世界の守護者 作:匿名だよっ
原作通り、アインズは王国戦士長暗殺の為派遣された法国の特殊部隊——陽光聖典を鏖殺し、冒険者モモンとして活動しているようだ。
アベリオン丘陵でもまた、原作と同じようにデミウルゴスが残虐非道な事を行なっている事も確認した。場所は覚えた為、確実に殺害出来るだろう。
ここで私は、彼らを排除する為どのような工作を行ったか述べよう。先ず初めに、将来この世界を裏切り、悪しきプレイヤーたるアインズにつくラナーの排除だ。
一人寝室で眠る幼いラナーの前に黄金鎧で現れ、本拠地に拉致したのだ。蘇生魔法がある為、拉致して殺害すべきだと考えた為なのだが、彼女は目を覚ましてしまった。
彼女は何も喋らず、こちらを見るだけだった。何も映さない瞳に同情しそうになったものの、転移した後の景色を見た彼女の瞳は、普通の人のような瞳に戻っていた。
私が住む場所は彼女が知らない世界であり、私が寝ている場所付近にはプレイヤーから強奪したアイテムだらけとなっており、日本語で書かれた本もある。
この場所は、彼女的に素晴らしい場所らしい。訳分からない場所に拉致されたにも関わらず、喜んでいる彼女はどう考えても狂人だ。まあ、殺さなくても良いのであれば、プレイヤーではない彼女は殺さない。
しかし、私がラナーを拉致した事により、王派閥は警備出来なかった責任を取らされ、ラナーが考案していた案がない為、王国は原作よりも腐敗している。
とはいえ、そんな事はどうでも良い事だろう。対アインズ・ウール・ゴウンという、プレイヤーたちを排除する為の尊い犠牲だろう。
次に、デミウルゴスやシャルティアたちを消す時間は、アインズがズーラノーンと戦っている最中である為、少しでも時間を稼ぐべくズーラノーンの者たちにマジックアイテムを渡したのだ。
私を特定出来ないように、様々な人間を通して渡した為、私が疑われる事はない筈だ。それにしても、頭が良すぎるラナーの頭の中はどうなっているのだろうか?
はぁ〜、まあ良い。彼らに渡したマジックアイテムは、ナーベラル・ガンマであったとしても勝つ事は厳しいアンデッドを召喚するというアイテムだ。そのアンデッドは見境なく滅ぼす為、カジットは死ぬだろう。
また、王国内に仮拠点を作成した。その理由は簡単だ。デミウルゴスは黄金鎧で消す予定だが、100レベルを超える存在が二体いるシャルティアとセバス・チャンは、本体直々に消す必要がある。
恐らくだが、黄金鎧で襲撃したとしても、彼らに負けるとは思えない。しかし、それは時間を稼がれる事になり、すぐさま消す作戦が失敗に終わる。そんな愚かな失態を犯さない為にも、本体で早急に滅ぼす必要があるのだ。
したがって、〈世界移動〉を使用しなくても良いように、近くに拠点を作ったという訳である。そして今、私はこの拠点から黄金鎧を操っている。
例の馬車が予定よりも早く、移動し始める事が分かった。いや、原作でもこうだったか?
