ソードアート・オンライン 憂きし心のメヌエット   作:あらびきバナナ

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まず最初に、今回の話は前提知識として星なき夜のアリアの円盤の特典小説、「メモラブルソング」を必要としてしまったことを謝りたいと思います

すみませんでした

簡単に説明しますと前回の話のあと半ば自暴自棄になっていたミトがユナに出会って最終的にはある程度立ち直るという感じの話になっています

気になる方は円盤を買うかpixiv百科事典で詳しいものを読んでくれるとさらに今回の話が面白くなると思います


その道の先は

…今日は何日なんだろ。あの日から、4日くらいたったかな、そうなると11月21日くらいかな

 

時間は…多分夜だと思う。外暗いし

 

ずっと寝込んでたから、正直全然分かんないや

 

「…うわぁ」

 

酷い顔、そりゃそっか。あんなに泣いたんだもん

 

とりあえず顔洗って…これからどうしよう

 

アスナを殺した私が生きててもしょうがないし…いっその事死んだ方が楽になれるかな。悩むくらいならいっそ…

 

…とりあえずフィールドに出よう、街の中じゃあ死のうにも死ねないし

 

「はぁ…」

 

ごめんなさいアスナ、貴方を見殺しにした私が今こうして生きていることを許して欲しい。私が貴方をこのゲームに誘うことがなかったら今もきっと貴方は生きていたのに私のせいで…

 

私のせいで…死んだんだ

 

だから私は死ぬ事で償うことにするわ

 

貴方を守ることを出来なかったら私を

 

貴方を殺した私を

 

どうか…許して

 

「うっ…」

 

HPが減っていく…あぁ、これでアスナに会える…

 

……ぃ…ゎぃ……コワイ、こわい…怖い!!

 

「あぁぁあああ!!」

 

怖い!!怖い!!怖い!!怖い!!怖い!!怖い!!怖い!!怖い!!怖い!!怖い!!怖い!!怖い!!怖い!!怖い!!怖い!!怖い!!怖い!!怖い!!怖い!!怖い!!怖い!!怖い!!怖い!!怖い!!怖い!!怖い!!怖い!!怖い!!

 

死ぬのは怖い!!…でもアスナに償いをするには…でも、でも…

 

アスナも怖かったのかな…

 

「ねぇ分かんないよアスナ…私どうしたらいいか分かんないよぉ!!」

 

誰か教えて…私は一体どうしたらいいの…

 

とりあえず帰ろ、ここにいても何もする気が起きないし

 

でもこれから私はどう生きればいいんだろう

 

…まぁ幸いレベルも平均よりは高いだろうし、人助けでもしつつ誰かを助けるために死ねるならそれが1番ベストかもしれない

 

本当に償うならきっと今すぐにでも逝くべきかもしれないけれど、今の私には怖くて出来ない

 

だからせいぜいその前に誰かの役に立ってその流れで死ぬことにしよう

 

それならきっと、アスナも許してくれる

 

と、信じたい

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2022年12月2日 8時15分

 

あの日から14日経った

 

自殺未遂をしてからだと11日、あれから私は自分のレベル上げをするのと同時に目に入った人を助けて助けて、助け続けた

 

時には明らかに無茶な量の敵の大群に突っ込んだりしたが結局今日の今日まで死ぬことは出来なかった。けどそれでも良かった気もする

 

そして先日ユナに言われた「私が信じなくてどうするの」という言葉、あれで完全に目が覚めた

 

確かになんでアスナが死んだ前提で考えてたんだ私は。別に死ぬところを見たわけでもないのに

 

あの娘は確かにビギナーだったけど戦闘のセンスは高かった。もしかしたらきっと生き残ってるかもしれない。なら、私のすべきことはいつかあの娘に会うためにこの世界で生き続けて、そして謝ることだ

 

ごめんなさいってしっかりと目を見て、気持ちを伝えるんだ。そしてまた一緒に…

 

「さて、そろそろ行こうかな」

 

今日も今日とてレベル上げと、人助け。もちろん『命大事に』

 

アスナに会えなくなったら元も子もないからね

 

そういえばあの日から変わったことがもうひとつある

 

それはあの日に手に入れたローブを装備したこと。レベルも上がって装備出来るようになったというのもあるんだけど

 

やっぱり1番の理由は自分への戒めを込めて、というのがいちばん大きい。あの日私がしてしまったことを決して忘れないよつに常に肌身離さずつける

 

罪の意識を常に忘れないように

 

でもこれが結構快適で日差しを遮れたり、女子だという理由で近づいてくるプレイヤーからの目線がなくなったり、結構重宝してる

 

さて今度こそフィールドに…

 

『なぁ聞いたか!?』

 

『あぁ!!ついにボス部屋が見つかったんだってな!!』

 

『あぁ、それで今日近くの広場でボス攻略の会議をするらしいんだけど、お前行く?』

 

『行くに決まってんだろ!!俺は早くここから出て結婚したい奴がいるんだよ!!』

 

『お前それ死亡フラグだぞ…』

 

ボス部屋が…私も1度探しに行ったけどベータの時とはダンジョンの形が変わってて見つけられなかったのに

 

どうしよう…行こうかな。でも行ったところで誰かとパーティが組める自信がないし

 

…でも少しでもこの世界から出られる可能性を広げられるなら、その可能性にかけてみたい

 

よし、行ってみよう。最悪攻略に参加するかはその場で決めればいいか

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

14時30分。会議が終わった、なんというか酷いものだった。ボス攻略に関する有益な会話がされると思ってたけど実際は誰でも手に入れられる程度のボスの情報

 

