ラスバレ編第三話です
レディ、ファイッ!
夢結「はぁっ!」
夢結は特型ヒュージに斬撃を入れる
梨璃「やりました!お姉様が........!」
二水「特型ヒュージ、活動停止しました!そのままケイブに集中........」
千香瑠「いえ!まだです!」
千香瑠がそう言うと、ヒュージが動き出す
ミリアム「ヒュージ反応.......いまだ健在!そやつ、まだ動くぞ!」
特型ヒュージは、腕を生えさせ、羽も二枚から四枚に増えた
瑤「は、羽が........増えた......」
一葉「形状変化.......いえ、進化......?戦闘中に姿を変えるヒュージなんて.......」
夢結「っ!」
夢結に向かってヒュージが攻撃を繰り出そうとした
梨璃「お姉様!危ない!」
藍「たぁぁぁぁぁーー!!」
道真「させねぇよ、天使野郎!」
藍がヒュージに突撃し、オレンジ色の光を滾らせたゾンビブレイカーを持った道真が斬りかかる
梨璃「藍ちゃん!道真さん!」
恋花「梨璃、夢結さん!いったん退避して........そこの二人、援護して!」
雨嘉「はっ、はい!」
神琳「お任せください.........!」
雨嘉と神琳が藍と道真が攻撃を引き付けている間に回り込んで攻撃したが
鶴紗「っ.........効いて、ない?」
雨嘉と神琳の奇襲攻撃は効かなかった
ミリアム「トランスフォームに伴う外殻の硬質化、といったところじゃな。おまけに増えた羽にある、あの目玉......」
次の瞬間、琢磨目掛けてヒュージが光弾を放つ
琢磨「おわっ!?あっぶねぇー」
琢磨は横に転がり、攻撃を回避する
結梨「琢磨、大丈夫?」
琢磨「ああ、ありゃとんでもねぇぞ」
二水「ひゃああぁぁぁっ!?」
梅「目が増えた分、火力が増してるな」
雨嘉「天使なんかじゃなかった……あれは、堕天使」
神楽「中々悪趣味な奴だな、あいつ」
マグナムシューター40X ハンドガンモードでスモール級を蹴散らした神楽は少し苦笑いを浮かべる
ミリアム「四枚羽の堕天使か。百由様が喜びそうじゃな.........よいしょっと」
恋花「ん?何してんの、それ?」
ミリアム「あのヒュージの情報を取得しておる。百合ヶ丘に、マギもCHARMにも詳しいアーセナルがおってな。データを送っているのじゃ。今頃、リアルタイムで解析中じゃろ」
一葉「皆、周囲を警戒!ヒュージが増殖してきてる.......囲まれないように気をつけて!」
二水「ほ、ほんとだ........さっきより増えてる!」
夢結「ケイブから次々と湧いてきているようね。このままでは数で押されてすり潰されてしまうわ」
神琳「かと言って、あの特型ヒュージを放置して戦うのは危険ですわ」
恋花「うん........最悪、他のヒュージだったら、うちのリリィが掃討するでしょ。でも、アイツは.........」
一葉「私達がここで必ず仕留めないと.........!」
梨璃「ノインヴェルト戦術で一気に片付けちゃいましょう!」
鶴紗「それはちょっと厳しいな.........」
梨璃「!?どうしてですか?」
吹雪「梨璃さん、周りを見てください」
蒼氷の二本の刀に付いているヒュージの体液を払った吹雪が梨璃に話し掛ける
梨璃「吹雪ちゃん!」
吹雪「確かにノインヴェルト戦術でヒュージを掃討すれば、一気に決着はつけられます。しかし場所は森。障害物が多く、それに邪魔をするヒュージが多数、パスを繋げるには難易度が高すぎるはずです」
楓「吹雪さんの仰る通り、梨璃さんの気持ちは尊重したいのですが、ノインヴェルト戦術を展開するには敵が密集し過ぎています。まず他のヒュージを一掃しなければ........」
三夜「........広範囲攻撃が可能な術はあるにはあるのじゃが、トラップ式でお主らを巻き込むリスクが拭いきれぬ」
三夜が苦虫を噛み潰したような顔をして言う
琢磨「そうだな。あれは範囲が広すぎるし、ランダムに発動するから下手したら味方も巻き込む」
二水「そんな術があるんですか!?」
八狐「私達がヒュージを片付けたとしてもその間に撤退されるのがオチとして見えるし.........」
そんなこんなで話し合っていると、
二水「っ.........!?待ってください、特型ヒュージが移動を開始しました!」