ズーラーノーンの騒ぎが起きる前に、例の馬車が都市を出たのだ。記憶違いとはいえ、計画を早め行動を起こす必要がある。
そう考えた私は、アベリオン丘陵に置いてある黄金鎧を動かし、デミウルゴスがいるであろう拠点に突撃させた。
運が良い事に、目当ての
また、残り全ての魂を使用して、その拠点内にいる者たち全てを鏖殺する為、鎧ごと自爆した。それにより、鎧という証拠の隠滅と証拠を見たであろう者たちの殺害に成功した。
次に、私はあの馬車に乗る者たちを〈滅魂の吐息〉と同じ効果を持つ光線でデータごと消す必要がある。ちょうど今は、あの盗賊団どもが馬車を囲み、ソリュシャンで楽しもうとしているらしい。
私自身もまた、あの場の上空に転移し、退路を断つ二つの魔法を使用した。次に、〈
目の前にいた強力な守護者が消された事で、行動を開始し始めたセバス・チャンとソリュシャンだが、特に問題はなかった。
ユグドラシルプレイヤーが持つ最強のスキルの一つ——〈
その後、私は仮拠点を大爆発で破壊した後、本拠地ではない、具体的に言うと帝国の仮拠点に転移した。そしてそこから、黄金鎧を操り、エ・ランテルで戦うアインズを確認してホッとした。
「ウェイン、君がこんなところにいるのは珍しいね。いや、君が開発した例の
破滅の竜王を討伐する為、法国からこの近くに来ていた漆黒聖典を観察するツアーの存在を忘れていた。ツアーに問われるも、私は彼にその答えを述べない。
いきなりNPCを消滅させたと言った場合、何故そんな事を知っているのかという疑問を浴びせられ、私の思想に反対するツアーからいろいろと言われる事になる。
また、ここら一体はツアーの監視領域だ。他の竜王が監視する領域に行き、そこにいたプレイヤー又はNPCを排除するなど、彼に喧嘩を打っていると思われる可能性もある。
「我が兄よ、見なかった事にしてくれないかい?」
「...見なかった事にすると思うかい?」
「はぁ〜、まあ良いでしょう」
我々ドラゴンに対しての嘘はバレる為、真実を言う必要性がある。
「亡き母から、危険なギルドやプレイヤーの話を聞いたことがあるんだ」
「なるほど、それがどうしたんだい?」
「アインズ・ウール・ゴウン、悪人だらけのギルドだと聞いているよ。恐らくだが、八欲王側の悪しきプレイヤーだろうと思っているんだ」
「アインズ・ウール・ゴウン...か...」
事実、私は母に危険なプレイヤーやギルドを教えて貰っていた。それ故に、我が兄はこの嘘を嘘だと判断出来ない。
「アインズ・ウール・ゴウンという者が現れただけでなく、法国の特殊部隊が全滅したと聞いてね」
「ああ、漆黒聖典が全滅したと勘違いしたんだね?」
「いや、どこの聖典が全滅したのかには興味がなかったよ。問題なのは、いきなりそのような事になる事態が起きたということだろう?」
「なるほど」
実際に私は、アインズによって陽光聖典が全滅させられた事も知っており、法国がそれを破滅の竜王と勘違いし、漆黒聖典たちが出撃したのは知っていた。
情報を与えるのはこのくらいで良いだろう。今度は私が彼から情報を得るターンだ。
「我が兄よ、貴方も貴方で漆黒聖典の監視をしているのだが...彼らが何故、秘宝を持ち出して行動しているのか、知っているのかい?」
「分からないから監視しているんだ。とは言っても、予想はついている。ドブの大森林に封印したあの木を覚えているかい?」
「もちろん知っているよ。もしかしたら、奴が目覚めるのかい?」
その後、我が兄と様々な話をした私は、一度帰還する為に〈世界移動〉を用いて帝国に作った仮拠点に移動しようと考えた。
その前に、我が兄に警告をするとしよう。こんな奴だが、非常に強い力を持った戦力だ。悪戯に戦力を失う事は、未来の敗北を意味する。
「最後に我が兄よ、警告をしておこう」
「...なんだい?」
「アインズ・ウール・ゴウンは今までのプレイヤーとは違う」
「何が違うんだい?」
「慎重な所だ。圧倒的な力を持っているにも関わらず、彼らは慎重に動いている」
「確かに、それは危険だね」
「では、私はそろそろ行くよ。彼らの監視を楽しんでくれ給え」
◇
あの決行から日から月日が経った。冒険者モモンは相変わらず活動しているみたいだが、明らかにモモンはパンドラズ・アクターである。原作を知っていると言うのは便利だ。
しかし残念な事に、パンドラズ・アクターは
