幼馴染の皇帝   作:最上階

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前回は分割視点だったので、今回はルドルフ視点固定でやってみます。
ちなみにこの世界のルドルフはダジャレはそこそこに、四字熟語じゃなくてことわざを使います。
決して、決して作者が四字熟語を調べるのが面倒だからそういう設定にしたってわけじゃないんです。

それと誤字報告ありがとうございます…
作者が主人公の名前間違えるってどんな失態かましてるんだ。


ノヴェとイチャイチャ(前編)

学園に戻って、病院での会話を思い出す。

…私は、ノヴェのパートナー…つまるところ、恋人…となった訳、だ。

 

───あぁ、私はなんて幸せなんだろうか。

彼女のやさしさが、私をどんどん幸せにする。

 

嚙み締めれば嚙み締めるほど増幅するソレは私を掴んで、離さない。

───ノヴェの唇は、とても熱くて、柔らかくて。

 

ずっとずっと欲しかったものが手に入って。

手に入ったらもっと欲しくなる、全然足りない。

 

子供のような自分勝手な理由でも、この想いはもう、止められない。

想えば想うほど、抑えられない。

 

ノヴェの退院がとても待ち遠しい。

毎日でも彼女のお見舞いに行きたい。

 

早く彼女が欲しい、彼女の全てが欲しい。

彼女の全てになりたい。

 

 

 

彼女の退院日が決まった。

毎週毎週足繁く彼女をお見舞いしたのがどう影響したのかは分からないが、予定されていた退院日よりも大幅に短縮されての退院らしい。

 

もちろん私はノヴェの退院を手伝うし、なんなら彼女のことを一生でも見てあげたい。

だが、今はまだ…まだ学生の身だから。

 

 

ノヴェを迎えに来た。

結構荷物が多いと聞いていたので、家の車を出してきた。

 

 

「ノヴェ、退院おめでとう」

 

「ルドルフ、ありがと…確かに荷物は多いって言ったけど、家の車を回すぐらいじゃないよ?」

 

「ノヴェには無理をさせたくないからな、私はノヴェのためならなんでもするよ」

 

「…そっか、ならお言葉に甘えようか」

 

「ふふっ、では乗ってくれ、奇跡的に骨は繋がったとはいっても、まだまだ完治はしてないんだ」

 

「…そうだね」

 

 

ノヴェの様子が少し…いや、おかしい。

…こういう時のノヴェは十中八九私に隠していることがある。

 

運転席を壁で遮断した車を出してきて正解だった。

ノヴェに気兼ねなく甘えられるし、色々なことを聞ける。

 

 

「…なんで運転席の所に…分厚い壁が…?」

 

「…ちょっと…な?」

 

「…ルナ、どうせ運転手さんに聞かれたくないんでしょ?」

 

「ま、まぁ…そうだが…」

 

「…まぁいいや…ルドルフ、ちょっと話があるんだけど」

 

「…なんでも聞こう」

 

 

「…私、もう走れない」

 

 

「…」

 

「…ウマ娘としては、骨が脆すぎるんだって」

 

「…な、ら…骨を…」

 

「…無理なんだって、ヒトのソレとは全く違うから」

 

「…どう、して…受け止められる…んだ…?ノヴェ…は」

 

「…私、薄々勘づいてたんだ…それに、私、引退したらトレーナーになるつもりだったから…それが…早まった…だけ、だから…」

 

 

泣きそうなのを、必死に抑えるノヴェ。

私だって、泣きそうだが、辛いのは、ノヴェなんだ。

 

 

「…ノヴェ、おいで」

 

「ル、ナ…ルナ…るなぁ!!」

 

「…思う存分、泣いてくれ」

 

 

「わたし!!もっと…!!もっとルナと走りた゛かった!!!…でも…もう叶わなくて!!!!ごめん、ごめん…ルナ…約束…守れなくて…ごめんなさ゛い!!!」

 

 

「…ノヴェ、私は…ノヴェが無事でいてくれたら…」

 

 

私は!!!!ルナと゛!!!!もっともっと!!!走りたかった…!!!!」

 

 

「…」

 

「ルナ…ルナは…私の事…捨てないよね…?」

 

「捨てない、絶対に」

 

「…ルナは、愛、して…くれる…?」

 

「勿論だ、ノヴェが満足するまで愛するよ」

 

「そ、っかぁ…ははっ…ルナ…は、優しい…ね…」

 

 

ノヴェは、色々抱え込んで、それを吐き出して…疲れたのか眠ってしまった。

ここまでノヴェが感情を顕にすることは今までなかった。

 

…それ程までに、私と走りたかったんだろうな。

ノヴェは私のお腹に縋りつくように、眠ってて。

 

ノヴェの絹の様な銀髪が、私の足元にかかる。

私はノヴェに依存していて、ノヴェも同じく、私に依存している。

 

 

 

ノヴェはトレセン学園に着いたと同じぐらいに目を覚ました。

降りる時も丁寧に、怪我した箇所をあまり刺激させないように。

 

ノヴェと歩幅を同じくして、寮へ向かう。

彼女がいない部屋は凄く寂しかった、今日は添い寝をしよう。

 

 

他愛のない会話をしていたら、すぐに着いた。

幸いにも私達の部屋は玄関からすぐそこにある。

 

 

「…ルドルフ、ここまでありがとうね」

 

「何も、礼には及ばないさ…ほら、私達の部屋だよ」

 

「…何も変わらないね」

 

「…私たちの関係は変わってしまったけど…それより、ノヴェ、言うことがあるんじゃないか?」

 

「うん?…あぁ…ただいま!ルナ!」

 

「おかえり!ノヴェ!」

 

 

 

荷物を片付けると、私はベッドに腰掛けて、ノヴェを誘う。

両手を広げていつでも来いと言う風にして。

 