それとベータテスト経験者への糾弾。まぁこれに関しては私がどうこう言える訳じゃないからあまり深くは考えたくない

 

本当ならあんなグダグダな攻略、参加したくないけど…一番最初にパーティーを組まされたせいで抜けようにも抜けれなくなった。嵌められたわね

 

「なぁあんた、ちょっといいか?」

 

「えっ、私?」

 

「あぁそうだ」

 

いや、背が高いわね。私が普通より小さいっていうのもあるかもしれないけど…それにしたってデカい

 

外国の人なのかな

 

「この後明日のことを打ち合わせするためにパーティーのみんなで食事をするんだが、あんたもどうだ。もちろん予定があるなら断ってくれてもいい」

 

食事…予定がある訳じゃないけど気が進まないなぁ。うちのパーティー男ばっかだし、まぁプレイヤー人口的に仕方がないんだけど

 

それとなく断ろう

 

「…ごめんなさい、この後は予定が」

 

「そうか。それじゃあ明日、頑張ろうぜ」

 

…ん?あぁ、握手か

 

「えぇ頑張りましょう」

 

「あぁ、じゃあまた明日」

 

いい人だなぁ

 

予定があるって言っちゃったしレベル上げでもしに行こうかな

 

ここからだと迷宮区が1番近いし、明日の下見も兼ねて行こうかな

 

あそこは確かコボルド系のモンスターが多かったよね、そうなると投げナイフを補充しておいた方が良さそうね

 

…はぁ、1人だとやっぱり辛い。アスナに会いたい

 

自分のせいなのは分かってるんだけど、それでもやはり会いたい。こうなるともは明日奈に依存してるのかも

 

明日奈は私にとっての光だ、前までは初等科の時のこともあって誰かと一緒にいるのを避けてたけど彼女に会ってから誰かといるのも悪くないと思えるようになった。まぁ…学校じゃ友達増えなかったけど

 

とにかく明日奈に会いたい。それでまた一緒に旅をしたい、一緒に笑いたい、一緒に居たい

 

ははっ、やっぱりかなりおかしいかも

 

さてナイフも買えたし迷宮区に潜ろうかな

 

「あれ?ミトさんだ!!おーい!!」

 

「えっユナ!?」

 

な、なんでここにいるの!?

 

「ひっさしぶりー!!5日ぶりくらい?」

 

「そうね…ユナはどうしてここに?」

 

「えっと明日のボス戦に参加する人達に歌を聴かせればみんなに勇気を与えられるんじゃないかなーって来てみた!!ミトさんは?」

 

「私は、そのボス戦に参加するためよ」

 

「おぉ!!さっすがー」

 

やっぱりユナのぐいぐい来る感じ、少し苦手かも…

 

「っじゃあそろそろ行くわね、私やることが」

 

「待って」

 

「えっ…」

 

迷宮区に行こうとしたらユナに腕を掴まれた。やけに真剣な目をしている、なんだろう

 

「…無理しないでね」

 

「っ!!…えぇ、分かったわ」

 

「ならよし!!夕方には帰ってきてね。ミトにも歌、聞いてもらいたいし」

 

「まぁ、考えておくわ」

 

「うん!!ばいばーい!!」

 

はぁ…びっくりした。やっぱりどうにもあの娘の空気感には慣れないな、アスナと似ているような気もするんだけどなんて言うのかな?より厚かましい?

 

はっ!そんなこと考えちゃだめね、きっと善意でやってくれてる事なんだし

 

さて、今度こそ迷宮区に行こう。ユナにも言われちゃったし今日は少し早く切り上げて帰ってこよう

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夜になった。ユナに言われてた通り街に帰ってきた、レベルも14になった。これで明日は結構楽できるかも

 

相変わらずいい声してるなぁユナ、今日はナナナとハッチ歌わないのかぁ

 

ずっと聞いてたいけど少しやることがあるからそれは後にして。さて、彼が1人になったタイミングで話し掛けたいのだけど…あ、今ね

 

「…久しぶりね」

 

「え?えっと、どこかで会いました?」

 

あ、そっか前はあのアバターだったから私の事分からないのか

 

ならちょっと声を変えようかな

 

「貴方には…この声の方が分かるかしら?」

 

「あ!!もしかしてミトさん!?」

 

「そうよ…久しぶりねディアベル」

 

「あぁ、久しぶりだね。あの日以来か」

 

「そうね」

 

忘れもしないベータテスト最終日、最後のボス攻略に挑んだ時のパーティーのうちのひとりが彼だったから。向こうは気付かなかったらしいけど、私は幸いアバターも装備もそんなに変化がなかったおかげですぐに気付けたけど

 

「それにしてもこう言っちゃなんだけど…まさか女の子だったとは」

 

「よく言われるわ。そう言われるのが嫌だからあのアバターを使ってたんだけどね」

 

「あはは、すまない」

 

「いいわよ、別に」

 

実際私がよくゲームで巨漢キャラを使ってるのは、自分の身長から来るコンプレックスもあるからね。これに関しては仕方ない

 

「っと、そろそろみんなのところに戻らないと」

 

「そう。じゃあまた明日」

 

「あぁ、明日はちゃんと勝とう」

 

「ふふっそうね、ちゃんと」

 

前回は邪魔された…わけじゃないけど、しっかりボスを倒せなかったからね

 

広場に戻っていくディアベルを尻目に私しユナの歌を聴くために広場に戻った

 

その後は少しだけ贅沢して買ったサンドウィッチを食べながら歌を聴いて1時間ほどして宿屋に戻った。明日は誰も犠牲になりませんように

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