「対応が相変わらず早いな」
キャラクターデータが消えると言う事は、
しかし、本当にその予想が正解か不明な為、私は一度ナザリックに引き篭もると考えていた。事実、彼はナザリックに引き篭もった。
だが彼が非常に重要なアイテムである
時間稼ぎは余り出来なかったと言う事になる。一対一の戦闘であれば、例え
まあ愚痴を吐いていても、何も前に進まない。この世界の情報を集めている彼らを監視しつつ、私は次に仕掛けるタイミングを考える。〈ゲヘナの炎〉を使う事が出来るデミウルゴスがいないだけでなく、よく分からない女を八本指から拾ってくるセバス・チャンがいない為、王国でのゲヘナは行われないだろう。
だが、トブの大森林に生息していたリザードマン侵略や魔導国建国の大虐殺は行われる可能性がある。リザードマンたちへの侵略には、守護者たるコキュートスを出さない可能性がある。しかし、大虐殺の場に王たる彼が出る可能性は高いだろう。
であれば、私はこのまま尻尾を出すべきではないだろう。私が地下に潜伏していると考えた場合、魔導国建国によって表に出る筈だ。その日まで、私は自身の監視領域にプレイヤーらしき存在がいないか調べるとしよう。こちらの黄金鎧に魂を込め、私はあちらにある本拠地に転移した。
私は忘れていた。ゲヘナの目的は八本指への襲撃とその隠蔽、実験用の人材拉致、魔王作成だけではない。王都にある財を強奪し、ナザリックの財源確保にその財を充てる目的がある。
また、デミウルゴスの配下には複数の魔将がおり、彼らをデミウルゴスの代替わりをする事など、簡単に思い付き実行に移す事が出来るだろう。
ラナーとデミウルゴスがいないとは言え、アダマンタイト冒険者となったモモンをこの王都に呼ぶのは
自身の監視領域を隅々まで調べた後、帝国に戻った私は、王国を襲ったという悪魔の話を商人から聞いた。情報を探る時は、アイテムを使って黄金鎧の色を目立たない鉄色に変えた鎧で聞いている為、私に辿り着く問題はない筈だ。
(ヤルダバオトだと?)
私が使用したあの
原因は不明だが、あの国家にはイビルアイがいた筈だ。彼女に嫌われている可能性は高いものの、どのような存在だったか聞いておくべきだろう。
油断した私が悪いとは言え、今後は全て原作通りに行く可能性があると考えて行動する必要性がある。私は気を引き締め直した。
私は家に戻り、転移で王国と評議国付近にある森林に転移する。完全に不法入国であるものの、そんな事を気にする私ではない。その後私は、馬車に乗って王都まで移動した。
彼女らは今、アダマンタイト冒険者として依頼をこなしているらしい。しかし、王都を常に離れているという事はないだろう。彼女らに指名依頼をして、適当なボロ屋を購入し、そのボロ屋に鎧を置いておく。
帝国の拠点に用意していた黄金鎧の方を動かし、私はトブの大森林を高高度から偵察する。原作との違いがあるか、それを探る為である。
長期間の間捜索した事によって、リザードマンの集落を攻める、強大な力を有した存在を発見した。
(矢張り、コキュートスは出て来ていないか。原作と同じように、2回目の襲撃...なのかは不明だが、明らかに強大な力を持った者が一体で攻めている。まあ良い)
転移で再び帝国の拠点に戻り、王国に放置して置いた鉄色の鎧を動かす。冒険者ギルドに向かうと、明日この都市に帰還するとのことだ。
私はこの都市を練り歩き、ラナーがいない事でどれだけ悪化しているのかを、この都市を見る事で判断する。
彼女がいない事によって奴隷売買は無くなっていない。それによって、奴隷の娼館や奴隷商人が道通りにも存在している。また、モンスターを狩ったとしても報奨金が出ないという事で、原作ほど冒険者は育っていない。
他にも、黄金の姫として人気であったラナーがいない事で、様々な負の要因が発生している。可哀想だと思うものの、彼女をこの王国に残していた場合、この王国はそのままアインズに売られる事になる。そんな最期と比較すると、まだマシだろう。
◇
ヤルダバオト襲撃により、この王都に留まり続ける予定であった私たちだが、どうしても直ぐに行わなければならないアダマンタイト級の依頼が入り、私たちがする事になった。
私たちはその依頼を終え、この王都に帰還し、冒険者ギルドにて報告する。報告後、怪しい指名依頼が私たちに入っている事をギルドの方から聞いた。何故怪しいのか?
