私は転生ウマ娘だよ。   作:灯火011

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ウイニングライブまでの一幕、インタビュー抜粋

『お疲れ様でした。マルゼンスキーさん』

「お疲れ様です」

『このメンツの中で堂々の2着。マルゼンスキーここに在りとその存在を示してくれました。ご感想を一言』

「満足。満足したわ。1着でないことは悔しいけれど、全力で走り抜けたんですもの」

『横一線でゴール板を駆け抜けましたが、その時の感触などあれば』

「正直、判らなかったわ。私、2400メートルは初めてでしょう?最後の最後は、気合で走ってたから、他のウマ娘に気を使う暇が無くて」

『そうでしたか、全力を出し切ったのですね』

「ええ。全力だったわ。初めてよ。ここまで、ゴールしてから倒れるほど、本気で走ったのはね」

『なるほど…どうしたか?初の全力、G1レースを走り終えて、何かご感想などあれば』

「そうねぇ…。さっきも言ったけれど、気持ちは、満足しているの。多分、記者さんなら知っているだろうけど、私は満足に走れていなかったから。それが、ジャパンカップっていう大舞台に、シービーちゃんに連れてこられて走ることが出来た。全力で。すごく、満足しているわ。ええ、満足は、しているの」

『満足はしている、と言われている割には、少々、不満そうなご表情ですが』

「…ええ、不満よ。だって、逃げ切れなかったんですもの。私だって、今回、最高の状態だったのよ?すごく、みんなと走るのをすごく楽しみにしてたの。大逃げで、ぶっちぎるつもりだったのに。フタを開けてみれば2着だし、すぐ後ろまで他のウマ娘が迫ってた。一歩間違えばきっと、オールアロングや、カツラギちゃん達に抜かれていたわ。こんな事、初めてよ」

『左様でしたか。では、最後に何かございましたら』

 

「そうね、そうね…。次、走ったら私が1番よ。期待してて。スーパーカーは伊達じゃないの。でも、今日のところはシービーちゃんに譲ってあげる。今度は、私が追いかける番だから。それと…お姉さん、まだまだこの先を知りたいと思っているの。メラメラしてるの。だから、応援してくれた皆も、未来のマルゼンスキーの走りに期待しててね?」

 

『ありがとうございました』

 

 

『お疲れ様です。カツラギエースさん』

「お疲れ様です」

『シニア級や世界を相手に6着という大健闘。ご感想など』

「はい。正直、最後の直線で勝負と思っていたんですけれど…3コーナー回ったところで体力が限界でした。それに、言い訳にはなりますけれど不良バ場は苦手なんです。次、またジャパンカップに出れるなら、良バ場がいいですね」

『左様でしたか。道中、大逃げをしておりましたが、その時の感触など』

「いい感じでしたね。向正面、三コーナーに入るまでは想定通りでした。悪いバ場で、マルゼンスキーについていけていたので、これは行ける、って思ったんですけど。マルゼンスキーが一気に加速を掛けたときに、体力、パワー共に追いつけなかったんです。我ながら、今後の課題です」

『なるほど。収穫が多いレースでもあったようですね。では、最後に、何かございましたら』

 

「6着。この結果を胸に、今後も頑張っていきたいと思います。それと、おめでとうございます。ミスターシービー。やっぱり貴女は、強い。でも、必ず、私が追い抜きます」

 

『ありがとうございました』

 

 

『お疲れ様でした。キョウエイプロミスさん』

「おつかれさん。いやはや、なんとか掲示板に残れたよ」

『お見事でした。最後の追い込み、魂を見せていただきました。今回のレースについてのご感想など』

「まずは感謝を。ここまで仕上げてくれた関係者の、トレーナー、応援してくれた皆。ありがとう。お陰様で、世界を相手に走れると証明出来たと思う。それで、やっぱり世界の壁は分厚いと感じたよ。オールアロングの末脚は追い抜ける気がしなかった。スタネーラも、最後の一伸びが強かった。でも、それを超えてゴール板を駆け抜けたマルゼン、シービーの2人には称賛を送りたい」

『ありがとうございます。4コーナーを抜けた際に感じたことなどあれば』

「…イケる。って思ったね。マルゼンスキーはマイラー、シービーとオールアロングも4コーナー抜けてまだ来ない。行ける。ってそこから全力でマルゼンスキーを追いかけたんだ。スタネーラもついてきて、ああ、これはスタネーラ、私、マルゼンスキーの3人かとおもったら、直線一気で後ろからシービーとオールアロングだ。やられたよ。それに合わせてマルゼンスキーももう1段絞り出してた。驚愕さ」

『左様ですか。それでは、最後に何かございましたら』

 

「改めて感謝を述べたい。サポートしてくれた皆、応援してくれた皆、そして、一緒に走ったウマ娘達。世界を相手に走れる。その証明ができたと思う。ただ、そうだな。出来れば、自分の脚で一着を獲ってみたいもんだ。今後、もっと仕上げてリベンジを決めたいと思う。そしてミスターシービー。おめでとう!シニア級を代表して、賛辞を送る!」

