世界の守護者 作:匿名だよっ
「糞が!」
この世界に来て、最初に出会った
しっかりと裏を取ってから...いや、未知の世界なのだから、最大限警戒して事を進めるべきだった。しかし、そんな事を今更考えたとしても、もう遅い。
俺がズーラーノーンという犯罪集団からエ・ランテルを守る戦いを始める前、俺のもとに
アルベドには、緊急時の連絡用に〈
彼女から語られた内容は、驚愕の二文字である。シャルティアからの定時連絡が無かった為、アルベドはその原因をいろいろと探した結果、シャルティアが殺されていたとの事だ。それだけでは無い。
シャルティアと共にいたセバスとソリュシャン、スクロールの作成に必要な羊皮紙の捜索を命じていたデミウルゴスもまた殺されていたという。
ソリュシャン・イプシロンを除く三名は、全て100レベルのNPCであり、その中でもシャルティアは全階層守護者一の強さを持っており、セバスもまた真の姿を見せた際の話ではあるが、その戦闘能力はナザリック随一である。
そんな我が子同然の彼らが殺されたという事は、俺もまた殺される可能性が高いという事になる。それを危惧したアルベドは、俺を安全なナザリック地下大墳墓に避難させようとしたのだ。
ズーラーノーンという犯罪集団との戦闘は、相方であるナーベラルと、俺に扮した
エ・ランテルがどうなろうとも、ナーベラルが殺される事と比べると、ナーベラルの安全が大事だからだ。しかし、二人とも金貨で生み出した
そのように説得された俺は、渋々一人でナザリック地下大墳墓に戻った。復活させる為、宝物庫から何十億枚もの金貨を取り出し、切り札であるパンドラズ・アクターを出す事に決めた。
俺はこの時まで、殺されたNPCは普通に殺されたものであると勘違いしていた。しかし、実際には違った。復活させようと試みたものの、復活させる事が出来なかったのだ。
それが意味する事は、キャラクターデータが抹消された事を意味する。そして、そのような事が出来るユグドラシルの力は
もちろん、
「糞! 糞! 糞!」
そして今、俺は自室にて襲撃者と
肉体があれば血が出る程、力一杯手を握りしめながら、膨れ上がる怒りを発散する為、自室にて自分の物にあたる。何度も強制的な感情抑制が働くものの、それで消え失せないほどの怒りを俺は抱いているらしい。
「...ペロロンチーノさん、たっちさん、ヘロヘロさん、ウルベルトさん...皆さん申し訳ございません。必ず、仇は打ってみせます」
例え自分が死のうとも、必ず襲撃者を殺してやるという復讐の炎を胸に抱き、アインズは立ち上がった。
彼はその後、全守護者とパンドラズ・アクターに
(取り敢えず、対応策となるかは不明だが、外に出る事になる守護者達には
それでも尚キャラクターデータ事抹消されるというのであれば、対策は不可能だ。どのような攻撃手段かは不明だが、出来る限りの対策は取っておくべきだろう。
(だが、どのような攻撃なのかが不明であるとしても、このナザリックに引き篭もっておくことは出来ない。情報を得る為には、危険を犯してでも外に出る必要がある)
現状、ナザリックの外にて活動をしている者はパンドラズ・アクターと
また、パンドラズ・アクターを外に出している理由は他にもある。その一つとして、ナーベラルでは負けてしまう程の強さを持つ強者が犯罪結社にさえいた為である。ズーラーノーンという犯罪結社は、彼らが持っていたアイテムが使用され、レベル70近くのアンデッドが召喚され、暴れ出したという。
召喚後、ナーベラルが直ぐに〈
殺される危険性だけで無く、今はキャラクターデータ事抹消する力を有した存在がいる可能性があるのだ。したがって、金貨で創造出来る
しかしその後、冒険者モモンとナーベを襲撃する者はいなかった。その事から、襲撃者は犯罪を犯す者を無差別に殺害している可能性がある。
冒険者モモンとナーベは、大量のアンデッドで街を襲ったりするような犯罪結社から、街を救った正義の英雄である。
対して、シャルティアには未知の技術たる武技を研究する為、武技を使用出来る者達を探しに行かせた。その際、アルベドが最後に聞いた報告は、我儘な令嬢役のソリュシャンとその執事のセバスという事で、野蛮な者達を誘き出そうとしている、という事だったらしい。
野蛮な者達の実力がある程度の実力しか無かった場合、シャルティア達はそんな彼らを虐殺する事になるだろう。その現場を仮に善人が見た場合、どちらが悪だと判断するのだろう?
