土曜日、バイト終わりに家に帰る途中でコンビニに寄ると、りみを見つけたので、声をかける。
「りみ!おつかれ、今練習帰り?」
「あっ!双葉君、おつかれ〜、双葉君は今までバイトしてたん?」
「うん、今日は特に忙しくて、めっちゃ疲れたわ〜、そっちは練習どやった?」
「私もちょっと疲れたけど、楽しがったで」
りみとは、同じ関西出身という事もあり、2人だけの時は関西弁で喋っている。
「そういや、りみとこうやって関西弁使うて、話すんってかなり久しぶりやな」
「確かに、いつもポピパの皆とおる時が多いから、双葉君と2人きりで話機会って、あんまないもんね」
「せやね、関西弁つかうんって、なんか恥ずかしいし、りみりんと2人の時しか使わんわ」
「わかる!あっ、でもなんかしとう時につい口に出てもうたりするんよ」
「そうそう!俺もちょこちょこ出てまう時あるわ!」
りみりんと関西弁について話している、とつい立ち止まって喋ってた。
「とりま、店ん中やし、買い物済ましてまおか」
「あっ、ほんまや!とりまレジ済ませてくるね」
と言ってレジへ向かう彼女のカゴには、大量のチョコレート菓子があった。
あの量を1人で食べるのかな?と思いいつつも、自分の買い物も済ませ、りみと一緒に帰る。
「りみってめっちゃチョコ好きやね」
「だって美味しいねんもん〜」
「分かる!好きなもんってついつい食ってまうよなぁ、けどその量・・・・・・、1人で食べるん?」
「ううん、今日なぁ香澄ちゃんが家に来て、一緒にホラー映画見るねん」
それであの量だったのか、と思いつつも、ひとつ疑問がある。家で見るのならば、香澄と一緒に帰った方が早いのではないのだろうか?
「香澄と、一緒に帰らんかったん?」
「うん、香澄ちゃんは沙綾ちゃん家のパン買ってくる言うてたから、家で集合なんよ」
「なるほど、あっ、俺こっちやから、またな」
と、そろそろ分かれ道に差し掛かったので、そろそろお別れの時間だな・・・・・・
「待って、よかったら双葉君も家で一緒にホラー映画見てかへん?」
「ええん?」
りみから、一緒にホラー映画を見てかへんかと提案され俺はいいのか?と尋ねる。
「全然ええよ!皆で見た方がおもろいし、あっ、双葉君ホラー映画とか苦手?」
「ううん、めっちゃ好き、なら、おじゃましてもええかな?」
「うん!ほな、香澄ちゃんにもメールしとくな」
りみの家にお邪魔して、数分が経過した時、 香澄がやってきた。
「お邪魔しまーす」
「いらっしゃい香澄ちゃん」
「おーす香澄」
「あれ!?双葉がいる!?なんで?」
「香澄ちゃん、メールで双葉君も来るって言ったら、分かった!☆って言ってたよ」
「あっ!そっか〜、すっかり忘れてた!」
「さいですか・・・・・・」
忘れられたのか、とちょっと悲しくなるが、まぁいいか、とすぐに気分を切り替える。
「じゃあ早速だけど、見る?」
「うん、そうだね。あ〜楽しみだなぁ」
「そそそ、そうだね・・・・・・た、楽しみだな〜」
「香澄、怖いの?大丈夫?」
と、明らかに香澄が明らかに怖がっていたので、大丈夫なのかと問いかけるが・・・・・・
「だだだ、大丈夫だよ!」
「そう?じゃあ見ようか、りみお願いしてもいい?」
「うん!じゃあつけるね」
「面白かったね。まさかあの展開は予想外だったよ」
「そうだね、これ次回作もあるから、また皆で見る?」
「そうだね、香澄は・・・・・・って香澄!?」
「香澄ちゃん!?」
ホラー映画が終わり、りみと感想を言い合っていると、香澄が完全にビビって、プルプルしていた。
「大丈夫香澄?もう終わったよ」
「香澄ちゃんごめんね!私が一緒ホラー映画見よって言ったせいで・・・・・・」
最初の時に苦手そうだなと思ってはいたが、まさかここまで怖がるとは予想外だった。しかも俺とりみは、映画に夢中になっていて、全然気づけなかった。
「う、ううん、りみりんのせいじゃないよ・・・・・・、そ、それにお話は面白かったから、また次のやつ見る時は誘ってね・・・・・・」
「本当!?よかった〜なら、また今度皆で見ようね」
「う、うん・・・・・・た、楽しみだな〜」
「とりあえず香澄立てる?」
「うん、もう大丈夫」
香澄が回復し、皆でお喋りをしていると、18時といい時間になったので、そろそろお暇しようとすると、りみのお母さんが「せっかくだから夕飯を食べて行って」と言ってくれたので、夕飯をご馳走になり、19:30になった頃にお暇する。
「「お邪魔しました!」」
「二人とも今日はありがとう、また遊びに来てね」
「こちらこそ、夕飯までご馳走になっちゃってありがとう」
「ありがとう、りみりん!楽しかったよ!また、学校でね!」
「よかった!じゃあまた学校でね」
ホラー映画を見終わった頃は怯えていた香澄だが、今はすっかり元気になっている。
「「「バイバイ」」」
外に出ると日はすっかり暮れていたので、香澄の事を家まで送ってから帰ろうと思い、家まで送ろうか?と尋ねると
「ほんと?実は暗くなって来ちゃったからちょっと不安で・・・・・・」
「なら、一緒に帰ろっか」
「うん!ありがとう双葉!!」
香澄の家に到着した。到着したのはいいのだが、香澄の家は灯りがついておらず、誰も居ない様子だ。
「あれ?なんで真っ暗なんだろ?はっ!?まさかオバケに食べられちゃったとか!?」
「いや、それはないだろ?ない・・・・・・よな?」
「なんでそこで疑問形になるの!?」
さっきまでホラー映画を見ていた影響か、ちょっとだけそんなことを考えてしまったが、まぁそれはないだろう。無いはず・・・・・・、うん、現実にオバケなんて居ないよね!