それは、その依頼人が青の薔薇全体を指名していたのではなく、私——イビルアイを指名していたらしい。何故指名するのかを質問した所、話がしたいからという意味不明且つ怪し過ぎる指名依頼だ。
しかし、流石にこれは危険だとギルド員も判断したのだろう。メンバー全員を指名するのであれば、問題ないとしたらしい。
「それで? その依頼人はどこに来い、と言っていたんだ?」
「一応この場所に、と聞いております」
「ふむ...ラキュース、どう思う?」
「明らかに怪しいわね」
その後、私たちはこの依頼を受けるべきか話し合いをしたものの、結局受ける事にした。私たちが揃っていれば、ヤルダバオト級の
私たちはその後、そのままその場所に向かった。依頼人が指名した場所はボロ屋であり、更に怪しさが増した。
「なあ、本当にこの依頼大丈夫か?」
ガガーランがそう言うのも仕方ない。しかし、指名依頼は受領したのだ。私たちはそのままそのボロ屋に入り、指定されていた部屋に入る。
その中には誰もおらず、代わりに別の出入り口があるだけだった。その部屋を見渡し、特に罠といったものは配置されていないようだ。
「誰もいない」
「どうする? 鬼リーダー」
「私を呼んだ者はだ——」
「嬢ちゃんに聞きたい」
女の声だ。私たちが入ってきた扉とは違う扉から入ってきた、鉄製のフルアーマーを纏った女が私たちを呼んだ者らしい。
「歳上にそのような言い方は不適切だぞ小娘」
「小娘? 嬢ちゃんの方が小娘だ、インベリアの元王女」
「っ!?」
何故その国家名を知っているのか?
いや、私の事を200年以上生きている
「貴様、いや、貴方は一体だれなんだ?」
「言葉より、行動で示そう〈世界断絶障壁〉」
この魔法を使える存在など、世界に数体しかいない筈だ。そして、私の事を知っている
「貴方は、
「如何にも、その通りである」
「イビルアイ、知り合いなの?」
「知り合い...ではないかもしれないな...」
ウリエルという母上を持っていたこの
さて、どうするべきなのだろうか?
いや、そもそもの話だが、私と話したい筈がない。本当に、どうするべきなのだろうか?
「キーノ君...いや、イビルアイ君と呼ぶべきかい? まあ良い、私が聞いたい事はヤルダバオトと名乗る存在の詳細だ」
「ヤルダバオト? 奴はモモン様が撃退した!」
「モモン様? まあそれも後に聞こう。私が聞いたい事は、ヤルダバオトの外見やどのような攻撃をしてきたのか? それを聞いたいのだ」
ツアーは言っていた。彼女は悪か善か、そんな事などどうでも良いらしく、プレイヤーであれば問答無用で殺す危険な
そして、プレイヤーは絶対殺すというこの女が、わざわざヤルダバオトの事を聞いて来たという事は、ヤルダバオトはプレイヤー又はNPCなのか?