答えは簡単だ。悪はシャルティア達であると判断し、悪人であるという理由で殺したと考えられる。だが、この考えを納得する事が出来ない理由として、
(犯人の思考が理解出来ないな...行動に一貫性が無い。いや、ナザリックに所属しているNPCという点は同じだが、それを知っているのはプレイヤーのみの筈だ。それも、1500人からなる大侵攻を見ていた、若しくは参加していたプレイヤーという事になる。
それ以外の共通点は無い...いや...まさかとは思うが...異形種狩りか? 何もしていない悪魔を、ただ悪魔というだけで殺したのか? この世界に置いても、異形種狩りが流行っているのか?
その可能性は高そうだな...スレイン法国は国全体で異形種を狩っていると聞いている。そんな彼らに、同調する人間種のプレイヤーは数多くいるだろう。
いや、異形種狩りの可能性だけじゃ無いか。単純に、犯人が複数いるという説もあるのでは無いか?
プレイヤーやNPCをデータ事消し去る存在が複数いる事は考えたく無いが、悪を狩る存在と異形種を狩る存在がいるという、犯人複数説の可能性も高いだろう。複数人いるのであれば、考えは一貫しているか...
それにしても、単なる羊を探していた又は飼っていたデミウルゴスを殺したという事は、異形種狩りの可能性が高い。現実と化したこの世界に置いても異形種狩りを行うなど、そいつの神経を正直疑ってしまうものの、そちらがその気なら遠慮する必要はない。
だが、どちらにせよ、複数人のプレイヤーデータを消し去るような力は、ユグドラシルの力では無い...筈だ。そして、異形種狩りを行なっていたプレイヤーが強大な力を持つこの世界の存在に接触し、手を組んでいるのだとすれば、俺たちナザリックの情報は既に相手に渡っている可能性が高いと言える。
考えたくは無いが...見境なく強者を殺している可能性もあるのか。しかし、それであればモモンとナーベを攻撃しないのは理——)
コンコンとノック音がした事で、思考の海から現実へと引き戻される。許可を出すと、アルベドが執務室に入ってくる。
「アルベド、どうしたんだ?」
「アインズ様、王国貴族のレエブン侯に雇われたモモンとナーベですが、それは王国に蔓延る犯罪組織——八本指壊滅作戦への参加要請だったようです」
「ふむ、それで?」
「八本指は豊富な財や人材を持っているとの情報を得ています。この期に、八本指を襲撃し、彼らの財を強奪、実験用として使える王国民を拉致するのはどうでしょうか?」
「ふむ...」
しかしそれでは、ナザリックが悪となるのでは無いか?
だが、悪を狩っている可能性がある襲撃者を釣り出せる可能性があるという事は素晴らしい。いくら犯罪組織であろうと、堂々と襲撃し彼らが蓄えている財の強奪、そして何の罪も無い王国民の拉致は完全に悪だ。確実にそのような存在を殺す為、悪を排除する存在が来る可能性がある。
それに、もし来なかったとしても、ユグドラシル金貨が減り続けるナザリックを維持する為にも、財の大量獲得は素晴らしい。また、さまざまな実験を行える人間を大量に拉致する事が出来る点も素晴らしい事だと言える。
「実行は誰にやらせようと考えている?」
「デミウルゴスの配下ではありますが...
