ソードアート・オンライン 憂きし心のメヌエット   作:あらびきバナナ

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久しぶり

Twitterの方では言ったけど、今日から数日できる限り毎日投稿するので良かったらしばらくお付き合いください




一時の幸せ

4月1日、つまり世間一般で言うとエイプリルフールね。あの嘘をついていいとかいう謎の慣習がある

 

あれって何なのかしらね、最初に考えた人絶対性格悪いでしょ。なんでわざわざ相手を騙すようなことしなきゃいけないのよ

 

っとこんなことは置いといて、場所は10層の主街区でバザーの準備を進めてる

 

「さぁミト今日こそ勝負よ!今日こそは売上で勝ってみせるんだから!」

 

「…あのねリズ、これは勝負じゃないって何度言ったら」

 

「それはそれは!これはこれよ!もちろん今回のバザーに下心なんて一切ないから!うん!」

 

「怪しすぎ…」

 

わざわざ声大きくして言ってる時点で『私は嘘をついています』って言ってるようなものじゃない。まったくこの子は…

 

「ねーミトちゃーん。これはどこに置けばいい?」

 

「えっと…その辺に置いといて」

 

「おっけー!」

 

そしてふらっと現れて何故か私の手伝いをしてるレーテ。何なのかしらねこの娘、まだあって3日目なのに。あ、これは昨日も似たこと言ったわね

 

「まぁ勝負うぬんぬはともかく…上手くいくといいわね、お互い」

 

「くぅ、今の所、毎回勝ってるからって…っ!?見てなさい!今日こそ私が勝つんだから!」

 

「やっぱり下心しかないじゃない…」

 

はぁ…こんなでも作る武器はしっかりしてるから強く言えないのがなぁ…まぁ隣のリズはなんか言ってるけど私はいつも通り作ったものを売るだけ。普段通りにね

 

今日用意したのは防具を数十着、アクセサリーも何個か作ってあるのを持ってきた。どっちもスタータスに合わせた買えるように色んなパターンのを用意してきはしたけど…

 

本当ならラストスパートをかけるはずだった日をしっかりボス攻略に費やしちゃったから100点の出来とは言えないものもちらほら

 

…まぁそれでも誰の役に立てるならいいな

 

「よしミトちゃん!頑張ろうね!」

 

「…貴方は大人しく座ってて」

 

そんなこんな4月1日のアルゴ主催の新春バザーが始まった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ありがとうございましたー!」

 

「…ふぅ」

 

バザー開始から2時間くらい、売上もそれなり。いや、レーテがやたらめったら客引きするからそれで少しだけ普段より良いくらい。まぁそりゃこんな押しの強い子に連れられたら私でも買っちゃうだろうけど

 

「ミトちゃん、もっと愛想良くしないと!お客さん減っちゃうよ!」

 

「大丈夫よ、今日は貴方のせいで普段よりお客さん多いもの」

 

「えっ!?そうなの!!……えっ、せいってどういうこと!」

 

「そのまんまの意味よ」

 

今の答えが不服なのか体を揺さぶられてる…その通りだから撤回する気はないけど

 

確かに売上が伸びるのは嬉しいけど…その分人と話す回数が増えるのはちょっと嫌かな。やっぱり私にはこういうバザーより個人でお店をやる方が向いてるのかも

 

まぁそれもかなり先の話になりそうだけど。あ、レーテがまた人を連れてきた

 

「ほらほら、こっちこっち!」

 

「は、はい…」

 

「えっと…いらっしゃいませ、何を探してるの?」

 

「えっと…AGI補正のある胴体防具ってありますか?」

 

「AGI補正…ちょっと待ってて」

 

AGI補正のは確か…えっと確かストレージのどっかに…これはSTRだしこれは重装だからそれ以前の問題だし。あ、これだこれ

 

「そうね、これなんてどう?」

 

「えっと…わぁこれ凄い、幾らですか?」

 

「うーん、3万くらいかな」

 

「3万かぁ…どうしようかな」

 

迷ってるわね…あとひと押しってところかしらね。でもなぁ、これ以上値段を下げる訳には…

 