夢結「移動、ですって........?」
二水「ケイブの方へ向かっています.........も、もしかして逃げる気でしょうか........?」
ミリアム「ケイブはヒュージだけが移動可能な異次元ワームホール。一度逃したら、次はどこに出現するかわからんぞ............!」
一葉「そんなことはさせない..........!」
藍「らんに任せて!」
梨璃「っ、一柳隊も攻撃を再開します!皆さん、お願いします!」
鶴紗「逃がすか........!」
道真「待てコラ!」
一柳隊とヘルヴォルは特型ヒュージを追った。
一葉「逃がさない............っ!」
一葉が前に出た。
梨璃「あっ、一葉さん!」
瑤「私達も、出よう」
恋花「まったく、うちのリーダーは........そらっ!」
梨璃「一柳隊も続きます!楓さんっ!」
楓「わかってますわ!皆さん、ケイブに向かう道筋の特型ヒュージを撃ち落としてください!梨璃さんと夢結様、神楽さん他五人はヒュージに食らいつくこと!」
梨璃「はいっ!行きましょう!お姉様!神楽さん!八狐ちゃん!皆!」
夢結「............了解したわ」
神楽「任された!行くぞ、皆!」
八狐「うん!」
道真「おう!」
吹雪「はい!」
琢磨「ああ!」
三夜「うむ!」
この六人はさらにスピードを上げる
すると二水目掛けてヒュージが攻撃してきた
二水「きゃああぁぁぁ!?」
二水は避けようとするが間に合わない、その次の瞬間
吹雪「目の前に聳え立つは幾多の氷山、雪月夜陰陽術術式陸、雪花氷壁」
吹雪が術を唱えると二水の地面から複数の大きな氷の結晶が二水の前に現れ、ヒュージの攻撃を防ぐ
さらに、
吹雪「はっ!」
その複数の氷の結晶の盾の影から、氷の冷たさを纏った刀を一閃させ、ヒュージを揃って叩き斬った
吹雪「大丈夫ですか、二水さん」
吹雪が二水に近づく
二水「は、はい、なんとか.........で、でもヒュージがっ!」
特型ヒュージがケイブの前まで逃げていた
神楽「チッ........道真、琢磨。ぶちかますぞ!」
道真「おう!なりふり構ってられるか!」
琢磨「会心の一撃、喰らわせてやる!」
神楽はマグナムシューター40Xにマグナムバックルを装填してバックルのリボルバーを回し、トリガーを引き、道長はゾンビバックルの鍵を捻り、さらにゾンビブレイカーのカバーを上げ、琢磨は帽子を叩いて熊を眠らせる
「MAGNUM」
「POISON CHARGE」
「ZOMBE STRIKE」
「Zzzzzz........Zzzzzz........」
道真がバーサークローを地面に向かって突き刺すと、ヒュージの下からオレンジ色と紫色の腕が出てきて、ヒュージを捕らえる
それと同時にゾンビブレイカーのカバーが下まで下がりきる
神楽はマグナムシューター40Xのトリガーを引き、道真はゾンビブレイカーのトリガーを引き、琢磨は熊の頭を叩いて起こさせる
「MAGNUM TACTICAL BLAST」
「TACTICAL BREAK」
「MONSTER STRIKE」
神楽「はああああ!!」
琢磨「喰らえぇ!!」
道真「届けオラ!!」
マグナムシューターからアプルーバルリボルバー型のエネルギーが込められた弾丸を発射し、道真はゾンビブレイカーを縦に振り、オレンジ色の斬擊を放ち、琢磨は星型のエネルギーを溜め、巨大な腕のエネルギー弾を放った
爆発が起き、どうなったかは目視できない
煙が晴れると、
琢磨「..............クソが」
道真「逃げられちまったか.........」
琢磨と道真が悔しがって木に拳を叩き付ける
ヒュージは無理矢理バーサークローの拘束を解いて、そしてケイブの中に逃げ込み、そのコンマ数秒後に神楽達の攻撃が当たり、ケイブが破壊された
雨嘉「あ.......あぁ.......っ」
梅「っ、間に合わなかったか.........」
神琳「ですがケイブの破壊はしました..........他のヒュージを倒せば.......」
三夜「残党狩りはもう済ませたぞ、お主ら」
三夜と八狐と吹雪がヒュージの体液がついた槍や刀を引っ提げながら来た