また、仮に釣り出せなかった場合、八本指への襲撃と財の強奪、王国民の拉致という罪を
「素晴らしい作戦だ。アルベド、その作戦の実行許可を出す」
「ありがとうございます」
作戦名はゲヘナの炎。この作戦は、一番重要な項目であった襲撃者の釣り出しこそ出来なかったものの、その他の項目は全て達成する事が出来た。
ここまで上手くこの作戦が行えた最大の理由は、アルベドは八本指の組織が所有していた、他の組織が暗号化されて記されている紙を手に入れていた事らしい。その紙を見せて貰ったのだが、何がどうなって暗号を解けるのか意味不明であった。
さて、今回の作戦で襲撃者をある程度理解する事が出来た。襲撃者は頭の悪い人物では無く、確実だと思われる状況にのみ姿を表し、攻撃する存在だという事だ。一番厄介な存在である。
それと同時に、大々的に魔王ヤルダバオトを倒しに来なかったという事は、裏でいろいろと行動する存在という事になる。アルベドは、裏でやり合う事よりも、危険性はあるが表に出るべきだと進言してきた。
つまり、国家を建国するという事になる。建国し、王になるという事は嫌であるが、仇を打つ為には仕方の無い事なのだろう。俺よりも優秀な頭脳を持つアルベドとパンドラズ・アクターがそう言うのだ。間違い無い事だと言える。
俺は不快な作戦ではあるものの、薄汚いワーカーどもをこのナザリック地下大墳墓に招き入れ、最低限の防衛でナザリックを守る事が出来るのかという実験を行いつつ、その責任としてバハルス帝国皇帝を呼び出し、王国と帝国の戦争に介入し建国するという作戦を承認した。
◇
王国にプレイヤーがいるのかどうか?
戦争にて、最初に使用する魔法はそれを探る為の超位魔法である。左右で俺を護衛するアウラとマーレ、太陽の光に被さるように護衛しているルベド。
やはりやり過ぎだったかと思っていたものの、その存在は現れた。明らかに異様な見た目であった。浮遊する黄金の鎧とその周囲に浮遊する剣、ハンマー、槍、斧という見た目。その存在の周囲に控えている天使は、俺が全力で相手をする必要性がある程脅威な
突如、王国軍と帝国軍の間に転移してきた
俺は相性が悪い天使二体を排除すべく、アウラとマーレにあの天使を排除するように言った。俺は一番怪しい存在である、黄金の鎧を着たそいつの実力を測る為、大量の
だが、その存在は腰を軽く弓なりにしならせ、勢いよく手を振り落とすと、突如大規模な爆発が生じた。爆発によって上がるキノコ雲は、小学校で習った原子爆弾が落とされた後に発生したと言われている、キノコ雲に似ていた。
そして、差し向けた大量の
当初の予定通り、右手を上げ、こちらを見ているアルベドとコキュートスにいつでも来て良いと指示を出す。
「なんだと!?」
俺は驚愕する演技を行い、相手の反応を確かめる。相手の反応から
仮に理解しているのであれば、あの攻撃は多段ヒットの可能性がある。しかし、理解していないのであれば、あの攻撃はユグドラシルに存在しなかった攻撃の可能性が高い。
だが、黄金の鎧は何の反応もしない。ハンマーと槍が突如飛んできた為、両方の攻撃を避けようと試みる。刺突攻撃に完全耐性はあるものの、この世界特有の力を持った存在である為、俺は避けたのだ。
しかし、ハンマーにはぶつかってしまった。それによって、後方にある帝国の要塞に吹き飛ばされた。また、HPも普通に削れた事が、削れたHPから攻撃に振り切っている戦士では無いと思われる。
「ちっ、〈
その後、俺は盾となるアンデッドの作成を行う。戦い慣れているのか、どのような攻撃方法を取るのかなど、様々な疑問を解消する為でもある。
「〈
俺は魔法的な繋がりを通じて、
それによって、攻撃されるままの
だが、その攻撃は人間では不可能な、いや、中身に何も入っていない回避方法で
「...っ!? 〈
黄金の鎧は、襲い掛かる雷を回避する事なく俺に襲い掛かった来た。上段からの剣の攻撃で俺はHPを削られる。槍とハンマーの追撃を回避する為、俺は〈
情報を得る為、俺は黄金の鎧に呼び掛ける。
「貴方は一体何者だ!?」
「何もしていない存在...いや、盗賊を倒していた者たちをいきなり消す外道が...貴様と話す予定は無い」
「待て待て、本当に何を言っているんだ?」
本当に何を言っているのだろうか?