うーん、でもせっかく会った同性どうしだし売ってあげたい気も…そうだ、この手ならwin-winよね

 

「ミトちゃんどうする?」

 

「…そうね、ちょっと相談なんだけど…その前に貴方名前は?私はミト」

 

「え、えっとサチです。それで相談というのは?」

 

「えっとね、まぁ簡単な話今後私の防具を贔屓にしてくれるならこの防具、2万で売ってあげるって提案。どうする?」

 

「いいんですか!?」

 

「えぇ、まぁ先行投資ってやつよ…それでどうする?」

 

「も、もちろん買います!はいお金です!」

 

「ふふっありがとう。はい防具…一応フレンド登録しておきましょうか」

 

「そうですね、私から送りますね」

 

よかった上手くいって、これで私はある程度の収入も確約されてサチの方もある程度のスペックの防具が安く買える

 

アルゴから習った交渉術がやっと役立ったわね

 

「あ!そうだ!あの私ギルドに入ってるんですけど、その仲間にもミトさんの防具勧めたいんですけど…いいですか?」

 

「もちろん…あ、でもそんなに在庫はないからね?さすがにそんな大人数は」

 

「それは大丈夫です、うちのギルドは5人しかいませんから」

 

「そう…それならよろしく」

 

「はい!」

 

なんだろう、まだ数分しか話してないけど私でも何となく分かる。サチ、きっとすごくいい子ね。レーテと交換出来ないかな

 

「あ!ミトちゃんが今酷いこと考えてた気がする!」

 

「…まさか」

 

「ちょっと!なんで目を逸らすの?!やましいことあるんじゃないの!」

 

「ないわよそんなこと、あと暑苦しい」

 

「もー!!」

 

まぁレーテが悪い子じゃないことも分かってるけど、ただちょっとうるさいのと暑苦しいのがうっとうしいだけで

 

今もこうして私を揺らしてるし…はぁ

 

この娘からその要素を取ってくれれば完璧なのに…あれ?もしかしてそれがサチなんじゃないの?でも流石にギルドから引き抜く訳にも行かないし諦めよう

 

あー…癒しが欲しい。欲を言えばアスナで

 

「あの、すぐ来るそうです」

 

「そうなのね、良かったら他のも見ていって」

 

「はい!」

 

目を輝かせながら私の作ったアクセサリーを見てる、可愛い。アスナの次に可愛い。そういえば夕方に見に来るって言ってたような…まだかなぁ

 

「おーい!サチー!」

 

「あ!おーいみんなー!」

 

あらサチのギルメンが来たよう…ね

 

嘘、全員男…まさかサチ、もしかしてオタサーの姫とかいうやつなの?もしかして日夜そういう目にあってるんじゃ…

 

「ミトさん紹介します!私達のギルド『月夜の黒猫団』のメンバー、左からケイタ、テツオ、ダッカー、ササマルです!」

 

「よ、よろしく…」

 

「どーもー、よろしくミトさん!」

 

「うん…よろしく、ケイタさん」

 

「おう!」

 

…と思ったけど、多分平気そうね。全員いい人そうだし

 

「早速だけど俺達も色々見ていい?」

 

「えぇ、もちろん」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あの後月夜の黒猫団のメンバーは各々私の防具を買ってこの場所を後にした。そして今回のバザーも終了まであと少しとなった

 

「あー!なんで私の作った武器が全然売れないのよ!あんなに頑張ったのにぃ!」

 

「うるさいわね…」

 

なお、私が順調に売上を伸ばしている間にリズはと言うと売上がいまいち伸びないせいで頭を抱えていた

 

はぁ…仕方ない

 

「リズ、大鎌の品揃えはないの?」

 

「大鎌?確か1個くらいどっかに…これならあるけど、それが?」

 

「買うわ、幾ら?」

 

「えっ!?いいの!!」

 

「ほら、早く出さないと買わないわよ」

 

「はい!出す、出すから!25000でいいわよ!」

 

「ほら、お金…まったく手間のかかる」

 

「ふふふっ、持つべきものは友達よね〜。ありがとうミト!」

 

「はいはい、どういたしまして」

 