神楽「.......................」
結梨「............神楽、大丈夫?」
結梨が心配そうに神楽の顔を覗き込む
神楽「!........ああ、すまんな。結梨」
神楽はマグナムバックルとブーストバックルを引き抜き、変身を解除すると結梨の頭を撫でる
道真と琢磨もそれぞれバックルを取り外し、変身を解除する
楓「今は一度、態勢を整える必要がありますわね」
道真「そうだな、一旦本部の方に戻った方が.......」
一葉「っ........そんな暇はありません。ヘルヴォルはこのまま、ケイブで移動した特型ヒュージの捜索と討伐を続行します」
八狐「ちょっと待ってよ一葉さん。今からまた特型ヒュージを討伐しに行くの?見た感じだと他の人達疲労が隠せてないけど」
梅「ああ、こんなボロボロの状態でか?マギも相当消耗してるし、CHARMも傷だらけだぞ」
一葉「っ.......!」
夢結「貴方の言っていることはわかるわ。でも、これ以上の深追いは危険よ」
一葉「わかっています!ですが、私はもう二度と、『あの時』のような被害は..........」
恋花「一葉!」
一葉「はっ.............」
藍「一葉、だいじょうぶ?いらいらしてる?」
瑤「.........一葉」
瑤と藍が心配そうに一葉のことを見る
恋花「あたし達だけが背負うべきモノに、一柳隊を巻き込むのは違うよ」
恋花は一葉の肩に手を置く
梨璃(一葉さんの言う『あの時』って........?背負うべきモノ.........?)
一葉「........すみません。少し取り乱しました。エレンスゲのリリィ救出の任務は達成済み。特型ヒュージはケイブにて撤退.........これらの状況から、今回の作戦は、ここまでとしましょう。一柳隊の皆さんもそれでいいでしょうか?」
梨璃「はい、一葉さん」
夢結「正しい判断だと思うわ」
一葉「ありがとうございます」
二水「それでは帰還の準備を始めますね!帰るまでが外征ですよっ」
するとミリアムの端末にメッセージが届いた
ミリアム「おっ、百由様からの連絡じゃな。もしや、ヒュージの行き先がわかったか?」
一葉「っ...........!」
ミリアム「ん?なんじゃ、メッセージだけか。えーと.........至急、一柳隊は百合ヶ丘女学院に帰還せよ、じゃと」
恋花「なーんだ、敵を見つけたわけじゃないのかー」
ミリアム「いや、百由様がわざわざこうしてわしらを呼び戻すということは何かしらの情報を得たのじゃろう。通信では言えんことなのか、はたまた別な理由なのか.......」
一葉「わかりました。それでは一柳隊の皆さんとはここでお別れですね」
恋花「その何かしらの情報ってのは気になるけど、教えてーってわけにもいかないもんね」
鶴紗「その権限は私達にはない」
恋花「ですよねー」
恋花は分かってたというようにため息をつく
道真「すまんな、恋花先輩。そっちの要望に答えられず」
恋花「そんな!そっちが謝ることじゃないよ!」
千香瑠「せっかく、仲良くなれたのにお別れは寂しいですね」
藍「あめ、おいしかった」
神楽「そうか、じゃあまた今度やるよ」
瑤「ありがとう、神楽。藍のために」
神楽「いえいえ」
藍と瑤、神楽が仲睦まじそうに話をしている
梨璃「私も寂しいです.........」
夢結「またすぐ会えるでしょう。私達は、そういった繋がりになったのだから」
恋花「そうそう。だから『さよなら』じゃなくて、『これからもよろしく』とかで良くない!?気楽に行こうよ」
梨璃「はい、そうですね!」
一葉「それでは、またお会いしましょう。一柳隊の皆さん、これからもよろしくお願いします!」
梨璃「こちらこそよろしくお願いします!」
神楽「また会おうな、琢磨!」
琢磨「おお、じゃあな!神楽、道真!」
三夜「また戦えるのを楽しみにしとるぞ、二人とも」
吹雪「はい、次はまた別の場所で!」
八狐「それまで元気でね!」
一柳隊とヘルヴォルのメンバーはそれぞれ別れを告げた
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帰還中____________
楓「いい人達でしたわね」
梨璃「はい、とても!だけど.........」