思わず本音を言ったが、ふと気がついた。盗賊を倒していた者達をいきなり消す...だと?
仮定の話だが...その倒していた存在がシャルティア達であり、その様子を目の前の
もちろん、今の話がブラフの可能性もある。しかし、そんな話をわざわざ俺の前で言う必要はあるか?
俺の警戒心を高めるだけであり、何のメリットもないだろう。いや、俺を困惑させるだけがメリットか?
「さらばだ、〈
戦いながら考察し、先程の戦闘で目の前の戦士は情報収集に努めていると考えていた為、そのスキルの使用には驚愕した。いや、そもそもの話だが、そのスキルを所有しているとは思っていなかった。
そのスキルは、ユグドラシルでも九人しか使用出来ない特殊なスキルだ。不味いと思ったものの、アルベドによってその攻撃は防がれた。
次に、視界外から攻撃するコキュートスの攻撃を目の前の女戦士は防いだ。
「〈次元断層〉」
その後、女戦士はアルベドとコキュートスと戦い続けていたものの、天使のHPがある程度削られた事で逃走する事を決めたらしい。
「最後に聞きたい、貴方が先程言っていた者は私ではない! 詳しく聞かせていただきたいが...無理なのだろう?」
「信用性がないからな」
その言葉を放つと同時に女戦士は転移した。
◇
アルベドが計画した、聖王国を傀儡国家にする為の謀略——アベリオン丘陵の亜人種を率いて魔王ヤルダバオトが聖王国に侵攻するという計画は破綻した。
黄金の鎧を纏った女戦士が現れ、魔王ヤルダバオトと彼が率いていた存在達を全て鏖殺したのだ。これによって、聖王国への謀略は無期限停止とし、先ずはその女戦士が所属していると思われる王国への謀略を考えた。
また、アルベドは同時に帝国や竜王国への謀略を計画していたようだが、何者かにその計画を潰されてしまったらしい。その存在は鉄色の鎧を纏う戦士らしいが、アルベドはアルベド自身と同じ程度の叡智を持つ存在かもしれないらしい。
そして、面倒な出来事が発生しつつある。それは、対魔導国の包囲網が作られつつあるという事だ。それを切り崩す為、王国を王国民に乞われる形で併合する謀略を進めていた。
その謀略に集中した事で、鉄鎧の戦士に幾度となく妨害されたものの、計画を進める事が出来ていた。馬鹿貴族に食料援助を乞われた事で食料援助を無償で行い、あの馬鹿貴族の力を増大させ、あの馬鹿貴族が主軸の派閥を作るように誘導し、それによって王国を不安定化させる。
次に、八本指を通して作成した武器をその派閥に流し、王に毒を盛り暗殺する事で更に不安定化させ、王になる事が出来ると勘違いしている馬鹿貴族を唆して内戦、それに介入するという計画だったのだが、その計画は突如破綻した。
食料生産には限りがある。それ故に、馬鹿貴族に渡す食料援助も少なくなる。だからこそ、馬鹿貴族達の農民にも頑張って貰わなければならなかったのだが、馬鹿貴族共は怠けていたらしい。寄越せと媚びるだけで、何の努力もしない。
まあ愚痴はここまでにしておこう。食料援助が少なくなった事で、あの馬鹿貴族は他の貴族に援助する予定の食料を乗せた馬車を襲撃し、強奪したのだ。
「アインズ様、この襲撃は他者による謀略の可能性があります」
「銀色の鎧を纏った戦士だったか? だがな、アルベド...アインズ・ウール・ゴウンの紋章を踏み躙ってくれたのだぞ!?」
「もちろん、分かっております。このような屈辱を受けた以上、制裁を加える必要があります。それで——」
適当にうんうんと頷いていたら、どんどんと過激になり、王国に侵攻する事になった。宣戦布告後、虐殺の限りを尽くしていたのだが、王都間際にてその存在が現れた。
俺の装備を纏ったパンドラズ・アクターとアルベドには、白金の鎧と赤色のパワードスーツを着たアダマンタイト級冒険者たる朱の雫と思われる存在が現れた。白金の鎧は黄金の鎧と同じように、周囲を回る武器がセットであった為、中は空洞の操り人形の可能性がある。
コキュートス、マーレ、ルベド、傭兵モンスターやアンデッドの軍勢には、一度俺自身が戦い、魔王ヤルダバオトを倒したあの黄金の鎧とあの天使が現れた。どちらの情報を得るべきか?