 

『ありがとうございました』

 

 

『お疲れ様です。オールアロングさん』

「お疲れ様。いやいや、君たちのウマ娘は強いな」

『お褒め頂きありがとうございます。今回の結果について、感想などあれば』

「そうだな。慣れないレース場、大雨、悪いバ場。色々重なって、私も実力が出し切れていなかったのかもしれない。だが、それは些細な事だ。今日は、世界で1番ミスターシービーが速かった。私も全力を出した。後悔はしていない。世界最強を名乗れないのは、少し残念だけどね」

『左様でしたか。それで、どうでしたか、日本のウマ娘は』

「強いな。ただ、昨年はこれほどまでに強くなかった。片手でひねって終わり。それが私の認識だった。でも、今年は違う。ミスターシービー、マルゼンスキー、キョウエイプロミス、そしてその後ろに滑り込んできたカツラギエースか。スタネーラも言っていたよ。『日本のウマ娘は強くなった。一年で。これからが恐ろしい』ってね。私も、そう思っている」

『なるほど…。では、最後に、何かございましたら』

 

「日本のウマ娘は、一年で化けたな。楽しかったよ。良い経験になったし、良い意味で常識をぶっ壊された。来年、またここに挑みに来る。そしてミスターシービー。今日は君が1番だ。おめでとう。心から祝福を送らせてもらおう」

 

『ありがとうございました』

 

 

『お疲れ様でした。ミスターシービーさん。そして、おめでとうございます!無敗記録更新、そして、初のジャパンカップ制覇。世界に手が届いたそのご感想などあれば!』

「お疲れ様。そうだね。素直に嬉しいよ。でも、世界に届いたっていう実感がまだないんだ。その、うまく言葉にできないんだけど…うん。現実感がないんだよね」

『左様でしたか!では、これから徐々にその嬉しさを感じてくると思いますが、今回のレースのご感想などあれば』

「まずは、関係者のみんなに感謝を。トレセンや応援してくれるみんなのおかげて、掴めた勝利だよ。それで…全員が強かったね。最後まで逃げたマルゼンスキー、すごい足で上がっていったオールアロング、あとは逃げていたカツラギ、キョウエイプロミス…全員の名前は挙げないけれど、皆、印象に残ってる。誰が勝ってもおかしくなかったと思う。しかも、この雨だしね。だから、勝てたのは幸運もあったんだと思うよ。天の恵みに、感謝かな」

『そうでしたか。見事勝利を納めましたが、勝利に確信を持った時はいつだったのでしょうか』

「んー…。確信は無かったよ」

『確信は、無かった?』

「うん。勝てたってわかったのは、掲示板を見たから。アタシがやったことって、当然のことなんだけど、全力で前を向いて走っただけなんだ。ただ…そうだね。仕掛けどころは3コーナーからと思って加速したんだ」

『なぜ、3コーナーから勝負に?』

「マルゼンがいつも4コーナーぐらいから仕掛けるじゃない?だから、その逃げ足に追いつくには3コーナーぐらいから仕掛けないと勝負が出来ないって思ってたんだ。ま、今回はそれが功を奏した感じ。ただ、ペース早すぎてキツかったね。確か、先頭はずーっとマルゼンだったんでしょ?」

『ええ。今回、最後の最後までマルゼンスキーが先頭を切って走っていました』

「信じられないよね。だって2000メートル逃げて走ったくせにさ、4コーナーの先、坂を登ってまだ加速していくんだ、非常識だなぁってちょっと思ったもん」

『なるほど。それでは、最後に何かございましたら』

 

「改めて、トレーナー、トレセンの皆、応援してくれた皆に感謝を。ありがとう。お陰で世界に手が届いたよ。無敗の三冠ウマ娘として、面目躍如を果たせてちょっとホッとしてる。次は多分、有マ記念を走るけれど、そこでも勝つから。みんな、応援よろしくね。あ、あと、この後マルゼンと一緒に新曲をお披露目するからさ、一緒に盛り上がってくれると嬉しいな」

 

『ありがとうございました!ジャパンカップ勝者、ミスターシービーのインタビューでした!』

 

 

『さあ、熱戦行われた東京レース場では先程までの降り続いた雨も上がり、陽の光も見え始めました。そしてコース上では整備、及びステージの組み立てが引き続き行われております。

 御存知の通り、この後、日没を待ちまして、ジャパンカップ記念ライブを開始いたします。本日の演目は『Special Record!』。きらびやかな、ウマ娘たちの歌と踊りをお楽しみ下さい。

 そして、初の日本勢ワンツーフィニッシュを記念しまして、ミスターシービーとマルゼンスキーのデュエットソングもお披露目されます。皆様、ぜひ、奮ってご参加ください!』

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