梨璃は少し表情を曇らせる
結梨「梨璃..........?」
楓「どうかしました?」
梨璃「一葉さん、人を助けること、ヒュージを追うことにすごい必死でした」
二水「やっぱり、エレンスゲのレギオンはすごいですね。リリィとしての使命感を教育理念にしてるってのは本当みたい」
夢結「.........彼女の場合はそれだけではないようだけれど」
梨璃「私もそう感じました。でも、理由がわからなくて........」
道真「.............日の出町の惨劇」
道真が口を開く
神楽「知ってたのか、道真」
道真「ああ。お前と会う少し前の旅の途中で、その話を聞いたんだ」
二水「っ!それって.........!?」
神楽「おおよそ二年前に起きた事件.......大体俺が八狐と契約してほんの一ヵ月ちょっと後の頃だったか。その時、多くのリリィと民間人が命を落としたんだ」
梨璃「そ、その戦いが関係あるのですか........?」
夢結「その事件の発端となったのが、エレンスゲのヘルヴォルよ」
梨璃「え........っ!?」
梅「もちろん、今の彼女達ヘルヴォルとは別のレギオンだ。ヘルヴォルというレギオンは、その時代ごとのエレンスゲのトップレギオンが名乗るものだからな」
楓「つまり、一葉さん達より前の世代のヘルヴォルが引き起こした事件ということですわね」
梅「指揮官の采配ミス、敵戦力の過小評価、人材の運用方法........色々なものが重なって起きた、まさに惨劇だった」
夢結「直接は関係ないと言っても、彼女達はエレンスゲのリリィ。そして、現ヘルヴォルの看板を背負っている」
梅「思うところはあるだろうな........色々と」
八狐「...........ですね」
梨璃「っ、一葉さん...........」
梨璃は複雑な心境になったのだった
おまけ話______
帰還中の道中______
神楽と道真はさっきヒュージを倒して出来たお札を翳し、形成したバックルを見ていた
そのバックルは神楽はモンスターバックルとワイヤーのものが付いた小型バックル、道真はモンスターバックルにガトリングのようなものが付いた小型バックルである
八狐「...........二人揃ってモンスターバックル引いたんだ」
八狐と吹雪は神楽達が持っているバックルを見る
道真「おお、まさか大型のバックルが神楽の含めて二個も手に入るとは思わんかったけど」
吹雪「琢磨さんと会った縁でしょう」
神楽「ああ、そうかもな」
梨璃「?神楽さん、道真さん、それは.........」
神楽「さっき手に入れたもんだ。これでまた戦力強化が出来る」
道真「神楽の言う通りだな、百合ヶ丘に帰ったら......」
楓「まさかすぐに試すとか仰る気ではないでしょうね?」
道真「バレたか」
道真が苦笑いを浮かべる
神琳「確かに力を試したいというのは大事ですが、休む時は休むべきですよ。特に道真さんは焦りすぎです」
道真「...............え?」
急に話の方向が道真に飛んできたことに驚く道真
ミリアム「うむ、日が浅いとは言っても、もう皆は道真のことを吹雪共々歓迎しとるしな」
二水「そうですよ!もう既に道真さん達は私達の仲間ですからそんなに気を張らなくたっていいんです!」
神楽「..........確かにここんとこ、道真は張り切りすぎてるからな、もう少し気を抜いていこうぜ」
八狐「うんうん!でも気持ちは分かるよ、現に最初は私達もそうだったから」
吹雪「そうだったんですね........」
道真「皆............ありがとうな」
道真は少し照れてそう言った、見た感じだと肩の力が抜けたようだ
神楽「さて、百合ヶ丘に戻って今日の疲労をしっかり取ろうぜ」
梨璃「そうですね!」
神楽達はワイワイと話をしながら百合ヶ丘に帰った
バックルを組み合わせることによって、ありとあらゆる戦術を取れる。しかし、それを使いこなすのは変身者の資質次第
次回、「集結Ⅴ 狸、猫との再会」。お楽しみに!
神楽の上級生に対する呼び方を何にするか
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○○様
-
〇〇先輩