一度も見た事が無い、白金の鎧の戦い方を見るべきであろう。そう判断した俺は、パンドラズ・アクターと戦い始めている白金の鎧を
しかし、直ぐに状況は変わった。マーレから〈
前回と同じように、ルベドに二体、マーレに一体、そしてコキュートスに一体の天使をぶつけている。俺は傭兵モンスターの大群がいる事から、無事であると考えていたが、その大群は消え失せていた。
「アウラ、魔獣達の編成は済んであるな?」
「はい、アインズ様!」
「では、マーレ達の方に援軍として参戦するのだ」
「分かりました、アインズ様!」
「アウラ、必ず山河社稷図から手を離したりはするな」
「もちろんです、アインズ様!」
本来であれば、この
それにしても、マーレが言っていた巨大な大爆発は本当なのだろうか?
いや、仮にそのような力があるとすれば、矢張りこの世界特有の力という事になるだろう。俺は鏡の中で、コキュートスが腕を切られたところを見て、思わず拳を玉座に叩き付ける。
(玉座で只々見る事しか出来ない俺を許してくれ...皆さん、本当に申し訳ございません)
戦果としては、得るものはあった。パンドラズ・アクターと戦っていた白金の鎧だが、何らかのスキル又は魔法、アイテムを使用したらしい。それを使用する度に、HPが減っていた事を確認出来たという。
また、最初に白金の鎧が発動した〈世界断絶障壁〉なるものは、結界を張るものらしい。
つまり、あの白金の鎧が使っていた力は、
だが、黄金の鎧を着た戦士の方はかなり厄介だ。いくら強力な天使を従えていたとは言え、ルベドが危うく殺されかけ、マーレとコキュートスに至っては殺された。もしかすると、復活しないのでは無いか、という恐怖に襲われたが、そのような事はなかった。
話を戻そう。あの黄金の鎧は前回見た核爆弾以上の強力な力を振るったとの事なので、今一番警戒すべき存在はあの黄金の鎧という事になる。しかし、謎なのはあの黄金の鎧がその力をルベド達に使用しなかった事だ。
まるで
黄金の鎧が白金の鎧と同じように、HPを消費して使用する力を行使していたのだとすれば、強大な力を振るった事でHPが残っていなかったとも考えられる。
いや待て...初めから分かっていた?
そうだ。パンドラズ・アクターが冒険者モモンとして過ごしていた時、突如、自分は通れるが、ナーベ役の
まさかとは思うが、外に出ていた守護者達にこっそりと使い、全ての守護者が通った事でも確認したのか?
しかし、何故白金の鎧にその事を伝えなかった?
まさかとは思うが、あの二人は別々に来た存在なのか?
くそ...あまりにも情報が不足している。
だが、まあ良い。今回、マーレとコキュートスが殺されたのだ。必ず、あの黄金の鎧にそれ相応の報いを受けさせる。それだけは確かな方針だ。
「聞け! ナザリックの者達よ!」
「「「はっ!」」」
「本日より、あの黄金の鎧を着た女戦士をアインズ・ウール・ゴウン最大の敵とする! 一対一では決して戦わず、命を大事に、確実に倒せる時のみ、物量で倒すのだ!」
「「「はっ!」」」
攻めてきてくれれば、多少のリスクを伴ってでも、第八階層で殺してやるのにと怒りを燻らせながら、あの黄金の鎧が潜んでいる可能性のある、法国を滅ぼす為の戦略をアルベドに聞く。
先ずは、あの戦士が裏での活動を続けられないように、表の組織を全て叩き潰していく事にしよう。俺は怒り原動力に、対黄金鎧を纏う女戦士を考え始めた。