「入って見れば分かるんじゃない?」
「こ、怖いよ〜、ねぇ双葉!一緒に入って!!」
「わ、分かったから抱きつかないで!と、とりあえず鍵開けようよ!」
こんな状況だが、香澄に抱きつかれて、ドキッとしてしまう。
そんなことを考えているとあれ?あれれ?と香澄が焦っている声が聞こえたので、
「どうしたの?」
と尋ねると・・・・・・
「鍵家の中かも・・・・・・ 」
「なんだそんなこt・・・・・・ってえーーー!!、どうするの?」
「どうしよ!?あっちゃんー!お母さんー!お父さんー!」
香澄が今にも泣きそうなくらいパニックになっているので、どうしたものかと考えて、いや考えてない、とりあえず思いついたことをしてみる。
「とととと、とりあえずインターホン押してみるね!!」
ピンポーン
機械音だけが鳴り響くだけで、なんの反応もない。まさか本当にオバケに食べられたのか!?いや、そんなことある訳がない!オバケなんて、この世には居ないはずだ!多分だけど・・・・・・
「どうしよう!?双葉!皆オバケに食べられちゃたよぉーー!」
「お、落ち着いて、それはないと思うよ!オバケなんて、居ないはずだから、そうだ!家族に電話かけてみたら!?」
「う、うん!」
と言い、香澄は家族に電話をかける。
Prrrr,prrrrガチャ『もしもしお姉ちゃん?どうしたの?』
数回コールがなった後に、声が聞こえた。どうやら、オバケに食べられた訳ではないようだ。
「あっちゃーん、よがっだぁ〜オバケに食べられてない?」
『は?何言ってんの?』
「だって家に帰ったら誰もいなくてぇ〜」
『え?今日私は友達の家に泊まりに行くのと、お母さん達は出張だって、前から言ってたよ』
「あ!そうだった!!」
どうやら、香澄の家に誰も居ないのは、皆外出しているからであって、何かがあった訳ではないようだ。
『もう〜しっかりしてよ、じゃあ切るね』
「う、うんじゃあね、あっちゃん」
電話が終了すると、俺と香澄も一安心して、その場に座り込む。
「よかった〜、オバケに食べられてなくて」
「だね、一時は何かあったんじゃないかってヒヤヒヤしたよ」
しばらくして、足に力を取り戻した所で、俺は自分の家に帰るために立ち上がる。
「じゃあ、俺はそろそろ自分の家に帰るよ」
「双葉、今日はありがとうね、家まで送ってくれて」
「いいよ、じゃあまた明日ね香澄」
「うん!明日のクレープ楽しみだね!」
「うん!!」
そう言って帰ろうとするが大事な事を忘れていた。
「香澄・・・・・・どうやって家にはいるの?」
「はっ、そうだった・・・・・・鍵忘れたんだった」
「俺の家来る?」
このまま家の前に香澄を置いて帰るのは、さすがに不味いので、香澄に家に来るか?と提案する。
「でも、こんな夜中に急に押しかけたら、迷惑じゃない?」
「大丈夫だよ、俺1人暮らしだから・・・・・・」
あまり知られたくなかったので聞かれない限りは、言うつもりはなかったが、事が事なのでやむを得ない。
「そうなの!?初めて知った!なら、お邪魔してもいいかな?」
「うん!いいよ、せっかくだし、コンビニでお菓子とか買っていこっか?」
「うん!じゃあ今日はよろしくね」