「奴の外見は、邪悪且つ巨大な悪魔であった。触れても暑さを感じない炎で王都の一角を包んだだけでなく、炎のオーラを纏い、モモン様と対等に戦った化け物だ」
「巨大な悪魔? それに、ふむ...王都の一角を包んだ、か...」
何かを考えているのか、鉄色の鎧の動きが暫く止まる。私は如何するべきなのか考える。わざわざ移動制限の
そう——まるで、私たちを逃さないような、そんな嫌な考えが頭の中を過ぎる。
「その悪魔と対等に戦った存在——モモンだったかい? その存在はどんな奴なんだい?」
「モモン様はとてもカッコ良く、とても強い御方だ!」
「君の主観的な感想は聞いていない。その存在がどのような存在なのか調べる必要がある。そう考えたからこそ、今君に聞いているんだ」
「モモン様を殺すと言う事か?」
私がそう言った事によって、皆の緊張も高まる。当たり前の事だが、モモン様はこの国の英雄だ。
そんな英雄を、仮に目の前の存在が彼を殺すのだとすれば、何があろうとも止めなければならないだろう。救国の英雄から貰った恩を仇で返す訳にはいかない。
「場合によっては...になるがね」
「させないぞ!」
「ふむ、如何やら君は勘違いしているようだ」
「何を勘違いしていると——」
「そんな存在と渡り合えるなど、プレイヤーかNPCの可能性が高いだろう? だからこそ、消す必要があるのだ」
ツアーが言っていた通り、プレイヤー又はNPCに対しては、その存在が善であったとしても、問答無用で消す思想の持ち主らしい。
「それに、だ。私はとある情報を得たんだ」
「その情報とは?」
「アインズ・ウール・ゴウン、ユグドラシルに存在した凶悪ギルド名だ。クズは全て消す必要性がある、分かるね?」
「その名前は、ガゼフ・ストロノーフを助けた
「その男だ。そして、そんな存在が現れた時に、ヤルダバオトと名乗る悪魔が出現し、そんな悪魔と対等に渡り合える冒険者モモン...こんな偶然があると思うか?」
この女の母親はユグドラシルプレイヤーであったらしく、その為に様々な情報を持っているという。そんな存在が、アインズ・ウール・ゴウンはギルドであり、八欲王のような悪しきプレイヤー集団というのであれば、その情報は真実なのだろう。
また、ヤルダバオトが仮に件の
だがしかし、モモン様がそんな悪の存在の仲間である筈がない!
「モモン様は悪い人ではない! そう私は思う」
「...君の考えは分かった。考慮しよう」
「ありがとうございます」
「もちろん、君の話を聞かせてもらうがね...」
その後、私たちは根掘り葉掘り話をさせられた。私たちの情報で満足したのだろう。いや、予想異常に情報を得られたからこそ、満足しているのだろう。
「ふむ...何故私がこれほどまでに警戒しているのか、疑問に思っているようだね?」
「ええ、貴方は
「私はプレイヤー又はNPCらしき存在を遠くから監視していたんだが...そんな存在を襲撃し消滅させた存在を確認したんだ」
「なんだと!?」
アインズ・ウール・ゴウンという悪しきギルドがいるだけでなく、そんな存在又はその存在が襲撃をかける程危険な存在がいると言う事になる。
「消されたのがアインズ・ウール・ゴウンの仲間なのか、消したのがそいつの仲間なのか、全くもって不明だ。しかし私は、消した側がアインズ・ウール・ゴウンだと考えている」
「なるほど、そんな攻撃方法を持っているのだとすれば、危険視するのは当たり前ですね」
「ああ、まあ雑談はこれくらいにしておくよ」
ありがとうと言う言葉と共に、大量の金貨を気前よく渡してくれた。明らかに、報酬の額が多すぎる。私たちはこれを断ろうと思ったものの、君たちはそれに見合った情報を与えてくれたと強引に渡して来た。
「青の薔薇の諸君、改めて感謝しよう。さて、魔法は解いておくから安心すると良い」
「あ、ありがとうございます」
「これは私からのアドバイスだが...これは警告だ。何があろうとも、アインズ・ウール・ゴウンと戦うな。いざと言うときは、私やアイツに頼ると良い」
「は、はぁ、ありがとうございます」
「ではな、〈世界移動〉」
恐ろしき存在が転移魔法で消え、私はホッとため息を吐いて力無くその場に座った。
「イビルアイ!? 大丈夫!?」
「問題ない、それにしても——」
あんな化け物と話す事は、二度とない事を願うとしよう。あの化け物に勝てる存在など、ツアーでさえ逆立ちしても勝てないと言う存在になど、勝てる訳がない。
私は心配してくれる仲間たちに大丈夫だと言い、依頼達成の報告をギルドにしよう、そう仲間たちに言った。