笑顔になって何より…というか買ったはいいもののこの鎌多分普通のかまよね、鎖鎌に変形しないタイプの

 

まぁ火力はそれなりにあるし、しばらくはつなぎで使うかな

 

「あ!ミトさん!やっほー!」

 

「っ!?ユナ!!」

 

「イエーイ!ひっさしぶー!」

 

「えぇ…久しぶり、どうして貴方がここに?」

 

「ちょっと近くでライブをね!あ、会ったことあったっけ?彼がノーくんだよ!」

 

「そういえば前に言ってたわね…えっと」

 

「ノーチラスです。ユナから色々聞いてます」

 

「えぇ、よろしく」

 

…なんかこう言っちゃあれだけど弱そうね、というかこの格好。もしかして血盟騎士団のメンバー…ならそんなことないのかな

 

人は見かけによらないとはよく言ったものね

 

「あ、これ可愛いー!これ欲しい、ミトさんこれ幾ら?」

 

「それね…5000でいいわよ」

 

「安っ!?買う買う!いいよねノーくん?」

 

「…好きにしろ」

 

「わーい!ミトちゃんこれお金!それじゃあまた今度ねー!」

 

「それでは…」

 

「え、えぇ」

 

ほんと嵐みたいな娘なんだから、気付いたらいなくなってる。そういえばあのアクセサリー、性能いまいちだった気が…

 

まぁユナは外で戦闘はそんなにしないはずだし、その辺はいいか。さて、もう時間もないし片付けでもしてぼちぼち帰ろうかな

 

「うーん…さっきのユナって子、どっかで見たことあるような」

 

「え?…あれでしょ。あの子あちこちで歌ってるからどっかでそれを見たんじゃない」

 

「いやそうじゃなくて…もっと前に、それこそリアルで……わかんないや」

 

「なによそれ」

 

自分の記憶さえ曖昧って…大丈夫、この子。それにしても…結局アスナは来なかったわね、まぁ忙しいだろうし、仕方ないか。うん、今日は諦めよう

 

はぁ、アスナに会いたかったなぁ…昨日もあったけどね。でもせっかくなら

 

「ミト来たよ!」

 

って言って欲しかったなぁ、はは幻聴まで聞こえるなんて私かなり重症じゃない?

 

「ミトってば!」

 

「うわぁ!?アスナ!どうしてここに!」

 

「ごめんね!本当はもっと早く来たかっんだけど色々立て込んでてさ!」

 

「それは別にいいけど…もうほとんど商品残ってないんだよね」

 

「大丈夫!ミトの作ったものならなんでもいいから!」

 

あーもうこの娘はー!なんでこんな私の喜ぶことばっか言うの!なんなのよー!こんなんじゃ私の身体が持たないわよ!

 

「そ、そう…それならこのアクセサリーとかどう?似合うと思うんだけど…」

 

「わぁ可愛い…これ幾ら?」

 

「元々売るつもりはなかったしあげるわ、それくらい」

 

「いやいや!しっかり払うから!幾ら?」

 

「じ、じゃあ…7500コルで」

 

「はいお金!やったー可愛い!」

 

可愛いのは貴女よ、間違いなくね

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ…疲れた」

 

多分だけど人生で1番人と関わった日だと思う。レーテにリズ、サチと黒猫団の人たち、ユナとノーチラス…それにアスナ

 

11人、自分で言うのもなんだけど少ない気がするわね

 

普段からコミュニケーションを取らないとこういう時に困るのね…これからはもう少し人と関わるようにした方がいいかもね

 

ピコンピコン

 

ん?サチからメール…なになに

 

『こんばんは、サチです。突然ですが、お話したいことがあります

 

もし予定が空いてたら5層主街区にある宿屋に来て貰えませんか?出来ればレーテさんも一緒に』

 

話ってなんだろう…ピコンピコン……また、今度はなによ…ってレーテか

 

『ミト!サチちゃんに呼ばれたでしょ!行こ行こ!』

 

文面でも喧しい…暇だから行くけど。そしたらサチの方にはしっかり返信してレーテの方は適当に返しておこう

 

それにしても話ってなんなんだろう

 

 

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