ノヴェは私に抱き着いて来た。

そしてそのままベッドに倒れ込む。

 

私と彼女には身長差が無い、だからハグをすると顔が凄く近い。

彼女の整った顔が近い、私も理性を抑えるのが限界に近い。

 

 

「ノヴェ…キス、していいか?…ちょっと、抑えきれそうにない…んだ…」

 

「…いいよ、でも今度からは許可取らなくていいから、ルナがしたい時にしていいよ?」

 

「…ありがとう」

 

 

言い終わった私は彼女の唇を奪う。

彼女の唇は、やっぱり柔らかくて…熱い。

 

しかし、普通のキスでは満足できなくなって来た。

舌を使ってノヴェの唇をこじ開ける。

 

海外ではフレンチキスと言われる、所謂ディープキスをする。

少し驚いた表情をした彼女だったが、すぐに口を開けて私を受け入れた。

 

彼女は凄く嬉しそうに、酔ったような蕩けた顔をしている。

私にだけしか見えない、私だけの顔。

 

彼女の舌と私の舌を絡める、彼女を少しでも逃したくない。

彼女の存在を、強く感じていたい。

 

彼女の唾液一滴でさえ逃さない、彼女の口の中の形を隅まで覚えたい。

彼女の舌、唾液は甘くて、もっともっと求めたくなる。

 

そこからどれだけ経ったか分からない。

それでも私達には永遠に感じられる時間だった。

 

彼女の口内を全て覚えると、名残惜しいが私は唇を離す。

幾本もの銀色の糸が私達を離さんとばかりに繋ぐ。

 

私はそれが切れる前に、また彼女の口を塞いだ。

ウマ娘と言うだけあって、まだまだ余裕があった。

 

ノヴェの幸せそうな表情を見るだけで私も幸せになる。

まだまだ足りない、もっと、もっと深く。

 

両手をノヴェの頭の後ろに回して、がっしりとホールドする。

もちろん、苦しくない範囲で、それでいて今より深くなるように。

 

身体がとても熱い、奥底から熱が出てくる。

彼女をもっともっと求めたくなる、まだまだ足りない。

 

彼女の顔がもっともっと、蕩けてきた。

私も同じ顔をしているのかもしれない。

 

 

また長い長い時間が過ぎたように思えた。

流石に空腹を覚えてきたので、最後に何も残さんと、彼女の唇をより一層貪る。

 

名残惜しく、彼女から顔を離す。

愛おしそうに、私とノヴェを繋ぐ銀の糸。

 

 

「…ルナ、激しすぎ…」

 

「…我慢してきたんだ 、別にいいだろう?」

 

「…私も満足できたから、いいよ」

 

「そうか、もっと欲しくなる…でも、その前に食事を取らなければな」

 

「…確かに、お腹空いたよね」

 

「食堂で食べるか?」

 

「う~ん…ルナが食べさせてくれるなら」

 

「…うぅむ…うん、わかった」

 

「やった!」

 

「ノヴェ、まだ歩き難いだろう?支えてあげるから、おいで」

 

「…だっこ」

 

「…ほんとにか?」

 

「…ホント、だっこして」

 

「…仕方ないなぁ、ノヴェが言うなら抱っこして行こうじゃないか」

 

「…お姫様抱っこがいい」

 

「さすがにそれはノヴェの脚が完治してから、な?」

 

「むぅ…まぁ、いいけど」

 

 

かわいい彼女を抱えつつ、食堂へ向かう。

 

 

 

やっぱりというか、視線がこっちへ降り注ぐ。

まぁ、確かにここだけ見れば私がまだ歩き難いからおんぶしているっていう構図になるが…

 

とりあえず、彼女を席に座らせ、彼女の食べたいものを聞く。

でも、私と同じのが食べたい、というから、私と同じもの、日替わり定食─今日はにんじんハンバーグだな─を運ぶ。

 

案外片手づつでも落とさないものだな、なんて考えながら彼女の隣につく。

周りの視線が突き刺さっているが…アイコンタクトで彼女に確認を取ったがやれとのこと。

 

ええいままよ、どうせいつかは発表しなければならないんだ!

 

 

「…ノヴェ、ほら、あ~ん」

 

「あ~ん…んく…美味しいね!」

 

「そ、そうか…」

 

「でも、ルナが作る料理のほうが、もっとも~っと、美味しいよ」

 

「ひぅ!?!」

 

 

彼女は不意に私の耳元で囁いてきた。

…私の耳が弱いことを知っているからこそ、やってきたんだろう…でも、そんなところが愛おしい。

 

 

「…ノヴェ、周りから黄色い声が聞こえてきてるんだが?」

 

「…そりゃ、名門シンボリ家のご令嬢がこんなことしてたら、ね…でも、もっとこの声を大きくする方法があるよ?」

 

「なにをするつもりなんだ?」

 

「そ、れ、は、ねぇ~?」

 

 

彼女は悪い顔をしている、でも、それも愛おしい。

彼女は私がノヴェにした、あ~んのポーズをとっている。

 

 

「…食べろと?」

 

「勿論、でも口に入れるだけだよ?」

 

「まぁ…あ~ん…んく─?!」

 

 

彼女は私にあ~んをすると、すぐに私の唇を奪った。

そして混乱する私の口の中に舌を入れてきて、ハンバーグを分割するように、舌でつぶしながら。

 

ちょうど半分づつ分割出来たら彼女は半分を口の中に入れて、すぐに離す。

半ば混乱している私は、口を閉じるのも、咀嚼するのも忘れて、彼女に見惚れていた。




ノヴェたんはタレ目でもちもちしてて、マックとタイシンを掛けて2で割った外見してます。
三白眼です。
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