあったが、その一撃はヒッポリト星人の首を外れ、頭部の3本角のうち、頂点の1本を半分辺りで切り落とすだけに終わってしまっていた

 

「貴……様……ぁっっ!!」

 

 そうこうしているうちにヒッポリト星人は立ち直り、当然ではあるが見るからに怒髪天と言った様子のヒッポリト星人が私を睨みつけて来た

 

「(……っ!! マズイっ……!!)」

 

 その殺気に危機感を感じた私は咄嗟に両腕をクロスさせガードを固める。

 

「許さん! 忌まわしいその身体、粉々に砕いてくれる!!」

 

 それと全く同時にヒッポリト星人の両の掌からミサイルが2発、3発と連続して発射された

 

『………………!!』

 

 ミサイルは狙い違わず私に次々と直撃し、腕ガードしても尚、爆炎と共に私の身体を大きく揺らす。

 

「(ぐっ……これは…………!)」

 

「まだだ!」

 

 ミサイルの連続攻撃で反撃どころかその場から動く事すら出来ない私にミサイルの爆発による轟音の最中、声が聞こえるのと同時に煙の中で一瞬、ヒッポリト星人の方角から眩い光が見えた

 

「(……っ! 不味いですっ…………!!)」

 

 どうにかそれで攻撃の前兆を感じれた私は咄嗟にダメージを覚悟でガードを解き、両腕を動かしてエースも使用したサークルバリアーの形成を行う。と、その直後、ヒッポリト星人の残された2本の角から放たれたヒッポリトビームが直撃した

 

『……………………!』

 

 ビームが直撃した瞬間、バリアは一瞬、ビームを受け止めたものの、即座に全体にガラスのように罅が入ると砕け散り、遮るものが無くなったビームは私の胸に直撃し、全身に激しい衝撃が襲いかかる

 

「(ぐっ……うっ………)」

 

 息がつく暇もない連続攻撃に身体が自然と崩れ、膝を突くような形で大地に崩れ落ちる。何とか私の精神は正常を保ち、必死に身体を動かそうとしているのだが腕や足のパーツがどこか損傷しているのか、それとも頭部からの指令伝達に問題があるのか、この身体は全く言う事を聞いてくれず、ぎぎぎ、と虫が這うような鈍い動きでしか身体を動かす事が出来ない

 

「(痛覚を感じない……と、言うのは元から戦士でもない私が戦えるメリットでもありますが……こう言う時は心底不便ですね………本当……!)」

 

「フッフッフッ………」

 

 自力ではどうする事も現状に私が内心で次第に焦りを大きくする中、私に一方的な連続攻撃を与えた事で幾分か冷静さを取り戻したヒッポリト星人が土煙を己の身体で掻き分けつつ私の眼前へと姿を現した

 

「私に連続攻撃を仕掛けた時は少しばかりはやるものかと思ったが……やはりお前は単なる偽物! ここ止まりかぁ!」

 

 動けぬ私に向かいヒッポリト星人が嘲笑いながら腕を向けた瞬間、その手が炎に包まれる

 

「(不味いですっ……! これは…………っ!!)」

 

 それを見た瞬間、私は自分の身体に今は存在しない筈の怖気が走るのを感じる。当然だ、この回だって何度も見たのだから。しかし、だからこそ『分かってしまう』事がマトモに動けない現状と重なり、どうしようもなく恐怖を感じてしまう

 

「喰らえっ!!」

 

 と、焦りと恐怖の最中、何とか動こうとする私をヒッポリト星人が待ってくれる筈も無く容赦なく腕を振り上げ、殴打を繰り出してきた

 

『………………!!』

 

「(い、一撃がこの破壊力とは……これは……不味い……ですっ……!)」

 

 一撃、ただそれだけで鋼鉄で出来たこの身体が大きく振動が走り、同時に内部から小さく、それでいて最悪な予感がする異音が聞こえる。ダメージ覚悟のインファイトをする等の無理もたたったのか限界を超えたダメージで私の表面を覆う装甲にヒビが入り始めているのが自覚できた

 

『ダアッ………!』

 

 そんな状況を何とか打開せんとヒッポリト星人の鳩尾部分らしき箇所を狙って崩れるような体勢で放つ

 

「ふんっ……!」

 

 が、調子が戻らない中、繰り出された一撃はあまりにも鈍く、難なくヒッポリト星人の右手で受け止められてしまった

 

「少しでも……私に勝てるなどと思っていたかぁ!!」

 

 慌てて拳を引こうとする寸前、ヒッポリト星人の怒声と共にゾウの鼻のようなノズル状の鼻が私に向けられそこから猛烈な勢いで火炎放射『火炎地獄』と呼ばれる超高温の炎が私に向けて発射された

 

『っ!! …………!!』

 

 当然、腕を掴まれている私がそれを回避できる筈もない。一瞬にして視界は真っ赤な炎で包まれる。猛烈な火炎は内部からヒビが入り始めた装甲にも容赦なく襲いかかり、内部の配線の一部が温度で融解し断裂する音まで聞こえてきた

 

「(ぐ……う…………)」

 

 炎を浴びせられながらも、せめてあと1分、いや10秒でも長く立っていられるよう精一杯の気合を入れて立っていた私ではあったが精神だけでは身体に負ったダメージはどうにもならない。私の身体は動力を失ったようにバランスが崩れ、そのまま炎に包まれながら重力に引かれるように背中から地面へと崩れ落ちた

 

「ハハハハハハハハハハ……!! もはやこれまでだ!!」

 

「(こ……れは……)」

 

 一部センサーが損傷したのか勝ち誇るヒッポリト星人の声が何処かくぐもって聞こえる。私の鋼鉄の身体が地面に追突した衝撃で発生した土煙のおかげか、身体を包む炎は鎮火されたが相変わらず身体は思うように動かない。考えるまでも無く次の攻撃は反撃どころか回避も不可、ダメージコントロール目的の防御すら出来ない事は明白だった

 

「お前のようなガラクタはヒッポリトタールを使うまでもない! すぐには壊さん! 我々に歯向かった罰だ! じわじわと破壊していってやる!!」

 

 正しく私は詰みの状態。ヒッポリト星人の余裕も当然の事だろう

 

 だが

 

 それらがあくまで私の想定内で無ければ。の、話ではあるが

 

「先ずは右う……ぎゃああああぁぁっ!?」

 

 私にトドメを刺そうとヒッポリトミサイルを放とうとしていたヒッポリト星人の顔面に青、桃、白の3色が入り混じった美しい光線が炸裂し、ヒッポリト星人は再び悲鳴をあげながら地面に崩れ落ちた

 

「な、なんだ!? コイツは動けないはず……」

 

 光線の直撃の影響か半分が焼け、白煙が上がる顔でヒッポリト星人が激しく動揺した様子で叫ぶ。その瞬間、彼は目にしただろう

 

「なっ……お前は……!?」

 

 自身が罠に嵌め、ブロンズ像にしたウルトラ兄弟の数が一つ減っているのを

 

 カラータイマーこそ鳴っているがしっかりと自分の足で立ち、一人の戦士を見守るウルトラの父の姿を

 

 そして

 

「行くぞヒッポリト星人!」

 

 復活し自らに挑みかかるウルトラマンエース。その姿を

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